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ご飯とおかずを同時調理、蒸しプレートで最大4種類の同時調理!
2つの鍋を内蔵する、ツインシェフ!使用レビュー
Shop Japanのツインシェフをレビューする。2つの鍋を内蔵しており、ご飯とおかずが同時に調理できるというもの。製品特徴をシンプルに言うと、電気調理器を2台、ひとつの筐体に一体化させた製品。操作パネルは1つだが、鍋1号か、 鍋2号かを選択して切り替えるため、連動性はなく「調理タイミング、調理時間、調理温度、タイマー」が個別に扱える。同時調理の魅力というより、2台分の電気調理器が「筐体と電気コンセントの一本化で扱いやすい」という魅力だろう。今回レビューするツインシェフ実機の型式は、SA-FRD2501-Jである。
ツインシェフの特徴~まとめ

- 450Wの調理器を2台一体化したようなもの(同時使用で合計900W)
- 操作パネルは1つだが、鍋1、鍋2というように操作対象をボタン一つで切り替える
- 2つの鍋に連動性がなく「調理タイミング、調理時間、調理温度、タイマー」が個別に使える
- 1.8リットル(白米4合炊き)の鍋を2つ内蔵。フッ素コーティングあり
鍋の型に左用・右用は無い(まったく同じ型) - ご飯と汁物であれば4人前でいけそう。(おかわりや大盛りを想定するなら3人前)
- 幅410mmなので、PCプリンタくらいの存在感で設置しやすい
- 鍋や蒸しプレート、内ぶたは食洗機に対応
- 調理メニュー10項目 : 炊飯、玄米、炊き込み、雑炊、おかゆ、煮込み、スープ、蒸し、ケーキ、ヨーグルト
その他 2項目 : 温め直し、手動
- 最適な火加減と調理時間で自動調理するので焦げ付きにくく、吹きこぼれがない
- 予約タイマー最大12時間 ※予約できないメニューもある
- 調理温度は35~130℃の間だが、調理時間で制限がある。
例えば91~130℃の最大調理時間は2時間。 - 調理時間の設定では、1分~12時間の間だが、調理温度で制限がある。
例えば12時間の調理なら、温度は35~60℃。 - ボタンはタッチセンサーなので、押して凹む動作はない
- デメリット
- 蒸しプレートはオマケ的な量しかできない(2人前なら許容範囲)
- 調理メニューがダイレクトにワンタッチで選べないところは面倒くさい
- 保温マークが「保温中」だけでなく、「調理完了後は保温する」サインでもあるので紛らわしい
- 予熱中が「加熱」マークなので、「調理」と紛らわしい
- 露受けタンクがないので、溝に溜まった露をキッチンペーパーで拭き取る
- フタは取りはずして洗えない。(内ぶたは可能)
- 1つの鍋しか使わないならスペースの無駄。廃棄処分するときは2台分の調理器を失うことになる
ツインシェフのデザインと構造
ツインシェフのサイズは幅410mm、高さ210mm、奥行き300mm。重量は約5.2kgほど。PC周辺機器で例えるとプリンタくらいの存在感。1.8リットルの鍋を2つ内蔵しており、ひとつの鍋では450Wとなっている。つまり2つの鍋を同時に使ったときは消費電力が合計900W。機能としては鍋ごとに独立しているので、操作パネルが兼用なだけで「2つの450W調理器をひとつの筐体に一体化しただけ」と理解すれば話が早い。鍋同士にに連動機能は無く、至ってシンプル。
幅410mmなので、電子レンジの棚にも置けるサイズ。
ツインシェフの前面と操作パネル。筐体は全般的に光沢面が多く、ホワイトとグレーのカラーリング。おしゃれ家電のデザインではなく、癖のないスタンダードな印象。
左右側面と背面。この側面はスチール素材になっており、それぞれに排気口のスリットが設けられている。カラーはややグレー寄りのホワイト。左右側面のスチールが少々ベコベコとしなるが、使用上では問題ないだろう。
店面のフタ部分。
蒸気孔をそれぞれの鍋ごとに1つずつ配置。火傷するので触らないよう注意喚起のシールが貼られている。また、周囲をクロム調のメッキでデザインされており、囲いの内側に蒸気孔が存在するアピールになっている。
フタのオープンボタン。鍋が独立しているので、ボタンも2つある。
もちろん、フタの開閉もそれぞれ独立している。
フタを両方開けた様子。蒸しプレートが鍋の上に乗っている状態。
2つの鍋がセットされている様子。鍋や蒸しプレートに右用・左用はない。混同して使える。
鍋を取り外すと、IH調理器の構造が確認できる。使用の際、この空間に異物が入らないように要注意。
フタ部分の蝶番ギミック。露受けのタンクはない。
底部。滑り止めゴムの配置は2箇所。振動する調理器具ではないからだろう。そして仕様ラベルの貼付があり、形式:SA-FRD2501-J、50/60Hzのインバーター式、消費電力450W×2、電気用品安全法に基づいたPSEマークなど記載されている。
電源ケーブルの長さは約130センチ。コンセントに挿すと、チャララン♪と音が鳴る。パネルボタンはタッチセンサーなので押すタイプではない。
蒸しプレートと内鍋、そして付属品
鍋の上に蒸しプレートが置かれる構造。
鍋の型に左用・右用は無い。まったく同じ型なので左右を気にせず設置できる。鍋も蒸しプレートも食洗機対応。
蒸しプレートの材質はポリプロピレン。マニュアルにも耐熱温度の記載がないが、同じポリプロピレン素材の付属しゃもじが160℃なので、おそらくその辺だろう。蒸しプレートには折りたたみ式の取手が付いている。
コーティングされた鍋は白米4合炊き鍋。2つの鍋を使えば8合炊きになるので、炊飯器のみで考えれば大家族でも対応できそうだ。具材と水の総量はMAX線以上に入れてはならない。またフッ素コーティングに傷がつくので、この鍋のまま米とぎをしてはならない。蒸しプレートを使うときは、空焚き防止の為、白米または玄米「1」の目盛り以上に水を入れておくこと。
メーカーが狙ったかは知らないが、蒸しプレートが重ねたときの傷防止になりそう。
180ml 計量カップ、イボイボ付きのしゃもじ、小おたまが付属する。3つとも材質はポリプロピレンだが、しゃもじとおたまは耐熱温度160℃、計量カップは100℃/-20℃となっている。
ツインシェフ取扱説明書。
パッキンのお手入れ構造
「内ぶた取り外しボタン」を上に持ち上げると、内ぶたが外れる。もちろん、内ぶたもそれぞれ独立している。なお、内ぶたを外しているときは、フタが閉まらない機構になっている。内ぶたは食洗機に対応している。
外周部のパッキンは外せない。裏側を見るとプラスチック(ポリプロピレン)に挟んでネジで固定されているのが分かる。中央よりの円形パッキンは取り外せる。
次は蒸気弁の取り外し。南京錠マークに合わせて回すと取り外しや取り付けができる。マークはちょっと見えにくいので、視力の弱い人は取り外しが難儀するかもしれない。
蒸気弁の外側パッキンは3つある。
蒸気弁の内側も洗える。内側にはOリングのパッキンがついている。
ツインシェフの操作パネル
電源コンセントを挿し通電するとディスプレイ表示が「ーーーー」となり、使うの鍋の選択をする。※左側の鍋「1」か右側の鍋「2」かを選ぶ。何もしないで1分経過すると、最初の状態「ーーーー」に戻る。
選択できるメニューは「炊飯、玄米、炊き込み、雑炊、おかゆ、温め直し、煮込み、スープ、蒸し、ケーキ、ヨーグルト、手動」の12項目。料理では10項目ある(”温め直し”と”手動”は料理名ではないので)。
メニュー選択移動は-と+ボタンを使い、ひとつずつ送りながら選択していく。ダイレクトにワンタッチで選べないところは面倒くさい。選択中のメニューは点灯するが、写真では撮影タイミングの都合上、点灯中のところが消えている。
例えば「雑炊」を選ぶと、10分と出るがこれは「初期設定の調理時間」。そこから「設定」で任意の時間を選べる。さらに「タイマー」で予約の追加設定をする手順だが、メニューによって予約できないもの、調理時間の幅などが決められている。ちなみに雑炊は予約タイマーできない。タイマー時間は「調理が完了する時間」である。
ツインシェフ 調理設定時間一覧
各メニューの初期設定調理時間、設定できる調理時間、予約タイマーの有無と設定可能時間はこの通り。調理時間において、「炊飯」と「炊き込み」は分量に応じた自動設定になっている。これを見る限り、調理温度の最大は130℃のようだ。
※12項目のうち、料理では10項目ある(”温め直し”と”手動”は料理名ではないので)。「雑炊、おかゆ、煮込み、スープ、蒸し」は調理開始前に予熱時間がかかるので、設定時間+予熱時間となる。
![]() 取扱説明書に 掲載されているレシピ (2019年9月発行分) |
料理名 | 使うメニュー |
玄米 | 玄米 | |
五目炊き込みご飯 | 炊き込み | |
卵雑炊 | 雑炊 | |
芋粥 | おかゆ | |
カレー | 煮込み | |
筑前煮 | 煮込み | |
ミネストローネ | スープ | |
豚汁 | スープ | |
鯛の酒蒸し | 蒸し | |
茶碗蒸し | 蒸し | |
スポンジケーキ | ケーキ | |
ヨーグルト | ヨーグルト | |
中華丼 | 手動 | |
温泉卵 | 手動 | |
ローストビーフ | 手動 | |
サーモンのコンフィ | 手動 |
あれこれ使いこなすなら「手動」がメインとなりそうだ。
「手動」の設定方法
「手動」では、鍋の選択⇒手動メニュー⇒調理温度の設定となる。調理温度は35~130℃の間だが、調理時間で制限がある。例えば91~130℃の最大調理時間は2時間。
調理時間の設定では、1分~12時間の間だが、調理温度で制限がある。例えば12時間の調理なら、温度は35~60℃に限られる。
ツインシェフで調理実践~白米と豚汁のツイン調理&蒸し野菜!
今回は白米と豚汁、蒸し野菜のヘルシーメニューでツインシェフをトライしてみた。
左の鍋(仮称名:鍋1号)で炊飯
鍋1号に4合の白米をセット(この鍋での米研ぎは厳禁!)。その上には蒸し野菜をセットしてフタをする。まだ鍋2号の準備ができていないが、そもそも機能が独立した鍋なので(連動性はないので)、鍋1号を先行させて調理スタートさせる。
操作パネルでは鍋1号の切り替えにして、メニューが「炊飯」になっているのを確認して、OKボタンに触れる。炊飯では調理時間の設定はないのですべてオート。もし予約タイマーを使うなら、最大12時間後に調理完了が可能。
※ボタンはタッチセンサーなので、押して凹む動作はない。センサーは音が鳴るので認識されたことが分かる。
右の鍋(仮称名:鍋2号)で豚汁
すでに鍋1号は調理中だが、鍋2号で調理する豚汁のセットをする。すでに我流だが、豚汁の具材をフライパンで炒めて下ごしらえ完了の状態で鍋2号に投入した。洗い物を増やしたくない方は、そのまま生の状態で鍋にセットするといいだろう。マニュアルでは味噌を入れた状態で煮込んでいるが、これは加熱調理後に味噌を入れてもいいだろう。こちらにも蒸し野菜をセットした。(サラダでも良かったけど、今回はレビューなので蒸す。)
右のボタンに触れて鍋のモードを鍋2号にする。
なお、同時調理中または保温中、表示確認したいほうの鍋を、1と2のボタンでいつでも切り替えられる。アクティブな方が番号点灯し、非アクティブのほうは番号が点滅している。
-と+ボタンで「スープ」を選択すると、初期設定の30分調理時間が表示される。今回はすでにフライパンで加熱済みなので「設定」「-/+」ボタンを使い、15分に時間を短縮させた。OKボタンで実行。
ちなみに「保温」マークが常に点灯しているが、これは「保温中、または調理完了後は保温する」というサイン。「加熱」マークは予熱中、調理マークは調理中を指す。加熱と調理が紛らわしいので、なぜ加熱を「予熱」にしなかったのが不思議だ。
マークが保温のみになっており調理完了。この状態だと調理のカウントダウンではなく、保温経過時間となっている。これも鍋1号、鍋2号の切り替えボタンで、それぞれの表示に変わる。調理中も保温中も変わり映えしないのが判断しづらいところだが、「保温のマークのみ」なのかで確認するしか無い。
一気にご飯、汁物、おかず(蒸し野菜だけど・・)が同時に調理完了!4人で食べるなら(おかわりなし)、ご飯・汁物の量は問題なさそう。おかずは別途作る必要があるだろうな。
蒸しプレートを置く皿がいるな。
4合炊きの炊飯器と同等で遜色なし。鍋を2つ使えば8合炊きOK。「鍋1号で固めのご飯、鍋2号で柔らかめのご飯」というように炊き加減を変えられるから、お年寄りと住んでいるご家庭には、「同時炊き分け炊飯器」になる。
豚汁を盛り付ける。付属のお玉がちっせえなあ。
盛り付けに時間がかかるので、普段使っているお玉に変更。傷防止のため、金属のお玉は使わないほうがいいだろう。鍋が狭いこともあるし。
上部から蒸気を取り込んで蒸している構造なので、蒸した野菜の汁が下の鍋に落ちることはない。ご飯や豚汁の蒸気で蒸す分には問題ないが、匂いのきつい料理だと蒸し野菜に多少の影響はありそうな予感。
うちは2人家族だが、ツインシェフの調理した分で晩飯終了。蒸し野菜は完食、ご飯と汁は半分残ったので翌日の朝食にした。
露受けタンクがないので、露はどうなるかというと・・、鍋周りが全般的に溝になっており、ダイレクトに垂れる構造。露を溜めておくわけにもいかないので、一定量になったらキッチンペーパーで拭き取る。これは毎食、必要な作業になるだろう。また、フタを取り外して洗えないところは残念なところ。
まとめ
製品特徴をわかりやすく言うと、1.8リットル鍋(白米4合炊き鍋)の電気調理器を2台、ひとつの筐体に一体化させた製品。操作パネルは1つだが、鍋1号 / 鍋2号を切り替えるため、連動性はなく「調理タイミング、調理時間、調理温度、タイマー」が個別に使える。同時調理の魅力というより、「2台分の電気調理器が、筐体と電気コンセントの一本化で扱いやすい」という魅力だろう。デメリットを挙げるなら、「ほとんど1つの鍋しか使わないならスペースの無駄。廃棄処分するときは2台分の調理器を失うことになる」こと。
ご飯と汁物であれば4人前でいけそう。(おかわりや大盛りを想定するなら3人前)。ただし蒸しプレートの量は微々たるものなのでせいぜい2人前くらい。一人暮らしにはうってつけかと思われる。大家族の場合でも、物は使いようで「炊飯器と割り切って、硬めご飯 / 柔らかご飯の同時炊き」というアイデアもある。汁物なら赤味噌、白味噌で分けるとか、好き嫌いの具材で分けるとかなど。
10合炊きの炊飯器と並べてみた。ツインシェフは、小型の炊飯器2台分くらいの筐体サイズ。奥行きはまずまず短いほうかと思われる。ツインシェフのレビューは以上!