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アルミボディ、狭額ベゼル、広視野角、360度回転ヒンジの、13.3インチ2-in-1ノート
DELL Latitude 7390 2-in-1 レビュー
360度回転ヒンジにより、13.3インチノートからタブレットに変形できる2-in-1タイプのLatitude 7390 2-in-1をレビューする。広視野角の狭額ディスプレイ、アルミボティ&全面シリコンコーティングのデザインとなっている。重量は1.4kgほどあるのでタブレットとしては重量級になる。あくまで13.3インチモバイルがメインで、タブレットはサブ用途と捉えていれば選択にミスはないだろう。プラットフォームはKabyLake Refreshで第8世代Core(Uシリーズ)が搭載できる。従来のUシリーズと比べて大幅にパフォーマンスアップしているので、買い替え時期のタイミングにもいい。Latitude 7390 2-in-1では機能を追加できるオプション仕様が多い。
2018年5月論評 KabyLake Refresh (Uシリーズ) |
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※2018年5月20日時点のレビュー。手元の実機レポートであり、仕様は各々の選択により異なる。
DELLの製品名について
DELLサイトにある「販売名」は統一性がなく、さらに新旧モデルの区別も困難。そのため唯一無二のコンピューターモデル名で確認する必要がある。詳しくは「DELL製品の把握は、コンピューターモデル名を知ること」を参照。
当方レビューに関する注意事項
※レビュー時点、レビュー実機の情報であるため、購入された場合の一致性は保証していない。※標準搭載や仕様変更などの最新情報はDELLサイトにてご確認を。※感想は個人的見解である。※風景に写っている周辺機器等は、DELLと関係ない物もある。※法人向けモデルの場合でも、個人ユーザーが購入することは可能(注文は個人名の記入でOK)。
360度回転ヒンジで、Latitude 7390 2-in-1をタブレットモードに
Latitude 7390 2-in-1のディスプレイを後方に折り曲げることで、ノートからタブレットに可変できる2-in-1タイプ。一定の角度まで折ると、キーボードは無効化される。
タブレットモード。今回手にしているLatitude 7390 2-in-1実機は1.387kg。キーボードを折り曲げるタイプの2-in-1は、タブレットとしては重量級になるのがデメリット。ただし、13.3インチモバイルノートがメインとなるので、タブレットモードはサブ的要素と考えるユーザーがほとんどだろう。
ジャイロセンサー内蔵なので、縦にすれば自動で画面も切り替わる(むろん回転ロックも可能)。
可変過程を応用したモードで、タブレットをスタンドに置いたように使える「スタンドモード」。キーボード面が地べたに接するので、屋外の汚い場所では躊躇するかも。
これはテントモード。一体型パソコン風に使えるし、設置の奥行きもあまりとらない。スタンドモードよりは、このモードのほうが使いやすそう。キーボードも汚れないし。
タブレットとして折り畳んだときの裏側(キーボード面)。必然的にキーボード掴む形になるので、キーのポチポチ感は避けられない。プラットフォームと構成例(Kaby Lake Refresh)
レビュー時点のLatitude 7390 2-in-1における構成例をまとめてみた。CPUではKaby Lake Refreshの第8世代Core i5 / i7(Uシリーズ)が搭載できる。さらにラインナップで後発追加された下位グレード、第8世代Core i3-8130Uが搭載できる。
ややこしいことに、Core i3-8130Uは「第8世代Core-Uシリーズ」にグループされているが、設計は前世代のKaby Lake(Uシリーズ)とのこと。しかし、内蔵グラフィックはKaby Lake Refreshと同じ「インテル UHD グラフィックス620」。何だかインテルのラインナップもわけがわからない状態。
構成例
ディスプレイ |
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CPU | Kaby Lake(Uシリーズ)
Kaby Lake Refresh(Uシリーズ) 2017年8月~
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グラフィック |
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ストレージ |
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サイズ(公称値) | 幅: 305mm × 奥行き: 210 mm × 厚み: 12~19 mm / 最小重量約1.42kg~(1.34 kgという記載もあった)だが、レビュー実機は1.387kgだった |
※レビュー時点の構成例。採用パーツやベンダーは供給状況により異なる。
※構成ベースの販売であり、パーツの組み合わせは制限される。
M.2 SSDのパフォーマンス
手元の実機ではインテル SSDSCKKF-256GBのM.2 SSDが搭載されていた。パフォーマンスは以下の通り。SATA(6Gbps)接続なので、PCI Expressほどの速度はないがHDDよりもかなり速い。
【 過去PCと比較 : SSD / HDD 各規格・接続による、ストレージ・パフォーマンス 】
Core i7-8650Uのスペック
Latitude 7390 2-in-1に搭載したCore i7-8650Uのスペック。これに内蔵する(統合している)グラフィックはインテル UHD グラフィックス620。
2017年8月以降に登場したKabyLake Refresh設計で、モバイル向けの第8世代Core-Uシリーズ。このCPU-Zでは、CoffeeLake-U/Yになっているがアプリのミスなので無視。(ちなみに、デスクトップ向けの第8世代CoreシリーズはCoffeeLake設計なのでややこしい。)
先代であるKabyLake(第7世代Core-Uシリーズ)ではCore i7であっても2コア実装であったが、Core i7-8650Uでは4コア実装のクアッドコア仕様。さらにHTテクノロジーによって8スレッド動作する(Core i5-8350U,8250Uも同様)。製造プロセスは第7世代Core-Uと同等の14nmであるが、改良のためかインテルは「14nm+」と呼んでいる。インテルいわく、KabyLakeとKabyLake Refreshにて、Core i7で比較すると最高40%のパフォーマンスアップとのこと。※Core i7-8550U VS Core i7-7500Uで、ベンチマークソフト「SYSmark 2014 SE」の比較。
TDP(熱設計電力)は15Wと省エネ。Core i7-8650Uのベースクロックは1.9GHzだが、ターボ・ブースト・テクノロジーによって最大4.2GHzもクロックアップする。(下位であるCore i5-8350U,8250Uもクアッドコアなので、クロック数の高さとキャッシュメモリ容量で差別化を図っているもよう)。ベースクロックは1.9GHと低いのは、モバイル向けでバッテリーの持ちを良くするためであり、いざという時は「ムチを打って最大4.2GHzも頑張らせる」といった感じ。
デメリットとしてはやはりピーク時(クロックアップ時)の実消費電力の高さがあり、電源に余裕があっても長時間の高負荷には考慮が必要と思われる。 Core i7-8650Uにコア統合されている内蔵グラフィックは「インテル UHD グラフィックス620」。先代のHD グラフィックス620でも、3Dグラフィクスや4Kビデオ向けに強化されていたが、HDの頭に「U」が追加されており、さらなる強化がされたようだ。※UHD(4K)対応を意識したネーミング。
ベンチマークテスト
Core i7-8650U + UHD グラフィックス620における、ゲーム処理パフォーマンス。目安としてはドラゴンクエストX が1280×720解像度で「とても快適に動作する」レベル。ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター も1280×720なら、なんとか出来なくもなさそう。低消費電力のUシリーズとしては、過去と比べて非常にパフォーマンスが向上している事がわかる。
2018年5月論評 KabyLake Refresh (Uシリーズ) |
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スコア またはFPS |
ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター (1280×720 標準(ノートPC) DirectX 11 フルスクリーン) |
3588 | |
ドラゴンクエストX: 2013年~ Ver.1.10 (1280×720 標準品質 ウィンドウ) |
7125 | |
ラストレムナント~2009年 (1280×720 フルスクリーン) |
47.99 | |
ストリートファイター4~2009年 (1280 × 720 品質:デフォルト 垂直同期OFF ウィンドウ) |
110.77 |
備考
※ゲームタイトルのリンクをクリックすると、
当方過去のレビューPCと比較できる。
※3Dゲームでは美麗な描写処理を担うグラフィック(GPU)の性能が重視されるが、CPUも軽視できない。炎、煙、風、速度などの自然現象をシミュレーションする物理演算(エフェクト)や、プレイヤーが操作しないキャラクター(NPC-non player character)を動かすのは人工知能(AI)であり、それはCPUが担うため。ゆえにCPUの依存度はゲームの内容による。
CINEBENCH R15レンダリング
第8世代 Core i7-8650Uのレンダリング性能をチェック。グラフィックはほとんど影響しないので、CPUコアのパフォーマンスとして参考になる。マルチスレッドでのスコアは「500」だった。8スレッドの効果は大きく、Core i5-6500Tをやや超える結果となった。Core i7-7600Uよりもかなり差をつけている。なお、他のモデルだが過去レビューではCore i7-8550Uがスコア「670」を記録しており、環境次第でまだ伸びしろのあるCPUと思われる。
こちらはシングルスレッドでの結果。スコアは146。Core i5-6500Tとほぼ同じだった。なお、他のモデルだが過去レビューではCore i7-8550Uがスコア「171」を記録している。環境の都合でクロックアップが制限されたのだろうか。
【 過去PCと比較 : CINEBENCH R15のレンダリングで、パフォーマンスチェック 】
Latitude 7390 2-in-1の装備端子とオプション
Latitude 7390 2-in-1の装備する端子をチェックする。そもそもDELLサイトではどこまで標準で、どれがオプションなのか分かりにくい。とりあえずクイックスタートガイドを参考にした。主要端子にはオレンジ色をつけて強調しておいた。
標準サイズ(Aコネクタ)のUSB3.1を2基装備している。ただGen1のため速度はUSB3.0と同じ。USB Type-C端子が2基あり、Display Port とPower Delivery(USB PD)に対応。このUSB Type-C端子にThunderbolt 3を対応させるのはオプション扱い。ガイドをみると「指紋認証リーダー、NFCセンサー、スマートカードリーダー、アクティブペン」はオプションで付けられるようだ。DELLでは各パッケージ構成からのカスタマイズになるので、購入するLatitude 7390 2-in-1の状況をしっかり把握しておこう。
あらゆる規格に対応できるUSB Type-C端子の登場で、インターフェースの状況が複雑化してきている。以下の補足説明や知識ガイドのリンク先を参考にどうぞ。
インターフェースの補足説明
※USB Type-Cは単なるコネクタ形状の規格であるため、どの転送規格に対応するかは各々異なる。
※PowerShare対応とは、PC起動なしでUSB充電用に使える機能。
※USB3.1(Gen1)の転送速度はUSB3.0と同じ5Gbps。ただしUSB3.0よりも電源供給能力が高い。
※Power Delivery(USB PD)とは、USB電力拡張規格のこと。ホスト側から電力を得て、数珠つなぎ式で対応周辺機器へ電源供給ができる。順に電力消費をしていって、電力不足になるまで繋いでいける。
※初心者向けに、周辺機器とつなぐ端子の知識を、パソコンの接続端子(シリアルバス規格)で解説。
※ディスプレイと接続する端子の知識を、パソコンのディスプレイ端子で解説。
Latitude 7390 2-in-1の左側面
左側面のデザイン。USB Type-C端子が2基でDisplay Port に対応。さらに、どちらもACアダプタを接続するPower Delivery(USB PD)に対応している。ここはUSB Type-C端子を左右に分散してくれたほうが利便性はよかった。オプションでUSB Type-C端子にThunderbolt 3を対応させることも可能。ほか、HDMI端子、USB3.1-Gen1端子を装備している。
右側面
右側面では、microSDカードスロット、microSIMカードスロット、USB3.1-Gen1端子(PowerShare対応)を装備。Micro-SIMカードスロットはMicroSDカードスロットの下段にあり、ピンでトレイを引き出す構造。
右側面の左端には、LED点灯する電源ボタン。音量ボリュームのボタンを配置している。
前面と背面
前面では、中央にバッテリーライトを配置している。
背面では2箇所のメタル・ヒンジと排気口を配置。
USB Type-CコネクタのACアダプタ
65WのACアダプタが付属する。電源コネクタはUSB Type-Cを使っており、Power Delivery(USB PD)対応なのでどのUSB Type-C端子でも接続OK。ただ、Latitude 7390 2-in-1では2つとも隣接しているので、ちょっと勿体無い気がする(分散している方が利便性がいいので)。ACアダプタの重量は電源ケーブルも含め308g。ジョイントする電源ケーブルは太めで取り回しは良くない。アダプタの電源ライトはコネクタ先にある。
アルミボディのデザイン
Latitude 7390 2-in-1のデザインをチェックしていこう。上位の7000シリーズなので、筐体にある程度のプレミアム性をもたせている。天板およびパームレストはアルミ素材と思われる。天板・パームレスト・底面すべてに(つまり全般的に)シリコンコーティングが施してあるのでしっとりした手触りになっている。天板中央にはクロム調のDELLロゴを配置している。
サイズは幅: 305mm × 奥行き: 210 mm × 厚み: 12~19 mm(選んだディスプレイベゼルによって異なる)。公称の最小重量は約1.42kg~(1.34 kgという記載もあった)だが、手元のLatitude 7390 2-in-1レビュー実機では1.387kgだった。構成によるだろうが、概ね1.4kgあたりと理解すればよさそうだ。
底面では2本のスタンドゴムと、その間に横長の吸気口がある。
底面を上にして各側面を見る。前方の緩やかな傾斜面にスピーカを配置。
狭額ベゼルに、広視野角ディスプレイ
Latitude 7390 2-in-1は13.3インチ画面で、狭額ベゼル。ゆえに13.3インチノートにしてはややコンパクトに設計できる。画面にも広がりを感じる。クイックスタートガイドを見ると狭額ベゼルには2タイプあるようで、手元のLatitude 7390 2-in-1実機では「標準ベゼル」のようだ。標準と言っても左右のベゼルはこの通り狭額のデザイン。
クイックスタートガイドに選択できるディスプレイベゼルが記載されている。上部のベゼルも狭額なタイプは「ナローベゼル」と呼ぶらしい。ナロー(Narrow)とは”狭い”という意味。ナローベゼルではオプションで赤外線(IR)カメラを追加することはできない。
ディスプレイベゼルのWebカメラとマイク、そしてDELLロゴ。
フルHD(1920 × 1080)解像度を搭載しており、13.3インチ画面には高解像度である。
視野角は広い。DELLサイトには記載がないが、おそらくIPSパネルであろう。光沢ディスプレイなので、照明や日光のあたる角度により背景の映り込みや反射を生じる。場合に応じて角度の調整が必要だが、コントラストが高く黒の引き締まった画質を楽しめる。
色が反転するような色度変移はないが、斜め角度からは陰になりやすい。光沢パネルだと大概そんな感じ。
バックライト付きキーボードの搭載
Latitude 7390 2-in-1のキーボード。アルミ製のパームレストにシリコン・コーティングが施してあり、しっとりした手触り。
ホームポジションの様子。荷重はそこそこあり、底打ち感はしっかりしている。
Latitude 7390 2-in-1のキーボード配列をチェック。
採用されているキーボードは、Latitude 5289 2-in-1のキーボードと同じ。(キーボードについて詳しくはリンク先にて)。一枚板くり抜きタイプで、英字キーのくり抜きをそのまま流用したコストダウン化が見られる。BackSpaceや右Shift、スペースキーが、隣のキーと同じくり抜き穴でセットになっている。
Fn+F10キーでキーボードバックライトのオンオフならびに2段階の調光が可能。暗い会議室や寝室などで重宝できる機能。光もかすれることなくはっきりと点灯している。
タッチパッド。クリックボタンはわりと緩めのクリック感で、カッチとしたボタンではない。
Latitude 7390と比較
なお、2-in-1ではないLatitude 7390という製品があるが、この通りデザインは異なるし、キーボードの採用パーツも異なっている。(左側に並べてある方、また下段に積んでいる方がLatitude 7390)。品番が同じと言ってもここは勘違いしないほうがいい。Latitude 7390 2-in-1のレビューは以上。
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※DELLは、「顧客満足度調査 2019-2021年 デスクトップPC部門3年連続1位」 ※出典-日経コンピュータ 2020年9月3日号より
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