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360度回転のヒンジで、タブレットPCにもなる2-in-1
広視野角・狭額・アルミボディ!Ryzen 5000シリーズ搭載14インチノート
AMD仕様、DELL Inspiron 14(7415) 2-in-1 レビュー
AMD Ryzen 5000シリーズ搭載の「Inspiron 14 2-in-1 ノートパソコン」こと、Inspiron 7415 2-in-1をレビューする(規制モデル名: P147G)。製品名の統一性がなくていつも難儀するが、当レビューでは便宜上、Inspiron 14(7415) 2-in-1 と呼称する。Inspironブランドで最上位の7000シリーズである。当レビュー機ではRyzen 7 5700Uを搭載しているが、Ryzen 5 5500Uの選択もある。
360度回転するヒンジ構造となっているため、タブレットPCに変形できる14インチ・2-in-1ノート。その応用でテントモードやスタンドモードがある。3辺狭額のディスプレイ・デザインで、広視野角パネル採用。解像度はフルHD(1920 × 1080)搭載。天板とパームレストにはアルミ素材を用いており、プレミアム感がある。従来のDELLキーボードと比べて、EnterキーやBackSpace、半角全角キーが大きくなり操作性が向上。レビュー実機では、バックライト・キーボード実装、指紋認証リーダーを統合した電源ボタンを搭載。ストレージはPCI Express接続で高速のNVMe SSD搭載。
搭載しているUSB Type-C端子では、USB 3.2-Gen1(1レーンの5Gbps)、Power Delivery、Display Port に対応。ただ、1基しか無くACアダプタの電源供給コネクタであもあるので、充電中は塞がれてしまう。また、インターフェースは5Gbps止まりで10Gbps以上の高速インターフェースは装備していないところが妥協点となる。このデメリットは同型筐体・インテル仕様モデルのInspiron 14(5410) 2-in-1には無いので、Ryzenに拘らないならそちらがオススメ。
2021年10月論評 Ryzen 7-5700U |
※レビューはあくまで実機の一例であるため、選択により各々の構成は異なる。 【寸法・重量・備考】
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※2021年10月22日時点のレビュー。本製品の発売日は2021年4月13日である。
タブレットPCになる、コンバーチブル・ノート!
Inspiron 14(7415) 2-in-1は360度回転するヒンジ構造となっているため、ディスプレイを後方へ折りたたむとタブレットPCに変形できるコンバーチブル・ノート。一定の角度まで曲げると、キーボード操作は無効になるので、誤操作の心配はない。
ディスプレイを後方へ折りたたんで変形する様子。外部モニタにつなぐ時、このディスプレイを思いっきり倒し視界の邪魔にならないよう調整できるのもいい。
360度回転できるヒンジ。
タブレット形態。
タブレットモードの縦位置利用。ジャイロセンサーにより自動で画面が回転する。(任意で回転ロックも可能)。 このレビュー実機では1.525kgだったため、タブレットPCとしては重量級である。これは本来はノートPCそのものであるため、「2-in-1タイプ全般に言えるデメリット」である。
また、支えている手の指先では、本体背後キーボードのプチプチ感が気になってしまうのもご愛嬌。 2-in-1タイプを選ぶ場合は、「ノートパソコンがあくまでメインであり、タブレット用途はおまけ機能」と捉えておけば、購入後の後悔はないだろう。やはり、軽量でお手軽な専用タブレットPCとは、ニーズがちょっと変わってくる。
タブレット形態時の側面。
テントモードと、スタンドモード
ノート形態からタブレット形態への変形過程を利用した応用的なモードに、「テントモード」と「スタンドモード」がある。ノート形態だとキーボードが手前に来てディスプレイが奥まった状態になるが、これらの応用モードはディスプレイが手前に来る特長がある。主に視聴に長けたスタイルで、タッチパネル操作が基本となる。
「テントモード」は折り曲げの角度次第では地面の設置スペースが最も少なく、手軽に配置できるモード。ただし、凸凹した足場では不安定な設置となる。無線のマウスやキーボードを追加して、一体型パソコン風に使うのも一興。手前の机上スペースが広く使えるので、資料を広げたりと仕事用にも使える。
テントモードの状態で、キーボード面を地面に伏せた格好が「スタンドモード」。タブレットPCをスタンドに置いたような感覚で使える。テントモードよりは設置スペースが必要だが、多少凸凹した場所でも安定して置ける。ただ、キーボード面が直接地面に伏せるため、汚い場所ではキーボードが汚れてしまうのがデメリット。視界にキーボードが入ってこないので、映画鑑賞などに向いている。
Ryzen 7 5700Uを搭載した、レビュー実機のスペック詳細
今回、導入したInspiron 14(7415) 2-in-1の構成(チップセット、ストレージ、メインメモリ、ベンダーなど)は以下の通り。この手元にある実機に限った情報であり、カスタマイズ選択・仕様変更などで同一製品でも異なる。また、どこまでが「標準搭載」なのかは判断できない。実際の購入においては、差異があることをご了承いただきたい。
AMDのRyzen 7 5700Uを搭載。8コア実装で16スレッド動作する。オンライン・マニュアル「セットアップと仕様」によれば、TDPは15Wとのこと。内蔵GPUとしてRadeonグラフィックスを統合している。
この実機の場合、メインメモリにはSKハイニックス製の8GB DDR4メモリ-3200MHzを2枚搭載(16GBメモリ構成)。ストレージにはKIOXIA(東芝メモリ)の512GB NVMe SSD(KGB40ZNS512G)を搭載。
オンライン・マニュアル「セットアップと仕様」によれば、メモリスロットを2基実装している。ストレージ用のM.2スロットは1基実装しており(PCIe Gen3 x4 NVMe)、Type 2280 / 2230に対応する。
液晶パネルはAU Optronics(BenQグループ)のAUO5491。このベンダーは1996年に設立された達碁科技(Acerの子会社)が2001年に聯友光電と合併してAUOになった。LG電子、サムスン電子、イノラックスに次ぐ大手液晶パネルメーカーである。「AUO5491」というパネルを検索してみたとが、「13.9インチ 1920 × 1080」しか分からなかった。オンライン・マニュアル「セットアップと仕様」には、 NTSC(45%標準)とある。
PCI Express接続で高速のNVMe SSD搭載
ストレージに、KIOXIA(東芝メモリ)の512GB NVMe SSD(KGB40ZNS512G)を搭載しており、このパフォーマンスをチェック。シーケンシャルリードでは2325MB/sという爆速。一般的にSATA接続のSSDではシーケンシャルリードが大体500MB/sあたりだが、PCI Express接続のNVMe SSDとなるとその速度は圧倒的で桁違い。NVMe SSDとしては平均的な速度。なお、ベンダーは供給時期により異なり、SSDには個体差もあるので、あくまでこの実機に限った一例である。
M.2スロットに搭載されるSSDについて
ネットワーク・無線規格
ネットワーク環境をチェック。無線LANにはインテルWi-Fi 6 AX200 160MHzを搭載。Wi-Fi 6(第6世代の無線LAN規格)なので、IEEE802.11axに対応する。Wi-Fi 5(IEEE802.11ac)から通信速度が向上し、「複数端末環境における通信の安定性」、「接続する端末の省電力性」で向上している。Bluetoothも対応。
なお、有線LANは搭載していないのでネット接続には無線環境が必須となる。または市販されているUSB接続の「有線LANアダプタ」を導入すれば対応可能。
【ネットワーク基礎知識: 無線LAN規格について 】
【異なるメーカーの周辺機器をまとめて無線接続 ~ Bluetooth(ブルートゥース)とは 】
カバー・オープン・センサー搭載
ディスプレイを開くと、自動でPCが起動する「カバー・オープン・センサー」を搭載。リッド(蓋)センサーともいう。電源ボタンを押す手間が省けるが、デメリットとして、清掃など ” 起動目的ではないとき ” にも開けば強制的に起動する。
ユーティリティ・ソフト
レビュー実機に搭載されていたマネージメント系のアプリ。左側のがサウンドチューニングのWaves MaxxAudio Pro 、右側のが電源・温度管理のDell Power Manager。おそらく標準装備と思われるが、バージョンは時期により更新されているようだ。
Waves MaxxAudio Pro ~サウンドチューニング
サウンドチューニングにWaves MaxxAudio Proを搭載。内蔵型で出力の弱い小型スピーカーでも、デジタル処理で効果的なサウンドを展開するサウンド補正技術。 ゲームサウンドでは良好な結果を残しているのだとか。項目は、イコライザー調整ができる「再生」、ヘッドフォンでのリスニング環境調節 「Waves Nx」、声の聞こえ方を向上させる「音声」の3つ。それぞれサンプル音楽を流してサウンドテストできる。
さらに詳しく 【 Waves MaxxAudio Proの解説 】
Dell Power Manager ~ 電源・温度の管理アプリ
電源プロファイル管理や、静音性(ファン速度)・温度・パフォーマンス(処理速度)のカスタマイズがDell Power Manager で行える。このシステムは、インテルDynamic Tuning Technology(インテル DTT)に基づいたチューニング機能である。バッテリー情報の「バッテリ設定」では、「バッテリーの長寿命を優先するか・・、寿命よりも急速充電」を優先するか・・・、そのバランスを取るか・・」という選択ができる。バッテリー残量0%から80%まで1時間で急速充電する機能「Express Charge」の設定もここで行える。
なお、バッテリーの種類によっては、利用可能な設定が制限される場合がある。レビュー実機では最新版のダウンロードが必要だったので、面倒くさくて確認を省略。ゆえに対応している設定は確認していない。参考程度に、ほかのPCでのチェック状況はこちらへ 【 DELL Power Manager(電源・温度の管理アプリ)のレポート 】
Ryzen 7 5700U(Radeonグラフィックス)のベンチマークテスト
このInspiron 14(7415) 2-in-1で搭載したRyzen 7 5700Uのパフォーマンスをチェックする。ベンチマークテストはCINEBENCH R15によるレンダリングだが、比較するのはパソ兄さんが過去にレビューしたPCにおけるもの。重複するCPUでは最高値だったものを残している。オレンジ色のバーが今回のCPUのスコアである。
今回のRyzen 7 5700Uではマルチスレッドで「スコア1403」。8コア実装16スレッド動作がかなり影響しており、デスクトップ向けの第8世代Core i7-8700に匹敵している。Ryzen 7 5700Uのほうが低消費電力なので、言うまでもなくワットパフォーマンスで優れている。(※ワットパフォーマンス: 少ない電力でも効率のよい処理をすること)
CINEBENCH R15ベンチマークテストとは
ドイツMAXON社の3DCG作成ソフト「CINEMA 4D」をベースとしており、レンダリングにかかった時間などでスコアが算出される。CPUを100%稼働させるので「CPU性能指数」の目安になり、コア数が多く(スレッド数が多く)高クロックのCPUほど短時間で処理できる。主にマルチコア環境での参考になる。搭載GPUの影響はほぼ受けない。なお、CINEBENCH R15の結果がCPU性能の全てではないのでご留意を。
【CINEBENCH R15ベンチマークテスト ~ 過去レビューPCとの、マルチスレッド比較 】本格ゲームでのグラフィック・パフォーマンス
Ryzen 7 5700Uならびに統合されているRadeonグラフィックスのパフォーマンスをチェックする。調べたのはわりと古いゲームが多い。ベンチマークアプリが公開された当時は内蔵グラフィックで動くはずもない高負荷だったが、今となってはプレイ可能なレベルまで発展している。
ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター(1280×720 標準-ノートPC)だと、快適にプレイできるパフォーマンスだった。スコア6898なので、とても快適 (5000~6999 )の枠内。非常に快適(7000以上)まで僅差のレベル。 1920 × 1080でのプレイは画質の設定しだいであろう。
古くて遊んでいるプレイヤーはもう居ないだろうけど、ストリートファイター4(1920 × 1080)では158.45 FPS。完全に楽勝すぎてオーバースペック。あくまで過去PCとの比較のためのベンチマークテストである。
ほかラストレムナントやバイオハザード6くらいの負荷があるゲームでも 1280×720解像度なら、快適にプレイができる性能だった。以下、今回の構成におけるベンチマークテスト結果のまとめ。ゲームタイトルのリンクをクリックすると、当方過去のレビューPCと比較できる。
2021年10月論評 Ryzen 7-5700U |
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ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター (1280×720 標準(ノートPC) DirectX 11 フルスクリーン) |
6898 | |
ラストレムナント~2009年 (1280×720 フルスクリーン) |
115.76 | |
ラストレムナント~2009年 (1920 × 1080 フルスクリーン) |
63.59 | |
ストリートファイター4~2009年 (1920 × 1080 デフォルト 垂直同期OFF フルスクリーン) |
158.45 | |
バイオハザード6 ~2013年 (1280×720 品質:初期設定 DirectX 9.0c フルスクリーン) |
6629 |
ゲームのベンチマークテストについて
- バッテリー駆動では著しくパフォーマンスが下がるので、ACアダプタは常時接続している。
- PCの排熱性能(冷却システム)によって、CPUやGPUのパフォーマンスに影響がでるため、純粋にそのCPUやGPUだけの性能とは言えない。(ポテンシャルを引き出していない場合もある)
- CPUに統合されている内蔵グラフィックの場合(単体GPUの搭載なしの場合)は、ビデオメモリを持たないため、メインメモリが代用される。そのため、搭載メモリによってパフォーマンスが左右されやすい。
- 3Dゲームでは美麗な描写処理を担うグラフィック(GPU)の性能が重視されるが、CPUも軽視できない。炎、煙、風、速度などの自然現象をシミュレーションする物理演算(エフェクト)や、プレイヤーが操作しないキャラクター(NPC-non player character)を動かすのは人工知能(AI)であり、それはCPUが担っている。ゆえにCPUの依存度はゲームの処理内容による。
14インチ 光沢タッチディスプレイ 【広視野角】 1920 × 1080
Inspiron 14(7415) 2-in-1は、3辺狭額でスタイリッシュなフレームレス・デザイン。
ベゼルには段差のないフラットな画面で、天板のアルミが少しはみ出したデザインとなっている。黒縁のディスプレイベゼルは5mmほどの狭額で、天板のはみ出し部分を加えても6mmほど。上部ベゼルもわりと狭額に仕上がっている。
ディスプレイベゼル上部の中央にWebカメラを内蔵。その左右に小さい穴が空いているが、そこがマイクの内蔵。セキュリティ機能として、Webカメラにはレンズを物理的にふさぐ プライバシー・シャッター付き。上のレバー(Safe View スイッチ)をスライドすることで開け閉めできる。
フルHD(1920 × 1080)解像度を搭載。14インチ画面では高解像度で細かい表示になるため、DELLの初期設定および推奨設定では150%拡大になっているが、この掲載写真では拡大なしのドットバイドット表示(100%)に設定し直している。見え方や感じ方には個人差はあるだろうが、拡大しなくても常用できそうな感じ。長時間のテキスト読みで疲れるようなら、適宜に拡大設定をすればいい。拡大時に発生する一般的な「にじみ問題」がネックであるが、軽減する機能も付いている。
搭載している液晶パネルはAU Optronics(BenQグループ)のAUO5491。見たところ、広視野角パネルの類だと判断できる。DELLではWVA(ワイド・ビューイング・アングル)というワードをよく使っているが、直訳の通り、単に「広視野角」を指しているだけ。さらに絞り込んだ液晶パネルの種類(駆動方式)までは触れていない。駆動方式まで公表している例はごく稀である。WVAと並んでたまに「Comfort View」という表現も見られるが、これはブルーライト・カットを行えるアプリ設定のことを指している。
広視野角だと、極端な角度から視聴しても、色ムラや色調反転などの色度変移が起きにくい。複数人で観るようなシチュエーション、つまり様々な角度から視聴する場合にも好都合。
光沢ディスプレイなので、コントラストが高く黒の引き締まった画質を楽しめる。ただし照明や日光の当たる角度により背景の映り込みが生じるので、環境に応じて角度や照明の調整が必となる。当方のように書斎での撮影だと小物が近くにあり映り込みやすい。これは環境次第ということで。ちなみに、DELLでは光沢ディスプレイを Truelife と呼んでいる。
※当方では撮影の為、かなりの照明をつけており一般的な室内環境よりも明るい状況下である(テラスに近い状況)。そのためARコーティング(反射防止加工)でもないかぎり、斜め角度からだと画面に陰が載りやすい。
ディスプレイ基礎知識
アルミ・ボディのプレミアム感!ペブル・グリーンのアルミカラー
14インチノートはサイズが据え置きとモバイルの中間なので、バッテリー駆動で家中どこでも自由に使うといった「ホーム・モバイル用途」に向く。
では、Inspiron 14(7415) 2-in-1のデザイン チェック!天板には高級感があるアルミ素材を採用し、サンドブラストの梨地加工。アルマイト加工でさらっとした手触り。 ※アルマイト加工(陽極酸化処理)とは酸化皮膜を生成させる表面処理で、これにより耐食性と耐摩耗性が向上する。
本体は「ペブル・グリーン」と呼ばれるカラーバリエーション。天板では色ベースが「アルミ・シルバー」であるが、かすかに緑色を含んだシルバーである。金属は光の当たり具合で表情が変わりやすいので撮影が難しい。光を強く当てると、ほとんどシルバー。結果、色の参考にならない写真(特に天板)が多くなってしまった。
天板中央には少し窪んだ状態でクローム調のDELLロゴが配置されている。
左右側面と装備端子
左側からの外観。
右側面の様子。
ディスプレイを畳んでいる様子。緩やかなくさび形。
装備端子と、USB Type-C端子の対応
右側面では、microSDカード・スロット、USB 3.2-Gen1(1レーンの5Gbps)、ヘッドセット端子を配置している。なお、microSDカードスロットというのは、サイズが限定されてしまうので扱いにくい。
左側面では、バッテリーライト、HDMI端子、USB 3.2-Gen1(1レーンの5Gbps)、USB Type-C端子を配置。
なお、この1基だけ装備しているUSB Type-C端子は後述する複数のインターフェースを兼ねているが、ACアダプタの電源供給コネクタであもあるので、充電中は塞がれてしまうことを念頭に。
このUSB Type-C端子が対応する、複数のインターフェース
USB Type-C端子が対応するインターフェースは、厄介なことにPC製品によって様々である。何に対応しているのか知る必要がある。そこで、製品と同梱されている「クイックスタートガイド」、DELLサイトの「製品説明&販売ページ」、オンライン・マニュアル「セットアップと仕様」から、情報収集して判断する。※DELLは媒体によって公開している情報がまばらで一部だけみると情報が抜けていることが多い。
クイックスタートガイドによる記載。このUSB Type-C端子では、USB 3.2-Gen1(1レーンの5Gbps)、Power Delivery、Display Port に対応するとのこと。
オンライン・マニュアル「セットアップと仕様」でも同様の記載。インターフェースでは10Gbps以上の高速タイプには対応していないということで了解。
USB 3.2への改称について
2017年に「USB 3.2」が発表された。これまでのUSB 3.0 および USB 3.1は伝送路が「1レーン」であるが、これを「2レーン」に束ねることで高速化した。ただ非常に面倒くさい事に、従来(1レーン)のUSB 3.0、USB 3.1を取り込む形で改称がされ、すべて名称は「USB 3.2」で統一された。つまり、「1レーンのUSB 3.2」と、「2レーンのUSB 3.2」があり、以下の4パターンあると理解すればいい。現在では1レーンがメインなので、ややこしくなったら旧称に置き換えるとよい。
- USB 3.2 - Gen1 (1レーン・5Gbps) = 旧称 : USB 3.0 / USB 3.1-Gen1
- USB 3.2 - Gen2 (1レーン・10Gbps) = 旧称 : USB 3.1-Gen2
- USB 3.2 - Gen 1x2 (2レーンの 10Gbps) ※コネクタ形状はUSB Type-Cのみ
- USB 3.2 - Gen 2x2 (2レーンで20Gbps) ※コネクタ形状はUSB Type-Cのみ
※2019年2月、策定団体のUSB Implementers Forum 【USB-IF】 によって「USB 3.2」と名称変更。※過去にアップしたレビュー記事では修正を入れないのでご留意を。※USB Type-Cは単なるコネクタ形状の規格であるため、どの転送規格に対応するかは各々異なる。
インターフェースの基礎知識
- 周辺機器とつなぐ端子の知識 : 接続端子(シリアルバス規格)の解説
- ディスプレイと接続する端子の知識 : ディスプレイ端子の解説
- アナログ音声端子の色分けなどの基礎知識 : サウンドデバイスの解説
Power Delivery
Power Delivery(USB PD)とは「USB電力拡張規格」のこと。大きなメリットとして、容量さえクリアできれば市販のPower Delivery対応ACアダプターを使うことができる(これでメーカー専用ACアダプタの縛りから解放される)。また規格としては、ホスト側から電力を得て、数珠つなぎ式で次々に対応周辺機器へ電源供給ができる。
【 Power Delivery について、さらに詳しく解説 】前面と背面のデザイン
前面。カーブで少し先端が細くなっているデザイン。
背面では2箇所の排気口が確認できるが、実は右側のはダミー。
排気口は4つのホール状デザインになっており、左側に配置されているのは空冷ファン直結で放熱フィンを覗かせている。右側に配置されているのはダミーデザインのため、通気口としての機能は無いようだ。つまり、シングルファンの内蔵となっている。
背面、ヒンジの様子。「リフト・ヒンジ構造」のため、角にゴムスタンドが取り付けられている。
リフト・ヒンジ
ディスプレイを開くと、キーボード面に勾配がつく機構(リフト・ヒンジ)。チルトスタンドの効果があり、傾斜面になったキーボードで打ちやすくなる。さらに底面側に空間が生まれるので、吸気スペースも拡張されるというもの。「ラバー ドロップ ヒンジ」ともいう。
底面デザイン
底面カバー。内部アクセスのときに開ける底面カバーとなっている。見たところ、素材はポリカーボネート(工業プラスチック)。写真ではわかりにくいが、カラーは深緑で光が当たりにくいと黒っぽくみえることもある。
横に長いスリットは吸気口。カーブ面にある左右の細い穴はスピーカー孔。2W(ピーク時2.5W)のスピーカーだが、この規模にしてはサウンドクオリティはわりと良いほうだと思われる。さすがに大音量では粗が出るが、プライベート空間での娯楽ならクオリティは十分。
底面を斜めからみる。
ACアダプタ付属(USB Type-Cコネクタ・タイプ)
付属しているのは65WのACアダプタ(コネクタ・USB Type-C)。給電ではUSB Type-C端子との接続になる。Power Deliveryに対応していれば、汎用的に使えるので利便性がいい。丸みを帯びた長方形で、ケーブルの付け根が埋没した設計なので、かさばらなくて良い。実物を測量したところ、アダプタ本体は220g、ジョイントするAC電源ケーブルは104gだった。
ACアダプタからPC側へつなぐケーブルは比較的細めだが、ジョイントするAC電源ケーブルは太めなので取り回しはよくない。AC電源ケーブルは一般的に市販されているメガネ型3P(通称ミッキー型 / IECコネクター・60320-C5)なので、市販品への変更は可能。当方では細めの市販ケーブルを予備にストックしている。
市販されているケーブルには細いタイプもあり取り回しが良い。(プラグ先だけのタイプもある)。ただし、細いケーブルは物理的ストレスの耐久性が低いので、扱いには注意する必要がある。一般的なノートで使われるACアダプタでは、「ミッキー型」とか「メガネ型3P」と呼ばれるコネクタで、C5(メス)・C6(オス)という規格。デスクトップPCで使われるC13 / C14よりも、扱える定格電流が低い。
電源ケーブルについては、【電源ユニットの知識】で解説している。Inspiron 14(7415) 2-in-1の搭載キーボード
アルミのパームレストなので、操作していてプレミアム感が高い。天板よりもはっきりしたグリーンのアルミカラー。
一体型のタッチパッドは割と広め。ここも濃いめのグリーンカラー。
タッチパッドの周囲にはダイヤモンドカット加工が施されている。ダイヤモンドバイトという「精密金型加工に適した刃先の道具」で金属を削るため、ダイヤモンドカット(ダイヤカット)と呼ばれる。アルミの地色を削り出す表面処理加工法であり、金属を削り出したそのままの肌がデザイン性を高める。
ホームポジションの様子。
このInspiron 7415 2-in-1実機では、バックライト・キーボード機能を搭載している。(F5を繰り返し押すことで、ライトのオンオフおよび、2段階の調光可能)。薄暗い会議室や、寝室などとっさの使用でも室内照明を点けずに操作することができ、わりと重宝する機能である。機能がオンのときは、キーに触れると自動的に点灯する。しばらく操作をしないと自然に消灯する。
DELLサイトで販売されている複数の構成をみると、レビュー時点ではすべて「バックライト・キーボード機能搭載」だったが、マニュアルではオプション扱いになっている。当方では実質的な標準搭載の範囲がわからないので、購入時に確認しておいたほうがいい。
Inspiron 14(7415) 2-in-1のキーボードは、DELLの他モデルでも流用されている汎用パーツであり、単体での使用感は別ページにてまとめて紹介している。詳しく知りたい方は以下のリンク先を参考に。掲載画像サイズが特大になっているので細部までチェックしてみよう。
キーボードのバリエーション
左端キーから右端キーまでの幅が287mm。バックライト機能有無の判断は、F5キーの「バックライト・マーク」の有無。
一応、Inspiron 14(7415) 2-in-1実機をもって、ここでもさらっと紹介しておく。
キーボード枠に電源ボタンを収めた構造(一番右上に電源ボタン)。しばらく(2011~2020年ごろ)13型~15型で流用されてきたキーボードより幅が1cm以上大きいので、従来の汎用キーボードで幅の狭かったキー(BackSpaceや半角全角、エンターキーなど)にゆとりが見られる。
カーソルキーは段差配置になっていないが、右カーソルと左カーソルは大きいので扱いやすい。下カーソルはともかく、上カーソルは縦のリーチが短かくほかのキーに囲まれているため扱いにくい。指先を立てて押す必要がある。ただし、キー幅が大きめなので扱いにくさを軽減する工夫はされている。
一部のキー(BackSpace、Enter、shiftなど)はその横のキーと隣接させつつ、キートップの段差で隔離している加工がされている。これはユーザービリティのためではなく、単なるコストダウン加工と思われる。プレートの穴開けが英字キーボードと一致していることから、加工をグローバルで共通化させてコストダウンを図っているようだ。
キーボード左側。 半角/全角キーが大きめで扱いやすい。その下に続くtab、caps lock、Shift、ctrlキーも無駄に大きい。ファンクションキーはDELLキーボードとしては比較的大きめになっている。
右上の端に配置された電源ボタン。クイックスタートガイドではオプション扱いになっている、「指紋認識リーダー統合型の電源ボタン」。ボタン表面がフラットになっており、センサーになっている。(Windows Hello対応)
バックライト・キーボードの調整キーはF5と兼用。
主要キーのアップ。DELLサイトのキーボード欄で「カーボン」と記載されているが、無論、カーボン素材ではない。「カーボンみたいなブラックカラー」と言っている。簡単に言えば、この写真の通り「浅めの黒色」である。
最新情報など、詳しくはDELLサイトへ
Inspiron 14(7415) 2-in-1こと、Inspiron 7415 2-in-1のレビューは以上。ここで紹介した実機は一例の構成であり、ユーザーの選択や販売時期により異なる。紹介した内容がすべて標準搭載というものではなく、購入の際はオプション搭載があることを留意していただきたい。
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