高いグラフィック性能、Hybrid SLI対応!
このStudio XPS 13の最大ポイントは、オンボードグラフィックと単体のグラフィックを連携させる「Hybrid SLI」です。通常、単体のグラフィックを搭載した場合、オンボードグラフィックは使われないのが普通です。しかし、このモデルはオンボードグラフィックも連携させてしまうのです。
しかも、このオンボードグラフィック(NVIDIA社のGeForce 9400M G)は、DirectX 10に対応した3Dグラフィックス機能、動画再生支援機能、高画質化機能を持ちます。
同様に、HDコンテンツ再生に高いパフォーマンスを持つインテル製チップセット「GM45 Express」がありますが、NVIDIA社のホームページいわく、その5倍のグラフィック・パフォーマンスがあるそうです。(ちなみに、GM45 ExpressはStudio 15 販売終了およびStudio17終わりが搭載。)
そんな、やり手のオンボード・グラフィックに加え、単体のグラフィックであるNVIDIA GeForce 9500M 256MBがプラスアルファ!この2つのグラフィックの連携に大きな期待を寄せます。
Hybrid SLIの性能をご披露
Hybrid SLI搭載の実機にてWindows エクスペリエンス・インデックス値をみてきました。
※CPUは何だったか、忘れたのでプロセッサの値は無視してください。なお、このパッケージの性能値として保証するものではないので、ご参考程度にとどめて下さい。
グラフィックス(2Dのグラフィック処理)では最大の5.9をマーク。
ゲーム用グラフィックス(3Dのグラフィック処理)では5.4をマーク。
ちなみに、パソ兄さんが使用しているデスクトップPCのATI RADEON HD 3650搭載機では、グラフィックス(2Dのグラフィック処理)⇒5.4。
ゲーム用グラフィックス(3Dのグラフィック処理)⇒5.0。
2009年4月時点の一般的なデスクトップマシンを上回る性能です。いやはや、モバイルノートの常識を覆すモデルです。ゲーム用にも使えそうです。
節電だって考えている!Hybrid SLI
当然、2つのグラフィック機能が使われると消費電力がかかりますから、以下2つの機能によって調整が可能です。
Hybrid Power機能
バッテリーの消費を抑えたいときには、オンボード・グラフィックのみを使います。
携帯中やとくに負荷のかかる作業をしていないときに活用しましょう。
GeForce Boost機能
消費電力はかかりますが、高いグラフィック処理が求められるときには「オンボード・グラフィック」と「単体のグラフィック」を連動させます。ACアダプターを接続しているなら活用しましょう。
Studio XPS 13は、持ち運びたくなる高級感
素晴らしい性能であっても、かっこ悪いデザインだったら嫌ですよね。
しかし問題無用です。何年もデルPCを見てきましたが、そのなかでもStudio XPS 13のデザインはかなりGoodです。しかも、2008年度グッドデザイン賞受賞。
ほかのノートよりも所有したくなるデザイン
Edge to Edgeディスプレイ
Edge to Edgeと呼ばれる、液晶画面とベゼルが一体化したガラスのような質感のディスプレイ。天板の40%ほどがヘアーライン加工されたアルミ素材で構成されており、それがディスプレイを固定しているようなデザインに仕上げています。また、本体の縁部分を囲うようアルミ素材が使われているところも、よいデザインです。
豪華!アルミと皮革素材を組み合わせたデザイン
上の写真でいうと、60%ほどの面積を占める部分がオブシディアン・ブラックの部分で、そしてアルミ素材のフレームが入り、その下の非光沢になっている部分には皮革素材が張られています。
牛皮革と思われます。
アルミ素材はヒンジ部分で止まらず、本体の縁周り部分にも施されています。
ヒンジ部分はバレルヒンジと呼ばれるタイプで、液晶モニタ部分をしっかりホールドしています。
一味違うキーボード形状
ソニーVAIOのアイソレーションキーボードを彷彿させるキーボード。
キートップには段差と間隔がはっきりしており、とくにブラインドタッチが苦手な私にとってキーの存在が把握しやすくて操作しやすい。
バックライト付きキーボード
キーボードおよびタッチパッドに、バックライト機能があるので暗闇の中でも操作することが出来ます。周囲が暗くなるとキーボード全体が光るセンサーがあります。キートップには段差が付けられているので、操作しやすい。
わかりやすいバッテリー残量
左側ヒンジにあるインジケータで、バッテリの残量が分かりやすくなっています。
Studio XPS 13は、豊富な端子を装備
USB端子(USB端子のひとつはeSATA共有)、IEEE1394、モニタアナログ出力のVGA、HDMI端子、Display port端子、ギガビットイーサLAN端子、8規格対応メディアカードリーダー、Express Cardを標準装備。
特に注目の接続端子
eSATA端子(USB共有)
eSATAは外付けHDDとつなぐのに重宝されます。外付けHDDはUSB端子を使うケースが多いですが、その場合、USB2.0で60MB/s、IEEE1394で50MB/sの転送速度です。eSATAは内蔵ハードディスクの転送速度と同じ300MB/s。USBの5倍の速度で快適なインターフェースです。
Power Share USB ※イチオシ・ポイント!
携帯電話やオーディオプレイヤーなどUSB経由で充電をするケースが増えました。このモデルはPower Share USBなのでパソコンに電源が入っていなくても、USB経由の充電が可能です。
HDMI端子、Display port端子
ノートパソコンから外部の液晶モニタへデジタル出力できます。1本のケーブルで映像データ・音声データ・著作権保護の制御信号をまとめて転送することができます。
パソコンに保存してある動画やデジカメ写真をリビングのテレビに映したりと活用できます。
ギガビットイーサーLAN端子
インターネット接続、PC同士をネットワーク接続するポートです。このモデルは高速の規格「1000BASE-T」。通信速度が1000Mbps(1秒間に125MB) と高速。
インターネット利用では必要以上の速度ですが、パソコン間で直結してデータ転送するなど動画データなどの大容量を扱うのに利用価値があります。
DDR3メモリ搭載
メモリには、次世代規格のDDR3-SDRAMを採用。
DDR3は、理論上DDR2の2倍のデータ転送速度を持ち、より一層の省エネ&低発熱となっています。CPUがデータを必要とする前にメモリから先読みして取り出す機能(プリフェッチ機能)を備えています。
選べる32bit OSと、64bit OS
Windows Vistaの32bit版か64bit版が選べます。
32bit版は現在の主流ですが、4GBメモリを搭載しても3.5GB以下の認識となります。これはシステム上の問題なので、どのメーカーも同じ現象が起きます。
一方、64bit版は4GBメモリを搭載したら、きっちり4GBメモリを
認識しますが、まだ、64bit版のソフトが少ないのがデメリット。
32bit版ソフトも使用できますが、エミュレーション動作のため32bitOSで動かすより低速になります。
Studio XPS 13の付加機能
メディア・コントロール機能
タッチセンサー式のマルチメディアボタンで、音量調整や再生、停止、スキップなどの操作をワンタッチで行えます。
8規格に対応した8-in-1メモリカードリーダー
まだまだ、ある付加機能
Webカメラ搭載でビデオチャットだけでなく、顔認証ソフトウェアによってセキュリティ管理が出来ます。今となっては高画質でないDVD映像でも、高画質にアップコンバージョンし再生する機能を持ちます。
45nmプロセスのCore 2 Duo P8600搭載
今回のパッケージは、最新45nmプロセスのCore 2 Duo
インテル(R) Core(TM) 2 Duo プロセッサー P8600
(3MB L2キャッシュ、2.4GHz、1066MHz FSB) を搭載。
※45nmって何だ?という方に解説
CPUのスペックを知る上で、〜ナノメートル (nm) というのがあります。 これは「プロセスルール」とも呼ばれ、CPUのフタを開いて顕微鏡で見ることのできる配線の幅です。そして時代とともに配線幅が微細化しています。 微細化されるということは、省スペースで設計ができ、基盤に余裕ができます。そうして、新しい回路を設計することで新型のCPUが登場するわけです。
デュアルコアのCore 2 Duo搭載
いわずと知れた2コアを持つ、デュアルコアです。複数のコアが作業を分担してデータを処理するので、2つの作業を並行するときに威力を発揮します。
例えば、ウィルススキャンしながら動画編集などをすることができます。
シングルコアに、Celeronがありますが、いまの時代となっては「安物の銭失い」になります。とくにWindows Vistaには事実上、デュアルコアは必須です。
今回のパッケージのCore 2 Duoは、省電力のPシリーズを搭載
ノートパソコン向けのCore 2 Duoは「Tシリーズ」がまだまだ一般的ですが、今回のパッケージは「Pシリーズ」のCore 2 Duo P8600。
Pシリーズはとくに省電力に設計されており、Tシリーズが35wほどに対し、Pシリーズは25Wと公称されています。その結果、従来よりも効率よく動作するのでバッテリー駆動時間が長く持つようになりました。
FSB(フロント・サイド・バス)が、1066MHzと高速
※FSB(フロント・サイド・バス)とは
FSB(フロント・サイド・バス)とは、CPUとチップセットを結ぶバス(回路)のことです。よくシステムバスとも呼ばれます。
CPUやメモリを管理しているのがチップセットで、CPU間でデータを受け渡ししています。FSBはそのデータが行き交う「道幅」みたいなものです。 ですから、この数値が大きいほど「道幅」が広いと言うことです。つまり、それだけ多くのデータが行き交いできるのでパソコンの速度が速くなります。
ノートパソコンのFSBは、まだまだ800MHzが主流ですが、今回のパッケージのCPUは1066MHzと高速。ちなみにノートパソコン向けCore 2 Duo発売当初の主流は667MHz 、以後新しいシリーズがでることにより800MHz、1066MHzと進化しています。
デスクトップ向けのCore 2 Duoでいえば、2007年後半〜2008年前半まで1066MHzが主流でした。技術の進歩は早いものです。
大容量4GBメモリ搭載
今回の「Studio 15」では4GBメモリ搭載。これは現在主流の32bitOSでは、最大の搭載メモリ量です。ノートパソコンで4GBメモリは、ずいぶん贅沢ですね。
さらにデュアル・チャネル仕様。デュアル・チャネルは同じ容量、同じ仕様のメモリを2枚単位で装着することで、メモリの速度を2倍にすることが可能です。
■4GBメモリを搭載するときのまめ知識
Windows Vista 32Bit版では、4GBメモリを搭載しても3.5GB以下の認識となります。これはシステム上の問題なので、どのメーカーも同じ現象が起きます。無論、自作パソコンでも同じです。
デルでは公表していないみたいですが、前もって知っておきましょう。認識容量はパソコンの構成によって変化するようで、3.0GB〜3.5GBの間くらいになります。
大容量320GB HDD搭載
今回のパッケージは大容量の320GB HDD搭載。
スーパーマルチドライブ搭載!
Studio XPS 13には出し入れしやすいスロットイン式ドライブを搭載!
今回のパッケージには、光学ドライブがスーパーマルチドライブなのでほとんどすべてのCD、DVD規格に対応します。DVD+/-RWドライブだったら「DVD-RAMディスク」が扱えませんが、スーパーマルチドライブなら扱えます。
ワイヤレスLAN搭載
ワイヤレスでインターネットをするなら、カスタマイズで「ワイヤレスLAN」を搭載しますが、今回のパッケージではワイヤレスLANを搭載しています。
ここでいう「ワイヤレスLAN」とは、受信器になる子機のことで、「無線LANクライアント」とも呼ばれます。無線環境にするには、さらに発信器の親機が別途、必要になります。こちらは「アクセスポイント」といいます。
ワイヤレスLANにはそれぞれ規格があるので、自分の使う規格を把握しておきましょう。
カスタマイズにおいて「802.11 a/b/g対応」「802.11 a/b/g/n対応」などがあります。ワイヤレスLANに関する世界標準が「IEEE802.11」という規格で、さらに「a」「b」「g」「n」の種類があります。
「IEEE802.11g」の特徴
現在、主流となっている無線LAN規格。 通信速度は最大54Mbpsですが、これは理論値で実際は最大30Mbpsくらいです。通信速度が速くて、障害物があっても電波が減衰しにくいメリットがあるので2階建ての家でも問題なく使えます。 デメリットとして電子レンジのノイズに干渉し、通信速度の低下となることがあります。近所に「IEEE802.11g」のユーザーがいた場合、電波が干渉することがありますが親機の設定でチャンネルを変更することで解消できます。
「IEEE802.11b」の特徴
少し古い規格になりますが、現在主流の11gと互換性があります。 内容は11gとほぼ同じですが、通信速度が最大11Mbpsなので低速です。
「IEEE802.11a」の特徴
11gと同じく、通信速度は最大54Mbpsです。 電子レンジの干渉を受けないし、近所に無線LANのユーザーがいても干渉にくいのがメリットです。しかし、対応機器が高価で、障害物による電波障害があるところがデメリットです。
「IEEE802.11n」の特徴
最大通信速度300Mbps、実効速度で100Mbps以上を実現する規格。従来の(/a/b/g)とも互換性があり、親機(アクセスポイント)を変更することなく、さらに安定した通信が可能となります。
カスタマイズで、Studio XPS 13を自分好みに
予算がぴったりなら、パッケージそのままで購入してもいいですが、まだ予算があるならCPUのグレードを上げてこのパッケージ以上に性能アップを図るのもいいですね。
デルはカスタマイズが可能ですから、もっと自分好みに変えていっていいんです。
そのひとつとして液晶画面のカスタマイズでWLEDを選ぶことができます。
WLEDとは「白色発光ダイオード」で、液晶パネルのバックライト光源のことです。WLEDは、高輝度で視野角が広く、省エネという特徴があります。また、通常のバックライトより長寿命といわれます。
そのほか、ハードディスクの代わりに衝撃に強いSSD(ソリッド・ステート・ドライブ)を搭載したり、無線規格のBluetoothなど追加カスタマイズが可能です。
XPSならではのハイレベルなサポート
うれしいことにXPSシリーズは標準サポートが、下位ブランドよりも手厚くなっています。1年間翌営業日出張修理サービス(平日夜間・休日対応/保守パーツ含む)が付きます。
何かトラブルがあったとき、出張修理をしてくれるのは非常に便利です。発送の手間もないし、「いつ戻ってくるのか」と待たされることもありません。平日夜間・休日対応なので、平日忙しいサラリーマンにとって、かなり有力なサポートです。Inspironシリーズでは、有償サポートなのでXPSにするメリットは大きいです。
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