CULVノート！Inspiron 1300 / 1100シリーズ

2008～2009年ごろブレイクしたAtom搭載ミニノートの後釜として、2009年末ごろにCULVノートというジャンルが生まれた。（CULV＝Consumer Ultra Low Voltage　※直訳すると”消費者向け超低電圧” ）。DELL製品では、「コンピューターモデル名」でInspiron 1300 / 1100シリーズ。販売名では「画面サイズ+Z」で13ｚとか11zと言った。ただし、zが付けばCULVノートというわけではない。

この当時（Coreマイクロアーキテクチャ世代）、一般的なノートのCPU（Tシリーズ）はTDP35Wあたりで、省エネ版（Pシリーズ）でも25Wくらいだが、CULVノートでは10W以下という超低電圧・低消費電力CPUを搭載している。※Coreマイクロアーキテクチャの超低電圧版CPUには、Core 2 Solo、Core 2 Duo SUシリーズ、一部のCeleronシリーズなどがある。

CULVノートではミニノートのようにスリムで軽量で携帯しやすいデザインが可能となる。それでいて一般的なノートパソコンに迫る性能。 ”Atomでは性能が物足りない”と思っていたユーザーには、待望の製品となった。なお、これらの超低電圧版CPUがゲーム・モバイルノートに採用される例もあった（どちらかというと理想的ではないが・・。）。

2010年、次世代Nehalemへの移行期とともに「CULVノート」というキーワードは死語となり、1年間ほどのプチ・ブームで終わった。ただし、以後インテルのUltrabook準拠を発端とするUシリーズや、Haswell設計第4世代Coreプロセッサ Yシリーズとして低消費電力・低電圧化の発展につながっていった。

2010年のレビュー

2010年3月論評
Coreマイクロ
（SUシリーズ）

超低電圧版Core 2 Solo、Core 2 Duoが搭載可能「CULVノート」
Inspiron 13z（1370）

2009年10月発売の13.3インチCULVノート。超低電圧版Core 2 DuoやCore 2 Soloが搭載可能。チップセットは、GS45 Express。内蔵するオンボードグラフィックはGMA 4500 MHDで、HDコンテンツの再生支援機能を備える。またはオプションでNVIDIA GeForce G105Mの搭載が可能。

構成：Core 2 Solo SU3500 + オンボードグラフィック（GMA 4500MHD）

DELL Inspiron 13z（1370）レビュー

2010年3月論評
Coreマイクロ

Inspiron 11z（1110）

11.6インチCULVノート。Atomミニノートよりも性能が高い「CULVノート」の幕開けモデル。超低電圧版Celeron搭載。チップセットは、GS45 Express。内蔵するオンボードグラフィックは、GMA 4500 MHD。HDコンテンツの再生支援機能を備える。実機ではCeleron 743 搭載。

構成：Celeron 743 + オンボードグラフィック（GMA 4500MHD ）