Core i7-4770について
当サイトがレビューしているXPS 8700の実機では、Core i7-4770しています。ここではCINEBENCH R10のベンチマークを基に、Core i7-4770の性能比較します。※なお、DELLはカスタマイズPCなので、XPS 8700ではカスタマイズによって搭載されるCPUは異なります。このXPS 8700のレビューは2013年7月時点のものです。
CINEBENCH R10のレンダリング
今回レビューしたXPS 8700では、CINEBENCH R10のレンダリング時間が30秒であり、2013年7月時点でこれまでのレビュー機の中で最速でした。
2013年6月発売の中級ミニタワー。Haswell設計で、第4世代Core i7 / i5が搭載可能(チップセットZ87)。HDD2ベイと光学ドライブ2ベイの拡張性。460WのATX電源搭載。最大32GBメモリ、グラフィックカードはGeForce GTX 660などが搭載可能。USB 3.0端子6つ、USB 2.0端子4つ装備。7.1chサウンド出力に対応。 (2013年7月時点) |
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OS | Windows 8 64bit | |
プロセッサ | インテル Core i7-4770 (3.4GHz , 8MB キャッシュ) ※クロック数最大3.9GHz |
8.1 |
メモリ | 16GB (4GB × 4)DDR3 メモリ(1600Mhz) | 8.1 |
グラフィックス | NVIDIA GeForce GTX 660 1.5GB GDDR5 | 7.8 |
ゲーム用グラフィックス | 7.8 | |
プライマリハードディスク | 2TB SATA HDD(7200回転) + 32GB mSATA SSD ISRT(インテル スマート・レスポンス・テクノロジー)対応 |
5.9 |
CINEBENCH R10のスコア | ||
処理時間⇒30秒 | スコア⇒28840 | |
OpenGL | スコア⇒6836 |
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このページでは、過去のレビューPCとCINEBENCH R10のレンダリング時間を比較します。なお、CINEBENCH R10のレンダリングでは、CPU性能がもっとも影響します。そのため、まずは初心者向けに、インテルCPU基礎知識を述べておきます。
初心者でも押さえておくべき、インテルCPU基礎知識
最新のインテルCPUについてあまり知識がないという初心者は、「マルチコア、HTテクノロジー、ターボ・ブースト・テクノロジー」の3点を把握しておきましょう。
CPU基礎知識1:複数同時処理(マルチスレッド)をするマルチコア
CPU内部には命令を実行するコアがあります。いわゆる頭脳に当たります。かつてはシングルコア(1コア)であり、高クロック化で処理能力を高めてきたのですが、消費電力の高さと熱暴走の問題でそのやり方に限界が来ました。
そして考えだされたのが、マルチコア化(複数コア)です。クロック数はほとほどにしておく代わりに、CPUコアを増やすことにしました。「仕事を複数同時処理して、時間短縮を狙う」というアイデアです。複数同時処理のことをマルチスレッドといい、例えばウィルススキャンしながら動画編集などをすることができます。OSではWindows XP時点ですでに対応されています。ただしアプリケーションソフトの場合、マルチスレッド対応でないと効果は発揮できません。
CPU基礎知識2:擬似コア化のHTテクノロジー
擬似的にCPUコア数を倍増させる技術があります。つまり、1コアに対して2スレッド動作をさせるのです。2コア実装であれば、擬似的に4コアになります。それがインテルのHTテクノロジー(ハイパー・スレッディング・テクノロジー)です。
CPUコアには元々、並列処理が可能な演算機構が備わっています。(図では演算機構をブロックで表現)。 命令の流れが1系統だと、処理内容によって待機状態の演算機構が生じます。(図では空白のブロック)。これは勿体無いということで、HTテクノロジーの出番です。
命令の流れを2系統にすることで、待機状態の演算機構を極力減らし効率よく処理していきます。命令の流れが2系統なので、2スレッド処理なのです。2スレッドであれば、OSやソフトウェアからは2コアとして認識されます。HTテクノロジーだと1コアがビジー状態なので物理的に2コアのほうが優位ですが、それでも1コアを有効的に処理させる技術です。ただし、HTテクノロジーの搭載はCPU製品によって有無があります。
例えば、HTテクノロジーを搭載する4コアでは、倍増で8スレッド動作します。Windowsタスクマネージャの「CPU使用率の履歴」を見ると8ブロックに分かれており、システムからは8コアとして認識しています。
勘違いしてはいけないのは、HTテクノロジーによって速度が2倍になるわけではなく、あくまで効率化です。内容にもよりますが、マルチスレッド対応のソフトなら30%ぐらいのパフォーマンスアップを期待してもいいでしょう。
CPU基礎知識3:ターボ・ブースト・テクノロジー(自動クロックアップ機能)
2008年(Nehalem登場)以降、自動でクロック数(動作周波数)を上げる機能が登場しました。それがターボ・ブースト・テクノロジーです。故障リスクのあるオーバークロックと違い、定格内のため正規機能です。
マルチコア化しても、依然とクロック数(GHz)の高さが処理速度に影響します。特にマルチコアに対応していないシングル・スレッドのソフトでは、単にクロック数の高いCPUのほうが処理が速いです。 音楽管理ソフト等ではマルチコアに対応していないものが多く、マルチコア化しても恩恵はありません。そこで役立つのが、ターボ・ブースト・テクノロジーです。
購入するパソコンでCPUを選ぶとき、ターボ・ブースト・テクノロジーが必要か判断しますが、「踏ん張り機能がいるか要らないか」で判断するといいでしょう。例えば「山あり谷ありのハイキングなら必要、平坦な尾根道ハイキングなら不必要」みたいな判断基準です。ファイル変換などのエンコード作業が多いなら、ターボ・ブースト・テクノロジーがあったほうがいいし、ネットサーフィンやOfficeソフトであればあまり踏ん張る状況はないので、必須ではありません。ただ、漠然とあったほうがいいとは思いますが、予算次第でしょう。
ターボ・ブースト・テクノロジーは、各コアごとにクロックアップしています。パワーゲートという、コアごとに電源供給を絶つスイッチがあるので、これでクロックアップを調整しています。マルチスレッド(複数同時処理)が効率的でないと判断されたときは、一部のコアをOFFにして、残った一部のコアのクロック数を上げます。一見、オーバークロックのように思えますが、定格内のクロックアップなので消費電力や発熱のリスクがほとんどありません。
例えば4コアの場合、この様な調整が行われます。(ただし各CPUの個体差はあります)
クロックアップは内部倍率で行われます。例えば2.66GHzのCPUがあるとします。このCPUが20ベースで生成されているなら1ベースが133MHzとなります。※構成ベースはCPUによって異なります。
ターボ・ブースト・テクノロジーによってクロックアップされると、1段階で1ベースずつアップするので、この例では+133MHzずつアップします。 何段階までアップするのかはCPUによって異なります。
XPS 8700の前機種たちと比較
XPS 8700の前機種にあたる、XPS 8500、8300、8000と比較してみましょう。Core i7-4770を搭載するXPS 8700では「処理時間⇒30秒」でした。果たして前機種ではどうだったか!?
CPU性能が基本ですが、その他の構成も少しは影響を与えるので総合的な構成を見た上で比較してください。
2012年5月発売の中級ミニタワー。IvyBridge設計で、第3世代Core i7搭載可能(チップセットH77)。460W電源。HDD2ベイと光学ドライブ2ベイの拡張性。最大16 GBメモリ、グラフィックカードはRadeon HD 7570,7770,7870、GeForce GT 640 が搭載可能。 (2012年6月時点) |
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OS | Windows 7 Home Premium SP1 64bit | |
プロセッサ | インテル Core i7-3770 (3.4GHz , 8MB キャッシュ) ※クロック数最大3.9GHz |
7.7 |
メモリ | 12GB (2GBx2+4GBx2)DDR3 SDRAM メモリ(1600MHz) | 7.8 |
グラフィックス | AMD Radeon HD 7870 2GB DDR5 | 7.9(上限) |
ゲーム用グラフィックス | 7.9(上限) | |
プライマリハードディスク | 2TB SATA HDD(7200回転) + 32GB mSATA SSD ISRT(インテル スマート・レスポンス・テクノロジー)対応 |
5.9 |
CINEBENCH R10のスコア | ||
処理時間⇒34秒 | スコア⇒26010 | |
OpenGL | スコア⇒8961 |
2011年1月発売の中級ミニタワー。SandyBridge設計で、第2世代Core i7搭載可能(チップセットH67)。460W電源。HDD2ベイと光学ドライブ2ベイの拡張性。最大16 GBメモリ、グラフィックカードはRadeon HD 6670、GeForce GT 545 が搭載可能。 (2011年12月時点) |
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OS | Windows 7 Home Premium SP1 64bit | |
プロセッサ | インテル Core i7-2600 (3.4GHz , 8MB キャッシュ) ※クロック数最大3.8GHz |
7.6 |
メモリ | 8GB (2GBx4) DDR3-SDRAMメモリ | 7.6 |
グラフィックス | ATI Radeon HD 5770 1GB | 7.4 |
ゲーム用グラフィックス | 7.5 | |
プライマリハードディスク | 1TB SATA HDD(7200回転) | 5.9 |
CINEBENCH R10のスコア | ||
処理時間⇒38秒 | スコア⇒23160 | |
OpenGL | スコア⇒9939 |
↑第2世代インテルCore i7-2600搭載のXPS 8300。XPS 8700では8秒ほど速くなりました。
2009年9月発売の中級ミニタワー。Nehalem設計で、Core i7-800シリーズ搭載可能。グラフィックカードはGeForce GTS 240やGeForce GTX 260が搭載可能で、ゲームも入門機にもなるミドル~ハイミドル機。ようやく、64bit OSの普及が定着し始めたころのモデル。設置しやすいサイズとそれなりの拡張性で人気だった。 |
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OS | Windows 7 Professional 64bit | |
プロセッサ | Core i7-860 (2.8GHz , 8MB L3キャッシュ) ※クロック数最大3.46GHz |
7.4 |
メモリ | 4GB (2GBx2) DDR3-SDRAMメモリ | 7.5 |
グラフィックス | GeForce GTX 260 1792MB | 7.1 |
ゲーム用グラフィックス | 7.1 | |
プライマリハードディスク | 500GB SATA HDD(7200回転) | 5.9 |
CINEBENCH R10のスコア | ||
処理時間⇒51秒 | スコア⇒17033 | |
OpenGL | スコア⇒6648 |
↑第1世代インテルCore i7-860搭載のXPS 8000。このころと比較するなら、XPS 8700は劇的に速くなっていると判断出来ます。
2010年以前のハイエンド機と比較
ポジションとしてはXPS 8700よりも上位となる過去のハイエンドPCと比較します。
2010年6月発売のハイエンドタワー。Core i7-900番台搭載。※6コア実装のCore i7-980X Extreme Editionにも対応。グラフィックカードはATI RadeonTM HD 5670、5770、5870 のラインナップ(2010年6月発売時) 。光学ドライブ2台、HDD3台まで搭載できる拡張性。電源容量は525W。 |
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OS | Windows 7 Home Premium 64bit | |
プロセッサ | Core i7-960 (3.20GHz, 8MB L3 キャッシュ) ※クロック数最大 3.46 GHz |
7.6 |
メモリ | 9GB(2GBx3, 1GBx3) DDR3メモリ | 7.7 |
グラフィックス | ATI Radeon HD 5870 1GB | 7.8 |
ゲーム用グラフィックス | 7.8 | |
プライマリハードディスク | 1TB SATA HDD(7200回転) | 5.9 |
CINEBENCH R10のスコア | ||
処理時間⇒46秒 | スコア⇒18993 | |
OpenGL | スコア⇒9182 |
2009年9月発売のゲーミングPC。最強ゲームPCであるAlienware Auroraの上位版。Core i7-900シリーズを搭載。グラフィックにNVIDIA GeForce GTX 460を2枚同時搭載するSLI仕様や、ATI Radeon HD 5870を2枚同時搭載するCrossFireX仕様が可能なモンスターPC。水冷式システム、天井ルーバーの自動開閉、イルミネーションのギミックを持つ。875Wの大容量電源。 |
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OS | Windows 7 Home Premium 64bit | |
プロセッサ | Core i7-975 Extreme Edition (3.33GHz, 8MB L3 キャッシュ) | 7.5 |
メモリ | 9GB (2GBx3, 1GBx3) DDR3-SDRAM | 7.7 |
グラフィックス | 【CrossFireX】 ATI Radeon HD 5870 1GB |
7.8 |
ゲーム用グラフィックス | 7.8 | |
プライマリハードディスク | 1TB SATA HDD(7200回転) | 5.9 |
CINEBENCH R10のスコア | ||
処理時間⇒46秒 | スコア⇒18869 | |
OpenGL | スコア⇒9829 |
2010年ごろのハイエンド機よりも明らかに性能は高いといえるでしょう。
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