Studio XPS 13のオンボード・グラフィック性能は?
オンボードグラフィックと単体のグラフィックを連携させたHybrid SLIも試してみたかったのですが、今回のレビュー機はオンボードグラフィック(NVIDIA GeForce 9400M G)仕様のみとなります。
NVIDIA GeForce 9400M Gは、動画支援機能を持ち、高負荷なHDコンテンツ(ブルーレイディスクや地デジなど)の再生を可能とする高性能なオンボードグラフィック機能です。
従来のオンボードグラフィックと違い、「Windows Vistaのビジュアル(Windows Aero)を動かすので精一杯」とかいうレベルではありません。
低価格なオンボードグラフィック仕様でも、HDコンテンツ向けとなっているのです。(もちろん、単体のグラフィックを搭載したほうがより高性能であることは言うまでもありません。)
DELL(デル)Studio XPS 13の構成とスコア
今回のStudio XPS 13の構成
OS: Windows Vista Home Premium SP1正規版
CPU: インテル Core 2 Duo プロセッサー P8400
メモリ: 2GB(1GBx2) DDR3
HDD: 160GB SATA HDD(5400回転)
液晶ディスプレイ:13.3インチ WXGA Edge-to-Edge 液晶(1280x800)
グラフィック・コントローラー: オンボード・グラフィック(NVIDIA GeForce 9400M G)
Windowsエクスペリエンス・インデックスのスコア
プロセッサ: 5.2
メモリ: 5.9
グラフィックス: 5.9
ゲーム用グラフィックス: 5.3
プライマリ ハードディスク: 5.2
最低でも、5.2という高スペック。2007〜2008年の感覚ではオンボード・ノートとは思えません。2Dグラフィック処理では最大値の5.9と申し分なし、メモリも2GBとはいえDDR3規格のためかこれも最大値の5.9。
オンボードグラフィックでこれですから、単体のグラフィックを搭載してHybrid SLI対応にしたときが非常に気になります。
Studio XPS 13/オンボード・グラフィック比較
Studio XPS 13のオンボードグラフィック「NVIDIA GeForce 9400M G」はNVIDIA社製のチップセット「MCP79MX」に内蔵しているものです。このNVIDIA社のホームページによると、インテルのGM45チップセット内蔵オンボードグラフィック「GMA 4500MHD」よりも「5倍のグラフィックパフォーマンス」と豪語しているくらいです。
さすがに処理速度が5倍とは行きませんが、雑誌等の情報では処理内容によっては1.8倍ほどの性能をたたき出すとされています。
カスタマイズによるパソコンの構成やシステム環境等、複雑に異なるので一概に製品比較はできませんが、気になるインテル オンボードグラフィック「GMA 4500MHD」搭載機のInspiron 15とスコアを比較してみましょう。
「GMA 4500MHD」もNVIDIA GeForce 9400M G同様、高負荷なHDコンテンツ再生を可能としたオンボード・グラフィックです。
DELL(デル) Inspiron 15の構成とスコア
比較したInspiron 15の構成
OS: Windows Vista Home Premium SP1正規版
CPU: インテル Core 2 Duo プロセッサー P8400
メモリ: 2GB(1GBx2)
HDD: 320GB SATA HDD(5400回転)
液晶ディスプレイ:15.6インチ TFT TrueLife WXGA 光沢 (1366x768)
グラフィック・コントローラー: オンボード・グラフィック(GMA 4500MHD)
Windowsエクスペリエンス・インデックスのスコア
プロセッサ: 5.2
メモリ: 5.9
グラフィックス: 4.1
ゲーム用グラフィックス: 3.8
プライマリ ハードディスク: 5.4
グラフィックに注目すると、4.0の前後といったところです。
GMA 4500MHDの前世代オンボードグラフィック「GMA X3100」では、3.5あたりでしたから、たしかにインテル内では向上していますが、NVIDIA GeForce 9400M Gと比べると見劣りします。Inspiron 15はStudio XPS 13よりも下位ブランドで低価格帯ポジションですから、あとはユーザーしだいの選択ですね。
Studio XPS 13と、前機種のXPS M1330を比較
同じく13.3インチワイドのモバイルノートで、Studio XPS 13の前機種となるXPS M1330を比較してみます。XPS M1330は全盛期、高性能モバイルとして人気があったモデルです。オンボード・グラフィック仕様では大したことありませんが、高性能な単体グラフィック(このときはNVIDIA GeForce 8400M GT 256MB)搭載で、当時はモバイルノートらしからぬ高性能でした。
比較したXPS M1330の構成
OS: Windows Vista Home Premium 正規版
CPU: インテル Core 2 Duo プロセッサー T7300
メモリ: 2GB(1GBx2)
HDD: 120GB SATA HDD(5400回転)
液晶ディスプレイ:13.3インチ WXGA 液晶(1280x800)
グラフィック・コントローラー: NVIDIA GeForce 8400M GT 256MB
Windowsエクスペリエンス・インデックスのスコア
プロセッサ: 4.9
メモリ: 4.8
グラフィックス: 4.0
ゲーム用グラフィックス: 4.6
プライマリ ハードディスク: 5.4
上記の例では、オンボードグラフィック(GMA 4500MHD)のInspiron 15よりは、グラフィック性能が高いと判断できます。一応、旧製品とはいえ、単体のグラフィックを搭載していますから当然の結果でしょう。
しかし、Studio XPS 13ではオンボードグラフィックの時点で、「グラフィックス: 5.9 、ゲーム用グラフィックス: 5.3」と、単体グラフィックを搭載したXPS M1330に勝っています。
13.3インチワイドのエンタテインメント・モバイルノート「Studio XPS 13」
【詳しくはDELLのサイトで⇒Studio XPS 13終了 】
次のレビュー記事は≫ Studio XPS 13でゲームのベンチスコアを測る
|