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周辺機器と接続するためのシリアルバス規格

パソコンの接続端子(シリアルバス規格)

シリアルバス規格というと難しく感じますが、USBや、Thunderbolt 、eSATA、IEEE1394などのインターフェースです。この規格を使った、周辺機器と接続するためにパソコンが装備している端子を紹介をします。最も使用頻度の高い規格といえばUSBでしょう。

パソコンと周辺機器は、シリアルバス規格によってデータ交換を行なっています。バス (bus) というのは「データが伝送される経路」のことで、イメージで例えるなら「道」です。よく「バス幅」という表現がありますが、「バス幅が広い」といったら「道幅が広い」ということで、「データが行き来しやすく高速」と捉えることができます。

シリアルというのは、連続(シリアル)方式のデータ伝送のことです。CPUの高クロックに対応したインターフェースで、1本の伝送線で連続して転送するのが特徴です。シリアルに関しては、HDD仕様規格にあるSerial ATA(SATA)解説をみてください。

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USB端子のバージョンについて

USB端子のシリーズUSB(Universal Serial Bus)は、周辺機器を接続するためのシリアルバス規格。USB 規格にはバージョンがあるが、互換性があるので特に気にしなくても使える。ただし、スピードや備わっている機能に関しては後方互換となる。(つまり、古いバージョンは新しいバージョンの機能や速度が利用できない。新しいバージョンなら、以前の古いバージョンをカバーできる。)

なお、USB3.1からコネクタに「Type-C端子」が登場したので、旧バージョンのUSBと接続する場合は、従来のAコネクタとType-Cを変換するコネクタが必要となることも。

USBのバージョンごとの転送速度(理論値)

規格(バージョン) モード名 転送速度 - 理論値 備考
USB 1.0 Low-Speed 1.5Mbps (0.1875 MB/s) -
USB 1.1 Full-Speed 12Mbps (1.5 MB/s) -
USB 2.0 High-Speed ※注1 480Mbps (60 MB/s) -
USB 3.0 SuperSpeed 5Gbps (625MB/s)※注2 ピン数が増加、青色を推奨
USB 3.1 (Gen1) SuperSpeed (Gen 1) 5Gbps (625 MB/s)※注2 -
USB 3.1 (Gen2) SuperSpeed + (Gen 2) 10Gbps (1250 MB/s)※注2 -
USB 3.2 予定 - -

※理論値とは計算上の速度であり、実測値では理論値ほどの速度は出ていないのが実情。

※注1 : USB 2.0だから必ずしもHigh-Speedとは限らない。Low-SpeedやFull-Speedでの製造は許可されている。
※注2 : MB/sは、「8bit=1Byte」で計算。しかし、USB 3.0規格では、8bitが10bitに変換され「10bit=1Byte」で計算されるので、厳密には625 MB/sではなく500 MB/sとなる。1250 MB/sは1000MB/s

基本的なコネクタ形状

Aコネクタ形状とBコネクタUSB3.0までは、PCに挿す方のAコネクタ(ホスト側)と、周辺機器に挿すBコネクタ(デバイス側)に分かれている。USB3.1に合わせて登場したUSB Type-Cではホスト側もデバイス側も同じ形状で、コネクタに上下の決まりはなく、どちらの向きでも挿し込むことができる。なお、USB3.1以降は「USB Type-Cコネクタ」か「従来のAコネクタ」が使われる。

USB2.0とUSB3.0ではAコネクタ形状が共通だが、Bコネクタの形状が異なる。USB3.0の周辺機器に「USB2.0のBコネクタ」を接続することは可能だが、USB2.0機器に「USB3.0のBコネクタ」を接続することはできない構造になっている。
※主にUSB3.0対応外付けHDDケースで、デバイス側もAコネクタという例もある。
※USB2.0~3.0では、小型機器向けに、さらに小型化された補助規格のUSBコネクタがある。各バージョン解説で後述。

USB Type-CのAlt Mode(オルトモード)で、別規格の信号を扱う

USB Type-CはUSB 3.1で制定された新しいコネクタだが、あくまでコネクタ形状とケーブルの規格であり、USB 3.1以外でも使われる。USB Type-CにはAlt Modeという機能があり、USB Type-Cの帯域を利用して、HDMI、DisplayPortやThunderbolt 3などの異なる規格の信号も転送できる。

USB Type-CのAlt ModeDisplay Port 入力にUSB Type-C端子を採用しているディスプレイ製品の例。(Display Port のロゴが入っている)
USB3.1の機能と併用すれば、ケーブル1本で「映像、音声、USB信号」を転送し、さらに給電が可能。コネクタにUSB Type-Cを装備している機器を購入する時は、どの規格に対応しているのかチェックする必要がある。

Power Share USB (電源オフUSBチャージ機能)とは

画像Power Share USBUSB端子がPowerShare USB仕様だと、パソコンの電源が入っていなくても、ここのUSB端子から周辺機器を充電することができる。携帯電話やオーディオプレイヤーなどUSB経由で充電をする機会が増えた現在では便利な機能。ノートパソコンであれば、持ち運んでUSB充電器の代役にもなる。 Power Share USB対応であれば、USBマークの横に「稲妻」やら「バッテリー」やらのマークが印字されている。(例:DELLパソコン)。他社では、「電源オフUSBチャージ機能」と呼んでおり、呼称に決まりはない。

ただし、USBから給電する外付けHDDとの接続ではPC電源を切ってもドライブが動いたままになるので要注意。なお、Power Share USBが不要であれば、BIOS(UEFI)にて休止設定をすればよい。また、機能しないならBIOS設定で機能オフになっている可能性がある。

主流となっている、シリアルバス規格の解説

USB 2.0

USB 2.0 端子

USB2.0は、理論値480Mbps(60MB/s)の転送速度。USB1.1から転送速度を上げたのでHigh Speedと呼ばれる。USB 1.1の転送速度は理論値12Mbpsであり、USB2.0ではその40倍。

パソコンの電源が入ったまま、ケーブルを抜き差しできる「ホットプラグ」に対応。 USB 2.0端子から供給できる電流は500mA (供給電圧は5V )。最大伝送距離は5mとされる。後方互換でUSB 1.1の周辺機器も接続可能。ただし、USB 2.0の速度を出すにはUSB 2.0対応機器が必要。

USB補助電源ケーブル

USB補助
USB 2.0端子から供給できる電流は500mAであるが、ミニノートのような省電力仕様のパソコンでは、独自の仕様で供給電流を抑えている場合がある。モーター駆動であるHDDでは500mAに近い電源を必要とするため、そういったPCと接続するなら、USB補助電源ケーブルを使う。デスクトップPCとの接続であれば、まず必要ない。

Mini-USBとMicro-USB (USB2.0の補助規格)

小型化されたUSBコネクタ
ケータイやデジカメ等の小型機器向けに、小型化されたUSBコネクタが登場した。初期はMini USBで、後期にはさらに小型化したMicro USBが登場。後者が市場のメインとなっている。Micro USBには、ラッチ(ロックする爪)が付いており抜け落ちにくい工夫されている。

どちらも転送する信号規格や電源供給は通常のUSB2.0と同じであるが、抜き差しの耐久性に違いがある。Mini USB(主流のBタイプ)は5000回、Micro-USBでは1万回の抜き差しに耐える。

※Micro USBのコネクタには「Micro-A」と「Micro-B」の2つのタイプがあり、写真のは台形コネクタのMicro-B。

USB 2.0

USB 3.0 端子

USB3.0は理論値5Gbps(625MB/s ※8bitから10bitに変換されるため厳密には500MB/s)の転送速度。理論上、USB2.0の10倍近くの速度で、SuperSpeed USBと呼ばれる。
パソコンの電源が入ったまま、ケーブルを抜き差しできる「ホットプラグ」に対応。 USB 3.0端子から供給できる電流は900mA(USB2.0の1.8倍、供給電圧は5V )。 最大伝送距離は3mとされる。

USB1.1/2.0と区別しやすいようにコネクタ部分が青色であることが多い。USB1.1/2.0と互換性を持つが、USB 3.0の速度を出すにはUSB 3.0対応機器が必要。USB3.0ハブで複数に介しても速度は低下しない。

Micro-USB3.0(USB3.0の補助規格)

Micro-USB3.0端子この写真は小型機器向けで使われる、Micro-USB3.0端子とケーブル。USB2.0のMicro-USBケーブルも使えるが、その場合パフォーマンスはUSB2.0のままとなる。

USB 3.1 Type-Cコネクタ
USB Type-C(上)
Aコネクタ(下)

USB 3.1 端子

USB 3.1 では、供給できる電流は5A(USB3.0の約5.5倍)、電圧が20V(USB3.0の4倍)。つまり100Wの給電能力を持つ。(USB3.0では4.5W)。この給電能力の向上で、ほとんどのUSB3.1対応周辺機器が「ACアダプタ不要」となる。

USB 3.1 では、転送速度の異なるタイプが2つある。 初期のGen1 / 5Gbpsと、後期のGen2 / 10Gbps。速度以外はどちらも、USB 3.1の持つ機能が共通である。

コネクタでは新しくType-C(USB Type-C)が新調されたが、従来のAコネクタも使われている。コネクタの違いでは、変換コネクタを使えば接続が可能。USB3.0以下のバージョンと通信互換があるが、後方互換のため、速度や機能は各バージョンに準ずる。

マウス/キーボード、ディスプレイ、オーディオ機器、外付けストレージ、LANハブなどのネットワーク機器は、それぞれ専用ケーブルが必要であったが、USB 3.1 Type-Cで集約されていく予定。(2015年以降、対応機器の登場次第)

初期のUSB3.1 - Gen1

理論値5Gbpsの転送速度。機能はGen2と同じ。
SuperSpeed(Gen1)と呼ばれ、数値上ではUSB 3.0と同じ速度である。

USB3.1 - Gen2

理論値10Gbpsの転送速度。SuperSpeed + と呼ばれる。
数値上では、USB 3.0の2倍の速度になる。

Thunderbolt
Mini DisplayPort
と同じコネクタなのは
Thunderbolt 2まで

USB 3.1 Type-Cコネクタ
Thunderbolt 3 では、
USB Type-C

Thunderbolt 端子

Thunderbolt はインテルがアップルと共同開発したもので、データ転送PCI Expressと、映像出力Display Port の技術が使われている。全二重通信(双方向)のため、ダウンとアップを同時に転送しても快適な通信となる。銅線ケーブル接続が主流だが、光ファイバーを使うことで数十メートル長まで延ばせる。

1端子で周辺機器を最大6台までデイジーチェーン接続できる。(例えば、PC ⇒ モニタ ⇒ 外付けHDD ⇒ 外付けHDDといった数珠つなぎになる。PCと一台一台別々に接続する必要がない。

Thunderbolt 2まで

Thunderbolt は、双方向(上りと下り)でそれぞれ10Gbpsの転送速度。
Thunderbolt 2では、双方向でそれぞれ20Gbpsの転送速度。

Thunderbolt 2 までのコネクタ形状は、モニタ出力でも使われるMini DisplayPort
(※Thunderbolt ケーブルはMini DisplayPortケーブルとして使えるが、Mini DisplayPortケーブルをThunderbolt 用には使えない。)Thunderbolt 端子から供給できる電源は10Wとなっている。(銅線ケーブルの場合)。

Thunderbolt 3 (USB Type-Cを採用)

Thunderbolt 3規格は、USB Type-Cコネクタが採用されており、旧規格とコネクタが異なる。通信プロトコルにUSB3.1が追加された。双方向でそれぞれ40Gbpsの転送速度。供給できる電源は15W(銅線ケーブルの場合)。

レガシーポート(廃止傾向にある)

レガシーポートとは、定義はないが次世代規格の登場によって、その役割をとって代わられた端子たち。レガシーポートと認定される定義はないが、市場の傾向を見てなんとなく判断。互換性を持った後続規格がなかった端子は、分けてまとめた。

USB2.0/esataコンボ

eSATA 端子(External Serial ATA)

eSATA 端子は、「内蔵型HDDやSSD、光学ドライブ」に使われるSATA規格をそのまま外部用に転用したもの。eSATA(External Serial ATA)は、直訳すると「外部SATA」。
eSATAは内ノイズ対策のシールドを強化し、内部SATAよりも抜けにくいコネクタ形状、抜き差し回数の上限を上げるなどの改良がある。

eSATA 端子を使うことで信号の変換が必要ないので、SATA規格のスピードをそのまま生かせる。そのため、ストレージ次第ではUSB3.0よりも速い場合がある。(転送速度はSATA機器次第で、SATA1.0規格で150MB/s、SATA2.0~2.6では300MB/sの速)

AHCIが可能なパソコンであれば、電源が入ったままケーブルを抜き差しできる「ホットプラグ」にも対応。eSATAからの電源供給はできないので、ACアダプタかUSB端子の接続で供給する必要がある。最大伝送距離は2mとされる。

「USB2.0端子と兼用のeSATA端子」を持つPCもあった。

eSATA と、PC内部のSATAコネクタの違い

USB2.0/esataコンボ
内部用のSATAケーブルとeSATAケーブルとは、コネクタ形状が異なる。eSATAはI 字型コネクタ、内部用SATAはL字型コネクタ。抜き差しできる回数(コネクタの耐久性)はI 字型コネクタのeSATAで5000回、L字型コネクタの内部用SATAで50回とされる。ケーブルは最長2mまで。

IEEE1394a 端子
6ピン

IEEE1394a 端子
4ピン

IEEE1394端子

SCSI規格の次世代にあたる。IEEE1394には、転送速度の違いでIEEE1394aとIEEE1394bがある。普及の都合上、IEEE1394というとIEEE1394aのことを指す場合が多い。

IEEE1394a 端子

転送速度は理論値400Mbps(50MB/s)。数値上ではUSB2.0よりも若干遅いが、USB2.0とは違いCPUに負担をかけずに転送できるため、実効速度は同じくらいといわれる。パソコンの電源が入ったまま、ケーブルを抜き差しできる「ホットプラグ」に対応。最大で63台の機器をディジーチェーン接続が可能。(周辺機器を数珠状に接続する)。6ピンタイプでは1.5Aの電源供給が可能。4ピンタイプは電源供給はなし。最大伝送距離は4.5mとされる。

旧型ビデオカメラではこのIEEE1394の採用が多い。オーディオ業界で呼ばれる「DV端子」、Apple社が呼ぶ「Firewire 400」、ソニーが呼ぶ「i.Link」はこのIEEE1394のことを意味する。

IEEE1394b 端子

IEEE1394bはIEEE 1394aの改良版であり、転送速度はIEEE1394aの2倍で800Mbps(100MB/s)。「FireWire(ファイヤーワイヤー)800」とも呼ばれる。最大伝送距離は4.5mとされる。

PS/2

PS/2 端子

IBMのパソコンシリーズ「IBM PS/2」から採用された端子。一般的には「紫にキーボード、緑にマウス」を接続する。キーボード用とマウス用をひとつのPS/2コネクタに統合されているものもある。
他には、バーコードリーダーなど古い事務用機器の接続などにも使われた。役割がUSBに置き換わられたので、廃止するマザーボードが多く、レガシーポートとなった。

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