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第7世代Core i7が搭載可能なスモールPC!拡張性は控えめだが、設置しやすいサイズ
DELL Inspironスモールデスクトップ(3268) レビュー
- Inspiron 3268の概要とデザイン ・ ベンチマークテスト(現在のページ)
- Inspiron 3268のPCケース内部と、マザーボード
2017年4月に発売した「Inspironスモールデスクトップ」ことInspiron 3268をレビューする。KabyLake設計で、第7世代Core i7が搭載可能なスモールタワー。拡張性が低いスリム型であるが、コンパクトな設置が可能。
2017年8月論評 |
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2017年8月30日時点のレビューであり、手元の実機における現状レポートである。
Inspiron 3268の概要
高さ:290 mm × 幅: 93 mmのスリム型で、コンパクトなタワー。電源容量が180Wとエントリー仕様で拡張性も少ないが、設置性とコスパを最優先したモデルといえる。ストレージベイでは3.5インチベイ × 1基、拡張スロットでは、PCI Express x16(1スロット)、PCI Express x1(1スロット)を装備している。スリムのため、搭載できる拡張カードは、ロー・プロファイルに限られる。光学ドライブにはノートPCと同じスリムドライブを採用しているため、読み取り速度は5.25インチドライブよりも遅い。エントリーモデルでは珍しく前面吸気ファンを内蔵しており、正圧タイプのエアーフローである。排気ファンを搭載しない、自然排気の構造。そして、CPUが集中的に空冷できるパッシブダクトを使っている。
KabyLake設計で、レビュー時点では第7世代 Core i7-7700が搭載できる。グラフィックの拡張性はしょぼいが、CPUパフォーマンスでは構成次第でハイスペックな環境が提供できる。
見たところ、フロントパネルのデザインが違うだけで、マザーボードを含めベースがVostro 3268と同じものだと思われる。DELLでのカスタマイズ内容が少々異なるくらいで、「グラフィックカードのサポートなし」というのは同様である。必要なら自前でのグラフィックカードの搭載となる。 ※レビュー時点
当方レビューに関する注意事項
※記事はレビュー時点の情報である。標準搭載の内容や変更状況など、最新情報はDELLサイトにてご確認を。
※パーツ構成やカスタマイズ、採用パーツのベンダーは供給状況により変更がある。
※個人規模および、一個体の調査、また一部の情報のため、購入された場合の一致性は保証していない。
※状況については極力丁寧に説明するが、感想やアドバイスは個人的見解であり、その賛否は各々異なる。
※風景にあるキーボード&マウスなど周辺機器等は、DELLとは関係のないアイテムである。
※DELLサイトにある販売名は気まぐれで、さらに新旧モデルの区別が困難なため、当方では唯一無二の「コンピューターモデル名」を重視している。コンピューターモデル名は、DELLサイトの該当ページにてURLを見れば判断がつくので、困惑したら参考に。
構成例~KabyLake設計
レビュー時点で、Inspiron 3268の構成例をまとめてみた。最大では4コア(8スレッド)のCore i7-7700が搭載可能。ほかには4コア(4スレッド)のCore i5-7400、2コア(4スレッド)のCore i3-7100がある。
DELLでのグラフィックカード搭載サポートはないようで、すべてCPUに内蔵するグラフィック仕様となる。自前でグラフィックカードを搭載するにしても、電源が少ないのでかなりローエンドに限られるし、サイズもロー・プロファイルのみとなる。
アーキテクチャ | KabyLake設計 |
CPU |
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グラフィック |
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メモリ |
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ストレージ |
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光学ドライブ |
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装備する主要端子 | 前面 / USB3.0端子× 2基、SDカードスロット(5規格対応) 背面 / USB2.0端子× 4基、LAN端子、オンボードモニタ端子(VGA、HDMI端子) |
拡張性 |
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サイズ(公称値) | 高さ:290 mm × 幅: 93 mm × 奥行き: 315 mm / 重量 約4.4kg |
備考 |
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※ほぼ構成販売なので、パーツの組み合わせは制限される。採用パーツやベンダーは供給状況により変更がある。
※構成に関しては、レビュー時点であり変更の可能性もある。
スリムでコンパクトな、Inspiron 3268のデザイン
フロントパネルは光沢ブラック。前面装備端子に、USB3.0端子×2基、ヘッドセット端子、5規格対応カードスロットがある。右上にはLED点灯する電源ボタンにHDDライトを配置。
光学ドライブはノートパソコンと同じスリムドライブで、縦置き配置となっている。最近は光学ドライブのニーズが少なくなったためか、コンパクト性が優先され、5.25インチドライブの採用例が少なくなってきた。スリムドライブなので、5.25インチドライブよりは読み込み速度が遅くなる。
Inspiron 3268は周囲にシルバーラインを巡らせたトリムデザイン。また、フロントパネルはフラットではなく、若干ドーム状になっている。下部には前面吸気口が配置されている。
右側面には、通気口もなし。正規ではないが横置きにするなら、この面に耐震マットでも張り付けて対応できそうだ。左側面ではデザインパターンの通気口が空けられている。天井にサイドパネルとのつなぎ目ラインが見えており、少々気になるが微々たるものだ。Inspiron 3268はスリム型なので、標準サイズの拡張カードは搭載できない。(ロー・プロファイルのみ)
CPUクーラーのすぐ側面に吸気口を配置。三角形のパターンデザインを施した通気口となっている。内部ではパッシブダクトを使っているので、集中的にCPUへ吸気される構造となっている。
背面の装備端子は、 USB2.0端子× 4基、LAN端子、オンボードモニタ端子(VGA、HDMI端子)、オーディオ端子。
周辺機器とつなぐ端子の知識は、【 パソコンの接続端子(シリアルバス規格) 】へ
ディスプレイ端子の知識は、【 パソコンのディスプレイ端子 】へ
オーディオ端子についての知識は、【 サウンドデバイスで扱われる、主な装備端子 】へ
拡張スロットは2つあり、PCI Express x1が1基、PCI Express x16が1基となっている。スリムワイドなので、搭載できるカードは細めのロー・プロファイルのみとなる。
23インチモニタとInspiron 3268をセットした風景。机上においてもさほど邪魔にはならないだろう。ここにあるキーボードとマウスは別の市販品であり、Inspiron 3268に付属するものは以下の通り。
標準付属のキーボードとマウス
Vostro 3268で同梱されるキーボードとマウスは、前モデルの時と同じである。キーボードはKB216 。質感のチープさはあるものの、実用性には問題ない。とりあえず1000円あたりで売っていそうなキーボードと認識すればいい。そこそこ重めの押下で、個人的には好みのタイプである。
スタンダードなマウスMS116。梨地で非光沢であるため指紋が付きにくい。個人差はあるだろうが、自身の感覚では万人向けの中間サイズと思った。
パフォーマンス : Core i3-7100 搭載時のInspiron 3268
2017年8月論評 |
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今回レビューしているInspiron 3268では、Core i3-7100 プロセッサーを搭載している。グラフィックカードは非搭載なので、Core i3-7100 に内蔵しているインテル HD グラフィックス630が使われる。この構成でのベンチマークテスト結果を紹介する。
まず、Core i3-7100のスペックをチェックしよう。TDP(熱設計電力)が51W、2コア実装でHTテクノロジーによって4スレッド動作する。内蔵(厳密には統合)しているGPUは、インテル HD グラフィックス630。
なお、この構成のInspiron 3268レビュー実機では、アイドル時(待機時)の消費電力は16Wだった。
レンダリング・パフォーマンス (Core i3-7100搭載時)
搭載CPUのパフォーマンスをチェックしよう。CINEBENCH R15では、CPUを100%稼働させるのでCPU性能指数の目安になる。コア数が多く、高クロックのCPUほど短時間で処理できスコアが高くなるが、むろんアーキテクチャの新旧にもよる。特にマルチコアに対応したアプリを使うなら、わりと参考になるだろう。なお、搭載グラフィックの性能にはあまり左右されない。(ハイエンドのグラフィックを搭載していても微々たる影響しか無い)。
このInspiron 3268実機に搭載していたCore i3-7100ではスコアが407。(ベンチマークテスト中の消費電力は46Wほど)。
同じ構成のVostro 3268を調べた時はスコアが402だった。ここらあたりがCore i3-7100の適正値であろう。スコアで比較すると、微々たる差だが、前世代に当たるCore i3-6100よりやや高性能化していることが伺える。
他のPCではあるが、Core i5-7400ではスコア547あり、やはり2コアと4コアの違いがハッキリしている。Core i7-7700だと869もあり、Core i3-7100をはるかに上回るパフォーマンスだ。Inspiron 3268はグラフィック性能を求める機種ではないが、CPUパフォーマンスの場合、選ぶCPUで大きく左右される。
Core i3-7100より下のスコアだったCPUと比較すると、第1世代の似たようなポジションだったCore i3-530がスコア200だったので、第7世代ともなると、パフォーマンスアップ率も大きいようだ。詳しくは、以下の過去レビュー資料もあわせてチェックしてみよう。
【 過去レビューPCと比較 : CINEBENCH R15のレンダリングで、パフォーマンスチェック 】
ゲーム・パフォーマンス(Core i3-7100 + HD グラフィックス630)
ベンチマークテストにて、本格ゲームでの処理パフォーマンスをチェックする。基本的には搭載グラフィックの性能が大きく影響するが、搭載しているCPUの性能もそれなりに影響してくる。今回レビューしている実機、Inspiron 3268(Core i3-7100 + インテル HD グラフィックス630)のパフォーマンスは以下の通り。
ドラゴンクエストX(Ver.1.10)
「1280×720 標準品質 ウィンドウ」で、ベンチマークテストを実施。(ベンチマークテスト中の消費電力は40Wほど)
ドラゴンクエストX では、1280×720 標準で ”快適” という結果だった。プレイにはスコア5000以上ほしいところなので、この設定なら合格ラインだ。コマ落ちを避けるなら、これ以上の設定は望めないだろう。過去のレビューと比較してみると、Core i7-7700を搭載したVostro 3668は8000超えていたので、同じインテル HD グラフィックス630でも、CPUパフォーマンスの影響は意外と大きい。
【 設定 】 | ドラゴンクエストX (1280×720 標準品質 ウィンドウ) | スコア |
2017年8月論評 |
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5600 |
【 過去レビューPCと比較 : ドラゴンクエストX ~ 1280×720 標準品質 ウィンドウ 】
ストリートファイター4
1280×720 ウィンドウ表示(品質デフォルト)で実施。(ベンチマークテスト中の消費電力は、36~40Wほど。)
この設定ならコマ落ちなしの60 FPS以上をクリア。しかしフルHD(1920 × 1080)になると、43.69 FPSになるので、コマ落ち発生。なお、Core i7-7700を搭載したVostro 3668は、フルHDでも60 FPS超えていたので、同じインテル HD グラフィックス630でも、CPUパフォーマンスの影響は意外と大きい。
【 設定 】 | ストリートファイター4 (1280 × 720 品質:デフォルト 垂直同期OFF ウィンドウ表示) |
FPS |
2017年8月論評 |
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70.03 |
【 過去レビューPCと比較 : ストリートファイター4 ~ 1280 × 720 品質:デフォルト 垂直同期OFF ウィンドウ表示 】
【 設定 】 | ストリートファイター4 (1920 × 1080 品質:デフォルト 垂直同期OFF フルスクリーン) |
FPS |
2017年8月論評 |
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43.69 |
【 過去レビューPCと比較 : ストリートファイター4 ~ 1920 × 1080 品質:デフォルト 垂直同期OFF フルスクリーン 】
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※DELLは、「顧客満足度調査 2019-2021年 デスクトップPC部門3年連続1位」 ※出典-日経コンピュータ 2020年9月3日号より
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