右側面にある端子の特徴を解説します。転送速度は公称されている理論値なので、動作環境によって実測値は変わります。
USB端子(USB2.0)
外付けドライブやマウス、プリンターなど多くの周辺機器とつなぐことのできる端子です。単純にUSBと呼ばれていますが規格はUSB2.0で、480Mbps(1秒間に60MBの転送速度)と高速。旧規格であるUSB1.1と互換性を持ちます。
当然速度を出すには、つなぐ周辺機器がUSB2.0仕様でなければなりませんが、今売られている物はほとんどUSB2.0仕様です。
パソコンの電源が入ったまま、ケーブルを抜き差しできる「ホットプラグ」に対応しています。
昔のUSB1.1仕様の周辺機器をつなげた場合の速度は、USB1.1のままです。
(Lowスピードで1.5MB/1秒間、フルスピードで12MBの転送速度)。
Express Card スロット
スロットにExpress Cardを搭載することで、機能やインターフェース(接続端子)の追加ができます。
サイズ幅34ミリのExpress Card/34、サイズ幅54ミリでL字型のExpress Card/54の規格に対応しています。
Express Cardの一例です。これはExpress Card/34タイプのUSB端子増設カードです。
従来のノートパソコンに使われてきたPCカード(Card Bus)とは互換性がありません。
ワイヤレススイッチとWi-Fi Catcher
白のプリント文字があるのがワイヤレススイッチです。
ワイヤレスLANやBluetoothなど無線環境をオン・オフにしたり、取り込んだりできます。
ちなみにBluetoothとは、IBM、インテル、東芝などが提唱している無線通信技術で、対応のワイヤレスのマウスやキーボード、プリンタなどが無線で使えます。Bluetoothは、レシーバー1つで複数の対応周辺機器を併用でき、10m以内であれば障害物があっても電波を通します。Bluetooth(レシーバー)を内蔵するメリットは高いです。
Bluetoothを使うには、カスタマイズで選択する必要があります。
ワイヤレスLAN
ワイヤレスでインターネットをするなら、カスタマイズで「ワイヤレスLAN」を搭載します。ここでいう「ワイヤレスLAN」とは、受信器になる子機のことで、「無線LANクライアント」とも呼ばれます。
無線環境にするには、さらに発信器の親機が必要になります。こちらは「アクセスポイント」といいます。親機はDELLで同時購入しても別途購入しても構いませんが、使う以上、ワイヤレスLAN規格を知っておく必要があります。
カスタマイズにおいてワイヤレスLANの種類に「802.11 a/b/g対応」「802.11 a/b/g/n対応」などと表記されています。
ワイヤレスLANに関する世界標準が「IEEE802.11」という規格で、さらに「a」「b」「g」「n」の種類に分かれています。どの規格を使うのか、はっきりしておきましょう。
「IEEE802.11g」の特徴
現在、主流となっている無線LAN規格。
通信速度は最大54Mbpsですが、これは理論値で実際は最大30Mbpsくらいです。通信速度が速くて、障害物があっても電波が減衰しにくいメリットがあるので2階建ての家でも問題なく使えます。
デメリットとして電子レンジのノイズに干渉し、通信速度の低下となることがあります。近所に「IEEE802.11g」のユーザーがいた場合、電波が干渉することがありますが親機の設定でチャンネルを変更することで解消できます。
「IEEE802.11b」の特徴
少し古い規格になりますが、現在主流の11gと互換性があります。
内容は11gとほぼ同じですが、通信速度が最大11Mbpsなので低速です。
「IEEE802.11a」の特徴
11gと同じく、通信速度は最大54Mbpsです。
電子レンジの干渉を受けないし、近所に無線LANのユーザーがいても干渉にくいのがメリットです。しかし、対応機器が高価で、障害物による電波障害があるところがデメリットです。
「IEEE802.11n」の特徴
実効速度で100Mbps以上を目指している規格。(2009年6月時点ではまだドラフト版で、最大転送速度は600Mbpsとされる。)
従来の(/a/b/g)とも互換性があり、親機(アクセスポイント)を変更することなく、さらに安定した通信が可能となります。
通信速度の見方
通信速度を表す単位で、「〜Mbps」を目にすることが多いと思います。これは「Megabit per second」の略で、1秒間で何メガビットのデータを転送できるかを表しています。単位がビットなので、ちょっと私達にはなじみがないですよね。ですからバイトに置き換えてみましょう。8ビットは1バイトをなので、8で割ればいいのです。例えば、100Mbpsなら、1秒に12.5MBのデータを転送できるということです。 |