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360度回転でタブレットに可変、アルミボディ13.3インチ2-in-1ノート
DELL Inspiron 13 7000 2-in-1 (7386)レビュー
- レビュー1弾目 ~プラチナシルバー(1920 × 1080) ※現在
- レビュー2弾目 ~アビスブラック 4K(3840 × 2160)
Whiskey Lake設計、Core i7-8565Uが搭載可能なInspiron 13 7000 2-in-1こと、Inspiron 7386(コンピューターモデル名)をレビューする。Inspiron上位の7000シリーズ!天板・底面・パームレストすべてアルミボディの、13.3インチ2-in-1ノートである。360度回転できるヒンジ構造で、ノートからタブレットに変形できるコンバーチブル型。広視野角IPSパネル採用、スタイリッシュな狭額ディスプレイ、指紋認証リーダー付き電源ボタン、バックライト・キーボード機能、高速ストレージNVMe SSD搭載。レビュー時点のカラーバリエーションでは、「プラチナシルバー」と「アビスブラック」の2色あるが、まずは、「プラチナシルバー」から紹介する。
Inspiron 7386の実機紹介と特長
2018年12月論評 Whiskey Lake (Uシリーズ) |
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※2018年12月25日時点のレビュー。本製品の発売日は2018年10月5日である。
レビューに関する、注意事項
※手元の実機に限った内容であり、選択や時期により仕様は異なる。また標準搭載の範囲は不明。
※レビュー時点の情報をまとめている。搭載内容や仕様変更など、最新情報はDELLサイトにてご確認を。
※DELLサイトにある「販売名」とは別に「コンピューターモデル名」を理解しておくこと。助言は個人的意見。
※法人向けモデルの場合でも、個人ユーザーが購入することは可能。(注文は個人名の記入でOK)
注意:DELLサイトの誤表記
レビュー時点では、Inspiron 7000シリーズは5製品ラインナップされているが、「シリーズ内の他の製品も選べます」からページを切り替えると、リストのコンピューターモデル名が更新されない。製品を勘違いするので要注意。当方のリンク先からどうぞ。
レビューで紹介する要点!Inspiron 7386の概要・特長
- Whiskey Lake-Uシリーズ設計、単体GPU非搭載モデル(内蔵グラフィック仕様)
- 360度回転できるヒンジ構造。(ノートからタブレット、テントモード、スタンドモードに可変)
- 広視野角 IPS パネル採用
- 狭額ベゼルのフレームレスで、広がりを感じる画面
- 高級感あるアルミボディ!(天板・底面・パームレストに、アルマイト加工のアルミ素材)
- バックライト・キーボード機能(オンオフおよび、2段階の調光可能)
- 指紋認証リーダー付き電源ボタン(Windows Hello対応)
- タッチパッドおよび電源ボタンのエッジに、ダイヤモンドカット加工
~カット部分がアルミの金属光沢デザイン - スマートサーマル:サーマルスロットをヒンジに組み込み、空きスペースをエアフローに利用
- 排熱を逆循環しないゴム足の配置
- USB Type-C端子を装備 (USB3.1-Gen1、Display Port に対応)
- 高速!PCI Express接続のNVMe SSD(M.2)搭載
- デメリットや購入前の留意事項
- SDカードスロットはMicroSDなので、やや不便。
- USB3.1-Gen2に対応していない
- 光学ドライブは無し、有線LAN端子は無し(無線LANは内蔵)
- 約1.4kgなので単体タブレットとしては重いが、2-in-1のなかでは軽量なほう
- オンボードメモリなので換装は不可。メモリ容量の選択は慎重に!
- 総合的に装備端子が乏しく、予めニーズをはっきりしておいたほうが無難
- 換装のための内部アクセスは、ややハードル高め。
※分解マニュアルはDELLサイトからダンロード可能。ただし保証なしの自己責任であることに要注意。
(レビュー時点)
構成例 (Whiskey Lake-Uシリーズ設計)
レビュー時点の構成例をまとめてみた。ディスプレイ解像度では、フルHD(1920 × 1080)と4K(3840 × 2160)の選択となる。4Kの場合、非常に広い領域だがドットバイドット表示(100%)では極粒なので、テキスト用途では拡大設定はほぼ必須となる。
プロセッサではCore i5-8265Uか、Core i7-8565Uであり、どちらも4コア実装・8スレッド動作。基本的にはクロック数の違いだけなので、劇的な差はない。Inspiron 7386は単体GPUを搭載しないモデルなので、CPU統合型(内蔵)グラフィックの「インテル UHD グラフィックス620」が使われる。ストレージには高速タイプであるNVMe SSD (M.2 / PCI Express接続)を採用しており、容量は512GBか256GB。
メモリは8GBか16GBの選択となるが、換装できないオンボードメモリのため増設や換装はできない。統合型(内蔵)グラフィックではメインメモリがビデオメモリの代わりに使われるため、予算が許すなら16GBにしたほうが後のため。ただ、用途次第であるが。
ディスプレイ |
レビュー実機の1920 × 1080モデルの場合、パネルにChimei(チーメイ)のCMN1384を搭載。台湾の奇美電子(チーメイ電子)パネル。台湾フォックスコングループに買収され、現在では「イノラックス」と呼ばれている。LG電子、サムスン電子に並ぶ世界有数の液晶パネルメーカー。なお、採用されているベンダーは時期により異なると思われるので、あくまで一例と理解してほしい 次のページで紹介するレビュー実機の4K (3840 × 2160)モデルの場合、液晶パネルにはAU Optronics(BenQグループ)製のAUO252Bを採用。このメーカーは、1996年に設立された達碁科技(Acerの子会社)が2001年に聯友光電と合併してAUOになった。LG電子、サムスン電子、イノラックスに次ぐ大手液晶パネルメーカーである。くれぐれも、採用されているベンダーは時期により異なると思われるので、あくまで一例と理解してほしい。 |
CPU | Whiskey Lake(Uシリーズ) ※第8世代Coreでは第3弾目
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グラフィック |
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ストレージ |
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メモリ |
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カラー |
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ワイヤレス | インテルWireless-AC 9560、Bluetooth ※レビュー実機の場合 |
光学ドライブ | なし |
バッテリ | 3セル(38WHr) 内蔵 |
電源 | 45WのACアダプタ付属 (当方測量では257 kg) |
別オプション | デル アクティブペン |
サイズ | 幅: 308 mm × 奥行き: 213 mm × 厚み: 14 mm / 最小重量(公称) 約1.45 kg (レビュー実機の測量では1.405 kg) |
構成ベースの販売であり、パーツの組み合わせは制限される。また採用パーツやベンダーは供給状況により異なる。
オール・アルミボディの、リッチ&スタイリッシュ・デザイン
このページでは、Inspiron 7386の " プラチナシルバー " のモデルで紹介する。天板ではアルミボディにサンドブラストの梨地加工。アルマイト加工でさらっとした手触り。なお、アルマイト加工(陽極酸化処理)とは酸化皮膜を生成させる表面処理で、これにより耐食性と耐摩耗性が向上する。天板中央にはクロム調のDELLロゴを配置しており、少し溝になった加工になっている。
幅: 308 mm × 奥行き: 213 mm × 厚み:14 mm。カバンにも収まりやすく持ち運びやすい。DELLの公称している最小重量は 約1.45 kgであるが、このレビュー実機の測量では1.405 kg。お気軽に使えるモバイルとなるだろう。
前面には特に何もなし。
背面ではヒンジが2箇所。排気口の穴が4つ配置されている。
左右側面のデザイン
Inspiron 7386の左側面。厚みはたったの14mmだから非常に薄くてスタイリッシュ。
右側面。この薄さでは当然だが、光学ドライブは搭載していない。装備する端子は奥の位置にあるので、有線マウスなどを常時接続していてもケーブルが煩わしくなりにくい。装備端子については後に紹介する。
ゴム足の位置も配慮した、アルミ素材の底面
Inspiron 7386は底面もアルミ素材であり、天板と同じくサンドブラストの梨地加工。アルマイト加工でさらっとした手触り。横に広がった吸気口のスリットがあり、中央にはInspiron ロゴがエンボス加工されている。スピーカは左右側面の斜面部に配置されている。
「排熱を逆循環しないゴム足の配置」とのことだが、ヒンジに沿って配置されたゴム足のことのようだ。ヒンジの間にも排気口があるため、吸気口方面に向かう排熱をゴム足でブロックしている。
Inspiron 7386を底面から見た各側面の様子。端子のある側面は、アルミのパームレスト板(キーボード面)をプレスしてトレイみたいな形状にしたもの。一方、底面プレートをトレイ状にプレスするタイプもあるが、こっちのほうがつなぎ目が目立たないタイプである。構造上の良し悪しはなさそうだが。
360度回転するヒンジで、タブレットPCに!
Inspiron 7386では360度回転するヒンジ構造となっているため、ディスプレイを後方へ折り、360度回転させるとタブレットPCに変形できる。一定の角度まで曲げると、キーボード操作は無効になるので、誤操作の心配はない。
360度回転するヒンジ
折りたたんでタブレットモード。
これは縦位置利用で、ジャイロセンサーにより自動で画面が回転する。(任意で回転ロックも可能)。 このレビュー実機では1.405 kgであるが、キーボードがある分、専用タブレットPCより若干重めとなる。また、支えている手の指先では、本体背後キーボードのプチプチ感が気になってしまうのもご愛嬌。 2-in-1タイプを選ぶ場合は、「ノートパソコンがあくまでメインであり、タブレット用途はおまけ機能」と捉えておけば、購入後の後悔はないだろう。やはり、軽量でお手軽な専用タブレットPCとは、ニーズがちょっと変わってくる。
可変途中を利用した応用的なモードである「テントモード」。 角度次第では地面の設置スペースが最も少なく、手軽に配置できるモード。さらに無線のマウスやキーボードを追加して、一体型パソコン風に使うのも一興である。手前の机上スペースが広く使えるので、資料を広げたりと仕事用にも使える。
テントモードの状態で、キーボード面を地面に伏せた格好が「スタンドモード」。タブレットPCをスタンドに置いたような感覚で使える。キーボード面を地面に伏せるため、汚い場所ではキーボードが汚れてしまうのがデメリット。視界にキーボードが入ってこないので、映画鑑賞などに向いている。
インターフェースまとめ
まず付属のクイックスタートガイド(簡易マニュアル書)から装備端子などをチェックする。これまでマルチ言語の説明であったが、ついに英語とアイコンのみの簡略化になった。光学ドライブは搭載していない。
装備端子は左右側面にあり、前面と背面には装備していない。USB Type-C端子があるものの、総合的にインターフェースが乏しい。SDカードスロットもmicroであり、ここも扱いにくい。ここはネックとなるだろう。では、実機と照らし合わせて確認していこう。
まずInspiron 7386の左側面インターフェースをチェック。電源コネクタ、右隣に電源ライト、HDMI端子、USB Type-C端子(USB3.1-Gen1、Display Port対応)を配置している。
DELLサイトでは電源供給(おそらくUSB Power Delivery)に対応すると記載されているが、クイックスタートガイドやダウンロードマニュアルには記載されていない。当方では未検証なのであしからず。
microSD カードスロット(SD、SDHC、SDXC)、ヘッドセット端子、USB3.1-Gen1端子を配置。
インターフェースの補足説明
※USB Type-Cは単なるコネクタ形状の規格であるため、どの転送規格に対応するかは各々異なる。
※USB3.1-Gen1の転送速度はUSB3.0と同じ5Gbps(理論値)だが、電源供給力は高い。
※初心者向けに、周辺機器とつなぐ端子の知識を、パソコンの接続端子(シリアルバス規格)で解説。
※ディスプレイと接続する端子の知識を、パソコンのディスプレイ端子で解説。
高速ストレージの、NVMe SSDを搭載
レビュー実機ではSKハイニックス製BC501のNVMe SSDを搭載している。パフォーマンスはこの通りで、シーケンシャルリードでは1600MB/s近くの爆速。なお、ベンダーは供給時期により異なり、SSDには個体差もあるので、あくまでこの実機に限った一例である。
SATA接続のSSDではシーケンシャルリードが大体500MB/sあたりであるが、PCI Express接続のNVMe SSDとなるとその速度は爆速。(ただし、通常の操作でその差を実感する機会がほとんどない。実質、数値的な満足感)。
ダウンロードマニュアルを見ると、「Wi-Fi および Bluetooth のコンボカード用 M.2 スロット、プライマリ ストレージ用M.2 2280/2230スロット、セカンダリ ストレージ用M.2 2230スロット」と書かれている。サポートにはないが、システム的にはデュアル・ストレージ構成が可能なようだ。いずれもPCIe NVMe Gen 3対応。なお、デバイスマネージャーを開いているので、ついでに無線LANもチェック。インテルWireless-AC9560を搭載していた。
【基礎知識 : M.2 SSDについて】
【 過去PCと比較 : SSD / HDD 各規格・接続による、ストレージ・パフォーマンス 】
Waves MaxxAudio Pro搭載
サウンドチューニングにWaves MaxxAudio Proを搭載。内蔵型で出力の弱い小型スピーカーでも、デジタル処理で効果的なサウンドを展開するサウンド補正技術。 ゲームサウンドでは良好な結果を残しているのだとか。ユーティリティソフトを使ってイコライザー調整ができる。
Dell Cinemaとは
Dell Cinemaではパーソナルシアターを楽しむためのテクノロジーとして、「カラー(CinemaColor)、サウンド(CinemaSound)、ストリーミング(CinemaStream)」の3つで構成されている。
- CinemaColorでは、ニーズにあわせ用意されたカラー・プロファイルが利用できる。
- CinemaSoundは、上記で説明したWaves MaxxAudio Proのこと。
- CinemaStreamではSmartByte(Rivet Networks社のアプリ)を利用しており、ストリーミング再生を検出すると帯域幅を優先的に割り当て、シームレスな映像を実現する。
※SmartByteによるブルースクリーン発生事例が過去に報告されており、環境に合わない場合はアンインストールして何ら問題ない。(通常のPC環境になるだけ)。
ゲーム・パフォーマンス (Core i7-8565U+UHD グラフィックス620)
このInspiron 7386レビュー機では第8世代 Core i7-8565Uを搭載している。これに統合型(内蔵)しているグラフィックが、インテル UHD グラフィックス620である。このパフォーマンスをチェックする。なお、販売されている構成を見ると、Inspiron 7386では単体GPUを搭載しないモデルのようだ。
古いゲームや、比較的ライトなゲーム、1280×720解像度にするなど、条件次第ではゲームも及第点で動く。ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター なら1280×720 標準(ノートPC)で、プレイ可能。ラストレムナントでは1280×720ならさほどストレス無く遊べるだろう。Inspiron 7386はゲームノートのジャンルではないが、内蔵グラフィックの侮れない高パフォーマンス化に驚かされる。
2018年12月論評 |
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スコア またはFPS |
ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター (1280×720 標準(ノートPC) DirectX 11 フルスクリーン) |
5302 | |
ラストレムナント~2009年 (1280×720 フルスクリーン) |
70.92 |
※ゲームタイトルのリンクをクリックすると、
当方過去のレビューPCと比較できる。
※ベンチマークテスト中では、ACアダプタは常時接続している。
基礎知識:ゲームのベンチマークテストについて
※3Dゲームでは美麗な描写処理を担うグラフィック(GPU)の性能が重視されるが、CPUも軽視できない。炎、煙、風、速度などの自然現象をシミュレーションする物理演算(エフェクト)や、プレイヤーが操作しないキャラクター(NPC-non player character)を動かすのは人工知能(AI)であり、それはCPUが担う。ゆえにCPUの依存度はゲームの内容による。なお、CPU内蔵グラフィック仕様の場合(単体GPUの搭載なし)は、ビデオメモリを持たないため、メインメモリが代用される。そのため、搭載メモリの環境によってパフォーマンスが左右されやすいことを念頭に置いたほうがいい。
搭載しているCore i7-8565Uについて
レビュー実機に搭載した、Core i7-8565Uのスペックをチェック。TDP(熱設計電力)15Wの低消費電力プロセッサで4コア実装、HTテクノロジーによって8スレッド動作する。定格は1.8GHz だが、ターボブーストにより最大4.6GHzまでクロックアップする。
第8世代CoreプロセッサとしてはKaby Lake Refresh、Coffee Lake~と続き、第3弾目に当たる。(異なる3つのアーキテクチャで、それぞれ8世代Coreが混在していて厄介・・・)。 プロセスルールは14nm++となっている
CPU-Zの最新版(1.87.0)でチェックしたがまだ最新CPUに対応できていないようで、KabyLake-Uになっている。訂正すると、Core i7-8565UはWhiskey Lake-Uである。ただし、Kaby Lake Refreshと同じコアを使った設計なので、それも必然か。統合型(内蔵)グラフィックはKaby Lake Refreshと同じネームであり、インテル UHD グラフィックス620。CoffeeLake-U世代からはスペックダウンしている。
TDP 15Wで " 4コア実装8スレッド動作のCPU " は、Kaby Lake Refresh(第1弾・8世代)ですでに存在していたが、3弾目ということでさらに改良が加えられている。大きな違いは統合PCH(メモリやグラフィックなどのインターフェース・コントローラー)である。ネットワークでは、インテルWireless-AC 160MHzの「ギガビットWi-Fiコントローラー」が内蔵されており、4K解像度のストリーミング再生がシームレスに行える。
高性能化に関しては、旧8世代よりもブーストクロックが引き上げられている傾向にある。ただ、統合型(内蔵)グラフィックは、ネームから推測できるようにKaby Lake Refreshと大差はないようだ。実際、第9世代Coreプロセッサまでのつなぎである印象は隠せない。それでも従来と比べて、TDP15Wのプロセッサ搭載PCとしてはパフォーマンスは高い。
CINEBENCH R15のベンチマークテスト結果。Core i7-8565Uのマルチスレッドを見ると、KabyLake Refreshの「i5-8250U、i7-8550U、i7-8650U」と、どんぐりの背比べをしている。とくに目覚ましいといえるようなパフォーマンスアップは見られない。(とは言ってもSandyBridgeのデスクトップ向けであるCorei7-2600に迫るパフォーマンス)。シングルスレッドを見ると、これらよりも極僅かに上であり、ターボブースト高さゆえの効果かと思われる。シングルスレッドのアプリで効果がちょこっと期待できそうだ。
【 過去PCと比較 : CINEBENCH R15のレンダリングで、パフォーマンスチェック 】
13.3インチ光沢 IPSディスプレイ(解像度1920 × 1080の場合)
このInspiron 7386レビュー実機では、解像度1920 × 1080の場合となる。ベンダーは時期により異なるが、とりあえずこの実機ではパネルにChimei(チーメイ)製のCMN1384を搭載。なお、4Kの仕様は次のページで紹介する。
1920 × 1080の場合、DELLの初期設定および推奨設定では150%拡大になっているが、ここでは(写真では)ドットバイドット表示-100%に設定し直している。13.3インチ画面に「1920 × 1080のドットバイドット表示」はかなり細かい見え方になるが、人によってはそれでも使える印象がある。個人的には小画面の高解像度ディスプレイに触れることが多くて、13.3インチに1920 × 1080はわりと許容範囲になってきた。
ただしディスプレイの見え方に関しては、視力や好みの違いにより意見が分かれるので、あまり正解/不正解をいう気はない。ドットバイドットに拘らなければ、自由に拡大設定をすればいい。拡大時に発生する「にじみ」を軽減する機能も付いている。
広視野角IPSディスプレイのため、極端な角度から視聴しても、色ムラや色調反転などの色度変移が起きていない。光沢ディスプレイなので、コントラストが高く黒の引き締まった画質を楽しめる。ただし照明や日光の当たる角度により背景の映り込みが生じるので、環境に応じて角度や照明の調整が必となる。
IPSパネルは広視野角でも、一般的に光沢画面だと極端な角度からの視聴では全体的に陰が広がってしまい、黒っぽく見えてしまうことが多々ある。しかし、これは比較的だが陰の影響が軽減されているように感じた。AR(アンチ リフレクション)コーティングでもしているのかと思ったが、そのような仕様表記は確認できなかった。
ディスプレイベゼルのWebカメラ。左右にデュアルマイク、カメラの右隣に動作ライトを配置している。ディスプレイベゼルはわりと狭額なので画面に広がりを感じる。
基礎知識:広視野角のIPSパネル
液晶モニタではTFT液晶(アクティブ マトリックス方式)が使われるが、IPS方式(In Plane Switching)は、TFT液晶の中で視野角が最も広く、色度変移(見る角度によって色合いが変化する現象)が少ない。DTP分野や医療用などシビアな色表現を求める業界で好まれる。従来のデメリットでは、バックライトの透過率が低い、応答速度が遅いなどがあるが、技術補正されているようで現在ではほぼ気にしなくてもよい。IPSパネルは比較的コスト高なので、上位モデルで採用されることが多い。【解説:液晶パネル(TFT液晶)の駆動方式】
Inspiron 7386のヒンジ構造
360度回転するヒンジ構造を細かく見ていこう。排気口は右ヒンジにも仕込まれている。そしてヒンジに沿って付けられたゴム足が吸気口に排熱が回らないようにブロックした機構になっている。なお、左ヒンジには排気口はない。
DELLサイトでは「スマートサーマル」といい、サーマルスロットをヒンジに組み込み、空きスペースをエアフローに利用と説明している。分解マニュアルを見ると、放熱フィンと空冷ファンのユニットが、この右ヒンジのそばに配置されている。
180度オープンならば、外部ディスプレイ接続時に、ディスプレイが邪魔にならない。
テントモード時では排気口は上方向になる。
アルミのパームレストに、バックライト付きキーボード
Inspiron 7386のパームレストはアルミ素材であり、アルマイト加工(※)でさらっとした手触り。アルミには縦の方向にヘアライン加工がされている。※アルマイト加工(陽極酸化処理)とは酸化皮膜を生成させる表面処理で、これにより耐食性と耐摩耗性が向上する。キーボードはInspiron 5000シリーズなどで多用されているパーツである。
キーボードと手の対比。
ホームポジションの様子。13.3インチモバイルとしては違和感ない。タイピングしたところ、剛性はそこそこ高く、たわみもほぼなく安定した印象がある。
電源ボタンが指紋認識リーダー(Windows Hello対応)にもなっている。
ダイヤモンドカット加工で、リッチな演出
電源ボタンの周囲はダイヤモンドカット加工で、アルミの金属光沢がアクセントになっている。
ダイヤモンドカット(ダイヤカット)とは、ダイヤモンドバイトという「精密金型加工に適した刃先の道具」で金属を削るため、そう呼ばれる。アルミの地色を削り出す表面処理加工法であり、金属を削り出したそのままの肌がデザイン性を高める。
一体型のタッチパッド。クリックボタンはやや固めだがガタガタするほうではない。
タッチパッドの周囲もダイヤモンドカット加工。
キー配列チェック
搭載されているのはInspiron 14 2-in-1 (5482)などで採用のキーボードパーツ(パーツ詳細はリンク先にて)。
ファンクションキー(F1 ~ F12)とマルチメディアキー/設定キーが兼用になっているため、優先キーになっていない方はキーボード左下側にあるFnキーと同時押しで使う。なお、「Fn + Esc キー」を押すと、その優先順を切り替えることができる。F1~F6まではメディア・コントロールキー、F8はディスプレイの切り替え、F10はバックライトキーボード、F11・12はディスプレイ輝度調整の操作になっている。
キーボード右側。一部のキー(BackSpace、Enter、shiftなど)はその横のキーと隣接させつつ、キートップの段差で隔離している加工。これはユーザービリティのためではなく、単なるコストダウン加工と思われる。プレートの穴開けが英字キーボードと一致していることから、加工をグローバルで共通化させてコストダウンを図っているようだ。 BackSpaceと¥のキーが小さいのでやや扱いづらいのがデメリット。
バックライト・キーボード
Inspiron 7386にはバックライト・キーボード機能を搭載している(オンオフおよび、2段階の調光可能)。薄暗い会議室や、寝室などとっさの使用でも照明を点けずに操作することができ、わりと重宝する機能である。機能がオンのときは、キーに触れると自動的に点灯する。しばらく操作をしないと自然に消灯する。
明らかにかすれる箇所はなく、視認性はよい。
点灯時、左側。
点灯時、右側。次は、Inspiron 7386レビュー2弾目でアビスブラックを紹介する。ディスプレイ解像度が4K(3840 × 2160)の例である。
最新情報など、詳しくはDELLサイトへ
Inspiron 13 7000 2-in-1 (7386)こと、Inspiron 7386のプラチナシルバー編は以上。次のページはアビスブラック編を紹介する。ディスプレイは4K(3840 × 2160)仕様となっている。構成選び、カラー選びの参考にどうぞ!
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※DELLは、「顧客満足度調査 2019-2021年 デスクトップPC部門3年連続1位」 ※出典-日経コンピュータ 2020年9月3日号より
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