人気のローエンドGPU、GeForce GT730導入レビュー
サブ用で使用中のDELL Inspiron 580に、ローエンド・グラフィックカードを搭載させようと思って探していたところ、NVIDIAのGeForce GT730がよさそうだったので導入してみた。購入したグラフィックカードは、玄人志向のGF-GT730-LE1GHD/D5である。(2015年11月)
GF-GT730-LE1GHD/D5のパッケージ。コアクロックが「902MHz(リファレンス)⇒954MHz」にオーバークロックされている製品だ。
紛らわしい、GeForce GT730の種類
GeForce GT730は異なる「メモリ・インターフェース」で分類され、3種類もある。DDR3モデルはメモリバスが128bitと64bit。あとは更に高速のGDDR5モデル。アーキテクチャではFermiとその次世代のKeplerがある。これだけスペックが違うのに「GeForce GT730」で統一するのはいかがなものだろうか。
メモリ・インターフェース | DDR3 / 128bit | DDR3 / 64bit | GDDR5 / 64bit |
アーキテクチャ | Fermi世代 | Kepler世代 | Kepler世代 |
プロセス | 40nm | 28nm | 28nm |
CUDA コア | 96基 | 384基 | 384基 |
コアクロック数 | 700MHz | 902MHz | 902MHz |
ビデオメモリ量 | 1GB | 2GB | 1GB |
メモリクロック | 1800MHz | 1800MHz | 5000MHz |
消費電力 | 49W | 23W | 38W ※NVIDIAサイトでは25Wと記載 |
マルチディスプレイ | 2 | 3 | 3 |
※最大デジタル解像度:2560x1600 (HDMI では、3840x2160で30Hz 、または4096x2160で24Hzがサポート)
※最低電源ユニット 300W。 バスタイプ PCI-E 2.0。DirectX 12に対応。
※DDR3 / 64bitのGeForce GT730なら、搭載したDELL Inspironデスクトップ(3650) のベンチマークで紹介。
近頃のPCでは、CPU内蔵グラフィックの性能向上が著しい。「ゲームパフォーマンス比較!DELLパソコンにて」のコンテンツでもまとめているが、2012年ごろのメインであった Ivy Bridge設計、第3世代Core i7の「HD グラフィックス 4000」あたりから、中途半端なグラフィックカードはいらなくなっている。
下手なローエンド・グラフィックカードを選んでしまうと、内蔵グラフィックと同様か、それ以下という悲しい結果になってしまう。それを踏まえたうえでチョイスしたのが、GeForce GT730だ。ワットパフォーマンス(少ない電力で成果を出す性能)の優れたGPUだという。今回はGeForce GT730の中で上位の、GDDR5 / 64bitモデルをターゲットにした。
玄人志向のGF-GT730-LE1GHD/D5を購入
予算は7000円前後ということで、玄人志向のGF-GT730-LE1GHD/D5を購入。補助電源はいらないが、NVIDIAでは電源ユニット300W以上を推奨している。
GDDR5 / 64bitモデルということで選んだが、このグラフィックカードはオーバークロック仕様になっている。接続スロットはPCI-Express x16サイズだが、「バス仕様はPCI-Express2.0 x8 になっているので注意が必要だ。
PCI Express × 16スロットは、規格上ではそれ以下のレーン( x1、x4、x8)のカードでも使用できることになっているが、PC(マザーボード)によってはメーカーの意向で対応させていない場合がある。現にパソ兄さん所有のPCでは1台が動作しなかった。たぶん、このPCはx8を認識できないPCI Express × 16スロットだと思われる。これは相性ということで諦めるしかない・・・。
VGA、HDMI、DVI-D(デュアルリンク)を装備。
同梱物は、マニュアル、ドライバCD、ロー・プロファイル用のブラケット2枚。ブラケットでは「HDMI&DVI」、「VGA」のものとなる。3つのディスプレイに同時接続できるが、スリムPCでトリプル・モニタにする場合は2スロット分を占有する。
小型のファンとガンメタリックにメッキされたヒートシンク。
3分の2くらいはヒートシンクで占めており、冷却面はかなり万全な印象。グラフィックカードなしのPCに取り付けたので、やや風切音はする。ファン音はこの見た目から想像できるレベルだったので、許容範囲。
DELL Inspiron 580に取り付けた
一時期、400W ATX電源に換装し、GeForce GTX 460を搭載してゲーム用途にしていたが、目的のゲームが終わったのでグラボを外し、内蔵グラフィック仕様にしていたInspiron 580。今回はこれにGF-GT730-LE1GHD/D5を搭載した。動作は良好で、Inspiron 580ではPCI Express × 16スロットで × 8が動作できるようだ。
なお、購入目的のひとつに、フルHD(1920 × 1080)超のディスプレイ(2560 × 1440)への対応スタンバイがある。今回、HDMI接続でも2560 × 1440ディスプレイへの接続がネイティブにできた。
※ちなみに手持ちのGeForce GTX 460ではHDMI接続ではネイティブにならず、フルHD(1920 × 1080)止まりだったので、デュアルリンクのDVIで対応した。規格上では対応していても、HDMI接続で2560 × 1440だと、まだ不安定のようだ。とくに少し古いグラフィックカードの場合、相性が問題だ。
搭載CPUはCore i3-530。およびそのスペック。そして、NVIDIA GeForce GT730のスペック。
GDDR5版では、開発コードGK208のコアだ。ビデオメモリはサムスン製。このGF-GT730-LE1GHD/D5のGeForce GT730では、コアクロックが954MHzにオーバークロックされている。
以下、DELL Inspiron 580の構成とベンチマークテストの結果。バイオハザード5やファイナルファンタジーXIV 新生エオルゼアではHD解像度で非常に快適に遊べる。バイオハザード6でもHD解像度で快適の評価だったが、シーンによっては重そうなところがあった。ただ、プレイは可能と言っていいだろう。ドラクエ10やストリートファイター4だとフルHDでも快適だ。
|
|
2009年9月にPC版が登場し、日本ゲーム大賞2009 優秀賞を受賞。 NVIDIA社の3D Visionにネイティブ対応した、初の立体3D対応ゲーム。通常のプレイ推奨環境(解像度1280×720) では、Core 2 Quad以上、NVIDIA GeForce9800以上。 当方の測定条件: グラフィック設定はデフォルト DirectX 10。アンチエイリアスとモーションブラー⇒オフ、影・テクスチャ・画面クオリティ⇒高 1280×720 フルスクリーン表示 AVERAGE FPS 108.3 |
|
2013年3月にPC版が発売したバイオハザード6。最大で2560×1600もの高解像度が設定できる。ハイスペックPCを活かした新要素として、家庭ゲーム機用よりも大量の敵が登場する「ザ・マーセナリーズ アンリミテッド」を収録。 最低動作環境 :Core 2 Duo (2.4 Ghz) 以上、GeForce 8800GTS 以上 当方の測定条件: DirectX 9.0c。グラフィック設定はデフォルト アンチエイリアス⇒FXAA3HQ、モーションブラー⇒ON、影・テクスチャ・画面クオリティ⇒高 1280×720 フルスクリーン表示 スコア 4624 |
|
2013年8月に正式サービス開始したオンラインゲームMMORPG。不評だった旧版ファイナルファンタジーXIVを根本的に開発しなおし、大幅な変更が加えられた新バージョンのFF14。必要PCスペックはファイナルファンタジーXIV(旧版)よりも下げられている。 1280×720 フルスクリーン表示 標準品質(デスクトップPC) スコア 9892 |
|
「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン」では、2013年9月にWindows版のサービスを開始。家庭用ゲーム機よりも高精細画面、オーケストラ音源を採用するなどPCならでは高特典。ベンチマークは短編ムービー「じゃんぼりぃの傘」の再生となっている。 1920×1080 ウィンドウ表示 標準品質 スコア 7887 |
|
2009年にPC版が登場した対戦型格闘ゲーム。プレイそのものは2Dだが、グラフィック描写が3Dであり美麗な表現となっている。 登場当初、2009年当時のミドルスペック以上のデスクトップPCが必要だったが、パソコンの高性能化に伴い、ハードルがかなり下がった。本格的な3Dゲームの中では、比較的負荷の少ないゲームである。※参考:メーカー指定のプレイ推奨環境(解像度1280×720)では、 Core 2 Duo 2.0GHz以上 、NVIDIA GeForce 8600以上とされている。 当方の測定条件: グラフィック設定はデフォルト グラフィック設定はデフォルトであり、DirectX 9.0c 。モデルと背景の品質⇒高、シャドウとモーションブラー⇒低、パーティクル⇒中、エクストラタッチ⇒OFF)。 ※ただし調整する項目が一点あり、ディスプレイ垂直同期をOFFにして、60FPS以上でも測定できるようにしてある。 1920×1080 フルスクリーン表示 AVERAGE FPS 94.49 |
ベンチマーク中の消費電力
このベンチマークを行なったInspiron 580で消費電力をチェック。変動するのでゲームやシーンによってまちまちだが、90W~95Wあたりが目安。 GeForce GT730搭載前の消費電力を測るの忘れたので、この報告は無意味かも。
アイドル時での消費電力では、搭載前と比べて6Wほどアップした。
ベンチマークテスト比較
過去にこのInspiron 580には独自にグラフィック構成を変えているが、ストリートファイター4における 1280 × 720 「ウィンドウ表示」でのベンチマークテストでパフォーマンスを比較してみた。結果、Core i3-530の内蔵GPU(インテル HDグラフィックス)や、RADEON HD 4650とは圧倒的な差がでている。GeForce GTX 460 にはまだまだ敵わないが、ワットパフォーマンスを考慮すれば、GeForce GT730には魅力がある。
「1280×720 ウィンドウ表示」における過去レビューPCと比較してみる。玄人志向のGF-GT730-LE1GHD/D5を搭載したInspiron 580では、137.51 FPSだった。 |
|
|
|
|
|
|
|
|
内蔵グラフィック構成のPCと比較
過去にレビューしたPCで、内蔵グラフィック構成だったもののFPSと比較。2012年のインテル HDグラフィックス 2500あたりから、ローエンドGPUにとって「脅威の内蔵GPUの登場」って感じか。HD グラフィックス 4000になると、下手な単体GPUだと負ける。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
ローエンド・グラフィックカード搭載のPCと比較
過去にレビューしたPCで、ローエンド・グラフィックカード搭載のものと比較。グラフィックカードを搭載してて60 FPS前後だと、現在では悲しいとしか言えない。
|
|
|
|
|
|
|
以上、玄人志向のGF-GT730-LE1GHD/D5を購入 および、NVIDIA GeForce GT730のレポート終了。
ゲーム用というよりは、2560 × 1440モニタ出力用に導入したのだが、3Dゲームも設定しだいではまずまず遊べる。補助電源もいらないし、わりとコストパフォーマンスに優れているので概ね満足な導入となった。
★Alienwareノートの一部モデルに、24%オフ クーポン。★そのほか、17%~23%オフ クーポンの対象モデル多数あり!★8年連続世界シェア1位!DELLモニタがオンライン・クーポンで最大20%オフ!
クーポンコード掲載はこちら ⇒ 【DELL公式】 お買い得情報ページ
★DELL直販合計8万円(税抜)以上購入で、楽天ポイント3,000ポイントプレゼント!★合計15万円(税抜)以上購入なら、楽天ポイント7,500ポイントプレゼント!
※パソ兄さんサイトの経由特典となっており、リンク先の優待専用ページでの手続きが必要になります。(それ以外の注文では対象外) ※予告なく変更または終了する場合があります。
8万円以上購入なら ⇒ 【 3,000ポイント付与の優待専用ページへ招待 】
15万円以上購入なら ⇒ 【 7,500ポイント付与の優待専用ページへ招待 】
※DELLは、「顧客満足度調査 2019-2021年 デスクトップPC部門3年連続1位」 ※出典-日経コンピュータ 2020年9月3日号より
DELL法人モデル(Vostro、Precision、OptiPlex、Latitudeシリーズ)の購入を希望なら、当サイトの「特別なお客様限定クーポン情報」を御覧ください。掲載コンテンツ・ページはこちら!
コンテンツ ⇒DELLパソコンをもっとお得に購入!クーポン情報