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アルミ削り出し、4辺狭額、360度回転ヒンジの15インチ・2-in-1ノート
Latitude 9510(2-in-1)レビュー!Core i7-10810U搭載
Comet Lake-U 設計、 Latitude 9510 の2-in-1 仕様 をレビューする(規制モデル名: P95F)。360度回転するヒンジで、タブレットPCに変形できる15インチ・2-in-1ノート(解像度1920 × 1080)。通常のノートPCであるLatitude 9510( P94F)の2-in-1仕様という形をとっており、販売ページやオンラインマニュアルではLatitude 9510で総括されている。マニュアルでは2-in-1は「Convertible chassis」と記載されている。販売名ではLatitude 9510 2-in-1という表記があるので、当サイトもそう呼ぶことにする。
画面は15インチ(厳密には14.96インチ)で、15型で一般的に多い15.6インチ(15.55インチ)よりも少し小さい。対角線でいうと15mm短いだけなので、比較しない限りは気が付かないだろう。
アルミの塊から削り出された 「アルミ削り出しボディ」 は抜群の高級感。エッジには美しいダイヤモンドカット加工。4辺が狭額のフレームレス・デザインで、広視野角パネル、強化ガラスのGorilla Glass DXを採用。反射防止、汚れ防止のコーティングを施している。ガラス製のタッチパッド、バックライト・キーボード機能を実装。
360度回転するヒンジ(蝶番)構造となっているため、ディスプレイを後方へ折り、回転させるとタブレットPCに変形できる。可変の応用で、テントモードやスタンドモードとしても活用できる。
ヘアライン加工やダイヤモンドカット加工で、エッジが綺麗に仕上げられている。
Latitude 9510 2-in-1の寸法は幅: 340 mm × 奥行き: 216 mm × 厚み: 9~14 mmのくさび形。2-in-1モデルの公称重量は1.5kgだが、手元のLatitude 9510 2-in-1実機を測量したところ1.677kgだった。狭額および、15.6インチではなく15インチであるため、15型ノートとしてはコンパクトサイズである。
Latitude 9510 2-in-1のプラットフォームはComet Lake-U設計であり、6コアの第10世代Core i7-10810Uなどが搭載可能。設計上、単体GPUの搭載は不可で内蔵グラフィック仕様となっている。ストレージではPCI Express接続で高速のNVMe SSDを搭載している。メモリスロットは実装せず、内蔵のオンボード・メモリのため、後からの換装や増設はできない。購入時、メモリ容量の選択は慎重に!
ほかテクノロジーには、AIによる最適化機能(Dell Optimizer)、インテリジェント温度管理機能(アダプティブ サーマル)、電源・温度の管理アプリ(Dell Power Manager)などを実装している。
デメリットは価格の高さ。そしてオンボードメモリであることなど拡張性の低さ。保証対象外になるが換装できるのはNVMe SSDくらい。microSDカードスロットというのも限定されすぎて使いにくい。DELLサイトの情報やカスタマイズ項目の分かりにくさもストレスである。ノート用途がメインであり、タブレットとしては重量級であることを理解する必要がある。
レビューに関する、注意事項
当レビューでは、手元にある実機を情報のベースにしており、DELLサイトの情報と照合させて検証している。標準搭載の範囲は明確には分からない。ユーザーのカスタマイズ選択や、メーカーの仕様変更により ” レビュー実機との差異 ” があることをご了承いただきたい。
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※2020年9月28日時点のレビュー。本製品の発売日は2020年5月19日である。
Latitude 9510 2-in-1が装備するインターフェース
まず付属していたクイックスタートガイドで、Latitude 9510 2-in-1が装備する端子をチェック。オプション選択があるので実装される端子(インターフェース)は各々異なる。SIMカードスロットやSCスロットがオプションに該当する。
実装しているUSB Type-C端子が、対応するインターフェース
USB Type-C端子が対応するインターフェースは、厄介なことにPCによって様々。それを知る必要があるが、DELLが公開している情報が媒体によってマチマチ。つまり、一部だけみると情報が抜けていることが多い。そこで、「クイックスタートガイド、DELLサイト製品ページ、オンラインマニュアル」から、情報をすべて収集して判断する。
まとめると、2基とも「USB3.2-Gen2 、Thunderbolt 3、Display Port 、Power Delivery」の対応。オンラインマニュアルがすべて情報網羅していたが、案の定、クイックスタートガイドとDELLサイト製品ページでは一部情報が抜けていた。
Latitude 9510 2-in-1 実機で確認(構成の一例)
左側面では、HDMI端子、USB Type-C端子×2基、microSDカードスロットを配置。オプションのSIMカードスロットは無しの状況。
USB Type-C端子を横並びにしないで、左右側面に端子を割り振ってくれれば良かったのだが・・。MicroSDカードスロットは用途がMicroに限定されてしまうので扱いにくい。
右側面では、セキュリティロック・スロット、ヘッドセット端子、USB3.2-Gen1(PowerShare対応)を配置。
インターフェースの補足説明
※2019年2月、USB Implementers Forum(策定団体)によってUSB規格の名称が変更された。以前、「USB3.0、USB3.1-Gen1」と呼ばれていたのが「USB3.2-Gen1 」に変更。そして「USB3.1-Gen2」は「USB3.2-Gen2」に変更。過去にアップしたレビュー記事では修正を入れないのでご留意を。
- USB Type-Cは単なるコネクタ形状の規格であるため、どの転送規格に対応するかは各々異なる
- PowerShare対応とは、PC起動なしでUSB充電用に使える機能
- USB3.2-Gen1 (旧名称:USB3.1-Gen1)の転送速度は「5Gbps」
- USB3.2-Gen2 (旧名称:USB3.1-Gen2)はUSB3.2-Gen1の2倍の速度で、「10Gbps」
- Power Deliveryとは、USB電力拡張規格のこと。市販のPD対応ACアダプターを使うことができる。
- 初心者向けに、周辺機器とつなぐ端子の知識を、パソコンの接続端子(シリアルバス規格)で解説
- ディスプレイと接続する端子の知識を、パソコンのディスプレイ端子で解説
前面と背面
前面では右端にバッテリー・ステータス・ライトを配置
背面には装備端子はなく、左右にに排気口が配置されている。ただし、分解マニュアルをみると、シングルファンの内蔵である。
USB Type-CコネクタのACアダプタ付属 (90W仕様の場合)
USB Type-CコネクタのACアダプタが付属するが、ここでは90W仕様を紹介する。(マニュアルによれば65W仕様もある) 。ACアダプタからPC側へつなぐケーブルは比較的細めだが、ジョイント式のAC電源ケーブルは太めなので取り回しはよくない。
90W仕様のACアダプター。実物を測量したところ、アダプタ本体は274g、AC電源ケーブルは101gだった。AC電源ケーブルは一般的に市販されているメガネ型3P(通称ミッキー型 / IECコネクター・60320-C5)なので、市販品への変更は可能。当方では細めの市販ケーブルを予備にストックしている。
USB Type-CコネクタにACアダプタの電源ライトがある。
Latitude 9510 2-in-1 実機構成例(Core i7-10810U 搭載)
今回、Latitude 9510 2-in-1の構成の一例として紹介する。ユーザーの選択により構成は異なり、特にベンダー(部品メーカー)は時期や個体差で異なる。すべてが標準ではないことを理解の上、ご覧頂きたい。
Core i7-10810Uを搭載。単体GPUの搭載がないため、Core i7-10810Uが統合している内蔵グラフィック(インテル UHD グラフィックス)が使われる。メインメモリでは16GBのオンボードメモリを内蔵。LPDDR3-2133MHzなので低消費電力版メモリである。メモリスロットを実装していないので、購入後は換装も増設もできない。なお、オンボードメモリであるがこのスペック表をみると「デュアルチャンネル」で動作している。システム上は8GBメモリ×2基なのだろう。
ストレージにはM.2スロットに高速(PCI Express接続)のNVMe SSD 512GBを搭載。液晶パネルにAU Optronics(BenQグループ)製の【AUO107D】を採用。パネルの詳細は不明だが、見たところ広視野角IPSパネルのたぐいだろう。なお、採用されているベンダーは時期により異なると思われるので、あくまで一例と理解してほしい。
構成の注意事項
※調査時点における情報であり、時期により異なる。
※複数の既存構成で販売されており、構成ごとに選択できるパーツが制限されている。
プラットフォーム(Comet Lake-U 設計)
Latitude 9510(および2-in-1)の設計は、Comet Lake-U のプラットフォームである。第10世代Coreプロセッサで低消費電力版(TDP 15W)のUシリーズを搭載する。Whiskey Lake(第8世代Coreプロセッサ-Uシリーズ)の後継で、プロセスルールは変わらず14nm++のまま。ほか、第10世代Coreプロセッサには10nmプロセス製造のIce Lakeがあるが、Comet Lake-Uはそれを補完するポジションとされる。その設計から、「 Ice LakeはAIを活用したミドル/ハイエンド向け、Comet Lake-Uはオフィス系やコンテンツ制作向け 」という棲み分けになる。
Comet Lake-Uの設計としてはCoffeeLake(Uシリーズ)ベースに近く、メモリコントローラやPCH(チップセットのコントローラー)の機能を向上。コアに大きな変更はないが、動作周波数を効率よく引き上げるインテルDTTの搭載やメモリ帯域の強化で少しばかりパフォーマンスをアップしている。
※ちなみにノート向けの第10世代Coreプロセッサ(14nm)としては、Comet Lake-H が TDP 45W のハイパフォーマンス版。Comet Lake-Uの発表から8ヶ月後の2020年4月に発表された。ネットワーク・コントローラー(Wi-Fi 6 AX201)
デバイスマネージャから、ネットワークコントローラをチェック。この実機の場合、無線LANにはインテルWi-Fi 6 AX201 160MHzを搭載。Wi-Fi 6(第6世代の無線LAN規格)なので、IEEE802.11axに対応する。Wi-Fi 5(IEEE802.11ac)から通信速度が向上し、「複数端末環境における通信の安定性」、「接続する端末の省電力性」で向上している。なお、有線LANは搭載していないので無線環境が必須となる。なお、マニュアルによればインテルWi-Fi 6 AX201 はオプション扱いとのこと。
ネットワーク基礎知識 【 無線LAN規格 について 】
高速!NVMe SSDのパフォーマンス!PCI Express接続
引き続き、上記の画像を参照。手元の実機ではストレージに、KIOXIA(東芝メモリ)のKBG40ZNS512Gを搭載している。(M.2スロットに512GB NVMe SSD)。シーケンシャルリードでは2334MB/sという爆速。マニュアルによればインターフェースはGen 3 PCIe x4で、搭載できるフォームファクタはType 2230とのこと。
なお、ベンダーは供給時期により異なり、SSDには個体差もあるので、あくまでこの実機に限った一例である。ちなみにSATA SSDでもすでに及第点の速度のため、一般的な操作でNVMe SSDとSATA SSDの差は体感しにくい。
【 NVMe SSD と SATA SSDについて 】
【 過去レビューPCとの参考比較はこちら!ストレージのパフォーマンス比較 】
Dell Optimizer ~ AIによる最適化機能
いわゆる、AIプラットフォーム の搭載。ユーザーの作業方法を学習し、スタイルに合わせて継続的に調整を行い、生産性をアップするシステム。例えば、バッテリーの日常的な電力消費や充電パターンを最適化したり、サウンドシステムを自動的にチューニングし、バックグラウンド・ノイズを抑えたり発話音量を調節したりする。
インテリジェント温度管理機能(アダプティブ サーマル)
人体またはデスクの上に置かれている状況を識別し、パフォーマンス調整で温度管理する機能がある。 手に持っているとき、膝に置いたときは不快感軽減のため熱くなりくく、デスク上のときは熱くなっても高速処理優先する。
Dell Power Manager(v3.6.0) ~ 電源・温度の管理アプリ
レビュー時点では、Dell Power Manager(v3.6.0)が搭載されている。電源プロファイル管理や、静音性(ファン速度)・温度・パフォーマンス(処理速度)のカスタマイズがここで行える。このシステムは、インテルDynamic Tuning Technology(インテル DTT)に基づいたチューニング機能である。
バッテリー情報の「バッテリ設定」では、「バッテリーの長寿命を優先するか・・、寿命よりも急速充電」を優先するか・・・、そのバランスを取るか・・」という選択ができる。バッテリー残量0%から80%まで1時間で急速充電する機能「Express Charge」の設定もここで行える。手元のLatitude 9510 2-in-1ではBYD製のバッテリーが内蔵されていた。
Dell Power Manager(v3.6.0)の機能カテゴリは以下の通り。なお、バッテリーの種類によっては、利用可能な設定が制限される場合があるとのこと。
- バッテリー情報 (充電レベル・状況・正常性のモニタリング)
- 高度な充電 (バッテリ寿命の最適化~寿命を延ばす設定)
- ピークシフト (バッテリおよびACの使用スケジュール~AC電源に切り替えるタイミング設定など)
- サーマル管理 (システム温度およびファン設定~低温・静音・高パフォーマンス優先など)
- バッテリエクステンダ (バッテリ消費の最小化~CPU処理速度を低下、画面輝度など抑えるなど)
- アラート設定 (電源アダプター・バッテリー・温度に関するアラートをサポート)
※購入時期により、Dell Power Managerのバージョンが更新されている場合がある。
※ちなみに、当サイトのベンチマークテストでは、最適化(標準設定)にしている。
さらに詳しく 【 DELL Power Manager(電源・温度の管理アプリ)のレポート 】
Core i7-10810U(および内蔵グラフィック)のパフォーマンス
以下、今回の構成におけるベンチマークテスト結果のまとめ。ゲームタイトルのリンクをクリックすると当方過去のレビューPCと比較できる。。ストリートファイター4 では1920 × 1080でもコマ落ちなく、すでにオーバースペック(89.78 FPS)。ドラゴンクエストX (1280×720 標準品質)では、ストレス無くプレイ可能な性能(スコア8034)。ラストレムナントでは1280×720でもコマ落ちがみられる(45.13 FPS)。人感センサー機能の常駐のせいで少しベンチマークテストを妨害されている雰囲気もあるが・・。
2020年9月論評 Comet Lake (Uシリーズ) |
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game | 1280×720での検証 | - |
ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター (1280×720 標準(ノートPC) DirectX 11 フルスクリーン) |
3945 | |
ラストレムナント~2009年 (1280×720 フルスクリーン) |
45.13 | |
ドラゴンクエストX: 2013年~ Ver.1.10 備考: 過去PCとの比較のため、旧バージョン(Ver.1.10)のままにしている。最適化した後発バージョンのほうが、スコアが高めになる傾向にあり、当方では検証にてVer.1.51では10%ほどスコアが高くなると認識している。 |
8034 | |
game | フルHD(1920 × 1080)での検証 | - |
ストリートファイター4~2009年 (1920 × 1080 デフォルト 垂直同期OFF フルスクリーン) |
89.78 |
ゲームのベンチマークテストについて
- バッテリー駆動では著しくパフォーマンスが下がるので、ACアダプタは常時接続している。
- 電源管理(Dell Power Manager)を、最適化(標準設定)にしている。
- PCの排熱性能(冷却システム)によって、CPUやGPUのパフォーマンスに影響がでるため、純粋にそのCPUやGPUだけの性能とは言えない。(ポテンシャルを引き出していない場合もある)
- CPUに統合されている内蔵グラフィックの場合(単体GPUの搭載なしの場合)は、ビデオメモリを持たないため、メインメモリが代用される。そのため、搭載メモリによってパフォーマンスが左右されやすい。
- 3Dゲームでは美麗な描写処理を担うグラフィック(GPU)の性能が重視されるが、CPUも軽視できない。炎、煙、風、速度などの自然現象をシミュレーションする物理演算(エフェクト)や、プレイヤーが操作しないキャラクター(NPC-non player character)を動かすのは人工知能(AI)であり、それはCPUが担っている。ゆえにCPUの依存度はゲームの処理内容による。
CINEBENCH R15のベンチマークテスト
ベンチマークテストはCINEBENCH R15によるレンダリングだが、比較するのはパソ兄さんが過去にレビューしたPCにおけるもの。(重複するCPUでは最高値だったものを残している) 。オレンジ色のバーが今回のCPUのスコアである。なお、CINEBENCH R15の結果がCPU性能の全てではないのでご留意を。
今回、Latitude 9510 2-in-1で搭載したCore i7-10810Uでは、マルチスレッドのスコアが805。6コア12スレッドの影響は強く、4コア8スレッドのCore i7-10610Uとハッキリ差が出ている。
CINEBENCH R15ベンチマークテストとは
ドイツMAXON社の3DCG作成ソフト「CINEMA 4D」をベースとしており、レンダリングにかかった時間などでスコアが算出される。CPUを100%稼働させるので「CPU性能指数」の目安になり、コア数が多く(スレッド数が多く)高クロックのCPUほど短時間で処理できる。主にマルチコア環境での参考になる。搭載GPUの影響はほぼ受けない。
【CINEBENCH R15ベンチマークテスト ~ 過去レビューPCとの、マルチスレッド比較 】ワットチェッカーで、消費電力をチェック
まず、このLatitude 9510 2-in-1 実機での消費電力を測ってみた。コンディションは 「バッテリー満充電、ACアダプタ接続」である。アイドル時(待機時)では、ディスプレイ輝度最大時で6W、輝度最小だと5Wだった。1Wしか差がなかった。
続いてベンチマークテストでは、「ディスプレイ輝度最大時」 で実施。ストリートファイター4の測定中では、43~50Wあたりの変動だった。ベンチマークテストでの消費電力はシーンにより変動がある。そのため、比較的よくみられた数値をワットチェッカーを眺めながら直感的に判断した。ざっくりとした目安で厳密性はない。CINEBENCH R15マルチスレッドでは前半37Wあたりのピークを過ぎた後33Wあたりで安定。
アルミ削り出しボディ & 360度回転するヒンジ
Latitude 9510 2-in-1は天板とパームレストが「アルミ削り出しボディ」のため、高級感は手にとってすぐに分かる。CNC機械加工によって、アルミの塊(インゴット)から筐体パーツを削り出している。CNCとは「Computer Numerical Control 」の略であり、アルミの削り出し工程において、移動量や移動速度などにコンピュータ数値制御を用いている。削り出されたアルミボディはつなぎ目が少ないユニボディであり、鋳造ボディよりも高い堅牢性と美しい質感を持つ。
詳しくは、こちらのコンテンツにて → 【 CNC機械加工の 「アルミ削り出し」 ボディ 】
アルミ天板には浅めのヘアライン加工。アルマイト加工でさらっとした手触り。アルマイト加工(陽極酸化処理)とは酸化皮膜を生成させる表面処理で、これにより耐食性と耐摩耗性が向上する。天板中央には少し窪んだ状態でクローム調のDELLロゴが配置されている。
筐体のエッジはダイヤモンドカットで面取り処理。
吸気口は大して広めではない。2本の横長スタンドが配置され、その隙間から吸気するエアーフロー。底面の材質を確認したところ、どうやらポリカーボネート(工業プラスチック)と思われる。天板とパームレストが高級なアルミ削り出しなので、底面だけ材質にギャップを感じるところ。しかし底面にはシリコン・コーティングが施されており、プラスチック感はわかりにくい。シリコンでしっとりした手触りになっている。
底面全体が内部アクセスのための「底面カバー」となっている。DELLサイトによれば、冷却音が静かなカーボン ブレード ファンを搭載しているとのこと。ヒートパイプは1本ではなく、2本のパイプでより効果的に熱を除去する・・とのこと。排気口が2つあるので勘違いしそうだが、シングルファンの内蔵である。
DELLサイトによれば、6セル 88 WHrバッテリー搭載時は、DELL史上最長の「34時間11分間」のバッテリー持続時間を実現したという。※構成:Core i5-10210U、8 GBメモリ、256 GB NVMe SSD、WLAN、フルHDタッチにて、MobileMark 2014ベンチマーク テストに基づく。
360度回転するヒンジ構造
360度回転するヒンジ(蝶番)構造となっているため、ディスプレイを後方へ折り、回転させるとタブレットPCに変形できる。ディスプレイの180度オープンができるわけで、外部ディスプレイに接続したときなどは妨げにならず便利。ヒンジはヘアライン処理されたメタル外装。ヒンジの上にスタンドゴム(緩衝材)が取り付けられており、ディスプレイを開いたときの接触面となる。
ディスプレイをある程度まで開くと、キーボード面に勾配がつく機構(リフト・ヒンジ)。チルトスタンドの効果があり、微々たるものだが傾斜面になったキーボードで打ちやすくなる。さらに底面側に空間が生まれるので、吸気スペースも拡張される。
ノート・モードのデザイン
2-in-1といっても、ほとんどノートパソコン。
右側面のデザイン。USB端子は奥側に配置されているので、有線マウスを接続してもケーブルが煩わしくなりにくい。
左側面のデザイン。こちらも端子群が奥に配置されており、ケーブルが邪魔になりにくい。
タブレット・モード
360度回転で折りたたんでタブレット・モードに変形。一定の角度まで曲げると、キーボード操作は無効になるので誤操作の心配はない。
この実機の測量では1.677 kgなので、ノートならともかくタブレットPCとしては重量級である。これは本来はノートPCそのものであるため、「2-in-1タイプ全般に言えるデメリット」である。2-in-1タイプを選ぶ場合は、「ノートパソコンがあくまでメインであり、タブレット用途はおまけ機能」と捉えておけば、購入後の後悔はないだろう。やはり、軽量でお手軽な専用タブレットPCとは、ニーズがちょっと変わってくる。
そしてタブレットモードの縦位置利用。ジャイロセンサーにより自動で画面が回転する。(任意で回転ロックも可能)。支えている手の指先では、本体背後キーボードのプチプチ感が気になってしまう。これは折り曲げ式 2-in-1の定めか。
4辺が狭額のディスプレイであるため、掴むスペースがあるのはヒンジがある辺だけ。狭額はスタイリッシュなのだが、タブレット用途では掴む場所が限られてしまう。掴むというより手のひらに載せて傾けるとか、地面に置いて傾けるといった使い方がスタンダードになりそうだ。そもそもタブレットとしては重いし。
タブレット形態を様々な角度からチェック。
テントモード
ノート形状からタブレット形状への、可変途中を利用した応用的なモードである「テントモード」。 角度次第では地面の設置スペースが最も少なく、手軽に配置できるモード。さらに無線のマウスやキーボードを追加して、一体型パソコン風に使うのも一興である。手前の机上スペースが広く使えるので、資料を広げたりと仕事用にも使える。
テントモードで上から見た様子。
スタンドモード
テントモードの状態で、キーボード面を地面に伏せた格好が「スタンドモード」。タブレットPCをスタンドに置いたような感覚で使える。視界にキーボードが入ってこないので、映画鑑賞などに向いている。キーボード面を地面に伏せるため、汚い場所ではキーボードが汚れてしまうのがデメリット。
15インチ 光沢 ディスプレイ 【広視野角】 (解像度1920 × 1080)
4辺が狭額のディスプレイで、ほとんどフレームレスの世界。「Infinity Edge画面」という。15インチ画面に1920 × 1080の解像度搭載。
実機を見たときには気が付かなかったが、マニュアルのスペック表をみると、画面サイズは一般的に多い15.6インチではなく15インチだった。15.6インチ(15.55インチ / 対角線395mm)、15インチ(14.96インチ / 対角線380mm)という違いがある。DELLサイトの表記が15インチだったので、15.6インチを略したのか否か確認したまで。
高解像度で細かい表示になるため、DELLの初期設定および推奨設定では125%拡大になっているが、掲載写真では拡大なしのドットバイドット表示(100%)に設定し直している。15インチ画面に「1920 × 1080のドットバイドット表示」は細かい見え方になるが、人によっては許容範囲であろう。長時間のテキスト読みで疲れるようなら、適宜に拡大設定をすればいい。拡大時に発生する一般的な「にじみ問題」がネックであるが、軽減する機能も付いている。※ディスプレイの見え方に関しては、視力や好みの違いにより意見が分かれるので正解・不正解はない。
最小5mm幅!4辺フレームレス・デザイン、IR(赤外線)カメラ仕様
最も狭額な左右のフレームは幅5mmほど。上部ディスプレイベゼルも狭額で、しかもWebカメラを内蔵している。
マニュアルを見る限り標準搭載と思われるが、IR(赤外線)カメラ仕様になっており、ベゼルにIR エミッタ、IRカメラ、近接センサー、カメラ ステータスLED、周囲光センサー(ALS)が搭載されている。Windows Helloを使うことで、覗き込むだけでログインできる。キーボードでパスワードを入力する手間が省けるハンズフリー機能。
ディスプレイベゼルの上方、エッジ部分に4つもマイクを内蔵している。
光沢 ディスプレイ 広視野角!強化ガラスのGorilla Glass DXを採用
Latitude 9510 2-in-1では、光沢 ディスプレイにCorning社の強化ガラス:Gorilla Glass DXを採用している。さらに反射防止、汚れ防止のコーティングを施している。
DELLサイトによれば、「特殊ガラス・メーカーのCorning社が開発したGorilla Glass DXは、最大9%の反射率削減を実現。画面の耐擦傷性は最大15倍。Gorilla Glass 5に比べてほぼ2倍の損傷耐久性を実現」という。
この実機では液晶パネルにAU Optronics(BenQグループ)製の【AUO107D】を採用。パネルの詳細は不明だが、見たところ広視野角IPSパネルの類であろう。広視野角だと、極端な角度から視聴しても、色ムラや色調反転などの色度変移が起きにくい。複数人で観るようなシチュエーション、つまり様々な角度から視聴する場合にも好都合。オンラインマニュアルのスペック表記によれば色域 sRGB100%カバーだそうだ。
ARコーティング、つまり低反射コーティング。まあ、テラスほどの光量であれば低反射にも限界はあるが、べた~っと画面が暗くなる様子はなく、低反射コーティングのありがたみは感じる。
光沢ディスプレイなので、コントラストが高く黒の引き締まった画質を楽しめる。ただし照明や日光の当たる角度により背景の映り込みが生じるので、環境に応じて角度や照明の調整が必となる。ただ、AR(アンチ リフレクション)コーティングが施してあるので、非コーティングのDELLノートよりも比較的映り込みは軽減されている。
AR(アンチ リフレクション)
AR(アンチ リフレクション)コーティングとは反射防止加工のこと。その仕組は、画面に射し込む「入射光」と跳ね返った「反射光」の角度を合わせることで干渉させ、映り込みの原因となる正反射を抑制するものである。(光の干渉効果を利用)。スパッタリング(真空めっき)などで、表面にフッ化マグネシウムなどの薄い膜を作りコーティング(薄膜)することが、一般的に知られている。ディスプレイ基礎知識
- 広視野角とは : 液晶パネル(TFT液晶)の駆動方式
- ディスプレイ表面処理 ~ 光沢(グレア)と非光沢(ノングレア)
アルミ削り出しの高級パームレスト
天板と同じくアルミ削り出しのパームレスト・ボディ。かっちりした堅牢性と高級感が良いアルミにヘアライン加工。エッジはダイヤモンドカットと思われる面取りがされている。
トップ ファイアリング方式スピーカーを、キーボードの左右に配置。スピーカー出力が「平均 4W 、ピーク 5W」で、一般的なノートの出力(平均2W、ピーク2.5W)よりも高出力。最近のノートはわりと娯楽にもいけるサウンドクオリティだが、Latitude 9510 2-in-1ではさらにワンランク上の印象。サブウーファは無いが低音もよく再現されている。
クリックボタン一体型のタッチパッド。ガラス製のタッチパッドで、下地のグレーカラーが磨りガラスで透過しているデザイン。タッチパッド上に搭載されるNFC(Near Field Communication)リーダーはオプションとなっている。
タッチパッドのエッジはダイヤモンドカット加工により、高級感を演出している。
ダイヤモンドバイトという「精密金型加工に適した刃先の道具」で金属を削るため、ダイヤモンドカット(ダイヤカット)と呼ばれる。アルミの地色を削り出す表面処理加工法であり、金属を削り出したそのままの肌がデザイン性を高める。ただの面取りと言わず、ダイヤモンドカットと呼んだほうがより丁寧でしょう。
キーボード(英語版の場合)
日本語キーボードまたは、この英語キーボードが選べる。いずれもバックライト機能付き。
英語キーボードの右側。
左側。
キーストロークは1.5mmほどあり、最近(2020年)のノートPCとしてはわりと深めで、しっかりした押下が感じられる。
キーボード枠に収められた通常版の電源ボタン。
ほかにオプションで指紋認識リーダー統合型電源ボタンもある。「Touch FP Reader in Power Button」と書いてあれば、指紋認識リーダー統合型電源ボタン。このFPとはFinger Printであり、非常にスペックの表示が難解。
ホームポジションの様子。
バックライト・キーボード機能を搭載している。(F5を繰り返し押すことで、ライトのオンオフおよび、2段階の調光可能)。薄暗い会議室や、寝室などとっさの使用でも室内照明を点けずに操作することができ、わりと重宝する機能である。機能がオンのときは、キーに触れると自動的に点灯する。しばらく操作をしないと自然に消灯する。
最新情報など、詳しくはDELLサイトへ
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