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縦リーチ長い横縦比16:10。スタイリッシュ・ボディでも排気システムは盤石な16インチ高性能ノート!動画編集などクリエイティブな用途に
DELL Inspiron 16 Plus (Inspiron 16 7610)レビュー!
Tiger Lake-H(開発コード名:Tiger Lake-H45)設計のInspiron 16 Plusをレビューする。コンピューターモデル名ではInspiron 16-7610というので、便宜上、Inspiron 16 Plus(7610)と呼称する。規制モデル名はP107F。
16インチ 非光沢 ディスプレイ 【広視野角】 (解像度3072 × 1920)を搭載。アスペクト比(横縦比)が16:10のノート。一般的な16:9よりも縦のリーチが長く、スクロールが減るので編集作業などがしやすい。四辺狭額デザインでスタイリッシュ。天板、パームレストともアルミ素材を用いた筐体で、ダイヤモンドカット加工などワンランク上の高級感がある。カラーリングは「ミストブルー」。
デュアルファン内蔵、放熱フィンの付いた排気口を3基実装しており、スタイリッシュ系ノートとしては珍しく排気システムが盤石な印象。レビュー時点では8コアのCore i7-11800Hや、単体GPUにGeForce RTX 3050 4GB GDDR6が搭載できるので、高度な動画編集やちょっとした本格ゲーム用途にも使える、スタイリッシュボディかつハイスペックなノート。
Webカメラにはレンズを物理的にふさぐ プライバシー・シャッター 付き。次世代インターフェースのThunderbolt 4(40Gbps)を装備している。キーボードはテンキー付き、バックライト・キーボード機能付き。指紋認証リーダー統合の電源ボタン搭載。かなり広いタッチパッド搭載。
一般的にはInspiron 16 Plus(7610)のようなスタイリッシュ薄型ノートでは、発熱と冷却性能の面でTiger Lake-H35のプラットフォームがギリギリである。しかしハイスペックのTiger Lake -H45を採用するために、薄型ながらも盤石な冷却システムを搭載した企業努力を感じる。それが製品名に込められた“ Plus ” なのだろう。(知らんけどな)
2022年1月論評 Tiger Lake -H45 |
※レビューはあくまで実機の一例であるため、選択により各々の構成は異なる。 【寸法・重量】
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※2022年1月30日時点のレビュー。発売日は2021年6月4日である。
構成例:Core i7-11800H + GeForce RTX 3050(モバイル版)
今回、導入したInspiron 16 Plus(7610)の構成および、採用されていたベンダーは以下の通り。Inspiron 16 Plus(7610)に対し総括した情報ではなく、手元の実機に限った情報となる。
カスタマイズ選択や仕様変更により同一製品であっても異なる。また、複数からの構成販売およびカスタマイズ販売なので、どこまでが「標準搭載」なのか当方では断定できない。とにかく、実際の購入においては差異があることをご了承いただきたい。
Tiger Lake-H(開発コード名:Tiger Lake-H45)の第11世代Core i7-11800Hを搭載している。Tiger Lake初の8コア実装で。HTテクノロジーによって16スレッド動作する上位版CPU。ターボブーストの最大は4.6 GHzもある。Core i7-11800Hには内蔵GPUとして「インテル UHD グラフィックス」を統合している。これは単体GPU(今回の構成ではGeForce RTX 3050)と切り替えて使うことが可能。
Tiger Lake-Hのプロセッサは2021年5月に発表された。開発コードネームはTiger Lake-H45。ゲーミングノートやクリエイター向けのハイエンド・ユーザー向けで、TDPが標準値 45Wに設定されたCPUである。今回搭載しているCore i7-11800HはPCメーカーによりTDP 35-45Wの間で設定できるCPUだが、マニュアルをみると45Wとある。35Wには下げていないので処理パフォーマンスのダウンはない。
単体GPUを搭載しないときの留意点
なお、単体GPU(GeForce RTX 3050)を搭載しない場合、CPUが内蔵しているインテル UHD グラフィックスが使われるが、これは下位モデル(Tiger Lake-UP3 / H35)でよく採用されている「Iris Xe グラフィックス」より、性能が落ちるので留意すべき点である。基本的にはInspiron 16 Plus(7610)が採用しているTiger Lake-H(Tiger Lake-H45)は上級者向けなので、単体GPUの搭載は必然というベースがある。
ハイパフォーマンスであるはずのTiger Lake-H45が、「インテル UHD グラフィックス」にグレードダウンしているのは、設計上の都合と思われる。切り替えグラフィックが可能な場合、バッテリー温存や軽い処理のときは低消費電力の「内蔵グラフィック」が重宝されるが、その対応のため、スペックダウンしても残さざるを得なかったと思われる。通常、デスクトップ向けではハイエンドCPUが搭載されるPCほどグラフィックカードの搭載が当たり前となるため、内蔵GPUを省く傾向にあるが、ノート向けではバッテリー駆動の面があるためそうは行かないようだ。
平たくまとめると、「上級者向けのCPUだから、そのPCでは単体GPUの搭載が前提。しかし、ノートは用途に合わせて低消費電力で動かす場合もあるから、切り替えグラフィックで内蔵GPUは必要。ゆえにショボくても内蔵GPUを残すしかなかった」ということ。つまり、Tiger Lake-H45設計のモデルは、単体GPUを搭載しなかった場合の落差が大きい。※ちなみに、ショボいと言っているのは「Iris Xe グラフィックス」と比べての話。
Inspiron 16 Plus(7610)のプラットフォーム解説
アーキテクチャ 【 Tiger Lake 設計 】について。Inspiron 16 Plus(7610)に関しては、Tiger Lake-H(開発コード名:Tiger Lake-H45)の項目を参照されたし
補足コンテンツ: CPU基礎知識
- 基本的なCPUのスペック : 動作周波数(GHz)や、キャッシュメモリ、TDPなど
- 定格内の自動クロックアップ(最大~GHz)の、ターボ・ブースト・テクノロジーとは
- PCの複数同時処理! マルチコアとマルチスレッド(~コア / ~T)とは
- CPUに統合された、内蔵グラフィックとは
このInspiron 16 Plus(7610)で搭載したCore i7-11800Hのパフォーマンスをチェック。ベンチマークテストはCINEBENCH R15によるレンダリングだが、比較するのはパソ兄さんが過去にレビューしたPCに搭載されていたCPUである。これは単にCPU自体のスペックだけでなく、冷却システムなど搭載するPCの環境にも影響を受けている。
オレンジ色のバーが今回のCPUのスコアで1785だった。ゲーミングPCでの搭載例をみるとCore i7-11800H自体のポテンシャルはまだありそうだが、冷却性能との都合でここらあたりのスコアとみられる。
CINEBENCH R15ベンチマークテストとは
ドイツMAXON社の3DCG作成ソフト「CINEMA 4D」をベースとしており、レンダリングにかかった時間などでスコアが算出される。CPUを100%稼働させるので「CPU性能指数」の目安になり、コア数が多く(スレッド数が多く)高クロックのCPUほど短時間で処理できる。主にマルチコア環境での参考になる。搭載GPUの影響はほぼ受けない。なお、CINEBENCH R15の結果がCPU性能の全てではないのでご留意を。当サイトにおける、「CINEBENCH R15ベンチマークテスト~過去レビューPCとの比較」も合わせて参考にどうぞ。単体GPUに、GeForce RTX 3050 4GB GDDR6(モバイル版)
レビュー実機では “ 単体GPU ” にNVIDIA GeForce RTX 3050 4GB GDDR6(モバイル版)を搭載している。RTXシリーズには、リアルタイムレイトレーシングの処理を行う RTコア、AI処理の低負荷に影響する Tensorコアを実装している。
切り替え可能グラフィック
NVIDIA Optimus テクノロジーにより、低消費電力の内蔵GPUと切り替えられる。今回レビュー実機の場合は、Core i7-11800Hが統合している内蔵グラフィック「インテル UHD グラフィックス」と切り替えられる。基本的にはソフトウェアによる自動切り替えだが、任意の設定は「NVIDIAコントロールパネル」で行える。
上の写真(左側)は「NVIDIAコントロールパネル」の設定画面(3D設定の管理)。「グローバル設定」はグラフィックの切り替えを全アプリにあてた設定だが、これが結構アバウトで信用できない。そのため意図したグラフィックで動作しない場合は、「プログラム設定」でアプリごとに任意のグラフィック指定をすると良い。例えば、特定のアプリを確実に単体GPUで動かしたい場合は、「プログラム設定→プログラムの選択(アプリ指定)→高パフォーマンス NVIDIAプロセッサ」にする。【さらに解説: NVIDIA Optimus テクノロジー】
マザー、メインメモリ、ストレージなど、その他の構成
チップセットにはHM570を採用。この実機では、“ メインメモリ ” に16GB DDR4メモリ-3200MHzを搭載。サムスン製の8GBメモリを2枚搭載したデュアル・チャンネル構成となっている。
搭載されていた液晶パネルはAUO9F91。検索すると「IPSパネル」とのこと。“ 液晶パネルのメーカー ” はAU Optronics(BenQグループ)。このベンダーは1996年に設立された達碁科技(Acerの子会社)が2001年に聯友光電と合併してAUOになった。LG電子、サムスン電子、イノラックスに次ぐ大手液晶パネルメーカーである。
ストレージには、1TB NVMe SSD(SKハイニックス製のPC711)を搭載。PCI Express接続のNVMe SSDなので、かなり高速なストレージである。シーケンシャルリードは3517MB/s。3000超えはNVMe SSDのなかでも速いパフォーマンスといえる(2022年1月時点のトレンドとして)。おまけにシーケンシャルライトも速い。
補足コンテンツ: ストレージ知識
Inspiron 16 Plus(7610)レビュー実機で搭載しているネットワーク環境をチェック(上記画像を参照)。無線LANにはインテルWi-Fi 6 AX201 160MHzを搭載。Wi-Fi 6(第6世代の無線LAN規格)なので、IEEE802.11axに対応する。Wi-Fi 5(IEEE802.11ac)から通信速度が向上し、「複数端末環境における通信の安定性」、「接続する端末の省電力性」で向上している。Bluetoothにも対応。
なお、有線LANは搭載していないのでネット接続には無線環境が必須となる。または市販されているUSB接続の「有線LANアダプタ」を導入すれば対応可能。
補足コンテンツ: ネットワーク基礎知識
- 無線LANおよび、有線LANの規格について
- Bluetooth(ブルートゥース)とは ~異なるメーカーの周辺機器をまとめて無線接続
カバー・オープン・センサー搭載
ディスプレイを開くと、自動でPCが起動する「カバー・オープン・センサー」を搭載。これは使用時に電源ボタンを押す手間が省ける機能。ディスプレイを開くことで反応するので、リッド(蓋)センサーともいう。Inspiron 16 Plus(7610)のページでは「パネル オープン センサー」と呼んでいた。なお、便利な半面、清掃など起動目的ではないときでも、開けば強制的に起動するのは少々ありがた迷惑な時もある。
ゲーム・ベンチマークテスト比較(GeForce RTX 3050搭載時)
以下、今回の構成におけるInspiron 16 Plus(7610)のベンチマークテストを実施。スタイリッシュ系ノートだと、いくらハイスペックでも排気システムがイマイチの場合があるが、Inspiron 16 Plus(7610)ではデュアルファンを内蔵し、放熱フィン付きの排気口を3基実装しているので、わりとゲーミングノートでも通用するモデルと思われる。
高負荷なFINAL FANTASY XVの標準品質 1920 × 1080において、スコアが6654あるので十分プレイ可能な性能がある。※指標は「6000~8999 快適 」
以下、ゲームタイトルのリンクをクリックすると、当方過去のレビューPCと比較できる。
2022年1月論評 Tiger Lake -H45 |
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ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ (1920 × 1080 最高品質 DirectX 11 フルスクリーン) |
11284 | |
ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター (1920 × 1080 最高品質 DirectX 11 フルスクリーン) |
11287 | |
FINAL FANTASY XV・ベンチマークテスト 1920 × 1080 (標準品質 フルスクリーン) |
6654 | |
バイオハザード6~2013年 (1920 × 1080 品質:初期設定 DirectX 9.0c フルスクリーン) |
18451 | |
ストリートファイター4~2009年 (1920 × 1080 デフォルト 垂直同期OFF フルスクリーン) |
581.95 |
補足: ゲームのベンチマークテストについて
- バッテリー駆動では著しくパフォーマンスが下がるので、ACアダプタは常時接続している。
- PCの排熱性能(冷却システム)によって、CPUやGPUのパフォーマンスに影響がでるため、純粋にそのCPUやGPUだけの性能とは言えない。(ポテンシャルを引き出していない場合もある)
- 3Dゲームでは美麗な描写処理を担うグラフィック(GPU)の性能が重視されるが、CPUも軽視できない。炎、煙、風、速度などの自然現象をシミュレーションする物理演算(エフェクト)や、プレイヤーが操作しないキャラクター(NPC-non player character)を動かすのは人工知能(AI)であり、それはCPUが担っている。ゆえにCPUの依存度はゲームの処理内容による。
縦のリーチが長い、アスペクト比(横縦比)16:10
16インチ 非光沢 ディスプレイ 【広視野角】 (解像度3072 × 1920)を搭載。アスペクト比(横縦比)16:10なので、一般的な16:9のモデルよりも縦のリーチが長い。縦の領域が広いため、縦スクロールの頻度が減り、編集作業などがしやすい。16:9よりも画面の有効面積が11%増加するとのこと。
四辺狭額デザインで、特に細いベゼルでは約4mmほど。※液晶パネルに少し黒縁があるが、これはカウントしていない。
ベゼルは少し段差になっており、アルミ天板が半分被さっているデザイン。
ディスプレイ中央にWebカメラとデュアルマイクを内蔵。
セキュリティ機能として、Webカメラにはレンズを物理的にふさぐ プライバシー・シャッター 付き。上のレバー(Safe View スイッチ)をスライドすることで開け閉めできる。
解像度は3072 × 1920。高解像度で細かい表示になるため、DELLの初期設定および推奨設定では200%拡大になっているが、基本を示すため、上の掲載写真では拡大なしのドットバイドット表示(100%)に設定し直している。
個人差はあるだろうがドットバイドットでの使用はちょっと細かすぎるので、適宜、拡大は必要になりそう。せっかくの高解像度が勿体無いが、とりあえずベターと思われる175%拡大でこれくらい。
右側に姉妹機のInspiron 15 Plus(7510)(15.6インチ / 16:9)を置き、画面を比較した様子。縦のリーチはこれくらい違う。幅はほとんど変わらないので、Inspiron 16 Plus(7610)は「15.6インチノートを縦に引き伸ばして16インチノートになったようなモデル」と理解すればいい。
広視野角パネル。DELLではWVA(ワイド・ビューイング・アングル)というワードをよく使っているが、直訳の通り、単に「広視野角」を指しているだけ。さらに絞り込んだ液晶パネルの種類(駆動方式)までは触れていない。今回の実機では、AU Optronics(BenQグループ)の液晶パネル AUO9F91なので、IPSパネルが搭載されている。
広視野角だと、極端な角度から視聴しても、色ムラや色調反転などの色度変移が起きにくい。複数人で観るようなシチュエーション、つまり様々な角度から視聴する場合にも好都合。
ディスプレイの可動域は最大ここまで。一般用途であれば問題ないだろう。
補足コンテンツ: ディスプレイ基礎知識
- 広視野角とは : 液晶パネル(TFT液晶)の駆動方式
- ディスプレイ表面処理 ~ 光沢(グレア)と非光沢(ノングレア)
- ドットバイドット表示とは : 解像度と画素(ドット)
- 「 画面サイズと解像度 」 の組み合わせ比較
アルミボディの高級感!Inspiron 16 Plusのデザイン
Inspiron 16 Plus(7610)は天板やパームレストにアルミ素材を採用しており、上級クラスの筐体デザインとなっている。サンドブラストの梨地加工、アルマイト加工(陽極酸化処理)でさらっとした手触り。このカラーリングは「ミストブルー」と呼ばれている。アルミ素材ということもあり、光のあたり具合で色の雰囲気が結構変わる。
天板中央には少し窪んだ状態で光沢のDELLロゴが配置されている。
16インチ画面のInspiron 16 Plus(7610)だが、幅は355mmなので最近の15.6インチノートとほぼ同じ。アスペクト比(横縦比)16:10なので、奥行きが少し増しているだけ。
Inspiron 16 Plus(7610)はパームレストもアルミ素材なので、操作中にも安定した高級感。テンキー付き・バックライト付きのキーボードを搭載。大きなタッチパッド。キーボード上部には通気孔のパンチングメッシュ。
ダイアモンドカット加工
パームレストの周囲には、ダイアモンドカットの美しい加工が施されている。
ダイヤモンドバイトという「精密金型加工に適した刃先の道具」で金属を削るため、ダイヤモンドカット(ダイヤカット)と呼ばれる。アルミの地色を削り出す表面処理加工法であり、金属を削り出したそのままの肌がデザイン性を高める。
本体カラー「ミストブルー」とのコントラスト比もあって、金属光沢がよいアクセントになっている。
前面、右側面、左側面デザイン
Inspiron 16 Plus(7610)の前面。先端が少し狭まったデザイン。
右側面。後方に排気口を配置されており、放熱フィンも確認できる。USB端子は中央より少し手前にあるので、有線マウスなど接続ケーブルが少し邪魔になるかもしれない。
左側面のデザイン。こちらも奥に排気口を配置している。こちらも放熱フィンが確認できる。端子は中央あたりの配置。
背面と排気口
背面は、アルミ天板の面がそのまま背面側へカーブでつながっていくデザイン。
ヒンジは2箇所あり、その間に排気口のスリットが2箇所配置されている。デュアルファン内蔵なので、各ファンの位置に配置された排気口と思いきや、右側のスリットは貫通していない。
背面排気口の拡大。(背後から見て)左側のは放熱フィンを覗かせているが、右側のは塞がっており放熱フィンのダミーになっている。この仕様の意味がよくわからないが、とりあえず右側のファンは、端子がある側へ排気している。
まとめると、「左側面×1基、右側面×1基、背面×1基」の計3基、放熱フィンの付いた排気口を実装している。DELLサイトによると、冷却システムは「デュアルファンと3つのヒートパイプ」を採用した熱分散なんだとか。【うんちくコンテンツ : ヒートパイプを用いた、空冷式CPUクーラーの仕組み】
ただ、背面の排気口はディスプレイ角度の影響を受けやすい雰囲気なので、左右側面にある排気口がメインとなりそうだ。
装備端子~Thunderbolt 4(40Gbps)あり
右側面では、ヘッドセット端子、USB 3.2-Gen1(5Gbps)端子、SDカードスロット(SD、SDHC、SDXC)を装備。microSDカード・スロットではないので、これは扱いやすい。
右側面では、HDMI端子、USB 3.2-Gen1(5Gbps)端子、Thunderbolt 4(40Gbps)、バッテリーライトを装備している。
Thunderbolt 4はUSB4に準拠しているので、USB 3.2-Gen2(10Gbps)、DisplayPort、Power Deliveryにも対応している。なお、シリアルバスの端子(インターフェース)が複雑かつ難解化してきたので、以下に概要をまとめている。
補足コンテンツ : インターフェース
近年、接続端子に関わるインターフェースが複雑化しており、ここで情報を整理しておく。
USB 3.2への改称について
2017年に「USB 3.2」が発表された。これまでのUSB 3.0 および USB 3.1は伝送路が「1レーン」であるが、これを「2レーン」に束ねることで高速化した。ここで面倒くさい事に、従来(1レーン)のUSB 3.0、USB 3.1を取り込む形で改称がされ、すべて名称は「USB 3.2」で統一された。つまり、「1レーンのUSB 3.2」と、「2レーンのUSB 3.2」が存在する。現在では1レーンが多いので、ややこしくなったら旧称に置き換えるとよい。
- USB 3.2 Gen1 (1レーン・5Gbps) = 旧称 : USB 3.0 / USB 3.1-Gen1
- USB 3.2 Gen2 (1レーン・10Gbps) = 旧称 : USB 3.1-Gen2
- USB 3.2 Gen 2x2 (2レーンで20Gbps) ※コネクタはUSB Type-Cのみ
※2019年2月、策定団体のUSB Implementers Forum 【USB-IF】 によって「USB 3.2」と名称変更。※過去にアップしたレビュー記事では修正を入れないのでご留意を。※USB Type-Cは単なるコネクタ形状の規格であるため、どの転送規格に対応するかは各々異なる。
Power Delivery
Power Delivery(USB PD)とは「USB電力拡張規格」のこと。策定された規格としては、ホスト側から電力を得て“ 数珠つなぎ式 ” で次々に対応周辺機器へ電源供給ができる。さらに詳しくは、“ Power Deliveryについて ” のコンテンツで解説している。
Thunderbolt 4
Thunderbolt 4 規格はUSB Type-C端子を使った “ 最も完全なインターフェース ” と言われ、多くのインターフェースに対して上位互換があり総合的に活用できるのが特長。
Thunderbolt 3と同様、双方向でそれぞれ40Gbpsの転送速度。PCI Express 3.0の4レーンを使うなど前世代から性能の底上げがある。PCIeの転送速度は32Gbps。供給できる電源は15W。策定された規格としては8Kディスプレイへの接続に対応、4Kディスプレイでは2台までの同時接続が可能となった。「ユニバーサル ケーブル」で統合されており、互換性を保持したままで最長2mまで対応。またThunderbolt 4は「USB4 規格」に準拠しているので以下も参照。
USB4
USB4は 「USB 3.2、USB 2.0、Thunderbolt 3」 をひとつにまとめた通信プロトコル。USB Type-Cコネクタを採用。転送速度は2通りあり、USB4 (Gen 3 x1)だと 20Gbps、USB4 (Gen 3 x2) だと40Gbps。 電源供給には 「Power Delivery」 をサポート。映像出力にはUSB4(実質的にはベースがDisplayPort)および、DisplayPortに対応する。なお、Thunderbolt 4ではUSB4に準拠している。※注意事項として、USB 3.2 Gen 2x2(2レーンの20Gbps)の対応は規格外なので、これに対応するか否かは各PCの対応次第となる。
Thunderbolt 3ベースに開発され、このようにデータ転送、電源供給、映像出力が可能。USB 3.2では不可だったDisplayPortやPCI Expressの転送が可能となり “ 従来のUSB規格から継続された規格ではない ” という概念のため「USB 4.0」という表記にならないとのこと。
もっと知りたい、インターフェースの基礎知識
- 周辺機器とつなぐ端子の知識 : 接続端子(シリアルバス規格)の解説
- ディスプレイと接続する端子の知識 : ディスプレイ端子の解説
底面 ~ デュアルファン内蔵の、大きな吸気孔スリット
Inspiron 16 Plus(7610)の底面では、2本のスタンドゴム、後方に長いスタンドゴムを配置。全面が内部アクセスの底面カバーとなっているが、見たところアルミ製のカバーと思われる。
底面の半分近くが、吸気口のスリットになっている。
両サイドに配置されたスピーカー。この出力にしては、サウンドクオリティはわりと良い。
130WのACアダプタ付属(GeForce RTX 3050搭載時)
GeForce RTX 3050を搭載したInspiron 16 Plus(7610)には130WのACアダプタが付属する。品番はLA130PM190となっている。コネクタ先はDCプラグ。コネクタ先には白い電源LEDライトがついている。以下、リンク先のLA130PM190 単品レビューを参考に。
【単体レビュー:LA130PM190 (ラバー・バンド付き)】
パームレストとキーボード(テンキー&バックライト付き)
Inspiron 16 Plus(7610)ではアルミのパームレストなので、プラスチックと比べて操作中のリッチ感が違う。キーの色は「カーボン」と呼ばれる浅めのブラック。DELLサイトでは「カーボン」と書いてあるだけなので、カーボンファイバーと勘違いされないかと心配に思う。「カーボン風の黒色」という意味だ。
広いタッチパッド。従来の15インチノートよりも“ 30%大きい ” とアナウンスされている。
タッチパッドエリアの外周部には、タイヤモンドカットの美しい加工。
キーボード上部にはパンチングメッシュの通気孔がある。
ホームポジションの様子。パームレスト面積が広いので手をどっしりと乗せられる。テンキー付きなのでポジションはやや左寄りになる。タッチパッドが大きいので、パームレストに手をどっしりのせて使うユーザーは触れがちになる。適宜にタッチパッド機能をオフにしたほうがいい。Windows側で設定できるが、キーボードにその機能がほしかった。
右側に姉妹機のInspiron 15 Plus(7510)(15.6インチ / 16:9)を置いて比較。ディスプレイの縦リーチが長いということは、パームレストも必然的に長くなる。さらにタッチパッドも広くなる。
Inspiron 16 Plus(7610)のキー配列をチェック。
Inspiron 16 Plus(7610)のキーボードは、Vostro 5515などで採用されている型のキーボードである。詳細はバリエーションを含めたキーボード単体のレビューを参考にしていただきたい。キー配列とキーピッチの情報、掲載画像が特大サイズなので、以下のリンク先にて細部までチェックしてみよう。
【単体レビュー : Vostro 5515などで採用されている、同型キーボード 】
一応、このInspiron 16 Plus(7610)で撮影したものも掲載しておく。解説は単体レビューでしているので省略。
キーボード左側。公称ではキーストロークが1.3mm。現在の薄型ノートでは平均的というべきか。
指紋認証リーダー統合の電源ボタン。
バックライト・キーボード機能を搭載している。(F5を繰り返し押すことで、ライトのオンオフおよび、2段階の調光可能)。薄暗い会議室や、寝室などとっさの使用でも室内照明を点けずに操作することができ、わりと重宝する機能である。機能がオンのときは、キーに触れると自動的に点灯する。しばらく操作をしないと自然に消灯する。
最新情報など、詳しくはDELLサイトへ
Inspiron 16 Plus(7610)のレビューは以上。ここで紹介した実機は一例の構成であり、ユーザーの選択や販売時期により異なる。紹介した内容がすべて標準搭載というものではなく、購入の際はオプション搭載があることを留意していただきたい。
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レビュー項目
- DELL Inspiron 16 Plus (Inspiron 16 7610)レビュー!
- DELL Inspiron 15 Plus (Inspiron 15 7510)レビュー!
- モバイル版 GeForce RTX 3050 Ti と、RTX 3050の比較