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テンキー付き、広視野角・狭額・アルミボディの15.6インチノート
インテル・モデル、DELL Vostro 15(5510) レビュー
Tiger Lake -H35設計のVostro 15(5510)こと、Vostro 5510をレビューする。(規制モデル名: P106F)。レビューの実機例ではCore i7-11370Hを搭載している。15.6インチモデルなのでVostro 15(5510)と呼ばれるが、DELLサイトの製品ページではシステム名の「Vostro 5510」で呼んでいる。
AMD Ryzenを搭載したVostro 15(5515)の姉妹機で、同筐体のインテル仕様のモデル。ただし、プラットフォームの違いだけでなく、実装しているUSB Type-C端子の対応インターフェースも異なる。さらに、このインテル仕様 Vostro 15(5510)においては「Core i7搭載か、Core i5搭載か」でUSB Type-C端子の対応インターフェースが異なってくる。なお、AMDモデル・Vostro 15(5515)レビューをご覧になった前提で記事を書いているため、合わせてご覧いただきたい。
「タイタン グレー」と呼ばれているダークシルバー色で、天板とパームレストにはアルミを採用しており高級感がある。スタイリッシュな3辺狭額、非光沢・広視野角ディスプレイにフルHD(1920 × 1080)解像度を搭載。ストレージにはPCI Express接続で高速のNVMe SSDを搭載。ストレージのM.2スロットは2基実装している。
テンキー付きのキーボードを搭載。基本的なインターフェースは実装しており、さらにギガビットイーサーLAN端子や、Power Delivery対応のUSB Type-C端子を実装している。最近はmicroSDカード・スロットの実装が多いが、Vostro 5510は通常サイズのSDカードスロットを装備。光学ドライブは非搭載。 排気システムがやや心もとないが、そもそも内蔵GPU仕様で完結しているのだろう。
レビューしたVostro 5510実機の構成は以下の通り。なお、法人向けモデルであるが、個人ユーザーが購入することは可能(注文は個人名の記入でOK)。
2021年10月論評 Tiger Lake -H35 |
※レビューはあくまで実機の一例であるため、選択により各々の構成は異なる。 【寸法・重量・拡張性】
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※2021年10月7日時点のレビュー。本製品の発売日は2021年4月13日である。
レビューしている、Vostro 15(5510)の構成
今回、導入したVostro 5510の構成(CPU、ストレージ、メインメモリ、ベンダーなど)は以下の通り。この手元にある実機に限った情報であり、構成・カスタマイズ選択、メーカーの仕様変更などで同一製品でも異なる。また、どこまでが「標準搭載」なのかは判断できない。実際の購入においては、差異があることをご了承いただきたい。
Tiger Lake-H35設計の第11世代 Core i7-11370Hを搭載。4コア実装の8スレッド動作するCPU。内蔵GPUとして「インテル Iris Xe グラフィックス」を統合している。NameがCore i7-1185G7となっているが、これのTDP拡張版がCore i7-11370Hなのだろう。
Core i7-11370HのアーキテクチャであるTiger Lake-H35は2021年1月に発表された。H35シリーズはUP3シリーズのTDP枠を少し拡張したもので、薄型ノートPCに搭載できるギリギリのラインで調整された高性能CPU。全モデルに、CPUのアクセラレーターとして稼働する IPU(Infrastructure Processing Unit)を統合している。
さらに、Vostro 15(5510)のアーキテクチャ解説 【 Tiger Lake 設計 】
この実機の場合、メインメモリにSKハイニックス製の16GB DDR4メモリ-3200MHzを1枚搭載。ストレージにはキングストン テクノロジーの512GB NVMe SSD(OM3PDP3-AD NVMe KDI)を搭載。液晶パネルは台湾 奇美電子製(Chimei / チーメイ電子)のCMN152E。CMN152Eを検索すると、IPSパネルとのこと。この液晶パネルは同筐体・AMDモデルのVostro 15(5515)レビューでも同じだった。
【基礎知識: メインメモリ(主記憶装置)とは 】
PCI Express接続で高速のNVMe SSD
M.2スロット搭載されていた、キングストン テクノロジー NVMe SSD(OM3PDP3-AD NVMe KDI)のパフォーマンス。フォームファクタはType 2230になっている。一般的にSATA接続のSSDではシーケンシャルリードが大体500MB/sあたりだが、PCI Express接続のNVMe SSDとなるとその速度は圧倒的で桁違い。
M.2スロットに搭載されるSSDについて
ネットワーク・無線規格
Vostro 5510レビュー実機で搭載しているネットワーク環境をチェック。無線LANにはインテルWi-Fi 6 AX201 160MHzを搭載。Wi-Fi 6(第6世代の無線LAN規格)なので、IEEE802.11axに対応する。Wi-Fi 5(IEEE802.11ac)から通信速度が向上し、「複数端末環境における通信の安定性」、「接続する端末の省電力性」で向上している。Bluetoothに対応。有線LANはRealtek(カニさん)だが、ギガビットイーサーなのでサーバー構築している環境でも速度に問題なし。
【ネットワーク基礎知識: 無線LAN規格について 】
【異なるメーカーの周辺機器をまとめて無線接続 ~ Bluetooth(ブルートゥース)とは 】
カバー・オープン・センサー搭載
インテリジェント機能として、ディスプレイを開くと自動でPCが起動する「カバー・オープン・センサー」を搭載。リッド(蓋)センサーともいう。電源ボタンを押す手間が省けるが、デメリットとして、清掃など ” 起動目的ではないとき ” にも開けば強制的に起動する。
ユーティリティ・ソフト
レビュー実機に搭載されていたマネージメント系のアプリ。左側のがサウンドチューニングのWaves MaxxAudio Pro 、右側のが電源・温度管理のDell Power Manager。おそらく標準装備と思われるが、バージョンは時期により更新されているようだ。
Waves MaxxAudio Pro ~サウンドチューニング
サウンドチューニングにWaves MaxxAudio Proを搭載。内蔵型で出力の弱い小型スピーカーでも、デジタル処理で効果的なサウンドを展開するサウンド補正技術。 ゲームサウンドでは良好な結果を残しているのだとか。項目は、イコライザー調整ができる「再生」、ヘッドフォンでのリスニング環境調節 「Waves Nx」、声の聞こえ方を向上させる「音声」の3つ。それぞれサンプル音楽を流してサウンドテストできる。
さらに詳しく 【 Waves MaxxAudio Proの解説 】
Dell Power Manager ~ 電源・温度の管理アプリ
電源プロファイル管理や、静音性(ファン速度)・温度・パフォーマンス(処理速度)のカスタマイズがDell Power Manager で行える。このシステムは、インテルDynamic Tuning Technology(インテル DTT)に基づいたチューニング機能である。バッテリー情報の「バッテリ設定」では、「バッテリーの長寿命を優先するか・・、寿命よりも急速充電」を優先するか・・・、そのバランスを取るか・・」という選択ができる。バッテリー残量0%から80%まで1時間で急速充電する機能「Express Charge」の設定もここで行える。
なお、バッテリーの種類によっては、利用可能な設定が制限される場合がある。レビュー実機で確認できた機能は以下の通り。今回はバージョン3.9.0だが、購入時期により更新されている場合もある。
- バッテリー情報 (充電レベル・状況・正常性のモニタリング)
- 高度な充電 (バッテリ寿命の最適化~寿命を延ばす設定)
- ピークシフト (バッテリおよびACの使用スケジュール~AC電源に切り替えるタイミング設定など)
- サーマル管理 (システム温度およびファン設定~低温・静音・高パフォーマンス優先など)
- バッテリエクステンダ (バッテリ消費の最小化~CPU処理速度を低下、画面輝度など抑えるなど)
- アラート設定 (電源アダプター・バッテリー・温度に関するアラートをサポート)
さらに詳しく 【 DELL Power Manager(電源・温度の管理アプリ)のレポート 】
第11世代 Core i7-11370H搭載時のパフォーマンス
このVostro 5510で搭載したCore i7-11370Hのパフォーマンスをチェックする。ベンチマークテストはCINEBENCH R15によるレンダリングだが、比較するのはパソ兄さんが過去にレビューしたPCにおけるもの。(重複するCPUでは最高値だったものを残している) 。オレンジ色のバーが今回のCPUのスコアである。なお、CINEBENCH R15の結果がCPU性能の全てではないのでご留意を。
今回、マルチスレッドで754。Tiger Lake-UP3シリーズのCore i7-1165G7(スコア799・810・834)より低かったのが想定外。まだ設定次第で上がるポテンシャルがあることを祈ろう。それでもデスクトップ向けの6世代Core i7-6700Tを超えるスコアだった。総じて薄型ノートとしては十分パフォーマンス高い。
【CINEBENCH R15ベンチマークテスト ~ 過去レビューPCとの、マルチスレッド比較 】
ゲームのベンチマークテスト ※Core i7-11370H + Iris Xe グラフィックス
ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター 、ラストレムナントの1280×720解像度であれば、快適にプレイできる性能がある(ただ、ラストレムナントの1920 × 1080はやや厳しい)。ストリートファイター4では、1920 × 1080でも100 FPS以上ありオーバースペックと言えるほど。
かなり高負荷なFINAL FANTASY XVでは、軽量品質・1280×720でも厳しい。以下、今回の構成におけるベンチマークテスト結果のまとめ。ゲームタイトルのリンクをクリックすると、当方過去のレビューPCと比較できる。
2021年10月論評 Tiger Lake -H35 |
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ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター (1280×720 標準(ノートPC) DirectX 11 フルスクリーン) |
6390 | |
ラストレムナント~2009年 (1280×720 フルスクリーン) |
109.29 | |
ラストレムナント~2009年 (1920 × 1080 フルスクリーン) |
41.25 | |
ストリートファイター4~2009年 (1920 × 1080 デフォルト 垂直同期OFF フルスクリーン) |
109.51 | |
FINAL FANTASY XV・ベンチマークテスト 1280×720 (1280×720 軽量品質 フルスクリーン) |
2796 |
ゲームのベンチマークテストについて
- バッテリー駆動では著しくパフォーマンスが下がるので、ACアダプタは常時接続している。
- PCの排熱性能(冷却システム)によって、CPUやGPUのパフォーマンスに影響がでるため、純粋にそのCPUやGPUだけの性能とは言えない。(ポテンシャルを引き出していない場合もある)
- CPUに統合されている内蔵グラフィックの場合(単体GPUの搭載なしの場合)は、ビデオメモリを持たないため、メインメモリが代用される。そのため、搭載メモリによってパフォーマンスが左右されやすい。
消費電力をチェック。いずれもフル充電済み。アイドル時(待機時)ではディスプレイ輝度最小で6W、輝度最大で11Wなので、5W間はディスプレイ輝度で調整可能。ベンチマークテストの高負荷時(輝度最大)では大体38~42Wあたりだった。
レビューしたVostro 15(5510 / 5515)でのベンチマークテスト比較
構成 |
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ファイナルファンタジーXIV 紅蓮のリベレーター 1280×720 標準(ノートPC)DirectX 11 フルスクリーン |
6390 | 3811 |
ラストレムナント (1280×720 フルスクリーン) |
109.29 | 58.48 |
ストリートファイター4 1920 × 1080 デフォルト 垂直同期OFF フルスクリーン |
109.51 | 88.93 |
FINAL FANTASY XV 1280×720 軽量品質 フルスクリーン |
2796 | 1586 |
15.6インチ 非光沢ディスプレイ 【広視野角】 1920 × 1080
ディスプレイは狭額でスタイリッシュなフレームレス・デザイン。この実機例では、15.6インチ非光沢・広視野角(1920 × 1080)のディスプレイ。スペック上は非光沢画面だが、厳密には半光沢に近い。
この実機の場合、液晶パネルは台湾 奇美電子(Chimei / チーメイ電子)のCMN152Eだった。チーメイ電子は台湾フォックスコングループに買収され、現在では「イノラックス」と呼ばれている。LG電子、サムスン電子に並ぶ世界有数の液晶パネルメーカー。CMN152Eのスペックを検索してみると、「IPSパネルでsRGB 54%カバー」とのこと。液晶パネルは同筐体の姉妹機・AMDモデルのVostro 15(5515)レビューでも同じだった。
15.6インチに「1920 × 1080」の高解像度。細かい表示になるため、DELLの初期設定および推奨設定では125%拡大になっているが、掲載写真では拡大なしのドットバイドット表示(100%)に設定し直している。見え方や感じ方には個人差はあるだろうが、ドットバイドット(100%)表示でもわりと実用的で、玄人ユーザーはわりとこの組み合わせを好む傾向にある。細かい見え方になるが、人によっては許容範囲であろう。
長時間のテキスト読みで疲れるようなら、適宜に拡大設定をすればいい。拡大時に発生する一般的な「にじみ問題」がネックであるが、軽減する機能も付いている。※ディスプレイの見え方に関しては、視力や好みの違いにより意見が分かれるので正解・不正解はない。
最も狭額な左右ベゼルでは幅5mm。従来厚くなりがちの下部のベゼルもわりと狭額。液晶パネルの特徴なのか、少しパネル周囲に黒縁が入っている。
ディスプレイベゼル上部の中央に小型Webカメラを内蔵。その左右にデュアルマイクを内蔵。セキュリティ機能として、Webカメラにはレンズを物理的にふさぐ プライバシー・シャッター 付き。上のレバー(Safe View スイッチ)をスライドすることで開け閉めできる。
広視野角パネル。DELLではWVA(ワイド・ビューイング・アングル)というワードをよく使っているが、直訳の通り、単に「広視野角」を指しているだけ。さらに絞り込んだ液晶パネルの種類(駆動方式)までは触れていない。駆動方式まで公表している例はごく稀である。WVAと並んでたまに「Comfort View」という表現も見られるが、これはブルーライト・カットを行えるアプリ設定のことを指している。広視野角だと、極端な角度から視聴しても、色ムラや色調反転などの色度変移が起きにくい。複数人で観るようなシチュエーション、つまり様々な角度から視聴する場合にも好都合。
当方では撮影の為、かなりの照明をつけており一般的な室内環境よりも明るい状況下である(テラスに近い状況)。そのため斜め角度からだと画面に陰が載りやすい。一般的な照明であれば、陰はもう少し軽減される。
ディスプレイ基礎知識
Vostro 5510の装備インターフェース(Core i7搭載例)
では、Core i7-11370Hを搭載したVostro 15(5510)実機にて確認。
左側面では、電源コネクタ、電源ライト、HDMI端子、USB 3.2-Gen1(5Gbps) 、USB Type-C端子(Core i7搭載時はThunderbolt 4対応)を配置。
右側面では、SDカードスロット(SD、SDHC、SDXC)、USB 3.2-Gen1(5Gbps)、ギガビットイーサーLAN端子、ヘッドセット端子、セキュリティロック・スロットを配置。
USB Type-C端子の対応
USB Type-C端子が対応しているインターフェースを確認する。そこで、製品と同梱されている「クイックスタートガイド」、DELLサイトの「製品説明&販売ページ」、オンライン・マニュアル「セットアップと仕様」から情報収集して判断する。
クイックスタートガイドでの記載。USB Type-C端子が2通りあるが、DELLサイトによると、搭載するCPUで分かれるとのこと。Thunderbolt 4(40Gbps)対応はCore i7搭載時となる。いつものごとく1つの媒体だと情報抜けが多いので、オンライン・マニュアル「セットアップと仕様」もチェック。
オンライン・マニュアル「セットアップと仕様」の説明。どちらも「電源供給機能付き」とあるので、どちらもPower Deliveryに対応していることが明記されている。USB 3.2 - Gen 2x2(Core i5搭載時)の方は、20Gbpsのはずだが、なぜか最大10Gbpsと書いてある。ただし、クイックスタートガイドでは20Gbpsとあるので単なる間違いか?
記載の分をまとめると・・・
Core i5 搭載時のUSB Type-C端子:
「USB 3.2 Gen 2x2 、Power Delivery、Display Port 1.4」に対応。
Core i7 搭載時のUSB Type-C端子:
「Thunderbolt 4(40Gbps)、USB4(40Gbps)、Power Delivery、Display Port 2.0 )に対応。さらに基礎知識で補足すると、そもそもThunderbolt 4はUSB4に準拠しているので、Display Port、Power Deliveryのサポートは当然。それにUSB 2.0、USB 3.2のGen1(5Gbps)とGen2(10Gbps)にも上位互換で対応している。ただし、USB 3.2 Gen 2x2(20Gbps)については規格の別枠扱いなので、対応はPC次第である。このVostro 5510では記載がないので、USB 3.2 Gen 2×2の対応は無しと思ったほうがよさそうだ。
なお、シリアルバスの端子(インターフェース)が複雑かつ難解化してきたので、以下に概要をまとめている。
USB 3.2への改称について
2017年に「USB 3.2」が発表された。これまでのUSB 3.0 および USB 3.1は伝送路が「1レーン」であるが、これを「2レーン」に束ねることで高速化した。ここで面倒くさい事に、従来(1レーン)のUSB 3.0、USB 3.1を取り込む形で改称がされ、すべて名称は「USB 3.2」で統一された。つまり、「1レーンのUSB 3.2」と、「2レーンのUSB 3.2」が存在する。現在では1レーンが多いので、ややこしくなったら旧称に置き換えるとよい。
- USB 3.2 Gen1 (1レーン・5Gbps) = 旧称 : USB 3.0 / USB 3.1-Gen1
- USB 3.2 Gen2 (1レーン・10Gbps) = 旧称 : USB 3.1-Gen2
- USB 3.2 Gen 2x2 (2レーンで20Gbps) ※コネクタはUSB Type-Cのみ
※2019年2月、策定団体のUSB Implementers Forum 【USB-IF】 によって「USB 3.2」と名称変更。※過去にアップしたレビュー記事では修正を入れないのでご留意を。※USB Type-Cは単なるコネクタ形状の規格であるため、どの転送規格に対応するかは各々異なる。
インターフェースの基礎知識
- 周辺機器とつなぐ端子の知識 : 接続端子(シリアルバス規格)の解説
- ディスプレイと接続する端子の知識 : ディスプレイ端子の解説
- アナログ音声端子の色分けなどの基礎知識 : サウンドデバイスの解説
Power Delivery
Power Delivery(USB PD)とは「USB電力拡張規格」のこと。大きなメリットとして、容量さえクリアできれば市販のPower Delivery対応ACアダプターを使うことができる(これでメーカー専用ACアダプタの縛りから解放される)。また規格としては、ホスト側から電力を得て、数珠つなぎ式で次々に対応周辺機器へ電源供給ができる。
【 Power Delivery について、さらに詳しく解説 】
Thunderbolt 4
Thunderbolt 4規格はUSB Type-C端子を使った最も完全なインターフェースと言われ、多くのインターフェースに対して上位互換があり総合的に活用できるのが特長。
Thunderbolt 3と同様、双方向でそれぞれ40Gbpsの転送速度。PCI Express 3.0の4レーンを使うなど前世代から性能の底上げがある。PCIeの転送速度は32Gbps。供給できる電源は15W。8Kディスプレイへの接続に対応。4Kディスプレイでは2台までの同時接続が可能となった。「ユニバーサル ケーブル」で統合されており、互換性を保持したままで最長2mまで対応。またUSB4 規格に準拠しているので以下も参照。
USB4
USB4は「USB 3.2、USB 2.0、Thunderbolt 3」をひとつにまとめた通信プロトコル。USB Type-Cコネクタを採用している。電源供給にはPower Deliveryをサポート。USB 3.2では不可だったDisplayPortやPCI Expressの転送が可能。映像出力にはUSB4(実質的にはDP)とDisplayPortに対応する。※注意事項として、USB 3.2 Gen 2x2(2レーンの20Gbps)の対応は規格外。規格には含まれないのでPCの対応次第となる。アルミ天板、アルミ・パームレストの、メタルボディ
このカラーリングは「タイタン グレー」と呼ばれている、ダークシルバー。見たところ、天板の素材はアルミニウム合金で高級感がある。サンドブラストの梨地加工。アルマイト加工でさらっとした手触り。アルマイト加工(陽極酸化処理)とは酸化皮膜を生成させる表面処理で、これにより耐食性と耐摩耗性が向上する。
天板中央には少し窪んだ状態でクローム調のDELLロゴが配置されている。
前面のデザイン。先端が細くなっている。
天板のアルミが背面まで続いたデザインになっており、さり気なくヘアライン加工が施されている。
後述するリフト・ヒンジのため、スタンドゴムが配置されている。
ディスプレイはここまで開く。通常の用途なら十分な可動域だろう。ディスプレイを開くと、キーボード面に勾配がつく機構(リフト・ヒンジ)。チルトスタンドの効果があり、傾斜面になったキーボードで打ちやすくなる。さらに底面側に空間が生まれるので、吸気スペースも拡張されるというもの。「ラバー ドロップ ヒンジ」ともいう。
左側面のデザイン。わずかにくさび形。
右側面からの様子。
ディスプレイを開くと、自動でPCが起動する「カバー・オープン・センサー」を搭載。リッド(蓋)センサーともいう。電源ボタンを押す手間が省けるが、デメリットとして清掃など「起動目的ではないとき」にも強制で起動する。
ヒンジの間(ディスプレイと本体の中間)に排気口を配置している。つまりディスプレイを大きく開いたほうがエアーフローにとっては有効的な印象。
2箇所のスリットが確認できるが、片方は貫通しておらずダミーデザイン。機能しているのは放熱フィンの見える1箇所で、シングルファンに直結した排気口となっている。冷却面でいうと、内蔵グラフィックどまりにしておいたほうが無難な設計だろう。
アルミ合金のパームレストでわりと高級感を出している。テンキー付きのキーボードを搭載しており、手元のVostro 5510実機では非バックライト・キーボード仕様。オプションでバックライト機能付きも選べる。キーボードの一番右上に電源ボタンを配置。こちらはノーマル電源ボタンのタイプだが、指紋認証リーダー付きの電源ボタンがオプションで選べる。
【 Vostro 5515 / 5510 のキーボード詳細レビューはこちら 】
一体型のタッチパッドは広め。タッチパッドの周囲にはダイヤモンドカット加工が施されている。ダイヤモンドバイトという「精密金型加工に適した刃先の道具」で金属を削るため、ダイヤモンドカット(ダイヤカット)と呼ばれる。アルミの地色を削り出す表面処理加工法であり、金属を削り出したそのままの肌がデザイン性を高める。
65WのACアダプタ付属
Vostro 5510で付属しているのは65WのACアダプタ(コネクタ先はDCプラグ)。実物を測量したところ、アダプタ本体は226g、AC電源ケーブルは103gだった。
ACアダプタからPC側へつなぐケーブルは比較的細めだが、ジョイント式のAC電源ケーブルは太めなので取り回しはよくない。※AC電源ケーブルは一般的に市販されているメガネ型3P(通称ミッキー型 / IECコネクター・60320-C5)なので、市販品への変更は可能。当方では細めの市販ケーブルを予備にストックしている。
底面カバーを外し、Vostro 5510の内部へアクセス
底面の様子。内部アクセスのための底面カバーになっており、材質はプラスチック。下方のスリットは吸気口。ギガビットイーサーLAN端子は開口ギミック。ほぼ底面に近いが、カーブ面に差し掛かる位置の左右にスピーカー孔を配置している。2W出力および最大2.5W出力だが、この設計の割にはサウンド・クオリティはそこそこ良い。
内部アクセスに関しての注意事項
DELLサイトにて分解マニュアルがダウンロードできるので、分解手順を知ることができる。ただし自己責任の作業であるため、当サイトでは推奨していない。リスクを理解されていることを前提に紹介している。ネジを外し底面カバー全体を外す工程になるが、肝となる作業は多数に引っ掛けてあるツメを丁寧に外していくことである。無理に力を加えるとツメの破損につながるため、パテ用のプラスチックヘラが必需品となる。いくつか幅の異なるヘラを取り揃えるとよい。パームレスト部がトレイみたいな形状に成形されたユニボディ設計。主要部分が黒いPETフィルムで覆われ、パーツが保護されている。PETフィルムとは : ポリエチレンテレフタレート樹脂を用いたコシのある高分子フィルムで、耐熱性があり、酸素や湿気に対するバリア性を持つ。4セルバッテリー(54WHr )がわりと面積を占めている。バッテリー側の左右の端にスピーカーコーンが配置されている。
CPUファンの下辺りに、NVMe SSDのM.2スロットと無線LANカードのスロットがある。
シングルファンと、デュアル・ヒートパイプ
シングルファンの内蔵で、排気口の放熱フィンにつながっている。そして少しセールスポイントにもなっているデュアル・ヒートパイプ。その先端にCPUの搭載場所が確認できる。
メモリスロット2基
PETフィルムで覆われた2基のメモリスロット。今回は16GBメモリを1枚搭載している状況。
ストレージのM.2スロット×2基
M.2スロットにType 2230のNVMe SSDを搭載している様子。PETフィルムに2230のミシン目が見える。その先のPETフィルムをめくると2280と刻印された金具が見える。固定金具を移動させることで、Type 2280にも対応できるようだ。Type 2230 / 2280対応。
メモリスロットの近くに、もう1基ストレージ用のM.2スロットがある。Type 2230のみ対応。
※マニュアルのストレージ欄には気になる記述もある。「いずれかの構成がサポートされています。 M.2ドライブ x1 、M.2ドライブ x2」。つまり、ストレージのM.2スロットが1基の場合もあり?とりあえず、レビューしている実機では2基実装ということで。
無線LANカード用のM.2スロット
無線LANカードのインテルWi-Fi 6 AX201 160MHzを搭載している様子。
最新情報など、詳しくはDELLサイトへ
Vostro 5510レビューは以上。ここで紹介した実機は一例の構成であり、ユーザーの選択や販売時期により異なる。紹介した内容がすべて標準搭載というものではなく、購入の際はオプション搭載があることを留意していただきたい。
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レビュー項目
- AMDモデル、DELL Vostro 15(5515) レビュー ~Ryzen 5 5500U搭載
- インテル・モデル、DELL Vostro 15(5510) レビュー ~第11世代Core i7-11370H搭載