熱冷却効果の高いBTXシャーシ
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「DELLパソコン使用レビュー」
XPS 420(現:XPS 430)はBTXシャーシが採用されています。
BTX(Balanced Technology Extended)とはインテルが提唱するデスクトップパソコンの新しい設計のことです。規格自体は2003年に発表されました。2006年ごろちょっとしたブームになり、DELLのDimension
9200などにも採用されていました。主流がATXに逆戻りしている今日ですが、XPS 420で久々にBTXの登場です。
通常、 パソコンパーツが熱を持つと動作不安定、または故障につながります。そこで冷却用のファンが取り付けられ、常に冷却しながら作動しています。このBTXとは、空気の流れをうまく利用して、ファンによる騒音を抑え、効率よく冷却する新設計です。
一般的なパソコンではATXシャーシ、またはそれに近い冷却構造をしていますが、まずそれから解説します。
発熱量の高いCPUを冷やすために、CPUクーラー(CPUファン)が直接取り付けられています。
パソコン本体背面に取り付けられた排気用ファンによって、パソコン内部の空気を排出します。そのことにより新しい空気が取り込まれ、パソコン内部に熱がこもらないようします。
このATXは最低でも冷却ファンが2つ以上必要なので、騒音の原因にもなります。また、冷却しなくてはならないパーツ(水色で表示)に対し、冷却効果がまばらというデメリットがあります。そこでBTXの登場です。
パソコン本体の前面にCPUクーラー(CPUファン)が取り付けられています。パソコンの前面から吸気されます。このファンは大口径なので、少ない回転数で済み、騒音が抑えられます。
CPUクーラー(CPUファン)の取り込んだ空気は一直線に突き進みます。それに沿って冷却すべきパーツ(水色で表示)が並べられているため、効率よく熱を奪っていきます。冷却すべきパーツとはCPUやチップセットなどです。
背面に到達した空気のほとんどは、外へ排出されます。一部跳ね返った空気がメモリや拡張カードに当たり、冷却します。
背面に空気が突き抜ける仕組みなので、背面には冷却ファンが付いていません。そのため静音性を実現しています。
このBTXは、高発熱で悪名高きPentium D(2006年頃主流だったインテルCPU)の時代に次世代規格として期待されましたが、低発熱のCore
2 Duoの登場で、存在意義が薄れてしまいました。構造上では理想的ですが、CPUなどがBTX専用でなければならないこともあり、普及しませんでした。 なぜ、XPS 420で採用されたかは不明です。Core 2 Quad プロセッサーはCore 2 Duoよりも発熱性があるので、その対策なのでしょうか?
BTXのパソコンは前面から空気を取り込むため、通常、デザイン的特徴として前面に大規模な吸気ダクトがあります。しかしXPS
420の場合は、前方両サイドに溝があり、そこから吸気しています。前面に大きなダクトを取り入れたデザインにしたくなかったのでしょう。
前面下部に補助的なダクトが付いているだけです。
横から大口径冷却ファンを覗かせる。
両サイドを塞ぐような隙間への設置は避けた方がいいでしょう。
グラフィック・コントローラ
XPS
420はグラフィック機能においても高性能設計なので、低処理能力のオンボード・グラフィックがありません。つまりグラフィックカードを強制的に選択することになります。
グラフィックカードを搭載するということは、モニタへ接続する端子を意識しなくてはなりません。デジタルのDVIとアナログのVGA(D-sub15ピン)がありますが、VGAがないグラフィックカードもありますので、すでに所有しているモニタと接続するときはDVIとVGA端子の確認をしておきましょう。
DVIが2つあるグラフィックカードなら、2つのモニタに同時出力できるデュアルモニタが楽しめます。
アナログ接続の「VGA」(別名:D-Sub15ピン)
DVI端子が主流となった今ではマイナーとなっています。液晶モニタへ出力されたアナログ信号は、A/D変換といってデジタル信号に変換されます。信号の経由は「デジタル信号→アナログ変換→デジタル信号」となるため、もとのデジタル信号のままの出力になりません。そこで歪みが生じ、DVIよりも画質が悪くなります。
DVI端子 【Digital Visual Interface】
そのままデジタル信号を出力できるのでデータに劣化がありません。
DVI端子には「DVI-D」と「DVI-I」の2タイプあります。解像度が2560×1600のような大画面30インチモニタとつなぐ場合は「デュアル
リンクDVI」が必要になります。
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