電源供給の制約
搭載される電源ユニットは、モデルによって定格出力に違いがあります。エントリーモデルは250Wほど、ミドルで300W〜、ハイクラスになると700W近くあります。エントリーモデルはライトユーザーが購入しますので、700W搭載することはコスト的にもありえませんよね。
特にハイスペックなグラフィックカードは消費電力が大きく、先ほど紹介した「GeForce 8800 Ultra」は200Wを超えるといいます。
さて「GeForce 8800 Ultra」を250Wのエントリーモデルに搭載したらどうでしょう。PCI Express×16という規格は同じですから、物理的な搭載は可能です。しかし、電力不足でシステムダウンすることは目に見えています。
ここで、「250Wの電源だから200Wのグラフィックカードなら大丈夫なのでは?」と思わないでください。
電源供給は各パーツにも必要なので、何Wのグラフィックカードなら大丈夫なのか判断するには、ちょっとした電源ユニットの知識がいります。
ざっと、電源ユニットについて解説しておきましょう。
パソコン内部の各パーツを動作させるために必要な電圧出力があります。
それは+3.3V +5V +12V1 +12V2 -12V +5VSBです。
マザーボードやHDD、グラフィックカードに使われるのは、主に+12V1、+12V2です。V1、V2とは2系統あるということです。2系統といっても独立しているわけではなく分岐しているだけです。250Wの電源でしたら、+12V1、+12V2で150Wくらい、1系統で75Wくらいだとすると200Wのグラフィックカード搭載なんて到底無理な話です。
各電圧出力は電源ユニットのラベルを見ればわかりますが、そこそこの自作なれをしていないと難しいでしょう。
グラフィックカードの搭載はデルに任せよう
メーカー保証のためというのはもちろん、電源供給の制約や組み合わせのバランスから、自作慣れしていない方が独自にグラフィックカードを搭載するのは避けた方がいいでしょう。
(はじめからハイスペックPCを購入していたなら話は別ですが・・。)
そういうわけで、基本的にデルに任せましょう。
ちなみに、IEEE1394などの拡張なら独自にしても問題ないですが、いじるなら自己責任ということを忘れずにお願いします。
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