Core i7搭載のStudio XPS 435が登場!
2009年3月3日より、インテル Core i7を搭載したハイエンド・デスクトップ機のStudio XPS 435が発売になりました。インテルの最新CPUであるCore i7が市場で販売開始したのが2008年11/16日、翌12月にはCore i7搭載のデル製品が2機種が登場しているのでStudio XPS 435は3番目の登場です。
すでに登場したCore i7機、Studio XPSは価格やサイズからすると購入しやすいタイプですが、64bitOSのみの対応(2009年3月時点)なので、まだ一般ユーザーには向きません。またXPS 730xは最高峰クラスのため、価格が一般的ではありません。
そこでStudio XPS 435が登場です。32bit/64bit OSが選択でき、購入しやすい価格設定なので中級者でも選択の余地があります。
Core i7 965 Extreme Editionを搭載できるため、Studio XPSよりもっと高いニーズに応えます。
さらに電源が475Wと充分あるので上級者向けのグラフィックカードの搭載ができます。3Dゲーム専用や動画編集、ブルーレイディスクを多用する環境に充分すぎる性能。
64bit OSにすれば、メモリを最大24GBまで搭載が可能です。 3枚同時搭載によって高速化される「トリプル・チャンネル」にも対応。
斜体かかった斬新なデザインに、HDDは3台、光学ドライブ2台搭載できる拡張性。メディアトレイ装備など上位クラスならではの存在感。
しばらくパソコンを買い換えるつもりがないなら、これぐらいのパフォーマンスPCにしておけば、64bit OSの時代に突入しても現役でバリバリ使い込んでいくことも可能でしょう。(32bitOSで購入して後に64bitに切り替える場合は、新たにOSの導入が必要です。※デルのサポート対象外になります。)
Studio XPS 435の概要
Core i7プロセッサー搭載
次世代クアッドコアのCore i7プロセッサーを搭載。
また、Core i7 965 Extreme Editionを搭載できるため、下位クラスのCore i7モデルよりもっと高いニーズに応えます。
32bit/64bit OSが選択できる
Core i7は64bit OSの時代を見込んでいるためか、パソコン市場的には32bitモデルが少ないとされますが、Studio XPS 435は従来の32bitもサポートしています。
64bit化により大容量メモリの搭載が可能
32bit版ではメモリ搭載が最大4GB(認識は3〜3.5GB)までですが、64bit OSにすれば、最大24GBの搭載が可能です。
3枚同時搭載によって高速化される「トリプル・チャンネル」にも対応します。(3GBまでは32bit OSでも可能。6GB以上は64bit OSになります。)
斬新なデザイン
半透明ブラックの前面にピュアホワイトのサイド。縁にはオレンジ・ラインであしらったデザインです。斜体かかったボディに天井はメディアトレイといわれる窪みがあります。
メディアトレイ
メディアトレイには携帯電話やデジタル・オーディオプレイヤーなどUSB経由で充電する機器を置けて、メディアトレイに装備されているUSB端子が使えます。
豊富な端子を標準装備
前面にUSB端子が4つ(メディアトレイ側に3つ)、15規格対応のメディアカードリーダー。ヘッドフォンとマイクフォンを装備。背面には、USB端子が4つ、IEEE1394が1つ、e-SATA、光デジタル音声出力、高速ネットワークのギガビットイーサーLAN、7.1ch対応のオーディオ出力、ヘッドフォンとマイクフォンを持ちます。
上級者も納得の拡張性
HDDは3台、光学ドライブ2台搭載できる拡張性を持ち、拡張カードのスロットは、PCIが1つ、PCI Express×1が3つ、PCI Express×8が1つ、PCI Express×16が1つあります。
グラフィックカードは標準搭載なので、HDMIやDVIといったモニタ出力端子はグラフィックカードの選択で調整します。
Core i7とはどんなCPU?
まず、Core i7とはどんなCPUか解説します。ソケットはLGA1366、現在主流のLGA775は2004年に登場したので4年ぶりの新型CPUになります。
Core i7はCore 2 Duo、Core 2 Quadとは異なる構造で互換性が全くありません。しかし、互換性を気にしなくてはいけないのは自作ユーザーだけで、デルパソコンを購入する分には全く関係のないことです。
Core i7は4つのコアを持つ新型クアッドコアで、これまでのクアッドコアであるCore 2 Quadとは違います。
Core i7以前のクアッドコア、Core 2 Quadとは
最近値下がりし、多くのユーザーが導入しやすくなった「Core 2 Quad」はクアッドコアCPUです。4つのコアを持つクアッドコアですが、厳密に言うと、デュアルコア2セットを1パッケージにしただけです。 専門的にいうと「2ダイのクアッドコア」です。
2次キャッシュメモリは2コアごとに共有しています。(キャッシュメモリとは、CPUが内蔵するメモリで、メインメモリよりも高速にデータアクセスできます。低容量だがもっとも高速な1次キャッシュ、その次に高速な2次キャッシュ、というつながりです。)
メインメモリを管理する「メモリコントローラー」は外部にあるチップセットにあり、CPUはメインメモリに直接アクセスすることはできません。チップセットを介するためタイムロスが生じます。
インテルの新型クアッドコア、Core i7とは
「Core i7」は4つのコアをひとまとめ(1ダイ)にした、ある意味、真のクアッドコアです。
Core 2 Quadの後継となる存在ですが、構造自体が異なるため互換性がありません。そのためマザーボードやメモリなど、これにあわせたパーツが必要です。(デルパソコンを購入するなら意識する必要はありません。)
Core i7の大きな特徴として、以下の通りです。
ハイパー・スレッディング テクノロジーで、8スレッドが可能
物理的には4つのコアですが、ハイパー・スレッディング・テクノロジーにより擬似8コアで処理することが可能です。OSからは8コアとして認識されます。
ターボ・ブースト テクノロジー
通常、4つのコア(マルチコア)に電源供給がされていますが、マルチコアに対応していないソフトなどで高負荷を要求されたときに、一部のコアの電源供給を断ち、残りのコアに電源をまわします。いわゆる自動オーバークロック機能。
3次キャッシュメモリを搭載
これまで2次キャッシュメモリを共有する構造が主流でしたが、各コアごとに2次キャッシュメモリを配し、新たに3次キャッシュメモリを共有化。キャッシュメモリが増えることで、メインメモリへのアクセスが減り、ますますの高速化。
メモリコントローラーをCPUに統合
グラフィックカードやメモリを管理していたチップセットから、メモリ コントローラーを除き、メモリ コントローラーをCPUに統合しました。よってCPUがダイレクトにメモリへアクセス可能になり高速化。
FSBに代わり、より高速なQPIを採用
CPUとチップセットをつなぐ経路にQPI(QuickPath Interconnect)を採用することでデータ転送が高速化。従来のFSBはなくなりました。
メモリはDDR3を搭載
Core i7を搭載するパソコンにはDDR3のメモリが必須となります。現在主流のDDR2には対応しません。また、同じ仕様のメモリを3枚搭載することで高速化される「トリプルチャンネル」に対応します。 |