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宇都宮城の支城で北東の守り。家臣・玉生氏の居城
岡本城(下野国)
栃木県宇都宮市中岡本町城ノ内(旧・河内郡河内町中岡本字根古屋)にあった岡本城を登城した(2019年1月)。岡本根小屋城とも言う。鬼怒川の河岸段丘を利用した平山城で、台地が突出した最北端に方形主郭を配置している。北側より南北に九郷半川が流れている。本丸跡の堀と土塁は比較的遺構をとどめているが、それ以外はほぼ壊滅している。城郭は「L字型」に曲輪と堀を重ねた梯郭式とされ、堀は五重説と三重説がある。南北朝期、宇都宮氏の本拠である宇都宮城の北東の守りとして築城されたという。また鬼怒川の水運を利用し、芳賀氏の飛山城と結びつきが強かったようだ。
岡本城、北側からの遠景で20mほどの急崖である本丸あたり。岡本北小学校から北の方角へ伸びている河岸段丘の最北端に築城されている。
宇都宮氏重臣、芳賀氏の流れを組む岡本富高(清党岡本氏)が、南北朝期にその居城として岡本城を築城する。岡本富高は宇都宮氏綱の後見人であった芳賀禅可(芳賀高名)の弟。岡本姓を初めて名乗った人物である。観応の擾乱(1349-1352)では宇都宮公綱に従い、足利尊氏に加勢し、駿河「薩垂山の戦い」で討ち死した。子の岡本正高が継いだ。芳賀禅可が越後守護職をめぐり、足利基氏・上杉憲顕と対立。芳賀禅可に従い、岡本正高も参戦するが武蔵野の戦いで討死。この血統は2代で途絶える。ただし正高の子として岡本重親があり、三代目の存在も示唆されているが年齢に矛盾があり系図としては謎となっている。
1363年には塩谷氏を出自とする玉生氏(藤姓岡本氏)の支配となった。※備考:塩谷朝業の曾孫・忠景(?~1261年)が玉生氏を名乗り、玉生城(たまにゅう城-栃木県塩谷郡塩谷町大字玉生)を築いている。
現地案内板による説明では、1462年に玉生綱重が築いた説もある。「1550年に玉生重秀が岡本根小屋城に移る、1595年にひ孫の玉生範昌が笠間城から岡本根小屋城に帰る」という内容の文献があるため、天文~文禄年間のころの城主は玉生氏とされる。1597年、豊臣秀吉による原因不明の宇都宮氏改易(宇都宮国綱の代)によって廃城になったとされる。
岡本城の縄張り(本丸以外は推定)
日本城郭大系によれば、「古老の話や地形から判断して、本丸から南にかけて五重の堀があったと思われる」とある。それからまた変化があったのか、本丸・一の堀以外で堀跡だと思われたのは、東側から上る稲荷神社の参道(二の堀?)、岡本北小学校すぐ北の道(三の堀?)である。73号線も堀跡だとすれば「L字型」の堀と理解できる。五重説では破壊によりもはや遺構を確認できないので、確認できる堀跡から個人的には「三重説」を前提に登城した。
三の堀(比定)
三重説とするなら、岡本北小学校すぐ北の道が三の堀だろう(五重説ならば五の堀か)。城郭の最南端かと思われる。道路は東に向かって下り坂であり、もともと竪堀だった雰囲気がある。
崖っぷちで北方向への直角カーブ。よそ見運転しようものなら墜落して即死だろうな。つまり岡本北小学校の立地は崖上にある。
岡本北小学校の向かいの曲輪が3の丸(比定)か。
眺望~岡本城の東と二の堀(比定)
小学校の北にある三の堀(比定)を下って東側(しろした橋)から岡本城を観た様子。校舎がちょうど城外の目印となる。
東側(しろした橋)から、北端(本丸)に伸びる台地を眺める。
二の堀か?
台地東側の中央に稲荷神社の参道があり、急斜面の階段に出くわす。二の堀である竪堀に思える。
二の堀と思われる階段を登ってみた。さらに北側の階段を進めば稲荷神社の社があり、それは本丸一の堀のすぐ向かいに位置する。
岡本城から東の方角を眺める。ここから1.5kmくらい先に鬼怒川があるが、当時はもっと川幅があったのだろう。
岡本城 主郭部
一面田んぼが広がる北側から岡本城を眺める。河岸段丘の最北端でここに本丸が置かれている。
本丸の北外周部にはあぜ道があるので散策できた。湿地帯だった名残か小川が流れている。
本丸の北外周部。ここから本丸を囲っている土塁が見える。
本丸の西側の堀で、ここから竪堀になっていたのだろうか?
雑木で鬱蒼としている場所が本丸なのでわかりやすい。堀を挟んだ手前(西側)は運送会社の駐車場になっているが、おそらく二の曲輪だったところだろう。アスファルトが敷かれているので遺構は破壊されたようだ。
73号線の西側(さくら保育園)にも遺構が続いているようにも見えるが、もともとから天然の要害かもしれない。西からの進撃を防ぐために73号線のところで掘り切ったようにも思える。
73号線沿いに「史跡 岡本城」の案内があるので、本丸へのルートはこの脇道から東に進む。畑と戸建て公民館の間に岡本城の説明板が置かれているが、危うくここで引き返してしまうところだった。河内町時代に置かれたようで、宇都宮市教育委員会のシールで訂正されている。三重説であれば、ここは三の曲輪であろう。五重説であればもう分からない。公民館の左に周り、ソーラーパネルの敷地に進み左に曲がると(北に進むと)、本丸の説明板が置かれている。
本丸 一の堀
岡本城本丸の堀と説明板。2007年、宇都宮市に編入されてからの説明板のようで、宇都宮市指定史跡になっている。ここの説明では、「城全体は五重の堀により囲まれていた」と書かれている。近年はそちらのほうが有力説なのだろうか。本丸の規模は南北65m、東西88m。虎口は南側中央にあり木橋が架かっていたとされる。
現地説明板にある、本丸部分の再現想定イラスト。
城外からも確認できた西側の堀跡。
稲荷神社側から見た東側の堀。
虎口から本丸内部へ
本丸の虎口。説明板では木橋が架かっていたと書いてあったが、なぜか土橋になっている。
本丸内部は、丸太が並べられた遊歩道。
本丸を囲む土塁跡。その内側に堀らしき遺構もあるが何なのか不明。
本丸から北の方角を眺める。かつては鬼怒川の湿地帯か。岡本城の北500m先のところに、岡本富高が築いたとされる出丸があるらしく、居館跡の遺構が僅かに残っているとのこと。
宇都宮市に編入する前(河内町のとき)の「町の花」は鷺草(サギソウ)で、日当たりのよい湿地に生える多年草である。ちなみに世田谷城や奥沢城のある東京都世田谷区の「区の花」も鷺草である。共通していることは湿地帯を城の防御に利用していたことで、そのことが鷺草から読み解ける。
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