DELL XPS 8300レビュー機の構成
【パソ兄さんのDELLレビュー】SandyBridge設計であるDELL XPS 8300。今回レビューするXPS 8300の構成にはCore i7-2600が搭載。HTテクノロジーの搭載はもちろん、Sandy Bridgeからはターボ・ブースト 2.0で2世代目です。前世代と比べて「踏ん張り機能」が追加されています。
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今回レビューするXPS 8300の構成を確認!
XPS 8300は、Studio XPS 8000 / 8100の後継機。ブランド名はStudio XPSから「XPS」のみになりました。元々「Studio」も「XPS」も独立していたブランドなだけに、ようやくまともなネームになりましたね。しかし、先に販売されている姉妹機には「Studio XPS 9100」「Studio XPS 7100」となっており、整合性にアンバランスが生じています。
今回レビューするXPS 8300の構成は以下のとおり。なお、レビュー内容は2011年4月時点のものです。DELLのパソコンはカスタマイズ性があるので、購入時期によってパーツ構成や仕様の変更があるかもしれません。
OS | Windows 7 Home Premium 64bit | Win7 スコア |
プロセッサ | インテル Core i7-2600 (3.4GHz , 8MB キャッシュ) ※クロック数最大3.8GHz |
7.6 |
メモリ | 8GB (2GBx4) DDR3-SDRAMメモリ | 7.6 |
グラフィックス | ATI Radeon HD 5770 1GB | 7.4 |
ゲーム用 グラフィックス |
7.5 | |
プライマリ ハードディスク |
1TB SATA HDD(7200回転) | 5.9 |
Windows エクスペリエンスインデックスでは主要項目で7.5前後をマークしており、ゲーム用PCとしてもいけるパフォーマンスです。7200回転のHDDは構造上、5.9というのが相場です。
HTテクノロジーを搭載
レビュー機のXPS 8300では、4コアを実装するクアッドコア「インテル Core i7-2600」を搭載。HTテクノロジーを搭載しているので、「コア数×2倍」のスレッド動作が可能で、擬似8コアとして処理ができます。
▲Core i7-2600はHTテクノロジー搭載なので、物理的に4コアでも8スレッド動作となります。OSから8コア(擬似8コア)として認識されます。複数同時処理では圧倒的パフォーマンス。
2011年4月時点では、XPS 8300にCore i5-2400も搭載可能ですが、こちらは4コア実装でHTテクノロジー無しです。つまりコア数と同じ4スレッド動作。クロック数は3.1GHz (最大3.4GHz)、キャッシュメモリはCore i7-2600よりも2MB少なく、6MBです。
最近の3Dゲームはマルチコア対応が多いです。
ターボ・ブースト 2.0により、自動クロックアップが強化
Core i7-2600はクロック数3.4GHzですが、ターボ・ブースト・テクノロジー2.0があるので、最大3.8GHzまで自動クロックアップします。クロック数を上げることで、マルチコア対応していないソフトでも高速処理が可能。
CINEBENCH R10のレンダリング処理では「処理時間⇒38秒」と驚異的な結果がでました。当方が調べたインテル Core i7-960搭載のStudio XPS 9100では「処理時間⇒46秒」でしたので、新CPUのパフォーマンスアップが実感できました。
そしてSandy Bridgeからはターボ・ブースト 2.0で2世代目となっています。
(※Sandy BridgeでもCPUによってターボ・ブースト 2.0の有無があります。Core i3は無し。)
ターボ・ブースト 2.0の進化ポイントは、CPUとHDグラフィックスの統合により、両方がクロックアップすることです。(以前では、クロックアップするならCPUかHDグラフィックスのどちらかでした。)。※XPS 8300はグラフィックカード搭載なので、これは意味なし。
ターボ・ブースト 2.0は、前世代と比べて「踏ん張り機能」が追加されています。
クロックアップの仕組みは各CPUに定められた倍率を変えることですが、ターボ・ブースト機能は電流や電力はもちろん、温度を監視した上で倍率を変化させています。電流の量が基準を超えた場合、上昇させた倍率を下げて熱暴走を回避させます。これが従来からあるターボ・ブーストです。しかし、電流量が基準を超えてもすぐに熱が上昇するわけではありません。ターボ・ブースト 2.0ではそのタイムラグを利用し、すぐには倍率を下げません。これが倍率上限を少しでも長く持たせる仕組みで、いわゆる「踏ん張り機能」です。
CPU-ZにてCore i7-2600のスペックをチェック。製造プロセスは2011年4月時点で最新の32nm。TDPは95W。新しい拡張命令の AVXが記載されています。
そして、今回レビュー機のXPS 8300には、グラフィックカードにATI Radeon HD 5770 (ビデオメモリ1GB)を搭載。6ピンの補助電源が接続されています。
このクラスのメインストリーム・グラフィックカード(相場価格1万~1万5千円)を搭載していれば、本格PCゲームの入門機としても最適です。
一方、ATI Radeon HD 5450のようなローエンド・グラフィックカードの搭載は、お勧めできません。なぜならば、CPUに統合されているGPUの「インテルHDグラフィックス 2000」がすでにローエンド・グラフィックカード並みの性能を持っており、「わざわざローエンドのグラフィックカードを搭載する必要があるのか?」と疑問を持ちます。
今回のXPS 8300の構成にてPCゲームのベンチマークテストをしたところ、バイオハザード5では解像度設定 1920×1080にて77.7 fpsを記録し、「RANK A ⇒ 快適に動作します。 」と判定がでました。ヘビー級ゲームのロスト プラネット2 ベンチマークでは、「RANK B、46.7 fps ※DirectX 9.0c / 解像度 1920×1080」でしたので設定を下げれば充分活用できそうです。ベンチマークテスト比較は後に紹介します。
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※DELLは、「顧客満足度調査 2019-2020年 ノートPC部門2年連続1位」
出典-日経コンピュータ 2019年8月22日号 顧客満足度調査より