Inspiron 15は、15.6インチワイド画面
手堅いサイズである15.6インチワイド液晶を搭載。
「自宅で使うなら大画面がいいかも。でも、外出先で使いたくなったら持ち運びに不便だし・・」と迷うくらいなら、これで失敗がないでしょう。
自宅で使うにしても画面が小さいとは思いませんし、いざ、持ち運びとなっても15インチクラスなら収納できるバッグはいくらでもあります。15インチクラスに人気があることにうなづけます。
解像度は標準的で「1366×768」。
ちなみに、DVD映画でおなじみのDVD-Videoの解像度は、720×480。これを超える解像度のモニタで観ても、引き伸ばしされるだけで高画質にはなりません。DVDやインターネットぐらいなら充分です。
ちなみに、デジタル放送やブルーレイ・ディスクの映像を、画質を落とすことなく100%再現するには1920×1080以上必要です。いわゆるフルHD画質と呼ばれるものですが、このモデルは解像度が足りません。
※解像度とは
画面は、「画素(ドット)」と呼ばれる小さな点の並びで構成されています。解像度は「1024×768」というように幅×縦のドット数で表示され、このドットの数が多ければ多いほど、きめ細かい表示ができます。画面が大きいからたくさんの情報を表示できるというのは誤りで、正しくは解像度が高いから、たくさんの情報が表示できるということです。
表面加工は光沢液晶。光沢液晶は、外光反射が大きく背景が反射して映り込むデメリットがありますが、くっきり色鮮やかな表示なので映像や画像の見栄えがよくなります。
Inspiron 15のアスペクト比は、液晶テレビと同じ16:9
▲左 16:10のInspiron1525 / 右 16:9のInspiron 15
アスペクト比とは液晶画面の「横と縦の比率」です。パソコン用モニタでは16:10、液晶テレビでは16:9が主流です。Inspiron 15は液晶テレビと同じ16:9なので、Inspiron 15なら上下に黒い帯が入らずにフル表示されます。液晶テレビを外部モニタとして接続すれば、比率が同じなので歪まずに表示されるメリットもあります。
写真を見ての通り、一般的なノートに見慣れてしまうと、Inspiron15は横長のイメージを受けます。
高性能グラフィックコアのインテル GMA 4500MHD
前述しましたが、Inspiron15は「GM45 Express」チップセット内蔵のインテル GMA 4500MHDを搭載。
これは、965GM Expressチップセット内蔵の前期グラフィックスコア「GMA X3100」と比べ、ずっと高性能なオンボード・グラフィックです。
このパッケージ構成のままで、地デジパソコンやブルーレイディスクの再生、ライトな3Dゲームがプレイできる性能を誇ります。(ただし、単体のグラフィックであるGPUに勝るものではありません。Inspiron15はカスタマイズにGPUの搭載はないので、必要であればさらに高性能モデルを選ぶ必要があります。
45nmプロセスのCore 2 Duo P8600搭載
今回のパッケージは、最新45nmプロセスのCore 2 Duo
インテル(R) Core(TM) 2 Duo プロセッサー P8600
(3MB L2キャッシュ、2.4GHz、1066MHz FSB) を搭載。
※45nmって何だ?という方に解説
CPUのスペックを知る上で、〜ナノメートル (nm) というのがあります。 これは「プロセスルール」とも呼ばれ、CPUのフタを開いて顕微鏡で見ることのできる配線の幅です。そして時代とともに配線幅が微細化しています。 微細化されるということは、省スペースで設計ができ、基盤に余裕ができます。そうして、新しい回路を設計することで新型のCPUが登場するわけです。
デュアルコアのCore 2 Duo搭載
いわずと知れた2コアを持つ、デュアルコアです。複数のコアが作業を分担してデータを処理するので、2つの作業を並行するときに威力を発揮します。
例えば、ウィルススキャンしながら動画編集などをすることができます。
シングルコアに、Celeronがありますが、いまの時代となっては「安物の銭失い」になります。とくにWindows Vistaには事実上、デュアルコアは必須です。
今回のパッケージのCore 2 Duoは、省電力のPシリーズを搭載
ノートパソコン向けのCore 2 Duoは「Tシリーズ」がまだまだ一般的ですが、今回のパッケージは「Pシリーズ」。Pシリーズはとくに省電力に設計されており、Tシリーズが35wほどに対し、Pシリーズは25Wと公称されています。その結果、従来よりも効率よく動作するのでバッテリー駆動時間が長く持つようになりました。
FSB(フロント・サイド・バス)が、1066MHzと高速
FSB(フロント・サイド・バス)とは、CPUとチップセットを結ぶバス(回路)のことです。よくシステムバスとも呼ばれます。 CPUやメモリを管理しているのがチップセットで、CPU間でデータを受け渡ししています。FSBはそのデータが行き交う「道幅」みたいなものです。 ですから、この数値が大きいほど「道幅」が広いと言うことです。つまり、それだけ多くのデータが行き交いできるのでパソコンの速度が速くなります。
大容量4GBメモリ搭載
今回の「Studio 15」では4GBメモリ搭載。これは現在主流の32bitOSでは、最大の搭載メモリ量です。ノートパソコンで4GBメモリは、ずいぶん贅沢ですね。
さらにデュアル・チャネル仕様。デュアル・チャネルは同じ容量、同じ仕様のメモリを2枚単位で装着することで、メモリの速度を2倍にすることが可能です。
4GBメモリを搭載するときのまめ知識
Windows Vista 32Bit版では、4GBメモリを搭載しても3.5GB以下の認識となります。これはシステム上の問題なので、どのメーカーも同じ現象が起きます。無論、自作パソコンでも同じです。
デルでは公表していないみたいですが、前もって知っておきましょう。認識容量はパソコンの構成によって変化するようで、3.0GB〜3.5GBの間くらいになります。
320GB HDD搭載
今回のパッケージには、やや大容量の320GB HDDを搭載。地デジチューナーを付けてたっぷり録画しても、充分実用的な容量です。
Microsoft Office Personal 2007付き
今回のパッケージはMicrosoft Office Personal 2007が付いています。
デルパソコン購入時にはすでにインストールされているので、再セットアップ用のディスクが付属しています。これはプリンストール版と呼ばれるもので、プリンストール版は同時購入したパソコンのみに使えます。パソコンを買い換えた場合には引き継ぐことは出来ませんが、単体で購入するよりはるかに安くなっています。
Officeはネットで単体販売している価格を調べると最安値でも4万円ほどしました。量販店だともっと値段があがると思われます。 マイクロソフトとパソコンメーカーのタイアップがあるのか、Officeはパソコンと同時にゲットするのが一番お得なんですね。
Microsoft Office Personal 2007には次の3つの製品が含まれます。
Microsoft Office Word 2007
Microsoft Office Excel 2007
Microsoft Office Outlook 2007。
スーパーマルチドライブ搭載!
今回のパッケージには、光学ドライブがスーパーマルチドライブなのでほとんどすべてのCD、DVD規格に対応します。DVD+/-RWドライブだったら「DVD-RAMディスク」が扱えませんが、スーパーマルチドライブなら読み書きができます。
ワイヤレスLANを搭載
ワイヤレスでインターネットをするなら、カスタマイズで「ワイヤレスLAN」を搭載しますが、今回のパッケージではワイヤレスLANを搭載しています。
ここでいう「ワイヤレスLAN」とは、受信器になる子機のことで、「無線LANクライアント」とも呼ばれます。無線環境にするには、さらに発信器の親機が別途、必要になります。
ワイヤレスLANにはそれぞれ規格があるので、自分の使う規格を把握しておきましょう。今回のパッケージはワイヤレスLAN搭載ですが、目的の規格に対応していない場合はカスタマイズで調整しましょう。
カスタマイズにおいて「802.11 a/b/g対応」「802.11 a/b/g/n対応」などがあります。ワイヤレスLANに関する世界標準が「IEEE802.11」という規格で、さらに「a」「b」「g」「n」の種類があります。
「IEEE802.11g」の特徴
現在、主流となっている無線LAN規格。 通信速度は最大54Mbpsですが、これは理論値で実際は最大30Mbpsくらいです。通信速度が速くて、障害物があっても電波が減衰しにくいメリットがあるので2階建ての家でも問題なく使えます。 デメリットとして電子レンジのノイズに干渉し、通信速度の低下となることがあります。近所に「IEEE802.11g」のユーザーがいた場合、電波が干渉することがありますが親機の設定でチャンネルを変更することで解消できます。
「IEEE802.11b」の特徴
少し古い規格になりますが、現在主流の11gと互換性があります。 内容は11gとほぼ同じですが、通信速度が最大11Mbpsなので低速です。
「IEEE802.11a」の特徴
11gと同じく、通信速度は最大54Mbpsです。 電子レンジの干渉を受けないし、近所に無線LANのユーザーがいても干渉にくいのがメリットです。しかし、対応機器が高価で、障害物による電波障害があるところがデメリットです。
「IEEE802.11n」の特徴
最大通信速度300Mbps、実効速度で100Mbps以上を実現する規格。従来の(/a/b/g)とも互換性があり、親機(アクセスポイント)を変更することなく、さらに安定した通信が可能となります。
パソコンと家電をネットワーク接続!DLNA対応
DLNAとは、「Digital Living Network Alliance」
DLNA対応の家電とパソコンを家庭内ネットワークLANでつなげて、相互接続することができます。例えば次のような使い方ができます。
パソコンに保存されてる音楽を、別の部屋にあるオーディオ家電で聴く。/
別部屋にあるパソコンの動画や写真を、リビングのテレビに再生する。/
DVDレコーダーに録った番組を、別部屋にあるパソコンで見る。
パソコンそのものと家電を接続するのではなく、設置場所はそのままで、家庭内LANで相互接続するものです。 Inspiron 15にはDLNA対応ソフトウェアが標準搭載してあるので、あとは対応家電と家庭内ネットワーク環境があれば、すぐに使用できます。
デル オリジナル・ランチャー機能のDell Dock
デルのオリジナルツールとして「Dell Dock」が付属するようになりました。
Dell Dock(デルドック)とは基本的なアプリケーションをツールにまとめたランチャー機能です。
大きなアイコンで認識できるので、スタートメニューから「ずら〜と」並ぶリストから探し出さなくてもシンプルに操作できます。
パソ兄さんの周りにも自作ユーザーの人がいますが、こういったオリジナルツールがほしいためにデルを購入したひともいます。メーカーのしがらみとしか思えない余計なソフトは付属しないけど、こういった実用的なツールがあるのがうれしいですね。
Dell Dockを使えば、この通り、デスクトップはシンプルになります。
もちろん、非表示にして従来どおりの使い方をしてもかまいません。
Dell Dockは、好みに応じてカスタマイズできます。デスクトップ背景の色に合わせたり、お好みの色にしたり、ドックの内容を編集したりと自由です。
Inspiron 15の懸念要素は、端子の少なさ
Inspiron15は、高性能なオンボード・グラフィック機として登場したのは良かったものの、前モデルであるInspiron 1525よりも大幅に接続端子が減らされたところに懸念要素があります。
右側面はUSBが1つ。 Express Cardスロットは34mmのみ。
右側面はUSBが2つ。外部モニタ接続用にアナログのVGA端子、高速ネットワークのギガビットイーサーLANがあります。
デジタル接続のHDMI端子や、ビデオカメラと接続するのに必要なIEEE1394が省略されています。接続に関してはやや不便に思うことがあるかもしれません。
とにかく、いろんな周辺機器と接続する機会の多い人は、その他の機種も考慮に入れてみてください。
前面はヘッドホン端子、マイク端子、7規格対応メモリカード・リーダーがあります。インジケーターランプがかなり省略されています。
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