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第8世代Core(Uシリーズ)搭載の、プレミアムなアルミボディの15.6インチノート

DELL Inspiron 15(7570)レビュー

2017年9月29日に発売したInspiron 15 7000こと、Inspiron 15(7570)をレビューする。同年9月に登場した新アーキテクチャ:KabyLake Refreshを採用しており、第8世代インテルCoreプロセッサ(Uシリーズ)を搭載している。

レビュー機では第8世代Core i7-8550Uを搭載しているが、前アーキテクチャよりも明らかなパフォーマンスアップが感じられ、性能向上においてもパソコンの買い替え時期としてお勧めできる。グラフィックにはGeForce 940MXを搭載している。今回のInspiron 15(7570)レビュー機は2台導入した。カラーはそれぞれ、ピンクシャンパン、プラチナシルバーである。

DELL Inspiron 15(7570)レビューまずレビュー対象のInspiron 15(7570)ピンクシャンパン。フルHD解像度・非タッチのモデル。レビュー時点ではプラチナシルバーも選択できる。

タッチのモデルそしてもう一台のレビュー実機は4K解像度のタッチのモデルで、レビュー時点ではプラチナシルバーのみ。タッチパネルのため、非タッチモデルとはディスプレイデザインが異なる。それぞれ、各レビュー機の構成は以下の通り。CPUとGPUは同じなので、ベンチマークテストはピンクシャンパンのモデルのみ行った。

Inspiron 15(7570)は、Inspironの上位である7000シリーズの15.6インチノート。天板およびパームレスト・底面に至りアルミボディであり、Inspironシリーズとしてはプレミアム性が高い筐体。また、広視野角のIPSパネル、バックライトキーボードを採用している。ディスプレイではフルHD解像度の非タッチモデルおよび、4K解像度のタッチモデルがある。いずれも左右のディスプレイベゼル幅が狭額でスタイリッシュなデザイン。ストレージではSSD(M.2 / SATA )+ 2.5インチHDDのデュアル構成や、高速PCI Express接続であるNVMe SSDの搭載も可能。

気になるデメリットは、コストダウンのためか13.3インチノート用のキーボードパーツが採用されていること。据え置きメインの15.6インチノートにしては操作性に狭さを感じるし、キーストロークも浅い。モバイルノートに馴染みがないユーザーだと、違和感を覚えるだろう。

Inspiron 15(7570)
2017年11月論評
KabyLake Refresh設計

レビューした、DELL Inspiron 15(7570)の構成~ピンクシャンパン
※非タッチモデル/ デュアル・ストレージ搭載

  • Windows 10 Home (64bit)
  • 15.6インチ光沢 IPS ディスプレイ(1920 × 1080)
  • 第8世代Core i7-8550U(8MB キャッシュ, 最大 4.0 GHz)
  • 8GB DDR4 2400MHz メモリ
  • NVIDIA GeForce 940MX 4GB GDDR5
  • 256GB SSD(M.2 / SATA )+ 1TB HDD
Inspiron 15(7570)の構成~プラチナシルバー
2017年11月論評
KabyLake Refresh設計

レビューした、DELL Inspiron 15(7570)の構成~プラチナシルバー
※タッチモデル / NVMe SSD搭載

  • Windows 10 Home (64bit)
  • 15.6インチ光沢 IPS タッチ ディスプレイ 4K(3840 × 2160)
  • 第8世代Core i7-8550U(8MB キャッシュ, 最大 4.0 GHz)
  • 16GB DDR4 2400MHz メモリ
  • NVIDIA GeForce 940MX 4GB GDDR5
  • 512GB SSD(M.2 / NVMe・PCI Express接続 )

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※2017年11月15日時点のレビューであり、手元の実機における現状レポートである。

当方レビューに関する注意事項

※記事はレビュー時点の情報である。標準搭載の内容や変更状況など、最新情報はDELLサイトにてご確認を。
※パーツ構成やカスタマイズ、採用パーツのベンダーは供給状況により変更がある。
※個人規模および、一個体の調査、また一部の情報のため、購入された場合の一致性は保証していない。
※状況については極力丁寧に説明するが、感想やアドバイスは個人的見解であり、その賛否は各々異なる。
※風景にある周辺機器等は、DELLとは関係のないアイテムである。

※DELLサイトにある販売名は気まぐれで、さらに新旧モデルの区別が困難なため、当方では唯一無二の「コンピューターモデル名」を重視している。コンピューターモデル名は、DELLサイトの該当ページにてURLを見れば判断がつくので、困惑したら参考に。

レビュー時点における、Inspiron 15(7570)の仕様

Inspiron 15(7570)の仕様
アーキテクチャ KabyLake Refresh マイクロアーキテクチャ(Uシリーズ)
ディスプレイ
  • 15.6インチ光沢 IPS ディスプレイ(1920 × 1080)
  • 15.6インチ光沢 IPS タッチ ディスプレイ 4K(3840 × 2160)
CPU
  • 第8世代Core i5-8250U(6MB キャッシュ, 最大 3.4 GHz)
  • 第8世代Core i7-8550U(8MB キャッシュ, 最大 4.0 GHz)
グラフィック
  • NVIDIA GeForce 940MX 4GB GDDR5
ストレージ
  • M.2 SSD NVMe(PCI Express接続)のSSD搭載可能
  • M.2 SSD(SATA接続) + 2.5インチHDDの、デュアル・ストレージ構成可能
光学ドライブ なし
サイズ(公称値) 幅: 361mm × 奥行き: 245 mm × 厚み: 19~21 mm / 重量 約1.995kg
カラー
  • ピンクシャンパン、プラチナシルバー
チェックポイント
  • アルマイト加工のアルミボディ(天板&底面、パームレスト)のユニボディ
  • 広視野角のIPSパネル採用
  • サウンドチューナー : Waves MaxxAudio Pro
  • バックライト・キーボード搭載
  • 赤外線カメラ内蔵(タッチモデルのみ)、非タッチでは通常のWebカメラ
  • 65WのACアダプタ付属
  • フルHDモデルが3セルバッテリ内蔵、4Kディスプレイモデルが4セルバッテリ内蔵
  • エッジにダイヤモンドカットのデザイン
用語解説

アルミボディのアルマイト加工

アルマイト加工(陽極酸化処理)とは、酸化皮膜を生成させる表面処理。これにより耐食性、耐摩耗性が向上する。

広視野角のIPSパネル

液晶モニタではTFT液晶(アクティブ マトリックス方式)が使われるが、IPS方式(In Plane Switching)は、この方式の中で視野角が最も広く、色度変移が少ない。DTP分野や医療用などシビアな色表現を求める業界で好まれる。従来のデメリットでは、バックライトの透過率が低い、応答速度が遅いなどがあるが、技術補正されているようで現在ではほぼ気にしなくてもよい。IPSパネルは比較的コスト高なので、上位モデルで採用される。
解説:液晶パネル(TFT液晶)の駆動方式

Waves MaxxAudio搭載

内蔵型で出力の弱い小型スピーカーでも、デジタル処理で効果的なサウンドを展開するサウンド補正技術。 Waves(Waves Audio社)はイスラエルの音響デジタル技術メーカーで、オーディオデジタル処理技術のMaxxAudioでは特に効果音のクオリティが定評である。ゲームサウンドでは良好な結果を残しているのだとか。このPCではDell Audioのソフトを使ってイコライザー調整ができる。

※赤外線カメラ内蔵(タッチモデルのみ)

赤外線カメラとWebカメラを内蔵しており、 Windows Helloを使うことで、覗き込むだけでログインできる。キーボードでパスワードを入力する手間が省けるハンズフリー機能。

バックライト・キーボード

プロジェクタ使用時の会議室など暗い場所で活躍する機能。兼用となっているファンクションキーで、ライトのオン・オフおよび、2段階の調光ができる。

M.2スロット(NVMe SSDとSATA SSD)

PCI Express ネイティブ接続が可能なM.2規格のスロットは、mSATAの後継として開発されたスロット。伝送方式には「PCI Express 3.0、SATA 3.0、USB 3.0」の互換性を持っている。 接続インターフェースがSATA3.0規格では「転送速度600MB/s」までのボトルネックがあったが、M.2によってSSDの性能を引き出せる環境となった。

ただし、高速であるPCI Express接続には、NVM Express (NVMe)規格のSSDが必要となる。ちなみに、NVMとは「Non-Volatile Memory 」の略。SATA接続のM.2 SSDでは、従来の通りSATA接続の速度である。【M.2スロットおよびM.2 SSDの基礎知識

※ほぼ構成販売なので、パーツの組み合わせは制限される。採用パーツやベンダーは供給状況により変更がある。
※構成に関してはレビュー時点であり、変更の可能性もある。

装備する主要端子

左側面

【Inspiron 15(7570)左側面: 左から順に・・・・】
電源コネクタ、USB Type-C端子(USB 3.1、Display Port)、HDMI端子、USB3.1端子(PowerShare対応)、
USB3.1端子、ヘッドセット端子を配置。

SDカードスロット(SD、SDHC、SDXC)【Inspiron 15(7570)右側面: 左から順に・・・・】
SDカードスロット(SD、SDHC、SDXC)、USB3.1端子、ギガビットイーサーLAN端子、セキュリティロック・スロット。

※PowerShare対応とは、PC起動なしでUSB充電用に使える機能。
※DELLサイトでは、「2つはPowerShare対応」とあるが、実機を見る限り1つのみ。
※Inspiron 15(7570)が装備するUSB3.1端子は、すべてGen1のため転送速度はUSB3.0と同じ5Gbps
※DELLサイトではAコネクタのUSB端子をUSB3.0と表記しているが、マニュアル書には「USB3.1-Gen1」とある。
ただしGen1のため速度はUSB3.0端子と同じ。USB3.1-Gen2と誤解がないための配慮だろうか?
※周辺機器とつなぐ端子の知識は、【 パソコンの接続端子(シリアルバス規格) 】へ
※ディスプレイ端子の知識は、【 パソコンのディスプレイ端子 】へ

オール・アルミボディのリッチなデザイン(ピンクシャンパン)

デザインの紹介となるが、まずはピンクシャンパン・カラーでフルHD・非タッチモデルのInspiron 15(7570)から紹介する。後半に、もう一台の4K・タッチモデル(プラチナシルバー)を紹介する。

リッチなデザイン(ピンクシャンパン)Inspiron 15(7570)の天板および底面、そしてパームレストに至るまで、アルミ素材となっており、アルマイト加工がされたリッチなデザインとなっている。Inspironの上位モデルだけあり、堅牢性も高い印象だ。
光学ドライブを搭載しない分、わりと薄型のボディである。 幅: 361mm × 奥行き: 245 mm × 厚み: 19~21 mm / 公称の重量 約1.995kg。この実機を測量したら1.945kgで、ほぼ公称どおり。軽量ではないが、薄型でかさばらないので、持ち運びでもさほど無理はなさそう。

65W仕様ACアダプタは65W仕様。ジョイントする電源ケーブルは太めなので取り回しはよくない。重量は電源ケーブル込で342g。

Inspiron 15(7570)の各側面デザイン

クローム調のDELLロゴ天板はアルマイト加工されたアルミ素材。サンドブラストによる梨地加工で、さらっとした手触り。ピンクは淡く色合いはシルバーベースでくどくない。中央には少し凹んだクローム調のDELLロゴ。

前面

ストレージ・アクセスライト兼用前面には電源&バッテリーライトを配置。なお、ストレージ・アクセスライト兼用にもなっているので、「Fn + Hキー」を押すごとに表示内容を切り替えられる。

右側面

LAN端子はギミックインターフェース群はユーザーポジションから見て奥に配置されているので、ケーブルなどの接続でも煩わしくない。有線LAN端子はギミックで広く開口する。

左側面

Inspiron 15(7570)光学ドライブが搭載されていない分こちら側に端子が集中しており、奥側にある。端子の配置場所はバランスが良いといえる。光学ドライブが搭載されていない分、スリムでスタイリッシュなデザインに仕上がっている。

背面とヒンジ

180度オープン背面ではヒンジが2ヶ所。ほぼ180度オープン可能なので、外部モニタにつないだ時にディスプレイが視界の妨げにならない。ただ、背面には排気口があるので、180度オープンでの長時間高負荷はお勧めできない。

底面

Inspiron 15(7570)の底面デザインアルミ底面もアルミ素材でアルマイト加工。横長の吸気口スリットと左右のスピーカを配置。スピーカは緩やかなカーブ面に配置されており、接地面すれすれの位置であるが、ノートパソコンの内蔵スピーカ出力くらいでは、サウンドに悪影響を与えている印象はない。

つなぎ目の少ないユニボディ端子側の側面までプレス加工されており、つなぎ目の少ないユニボディとなっている。

排気口底面側から見た排気口のスリット。

NVMeのM.2 SSDも選択可能

Inspiron 15(7570)では、M.2 SSDと2.5インチHDDのデュアル・ストレージ構成が可能となっている。また、M.2 SSDでは、SATA接続とNVMe(PCI Express接続の選択肢がある。NVMeの速度は圧倒的だが、レビュー時点ではデュアル構成では選べない。NVMeは1ストレージ構成の場合のみ。

NVMeのM.2 SSD2台のInspiron 15(7570)レビュー機で、それぞれのパフォーマンスをチェックした。左はSATA接続のパフォーマンス。右がNVMe(PCI Express接続)。ベンダーは記載の通りだが、供給時期により異なる。

【 過去レビューPCと比較 : SSD / HDD 各規格・接続による、ストレージ・パフォーマンス

IPS ディスプレイ(1920 × 1080)非タッチ仕様のデザイン

Inspiron 15(7570)のIPS ディスプレイ(1920 × 1080)これは15.6インチ光沢 IPS ディスプレイ(1920 × 1080)で非タッチ仕様のデザイン。選択できるタッチ ディスプレイ 4K(3840 × 2160)だとデザインが異なる。写真ではドットバイドット表示にしてある状態。個人的見解では15.6インチにフルHD(1920 × 1080)解像度がドットバイドット実用における限界と思っている。拡大してもいいなら、特に意見しないが。

左右のディスプレイベゼルはそこそこ狭額でスタイリッシュ。ベゼル上部中央にはデュアルマイクとWebカメラを内蔵している。なお、この非タッチモデルの場合は、赤外線カメラ搭載にならない。タッチモデルのみ。下部にクローム調のDELLロゴを配置。

用語解説

ドットバイドットとは

ドットバイドットとは、1pxの情報を「ディスプレイの1ドットで表示させること」で、Windows設定で拡大縮小をしていない状態のこと。システム上では基本表示で、96 DPI (100%)のままを指す。
拡大縮小すると滲みの原因になったり、古い一部のアプリでは尻切れなどレイアウト崩れとなる。稀だが拡大すると起動できないアプリも存在する。

Windowsのディスプレイ設定から文字や画像の拡大ができるが、100%というのがドットバイドット(96 DPI )の状態。拡大設定では、125%(120 DPI )、150%(144 DPI )・・・と変えられるが先述のようなデメリットがある。実用における拡大縮小に関して、どこまでを良しとするかはユーザー次第。
” 価値観の押し付け ” をする気はない。

※高解像度仕様のノートでは初期設定で拡大されている場合があるが、当レビューの掲載写真ではドットバイドット表示(100%)にしてある。

広視野角IPSパネル

IPSパネルIPSパネルなので、視野角は広く、色度変移の煩わしさがない。ただ、陰ができるので角度によっては暗くみえる。また、光沢ディスプレイなので、照明や日光のあたる角度により背景の映り込みや反射を生じる。場合に応じて角度の調整が必要だが、コントラストが高く黒の引き締まった画質を楽しめる。

Inspiron 15(7570)のプラットフォームと、ベンチマークテスト

Inspiron 15(7570)の構成
2017年11月論評
KabyLake Refresh設計

レビューした、DELL Inspiron 15(7570)の構成~ピンクシャンパン
※非タッチモデル/ デュアル・ストレージ搭載

  • Windows 10 Home (64bit)
  • 15.6インチ光沢 IPS ディスプレイ(1920 × 1080)
  • 第8世代Core i7-8550U(8MB キャッシュ, 最大 4.0 GHz)
  • 8GB DDR4 2400MHz メモリ
  • NVIDIA GeForce 940MX 4GB GDDR5
  • 256GB SSD(M.2 / SATA )+ 1TB HDD

レビューしているInspiron 15(7570)ピンク・シャンパンの構成はこの通り。この構成でのベンチマークテストを行った。もう一台のほう(プラチナシルバーのInspiron 15-7570)は、CPUとGPUがこれと同じだったのでベンチマークテストは省略した。

KabyLake Refresh設計のCore i7-8550U

Core i7-8550U2017年9月、ついに新アーキテクチャのKabyLake Refreshが登場した。第8世代インテルCoreプロセッサである。Inspiron 15(7570)では、低消費電力のUシリーズを採用している。プロセスが前アーキテクチャ(KabyLake設計)と同じ14nmであるが、改良されたものであり、よく14nm++なんて表記される。また総じてコア数が増えたところがポイントである。

今回のInspiron 15(7570)レビュー実機では、Core i7-8550Uを搭載している。前世代までCore i7であってもUシリーズだと2コアというショボさがあったが、Core i7-8550Uでは4コア実装、HTテクノロジーによって8スレッド動作する。TDP(熱設計電力)が15Wと低消費電力なのに8スレッド動作というのはありがたい。

Core i7-8550Uのベース動作周波数は1.80 GHzだが、ターボ・ブースト利用時の最大周波数4.00 GHz で、かなり高くまでクロック数があげられる。

Core i7-8550Uに内蔵するグラフィックは、インテル UHD グラフィックス620。前回のインテル HD グラフィックス620を改良したもので、とくに4Kコンテンツに強化したようだ。今回はInspiron 15(7570)にGeForce 940MXを搭載しているので、インテル UHD グラフィックス620は検証していない。なお、切り替えグラフィック(NVIDIA Optimus テクノロジー)により、低消費電力のインテル UHD グラフィックス620を使うことは可能。

言っている意味がわからない方は、以下の用語解説を参考に。

CPU
用語解説

複数同時処理(マルチスレッド)をするマルチコア

CPU内部には命令を実行するコアがあり、いわゆる頭脳に当たる。かつてはシングルコア(1コア)であり、高クロック化で処理能力を高めてきたが、消費電力の高さと熱暴走の問題でそのやり方に限界が来た。そこで考えだされたのが、マルチコア化(複数コア)。CPUコアを増やし、仕事を複数同時処理して、時間短縮を狙う仕組みである。

複数同時処理のことをマルチスレッドといい、例えばウィルススキャンしながら動画編集ができるのは、マルチスレッドのおかげ。また、単一アプリではマルチスレッド対応だと恩恵は大きい。

HTテクノロジー(ハイパー・スレッディング・テクノロジー)

HTテクノロジーは擬似的にCPUコア数を倍増させる技術で、1コアに対して2スレッド動作をさせる。(例えば、4コアであれば8スレッド動作する)

CPUコアには元々、並列処理が可能な演算機構が備わっているが、1コアに対し命令の流れが1系統だと処理内容によって待機状態の演算機構が生じる。これは勿体無いということで、 命令の流れを2系統にすることで、待機状態の演算機構を極力減らし効率よく処理していく。

1コアに対し命令の流れが2系統なので、1コアでも2スレッド処理となる。擬似とはいえ、OSやソフトウェアからは1コアが2コアとして認識される。HTテクノロジーの1コア2スレッドはビジーな状態なので物理的に2コアのほうが優位であるが、それでも1コアを有効的に処理させる技術である。HTテクノロジーによって速度が2倍になるわけではなく、あくまで効率化である。

図解~インテルHTテクノロジー
HTテクノロジーによって命令の流れが2系統になるので1コアが2スレッドとなる。つまり通常4コアであれば8スレッドとなる。2コアなら4スレッド。HTテクノロジーがないCPUはコア数とスレッド数が同じ。

ターボ・ブースト・テクノロジー

自動でクロック数(動作周波数)を上げる機能である。マルチコア化しても、依然とクロック数の高さがモノをいう。 そのためマルチコアに対応していないシングル・スレッドのソフトでは、単にクロック数の高いCPUのほうが処理が速い。

そこで役立つのがターボ・ブースト・テクノロジーであり、マルチコアが効率的でないと判断されたときは、一部のコアをOFFにして、残った一部のコアのクロック数を上げ一見、オーバークロックのように思えるが、定格内のクロックアップなので消費電力や発熱のリスクがほとんどない。

GPU
用語解説

NVIDIA Optimus テクノロジーとは

単体GPU(NVIDIAのGeForce シリーズ)とCPU内蔵グラフィックをシームレスに切り替える技術。NVIDIAの単体GPUを搭載している場合に使われる。ネットサーフィンなど高いグラフィック処理をしない場合は、CPU内蔵グラフィックが有効化され低消費電力を優先。一方、3D本格ゲームの起動など、消費電力がかかってもグラフィック性能を必要とするときは単体GPUが有効になる。基本は自動切り替えだが、手動でもNVIDIAのコントロールパネルから設定が可能。

NVIDIA Optimus テクノロジーとは
NVIDIAコントロールパネルの設定には、「グローバル設定」と「プログラム設定」がある。

「グローバル設定」で、まずざっくりと設定ができる。「自動選択」であれば負荷に応じて単体GPUか内蔵GPUか判断してくれて、事実上のデフォルト。そのほか選択に、常に単体GPUを使う「高パフォーマンスNVIDIAプロセッサ」、そして常に内蔵GPUを使う「統合型グラフィックス」がある。

しかし、「グローバル設定」は万能ではなく、アプリによっては言うことを聞かん奴がいる。 例えば、ドラゴンクエストX ベンチマークソフトでは、グローバル設定の「高パフォーマンスNVIDIAプロセッサ」で指定しても、常に内蔵グラフィックで動いてしまう。そういう厄介なアプリは「プログラム設定」から直々にアプリ指定して設定をする。

Core i7-8550U~CINEBENCH R15マルチ・スレッドでのパフォーマンス

CINEBENCH R15のレンダリングCINEBENCH R15のレンダリングで、CPUパフォーマンスをチェックした。このベンチマークテストはCPUを100%稼働させるのでCPU性能指数の目安になる。コア数が多く、高クロックのCPUほど短時間で処理できスコアが高くなるが、アーキテクチャの新旧にもよる。なお、搭載グラフィックの性能にはあまり左右されない。(ハイエンドのグラフィックを搭載していても微々たる影響しか無い。) ※OpenGL性能チェックは除く

CINEBENCH R15は、ドイツMAXON社のプロ用3DCG作成ソフト「CINEMA 4D」をベースとしており、約30万ポリゴンある静止画のレンダリングにかかった時間などでスコアが算出される。CINEBENCH R15ではマルチコア対応に特化しており、最大256スレッドまで対応している。そのためスレッド数が多いほど圧倒的な数値となり、主にマルチコアに対応しているアプリなら参考にできる。アプリのプログラムには様々あるので、これがすべてのパフォーマンスに比例しているわけではない。掲載しているスコアは、すべて当方がレビューしたPCにて計測したものである。(環境による違いや、バックグランドの状態などで起きる個体差にはご容赦願う。)

マルチ・スレッドでのパフォーマンス

Core i7-8550U~CINEBENCH R15当方のCore i7-8550Uチェックでは、スコアが617だった。 Inspiron 14 (7472)レビューのCore i7-8550Uではスコア616だったので、ここらがCore i7-8550Uの適正値とみていいだろう。

当方の調査内で比較すると、これはデスクトップ向けの第2世代Core i7-2600と同じパフォーマンス。2011年ごろの上位デスクトップ機と肩を並べるパフォーマンスとは・・・。なかなかやってくれますね。前世代にあたるCore i7-7500Uでは「スコア335」なので、劇的なパフォーマンスアップ。さすが8スレッドというのは大きい。

シングル・スレッドでのパフォーマンス(1コアあたりの性能比較)

Inspiron 14 (7472)レビューシングル・スレッドでのパフォーマンスは、Inspiron 14 (7472)レビューのCore i7-8550Uを掲載しておく。今、このwebサイトはCore i7-6700搭載のデスクトップ機(2015年・XPS 8900)で制作しているが、シングルスレッドでCore i7-8550Uに負けている・・。おそるべし。

【 過去レビューPCと比較 : CINEBENCH R15のレンダリングで、パフォーマンスチェック

ゲーム・パフォーマンス(Core i7-8550U + GeForce 940MX)

今回のInspiron 15(7570)ピンク実機では、単体グラフィック にGeForce 940MXを搭載している。 Core i7-8550U+GeForce 940MXのパフォーマンスをベンチマークテストでチェックしてみた。 FF14 紅蓮のリベレーター ~ 1280×720解像度なら、満足にプレイできるレベル。

ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター

FF14 紅蓮のリベレーター ~ 1280×720 標準Inspiron 15(7570)にて「1280×720 標準品質(ノートPC) DirectX 11 フルスクリーン」、ベンチマークテストを実施。この設定なら文句なしの快適プレイが臨めそう。

【 設定 】 ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター
(1280×720 標準品質(ノートPC) DirectX 11 フルスクリーン)
SCORE
Inspiron 15(7570)
2017年11月論評

DELL Inspiron 15(7570)

  • Windows 10 Home (64bit)
  • 第8世代Core i7-8550U(8MB キャッシュ, 最大 4.0 GHz)
  • 8GB DDR4 2400MHz メモリ
  • NVIDIA GeForce 940MX 4GB GDDR5
7504

【 過去レビューPCと比較 : FF14 紅蓮のリベレーター ~ 1280×720 標準(ノートPC) DX11 フルスクリーン

ストリートファイター4

ストリートファイター4ベンチマークテスト比較パソコン、「1920 × 1080 品質:デフォルト 垂直同期OFF フルスクリーン」で、ベンチマークテストを実施。 2015年のALIENWARE 13シリーズに近いパフォーマンスだった。詳しくは以下比較のリンクへ。

【 設定 】 ストリートファイター4
1920 × 1080 品質:デフォルト 垂直同期OFF フルスクリーン
FPS
Inspiron 15(7570)
2017年11月論評

DELL Inspiron 15(7570)

  • Windows 10 Home (64bit)
  • 第8世代Core i7-8550U(8MB キャッシュ, 最大 4.0 GHz)
  • 8GB DDR4 2400MHz メモリ
  • NVIDIA GeForce 940MX 4GB GDDR5
165.04

【 過去レビューPCと比較 : ストリートファイター4 ~ 1920 × 1080 デフォルト 垂直同期OFF フルスクリーン

バイオハザード6

バイオハザード6ベンチマークテストPC比較「1280×720 品質:初期設定 DirectX 9.0c フルスクリーン」で、ベンチマークテストを実施。プレイが可能なスコアであると思うが、シーンによりカクつきは避けられないスペック。十分とは言い難い。

【 設定 】 バイオハザード6
(1280×720 品質:初期設定 DirectX 9.0c フルスクリーン)
スコア
Inspiron 15(7570)
2017年11月論評

DELL Inspiron 15(7570)

  • Windows 10 Home (64bit)
  • 第8世代Core i7-8550U(8MB キャッシュ, 最大 4.0 GHz)
  • 8GB DDR4 2400MHz メモリ
  • NVIDIA GeForce 940MX 4GB GDDR5
4680

【 過去レビューPCと比較 : バイオハザード6 ~ 1280×720 品質:初期設定 DirectX 9.0c フルスクリーン

Inspiron 15(7570)の、パームレストとキーボード

キーボードInspiron 15(7570)ではパームレストもアルミ素材で、アルマイト加工によるさらりとした手触り。ちょっとした高級感を味わえる。一番のデメリットと思うのは、搭載されているキーボートパーツが13.3インチノート用であること。据え置きメインの15.6インチノートなのに、操作性はモバイルノート同様。モバイルノートに慣れていないユーザーは狭さを感じると思われる。

現在では主流となったアイソレーション・キーボード(浮石型キーボード)を採用。アイソレーションとは「分離、独立、絶縁」という意味である。キー同士の間隔が広く取られているので、キーが浮石のように独立している。この構造は誤接触が軽減されるため、爪の長いユーザーでも扱いやすい。そしてキーボードの内側にホコリが入りにくいメリットもある。

パームレスト部分と一体型各キーの位置がくり抜きされた「パームレスト部分と一体型」のタイプ。キーボードエリアが少し窪地になっており、くり抜かれた穴からキーが頭を指している構造。つまりキーボードの地盤もそのままパームレスト全体の一部(1プレート)となっている。キーを押しても地盤に圧がかかりにくいので、キーボードの ”たわみ” ははとんどなく操作性良好。

キートップの段差で隔離している加工一部のキー(BackSpace、Enter、shiftなど)はその横のキーと隣接させつつ、キートップの段差で隔離している加工。これはユーザービリティのためではなく、単なるコストダウン加工と思われる。プレートの穴開けが英字キーボードと一致していることから、加工をグローバルで共通化させてコストダウンを図っているようだ。

BackSpaceと¥のキーが小さいのでやや扱いづらいが、隣接することで小さいキーの狭苦しさが視覚的に緩和されている。(ただし、操作性には何の影響もないが。)実際に使ってみて、見た目の違和感は若干あるが、これといった支障は感じられなかった。完全なブラインドタッチではやや不便くらい。 エンターキーがやや幅狭だが、一番端にあるので操作性にはさほど影響はないだろう。カーソルキーは小さめであるが、周辺に他のキーを配置しない独立配置なので、誤接触もなく扱いに不自由はない。

展示会イベントでDELLの社員にも聞いたが、どうやらグローバルメーカーゆえ、日本仕様のためだけに製造コストを掛けるのは社内で圧力がかかるらしい。もちろん、グローバルでの共有化がコストパフォーマンスにつながっており、ユーザーにも有益な面もある。

Inspiron 15(7570)キーストロークキーストロークはやや浅め。キートップがほぼフラットなので指先にフィットするタイプではない。滑らすようなタイピングに向く。

ライトのオン・オフおよび、2段階の調光ができるバックライトキーボードを搭載している。プロジェクタ使用時の会議室など暗い場所で活躍する機能。兼用となっているファンクションキー(F10)で、ライトのオン・オフおよび、2段階の調光ができる。印字部分がかすれることなく、点灯表示は良好。

ダイヤモンドカットのエッジ電源ボタンの周囲はダイヤモンドカットのエッジとなっており、金属の光沢がアクセントになっている。起動中は、棒1本が点灯する。

ダイヤモンドカット一体型のタッチパッド。周囲がダイヤモンドカットのエッジとなっており、金属の光沢がアクセントになっている。

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