パソコン活用ガイド／メモリカードとスロット

SDカード

SDカードは、最も一般的に普及しているフラッシュメモリ・カード。「松下、SanDisc、東芝」の3社で共同開発されました。著作権保護機能の「SDMI」に準拠。
SDカードでは、FAT16というファイルフォーマットで規格上最大2GBまでとなっています。そのため4GB以上の大容量SDカードは「SDHC」という別規格になります。

ちなみにSDカード（SDHCやminiSDなども含む）の耐久寿命は、メーカーのTranscendによると「1万回の抜き挿しサイクル」とあります。1日1回の使用ペースなら約27年間使えるということですね。一般家庭使用ではまったく問題ないでしょう。

miniSDとmicroSD
携帯電話など小型機器では通常のSDカードは大きいので、このような小型化されたものが使われます。これに対応するカードリーダーは少なく、通常のSDカードサイズのアダプタに差し込んでSDカードとして読み込むケースが多いです。

SDHCカード

SDHCカードは、FAT32というファイルフォーマットが使われ、規格上最大32GBまで可能な大容量SDカードです。4GB以上のSDカードにはHC（High Capacity）の文字が追加されてSDHCカードとなっています。
ビデオカメラの動画撮影は大容量が必要なので、これらの用途によく使われます。SDカードと互換性がありますが、使用する機器がSDHCに対応している必要があります。またSDHCにも、小型版のminiSDHCとmicroSDHCが存在します。

SDスピードクラスについて

SDカードは個々にデータ転送速度が異なります。それは「SDスピードクラス」といいますが、使用内容によって注意しなくてはなりません。例えばデジカメの場合、高解像度で連写するならデータ転送が高速でなくてはなりません。同様に動画撮影も転送速度が間に合わないとエラーが生じます。そこで「Class」で表示されるSDスピードクラスを参考にします。SDHCカードでは必ずSDスピードクラスが記載されています。

Class 2 ⇒ データ転送速度、2MB/s以上を保証する
Class 4 ⇒ データ転送速度、4MB/s以上を保証する
Class 6 ⇒ データ転送速度、6MB/s以上を保証する
Class 10 ⇒ データ転送速度、10MB/s以上を保証する

独自の高速製品

SDスピードクラスの準拠および、独自に高速性を謳っている製品があります。例えば20MB/sというようにSDスピードクラスの基準よりも速い転送速度をアピールしています。

倍速表記の場合は？
60倍速や80倍速などの倍速表記の製品があります。その場合は「1倍速＝150KB」で計算しましょう。つまり、60倍速なら9MB/sです。

SDXCカード

SDXCカードは、exFATというファイルフォーマットが使われ、規格上最大2TBまで可能な大容量SDカードです。SDHCカードでは最大32GBなので、48GB以上からSDXCカードとして製品化されています。従来のSDカードと互換性がありますが、使用する機器がSDXCに対応している必要があります。

マルチメディアカード（MMC）

マルチメディアカード（MMC）は、SDカードに近い形状と構造で、SDカード以前からあった規格。基本的にはSDカードと後方互換があります。（※後方互換：新しいカードは古い機器では使えないが、古いカードは新しい機器で使える場合が多いということ。）
4MB～最大4GBまでのメディアが存在。

SDIOカード

SDIOカードは、あまり馴染みがありませんが、SDカード規格をベースにしたI/Oインターフェース。BluetoothやワイヤレスLAN、ワンセグチューナーなどカード型のインターフェースとして使われます。

メモリスティック（MS）

メモリスティック（MS）はソニーが開発したフラッシュメモリ。最大容量は128MBとなっています。著作権保護機能の「Magic Gate」に準拠。一時期は最も使用されるメモリカードでしたが、後発のSDカードにシェアを抜かれました。

メモリスティック Duo
メモリスティック Duoは、SDカードに対抗した製品で、メモリスティックを小型化した「メモリスティック Duo（通称：MS-Duo）」。アダプタを使用すれば、メモリスティックとして使用可能。

メモリスティック PRO（MS-PRO）

256MB以上のメモリスティックは、「メモリスティック PRO」となります。FAT32フォーマットが使われ、最大32GBまで可能な大容量メモリスティックです。

メモリスティック PRO Duo
メモリスティック PROを小型化した「メモリスティック PRO Duo（MS-PRO Duo）」アダプタを使用すれば、メモリスティック PROとして使用可能。

メモリスティック マイクロ（M2）
「メモリスティック PRO Duo」よりさらに小型の「メモリスティック マイクロ」もあります。Memory～MicroでMが2つなので、M2と表記されます。アダプタを使用すれば、メモリスティック PROとして使用可能。

メモリースティック PRO-HG Duo
通常のメモリスティック PROより最低保証速度が上がっている

xDピクチャーカード

富士フイルムとオリンパスが共同開発したデジカメ用メモリカード。従来使用されてきたスマートメディアが最大容量の限界に達したため、代わりとして登場。普及率が低く、採用しているメーカーもこの2社だけです。1GB製品から「Type M」、Type Mを高速化した「Type M+」、最も高速な「Type H」があります。