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広視野角&狭額、21.5インチ・フルHD一体型!Optane メモリー構成も可能!
Inspiron 22 3000 フレームレス デスクトップ(3280)レビュー
2019年3月に発売した Inspiron 22 3000 フレームレス デスクトップこと、Inspiron 3280をレビューする。設計はノートパソコン向けのプラットフォームであるWhiskey Lake-U。広視野角IPSパネルを搭載し、狭額ディスプレイでスタイリッシュな21.5インチ一体型パソコン!解像度はフルHD(1920 × 1080)。タッチディスプレイと非タッチモデルが選択できる。Webカメラは安心なポップアップ式。光学ドライブは内蔵していないので留意すべし。
レビュー時点では第8世代Core i3-8145U搭載し、単体GPUを搭載しない構成。性能はエントリーなので、基本的には2Dコンテンツの娯楽向け。ゲーム用には向かない。無線LANはIEEE802.11acに対応、 有線LANではギガビットイーサーに対応している。注目ポイントとしては、HDDが圧倒的に速くなるOptaneメモリー構成が可能!
今回レビューするInspiron 22-3280はタッチディスプレイのモデル。カラーバリエーションにはホワイトとブラックがあり、まずはホワイトのモデルで紹介する。なお、風景に写っているキーボードとマウスはDELLとは関係ない市販品である。
2019年6月論評 Whiskey Lake (Uシリーズ) |
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※2019年6月19日時点のレビュー。本製品の発売日は2019年3月12日である。
レビューに関する、注意事項
※レビュー時点および手元の実機に限った内容であり、選択や時期により仕様は異なる。※販売は既存構成(パッケージ)が基本で、そこから選択できるパーツは制限される。※搭載可能パーツやベンダーは、レビュー機と異なる場合がある。 ※標準搭載の範囲は不明。最終確認、最新情報はDELLサイトにてご確認を。※製品の「コンピューターモデル名」を必ず理解しておくこと。購入アドバイスは個人的意見。※法人向けモデルの場合でも、個人ユーザーが購入することは可能。(注文は個人名の記入でOK)
Inspiron 22-3280の概要
レビュー時点および、この実機を基にした概要をまとめておく。時期により変更の場合もあるのでご理解を。また、組み合わせに関しては既存構成(パッケージ)によってその範囲が決まっている。
狭額のディスプレイ
- 21.5インチ 非光沢 IPS ディスプレイ(解像度1920 × 1080)
- 21.5インチ IPS タッチ・ディスプレイ(解像度1920 × 1080) ※実機を見る限り光沢
カスタマイズ解説
Inspiron 22-3280では21.5インチに1920 × 1080の高解像度。画面も大きいため、ドットバイドット表示(100%)で十分な文字サイズで表示される。しかも広視野角のIPSパネルのため、どの角度から見ても色度変移が起きにくく見やすい。複数人で動画コンテンツを見るのもよし。
購入時の選択としては、非タッチスクリーン(非光沢)と、タッチ・スクリーン(光沢)に分かれる。
DELLサイトではタッチ・スクリーンが光沢とは記載していないが、タッチスクリーンである今回のレビュー実機が光沢となっている。また、レビュー実機では、液晶パネルにDEL93FEを採用している。どうやら、DELLの特注品のようで製造メーカーは不明。採用されているベンダーは時期により異なると思われるので、あくまで一例と理解してほしい
CPU ~ アーキテクチャはWhiskey Lake(Uシリーズ)
- 第8世代 Core i3-8145U
(2コア / 4T、4MBキャッシュ、2.1GHz / 最大 3.9GHz) TDP 15W 【UHD グラフィックス620 】
カスタマイズ解説
Inspiron 22-3280はアーキテクチャにWhiskey Lake(Uシリーズ)を採用している。レビュー時点で、第8世代 Core i3-8145Uのみの搭載となっている。単体GPUの搭載がないため、CPUに統合されている内蔵グラフィック(UHD グラフィックス620)が使われる。エントリー構成であるため本格ゲーム用には向かず、基本的には動画コンテンツ向けの娯楽PCである。
グラフィックについて
DELLサイトの「Inspiron 22-3280 設定と仕様」によれば、NVIDIA GeForce MX110の搭載を前提とした設計になっているようだが、レビュー時点ではその構成での販売はない。よって、先述の通りCPUに統合されている内蔵グラフィック(UHD グラフィックス620)が使われる。
メインメモリ
- 4GB(4GB×1) DDR4メモリ (2666MHz)
カスタマイズ解説
搭載するメインメモリは4GBメモリのみ。DELLサイトの「Inspiron 22-3280 設定と仕様」によれば、SO-DIMM スロットが2基あるらしい。4GBメモリの搭載はシングル・チャンネル。システムとしては最大16GBとのこと。
ちなみにOptaneメモリー構成の場合、DELLが20GB(4GB DDR4 + 16GB NVMe SSD)というおかしな解釈をしているので、当サイトでは独自に訂正した。(Optaneメモリーはストレージ枠で解説)。そもそも揮発性メモリと不揮発性メモリを足しちゃいかんでしょう。
Optaneメモリーとは、キャッシュメモリに最適化されたNVMe SSDを、メイン・ストレージのキャッシュ用SSDとして使う。つまりストレージをキャッシュとして使うので、メインメモリと合算して20GBというのは誤解を生じる。アプリなどでスペックを調べても4GBと表示される。
ストレージ ~ Optane メモリー構成可能
- 1TB HDD(2.5インチ SATA)
- Optane メモリー構成
16GB NVMe SSD (M.2 / PCI Express) + 1TB HDD(2.5インチ SATA)
カスタマイズ解説
ストレージは1TB HDD(2.5インチ SATA)搭載となっているが、16GB NVMe SSD(Optane対応)の追加により、Optane メモリー構成が可能となっている。通常のデュアル・ストレージ構成や単にNVMe SSDをメインとする構成はDELLのサポートにはないので、必要であれば自己責任のカスタマイズしかない。
スロットはM.2 2230/2280(PCIe Gen3.0x2 NVMe)だそうだ。
Optane メモリーとは
Optane メモリーとは、HDDキャッシュメモリとして使われるM.2 SSDである。接続にはM.2スロットのNVMe SSD(PCI Express接続)を使う。SSDにはインテルとMicronが共同開発したメモリチップ「3D Xpoint」を採用している。3D XPointは、一般的なSSDに採用されるNAND型フラッシュメモリよりもランダムアクセスが速く、繰り返される読み書きの耐久性が高い。ハードそのものはストレージのSSDとして認識されるものだが、インテル ラピッド・ストレージ・テクノロジー(IRST)の有効化と設定でシステム・ストレージのキャッシュとして機能する。初回の挙動はキャッシュのため速くはないが、次回からはキャッシュから読み出されるため高速化する。メインメモリのような揮発性メモリではないので、一旦電源を落としてもキャッシュは保存されている。
インターフェース
- 無線LANはIEEE802.11ac対応、
- 有線LANでギガビットイーサー対応
- HDMI出力端子、ギガビットイーサーLAN端子、USB2.0端子、
USB3.1-Gen1 端子×3基(右端のみPowerShare対応)、ヘッドセット端子、SDカードスロット装備 - PowerShare対応(PC起動なしでUSB充電用に使える機能)
筐体および付属品
- 全般的にポリカーボネート(工業プラスチック)材質の外装
- 1センチほどの狭額ディスプレイベゼル
- 光学ドライブなし
- ポップアップ式Webカメラ内蔵
- DELL KM636付属(ワイヤレスキーボードWK636pと、ワイヤレスマウスWM116pのセット)
※Inspiron 22(3280)本体カラーと合わせて同じカラーになる(白か黒)。 - 90WのACアダプタ付属
※単体GPU搭載時は130Wとあるが、レビュー時点でその選択肢は無い
筐体サイズ
- 幅: 498 mm × 奥行き: 42 mm × 高さ: 330 mm ※スタンドを除く
- 最小重量(公称) 約4.27 kg ※スタンドを除く
デメリットや購入前の留意事項
- 光学ドライブ非搭載
- ノートパソコンのプラットフォーム採用(Whiskey Lake-U)
- 筐体はポリカーボネート(工業プラスチック)材質ベースなので、高級感は無し
- USB3.1-Gen2に対応していない
- VESAマウントには非対応。市販のモニターアームが取り付けできない
- スイベル機能(左右の首振り)はない。
- USB端子が裏側のみなので、頻繁なアクセスなら少々不便
- HDMI端子は出力のみなので、単独の外部ディスプレイとしては使えない
- メインメモリでサポートするのが4GBまでなのは少ない(それ以上は自前カスタマイズ)
- 換装のための内部アクセスは、ややハードルが高い。
分解マニュアルはDELLサイトに掲載されているが、分解は保証なしの自己責任
※調査時点における情報である。一部情報は時期により異なる場合もある。
狭額ベゼルに広視野角のIPSパネル!21.5インチ・ディスプレイ
今回レビューしているInspiron 22-3280では、21.5インチ IPS タッチ・ディスプレイ(解像度1920 × 1080)。
DELLサイトでは表記されていないが、実機を見る限り光沢ディスプレイである。ほかに、非光沢で非タッチ・ディスプレイの構成もある。21.5インチ IPSパネル、解像度1920 × 1080というのは共通。
DELLの初期設定および推奨設定では100%拡大になっている。21.5インチ画面にフルHD(1920 × 1080)ならば、拡大しなくても広領域のまま文字やアイコンもそこそこ大きめの表示である。
レビュー実機では、液晶パネルにDEL93FEを採用している。どうやら、DELLの特注品のようで製造メーカーは不明。なお、採用されているベンダーは時期により異なると思われるので、あくまで一例と理解してほしい。
ディスプレイベゼルは約1センチほどで、スタイリッシュな狭額となっている。タッチ・ディスプレイではベゼルに段差のないフラットパネル。
広視野角のIPSパネルなので、どの角度からでも色度変移が起きにくく見やすい。複数人で映画鑑賞などにも向く。光沢ディスプレイなので、コントラストが高く黒の引き締まった画質を楽しめる。ただし照明や日光の当たる角度により背景の映り込みが生じるので、環境に応じて角度や照明の調整が必須となる。
下の方からも視野角をチェック!
ディスプレイ基礎知識
※広視野角 IPS ディスプレイの解説 : 液晶パネル(TFT液晶)の駆動方式とは※ディスプレイ表面処理 ~ 光沢(グレア)と非光沢(ノングレア)について
※解像度と画素(ドット)について
※画面サイズと解像度の組み合わせ比較
下部の、パンチングメッシュ・デザインと電源ボタン
Inspiron 22のディスプレイベゼル下部は、パンチングメッシュ・デザインになっているが、一部しか穴は貫通していない。DELLロゴの左右にドットの穴が空いており、デュアル・マイクの内蔵となっている。
スピーカーはこのように正方形の形で二箇所に配置。ノートパソコンよりはサウンドクオリティーが高く、娯楽向け。ボリューム中間以上にすると、ちょっと音割れなどの粗が目立つ。プライベート機としてはまずまずの許容範囲か。
一番右側に電源ボタンを配置しており、起動時には棒状のLED点灯する。
ポップアップ式Webカメラ内蔵
天井面は格子というかスリットのデザインになっており、左右に排気口が確認できる。中央にはポップアップ式Webカメラ内蔵している。押して出現させ、押して格納するタイプであり、プライバシーの保護の使い方ができる。対応解像度は1280×720、対角視野角74.6度とのこと。
背面のデザインと、装備インターフェース
筐体のほとんどポリカーボネート(工業プラスチック)の外装なので、特別な高級感はない。背面は光沢になっており、DELLロゴが配置されている。スタンドにはケーブルを通すためのホールがある。
斜め上から背面を見た様子。またポップアップ式Webカメラを裏側から見た様子。
Inspiron 22-3280が背面に装備しているインターフェース。電源コネクタ、HDMI出力端子、ギガビットイーサーLAN端子、USB2.0端子、USB3.1-Gen1 端子×3基(右端のみPowerShare対応)、ヘッドセット端子を配置。
USB端子はここにしかないので、頻繁なアクセスでは少々面倒くさい場合もある。必要とあらば延長ケーブルを使うなどの工夫がいるかも。
アームの付け根部分のカバーを外すと、固定ネジがあらわになる。どうやら、VESAマウントには非対応ので、市販のモニターアームの取り付けができない。なお、Inspiron 22-3280の分解はここからの開始となるが、初心者にはハードルが高い。(DELLサイトに分解マニュアルはある)
左右側面
右側面には特に装備するインターフェースなし。光学ドライブも省かれていることにご留意を。
左側面には下部にSDカードスロットを装備している。
SDカードスロットに挿入した様子。このように左右にはUSB端子がないので、頻繁なアクセスが必要なユーザーだとちょっと面倒くさいことになる。端子類は背面側に集まっている。
チルト(上下の首振り)範囲はこの通り。垂直位置から後方に30度、前方に5度の可動域となっている。
スイベル機能(左右の首振り)はない。
底面と台座の取り付け
Inspiron 22-3280の底面には吸気口のスリットが多い。一番右側に小さいボタンがあるが、これはディスプレイのビルトイン・セルフテスト実行ボタン。
グレーのスタンドゴムが2箇所付いているが、これはイーゼル・スタンドタイプに対応させるための名残だろう。レビュー時点ではこのアーム型のスタンド(ベデスタル)のみとなっているため、現状では意味なし。正式名称はラバーフィートというらしい。
梱包箱からInspiron 22-3280を取り出したら、台座部分をユーザーが取り付けるようになっている。
DELLサイトの「Inspiron 22-3280 設定と仕様」を読むと、このベデスタルのサイズは「高さ252mm、幅220mm、奥行き180mm」とある。重量は2kg。
Inspiron 22-3280の台座。外装は白で梨地のポリカーボネート(工業プラスチック)だが、内部はアルミ合金およびスチールプレートになっている。取り付けは手回しネジになっており、工具は必要ない。
台座の取り付け完了。
Inspiron 22-3280のACアダプタ
外部電源は90WのACアダプタ(19.5V、4.62A)となっている。プラットフォームはWhiskey Lake-Uシリーズなので、そもそも中身はノートパソコンみたいなものだ。
DELL KM636 標準付属
入力機器にDELL KM636が標準付属する。これはワイヤレスキーボードのWK636pと、ワイヤレスマウス WM116pがセットになったものである。色はそれぞれInspiron 22-3280のカラーと同じものが付属する。
ワイヤレスキーボードのWK636p(リンク先に詳細レビュー)。
ワイヤレスマウス WM116pのホワイト。
ワイヤレスマウス WM116pのブラック。(リンク先に詳細レビュー)。
マニュアルから確認する、装備インターフェース
Inspiron 22-3280が付属するクイックスタートガイド(簡易マニュアル書)。およびインターフェースの記載。これまでマルチ言語の説明であったが、ついに英語とアイコンのみの簡略化になった。
背面に、電源コネクタ、HDMI出力端子、ギガビットイーサーLAN端子、USB2.0端子、USB3.1-Gen1 端子×3基(右端のみPowerShare対応)、ヘッドセット端子を配置。あと左側に、SDカードスロットがある。
電源マークのあるUSB端子は「電源投入 / ウェイクアップサポート機能付き」であり、この端子に接続されているキーボードまたはマウスを使って、コンピュータをスタンバイからウェイクさせることができる。
インターフェースの補足説明
※PowerShare対応とは、PC起動なしでUSB充電用に使える機能。※USB3.1-Gen1はUSB3.0と同じ(転送速度は5Gbps)
※初心者向けに、周辺機器とつなぐ端子の知識を、パソコンの接続端子(シリアルバス規格)で解説。
※ディスプレイと接続する端子の知識を、パソコンのディスプレイ端子で解説。
※アナログ音声端子の色分けなどの基礎知識は、サウンドデバイス知識ガイドで解説
無線LANはIEEE802.11ac対応、 有線LANはギガビットイーサー対応
デバイスマネージャから、ネットワークコントローラをチェックしたところ、無線LANはインテルWireless-AC 9462(IEEE802.11ac対応)、有線LANはRealtek(カニさん)のギガビットイーサーなので、サーバー構築している環境でも速度に問題なし。Bluetooth 5.0対応機種。
ネットワーク基礎知識
※通信インターフェース 有線LANと無線LAN規格についてDell Cinema
映像コンテンツには音声・カラー・通信管理を総括したDell Cinemaを搭載している。パーソナルシアターを楽しむためのテクノロジーとして、「カラー(CinemaColor)、サウンド(CinemaSound)、ストリーミング(CinemaStream)」の3つで構成されている。
- CinemaColorでは、ニーズにあわせ用意されたカラー・プロファイルが利用できる。
- CinemaSoundでは、Waves MaxxAudio Proをサウンドチューニングに採用(後述)
- CinemaStreamではSmartByte(Rivet Networks社のアプリ)を利用しており、ストリーミング再生を検出すると帯域幅を優先的に割り当て、シームレスな映像を実現する。
※SmartByteによるブルースクリーン発生事例が過去に報告されており、環境に合わない場合はアンインストールして何ら問題ない。(通常のPC環境になるだけ)。
Waves MaxxAudio Pro
サウンドチューニングにWaves MaxxAudio Proを搭載。内蔵型で出力の弱い小型スピーカーでも、デジタル処理で効果的なサウンドを展開するサウンド補正技術。 ゲームサウンドでは良好な結果を残しているのだとか。ユーティリティソフトを使ってイコライザー調整ができる。
第8世代 Core i3-8145U ベンチマークテスト
Inspiron 22-3280のプラットフォームはWhiskey Lake (Uシリーズ)である。つまり、ノートパソコンのプラットフォームを採用している。
今回導入したInspiron 22-3280実機では、第8世代 Core i3-8145U を搭載。2コア実装、HTテクノロジーによって4スレッド動作する。TDP(熱設計電力)は15Wで低消費電力。ベースクロックは2.1GHzだが 最大3.9GHzまでアップする。統合している内蔵グラフィックは、インテル UHD グラフィックス620。
プラットフォームの概要は以下で解説しておく。
第8世代Coreプロセッサ(第3弾) | |
アーキテクチャ | Whiskey Lake (Uシリーズ) |
プロセスルール | 14nm++ |
PCトレンド時期 | 2018年末~ (登場:2018年9月ごろ~) |
概要 | 2018年9月に発表。第8世代Coreプロセッサの第3弾だが、第1弾目(Kaby Lake Refresh)の改良版といえる。Kaby Lake Refreshから大したパフォーマンスアップはないが、統合PCH(コントローラー系)に改良が加えられている。ネットワークの強化で、4K解像度のストリーミング再生などに有効。 プロセスルールは14nm++。 「TDP15Wで4コア実装8スレッド」は、Kaby Lake Refresh(第1弾・8世代)ですでに存在していたが、改良点は統合PCH(メモリやグラフィックなどのインターフェース・コントローラー)である。ネットワークでは、インテルWireless-AC 160MHzの「ギガビットWi-Fiコントローラー」が内蔵されており、4K解像度のストリーミング再生がシームレスに行える。 高性能化に関しては、旧8世代よりもブーストクロックが引き上げられている。ただ、統合型(内蔵)グラフィックは、Kaby Lake Refreshと大差はない。それでも従来と比べると、TDP15Wのプロセッサとしてはパフォーマンスが高い。 主なCore i5 / i7では4コア実装8スレッド(TDP 15W)、 Core i3では2コア実装4スレッド(TDP 15W)、 それぞれターボ・ブーストを実装しており、クロックアップ数も高い。過去のアーキテクチャではCore i3にターボ・ブーストが無いことがほとんどだが、Core i3-8145Uでは最大 3.9GHzのクロックアップをする。また、それぞれインテル UHD グラフィックス620を統合(内蔵)している。つまりCoffeeLake-H/U(第2弾・8世代)よりも内蔵グラフィックがグレードダウンしている。 |
初心者向けCPU基礎知識
※基本的なCPUのスペック : 動作周波数(GHz)や、キャッシュメモリ、TDPなど※定格内の自動クロックアップ(最大~GHz)の、ターボ・ブースト・テクノロジーとは
※PCの複数同時処理! ~コア/~Tという、マルチコアとマルチスレッドとは
統合された内蔵GPU(内蔵グラフィック)とは
CPU内部には組み込まれたグラフィック機能(内蔵グラフィック)がある。CPUコアとGPUコアが統合しているため、厳密には「統合型グラフィック」とも言う。同世代の単体GPUよりも性能が控えめというのが通例だが、低消費電力、低コストのメリットがある。時代ごとに高性能化しており、本格ゲームなど高負荷な用途でない限り、これで十分というユーザーは多い。4Kコンテンツに対応するパフォーマンスがあり、2Dコンテンツでは十分。
PCに単体GPUが搭載されていない場合は、この内蔵グラフィックが使われる。画像処理するにはビデオメモリが必要だが、内蔵グラフィックではビデオメモリがないのでメインメモリの一部を代用される。内蔵グラフィックだけだと、そこがデメリットとなる。(単体GPUだとビデオメモリも搭載している)。Core i3-8145Uにて、CINEBENCH R15のベンチマークテスト
今回レビューしているInspiron 22-3280に搭載したCore i3-8145Uのパフォーマンスをチェックする。ベンチマークテストはCINEBENCH R15によるレンダリングだが、比較するのはパソ兄さんが過去にレビューしたPCにおけるもの。(重複するCPUでは最高値だったものを残している) 。オレンジ色のバーが今回のCPUのスコアである。
現在のPCパフォーマンスとしては底辺の部類であるが、Core i7-7200UからCore i7-7500Uあたりと同等のパフォーマンスのようだ。2Dコンテンツ用の娯楽になら十分ではあるが。
1コアのパフォーマンスであるシングルスレッドでは、スコアが156。1コアのパフォーマンスはそんなに悪くはないみたいだ。
CINEBENCH R15のベンチマークテストとは
3DCG作成ソフト「CINEMA 4D」がベースで、約30万ポリゴンある静止画のレンダリングにかかった時間などでスコアが算出される。CPUを100%稼働させるのでCPU性能指数の目安になる。最大256スレッドまで対応しているため、コア数が多く高クロックのCPUほど有利だが、アーキテクチャの新旧にもよる。なお、搭載グラフィックの性能にはあまり左右されない。
【 過去PCと比較 : CINEBENCH R15のレンダリングで、パフォーマンスチェック 】このInspiron 22-3280で、ゲームのベンチマークテスト
このInspiron 22-3280の構成ではゲーム用途に向かない。設定を1280×720にしてハードルを下げて、ドラゴンクエストXやストリートファイター4のプレイにこぎつける程度。ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター では実質厳しいところ。
2019年6月論評 Whiskey Lake (Uシリーズ) |
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スコア またはFPS |
ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター (1280×720 標準(ノートPC) DirectX 11 フルスクリーン) |
2103 | |
ドラゴンクエストX: 2013年~ Ver.1.10 備考: 過去PCとの比較のため、旧バージョン(Ver.1.10)のままにしている。最適化した後発バージョンのほうが、スコアが高めになる傾向にあり、当方では検証にてVer.1.51では10%ほどスコアが高くなると認識している。 |
5787 | |
ラストレムナント~2009年 (1280×720 フルスクリーン) |
30.23 | |
ストリートファイター4~2009年 (1280 × 720 品質:デフォルト 垂直同期OFF ウィンドウ) |
70.25 | |
ストリートファイター4~2009年 (1920 × 1080 デフォルト 垂直同期OFF フルスクリーン) |
45.38 |
※ゲームタイトルのリンクをクリックすると、 当方過去のレビューPCと比較できる。
基礎知識:ゲームのベンチマークテストについて
※3Dゲームでは美麗な描写処理を担うグラフィック(GPU)の性能が重視されるが、CPUも軽視できない。炎、煙、風、速度などの自然現象をシミュレーションする物理演算(エフェクト)や、プレイヤーが操作しないキャラクター(NPC-non player character)を動かすのは人工知能(AI)であり、それはCPUが担う。ゆえにCPUの依存度はゲームの内容による。なお、CPU内蔵グラフィック仕様の場合(単体GPUの搭載なし)は、ビデオメモリを持たないため、メインメモリが代用される。そのため、搭載メモリの環境によってパフォーマンスが左右されやすいことを念頭に置いたほうがいい。消費電力(ワットチェッカー)
条件 コンディション 「バッテリー満充電、ACアダプタ接続」※単体GPUでの動作時。 |
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アイドル時(待機時) | ディスプレイ輝度最大時: 21W、輝度中間:15W、輝度最小:13W |
CINEBENCH R15 (マルチスレッド) |
40Wあたりから始まり、そして35Wあたりへと減少しながら変動。 ※ディスプレイ輝度「中間」設定時 |
CINEBENCH R15 (シングルスレッド) |
終始30Wあたり。※ディスプレイ輝度「中間」設定時 |
FF14 紅蓮のリベレーター | 36~38Wあたり。※ディスプレイ輝度「中間」設定時 |
ラストレムナント | 35~38Wあたり。※ディスプレイ輝度「中間」設定時 |
※ベンチマークテストでの消費電力はシーンにより変動がある。そのため、比較的よくみられた数値をワットチェッカーを眺めながら直感的に判断した。ざっくりとした目安で厳密性はない。
ストレージ ~ Optaneメモリー構成のパフォーマンス
レビュー実機ではシステム用(Cドライブ)にシーゲート製ST1000LM035-1RK172 (1TB 2.5インチHDD・SATA)を搭載している。Optaneメモリー構成のため、キャッシュSSDとしてインテルMEMPEK1J016GADを搭載。(16GB SSD / M.2 / PCI Express)。パフォーマンスをみると、SATA接続のHDDとは思えないくらい速い。
SATA接続である2.5インチHDDはだいたい100~140MB/sあたりのシーケンシャルリードであるため、900MB/s以上というのは、SATA接続のボトルネック(6Gb/s)を完全に凌駕している。
過去のレビューから、ST1000LM035-1RK172を搭載しているパソコン(Vostro7580)をピックアップし、Optaneメモリー構成でない素のパフォーマンスを調べてみた。キャッシュSSDがないと、シーケンシャルリードは130MB/sくらいなのか。
Optane メモリーとはなかなか面白いが、いかんせんメインストレージがHDD。ストレートにNVMe SSD一本でいい気がするが、「容量単価の安いHDDをいかに速く使うか」というものなのだろう。大容量NVMe SSDの値下がりまでのつなぎか。SATA接続のSSDとOptane メモリーというのも試してみたら面白そうだ。ただ、これらは自前のカスタマイズになるので、ハードルが高めではあるが。
DELLサイトでは、メインメモリの4GBとキャッシュSSDの16GBを足して「20GB」と言っており、はっきり言って意味不明。スペック表でみても、このようにメインメモリとストレージで区分されているので、誤解のないように!(キャッシュSSDの表示は14GBだがシステムで一部容量を使っているのだろう)
Optane メモリーとは
Optane メモリーとは、HDDキャッシュメモリとして使われるM.2 SSDである。接続にはM.2スロットのNVMe SSD(PCI Express接続)を使う。SSDにはインテルとMicronが共同開発したメモリチップ「3D Xpoint」を採用している。3D XPointは、一般的なSSDに採用されるNAND型フラッシュメモリよりもランダムアクセスが速く、繰り返される読み書きの耐久性が高い。ハードそのものはストレージのSSDとして認識されるものだが、インテル ラピッド・ストレージ・テクノロジー(IRST)の有効化と設定でシステム・ストレージのキャッシュとして機能する。初回の挙動はキャッシュのため速くはないが、次回からはキャッシュから読み出されるため高速化する。メインメモリのような揮発性メモリではないので、一旦電源を落としてもキャッシュは保存されている。NVMe SSDの基礎知識と、パフォーマンス比較
※M.2スロット(NVMe SSDとSATA SSD)について※過去PCとストレージ比較 : SSD / HDD 各規格・接続による、ストレージ・パフォーマンス
カラーバリエーションのブラック
こちらはInspiron 22-3280のブラック。構成およびスペックについては先程のホワイトモデル同じなので、解説を省略。
狭額ディスプレイベゼル。
ポップアップ式Webカメラ。
背面の様子。つやのある光沢ブラック。
背面からやや上の角度。および背面に装備する端子。
左右側面の様子。光沢ブラックだとちょっとわかりにくいか。
SDカードスロットに、電源ボタンに、クロム調のDELLロゴ。
ホワイトとブラックの2ショット
2色のInspiron 22-3280を並べて置いてみた。
Whiskey Lake-U設計のInspiron 22 3000 フレームレス デスクトップこと、Inspiron 22-3280のレビューは以上。
最新情報など、詳しくはDELLサイトへ
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※DELLは、「顧客満足度調査 2019-2021年 デスクトップPC部門3年連続1位」 ※出典-日経コンピュータ 2020年9月3日号より
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