2009年1月27日、Inspiron 15新発売
15.6インチワイドの、低価格ノートInspiron 15
2009年1月27日に、15.6インチワイド液晶のInspiron 15が発売になりました。
Core 2 Duoプロセッサー搭載可能。低価格のためオンボード・グラフィック・モデルですが、チップセット内蔵の強化されたグラフィックコアのため、ブルーレイや地デジなどのHDコンテンツの再生が可能です。一世代前の低価格ノートでは不可だった娯楽使用が可能になりました。ライトなゲームや低解像プレイならゲーム用にも可能です。
一世代前なら、「このクラスのノートはインターネットかビジネスソフトぐらいにしか使えませんよ。」でしたが、強化されたオンボード・グラフィックのおかげで、話は大幅に変わってきています。
アスペクト比が液晶テレビと同じ16:9で、地デジ放送などを観ても上下に黒い帯が入ることはありません。
DLNA対応。DLNA対応の家電(レコーダーやテレビなど)があれば家庭内LANで接続が可能。パソコンに保存されている動画を離れたリビングのテレビに映したり、LANを通じて相互利用が可能です。Webカメラを搭載すれば、ビデオチャットだけでなく、顔認証ソフトウェアによってセキュリティ管理が出来ます。
ひとつ残念なところは、HDコンテンツを扱える性能になったにもかかわらず、液晶テレビにデジタル接続するHDMI端子や、ビデオカメラと接続するIEEE1394が省かれているところです。
前機種ともいうべきInspiron1525は低スペックの分際で装備していただけに、ちょっと腹立たしく思います。
Inspiron 15は、高性能なオンボード・グラフィック・ノート
Inspiron 15は低価格モデルのため、RADEONやGeForceといった単体のグラフィックチップが搭載されていません。カスタマイズでも追加できません。
コストダウンのため、チップセット内蔵のオンボード・グラフィック機能が使用されます。しかし、1世代前と違ってグラフィック処理能力の高いオンボード・グラフィックなので、低予算で、ブルーレイなどの高画質を扱える性能が手に入れられます。
Inspiron15のチップセットはインテル「GM45 Express」が採用されています。GM45 Expressにはチップセット内蔵オンボード・グラフィックの「GMA 4500MHD」があります。
「GMA 4500MHD」は動画支援機能を持ち、HDコンテンツ再生に高度な性能を持ちます。
「GM45 Express」はデルのミドル・ブランドのStudio15やStudio17にも搭載されています。
ですから、同じCore 2 Duoを搭載すれば、オンボードグラフィック環境では、Inspiron 15もStudio15やStudio17とほぼ同じ性能ということです。
ただし、Inspiron15は低価格ブランドのためオンボード・グラフィックのみです。RADEONやGeForceといった単体のGPUは搭載できないので、これ以上のグラフィックへ強化できないデメリットはあります。
また、オンボード・グラフィックの場合、ビデオメモリが搭載されないので、メインメモリが使われてしまいシステムパフォーマンスを低下させます。とことん動画系のエンタメを堪能するならデルのStudioシリーズ以上がお勧めです。
Inspiron 15は、16:9のアスペクト比
▲左 16:10のInspiron1525 / 右 16:9のInspiron 15
アスペクト比とは液晶画面の「横と縦の比率」です。2009年2月時点では、パソコン用モニタでは16:10、液晶テレビでは16:9が主流です。地デジ放送などは16:9なので、Inspiron 15なら上下に黒い帯が入らずにフル表示されます。
液晶テレビを外部モニタとして接続すれば、比率が同じなので歪まずに表示されるメリットもあります。
▲従来ではパソコン用は16:10。液晶テレビが16:9。
最近、パソコンをテレビに接続したり、パソコンでテレビを観る機会が増えたため、パソコンも16:9に移行しつつあります。
▲16:10のパソコンで地デジテレビを観ると、このように上下に黒帯が入ります。
しかし、Inspiron 15は16:9なので、画面いっぱいにフル表示できます。(正直、それ以外のメリットはありません。どうやら、テレビと同じ比率にすれば製造コストが下げられるとのことで、16:9への移行が始まったらしいです。)
低価格のためか?少ない接続端子
USB端子×3つ、モニタアナログ出力のVGA、ギガビットイーサLAN端子、7規格対応メディアカードリーダー、34mm Express Cardスロットを標準装備。
せっかく、HDコンテンツの再生や動画編集も可能な高性能オンボード・グラフィックになったのに、前機種ともいうべきInspiron1525より端子が減ったのは残念。
液晶テレビにデジタル接続するHDMI端子や、ビデオカメラと接続するIEEE1394がありません。(動画メインのユーザーは、ワンランク上のStudioシリーズを購入するように設定しているのかもしれませんね。)
ただし、Express Cardスロットを使って、端子を増設することも可能です。
ギガビットイーサーLAN端子
インターネット接続、PC同士をネットワーク接続するポートです。このモデルは高速の規格「1000BASE-T」。通信速度が1000Mbps(1秒間に125MB) と高速。
インターネット利用では必要以上の速度ですが、パソコン間で直結してデータ転送するなど動画データなどの大容量を扱うのに利用価値があります。
コストパフォーマンスのノートパソコンには、ありえなかったギガビットイーサーが搭載されるようになったのは、パソコン技術進歩の一貫ですね。
パソコンと家電をネットワーク接続!DLNA対応
DLNAとは、「Digital Living Network Alliance」
DLNA対応の家電とパソコンを家庭内ネットワークLANでつなげて、相互接続することができます。例えば次のような使い方ができます。
パソコンに保存されてる音楽を、別の部屋にあるオーディオ家電で聴く。
別部屋にあるパソコンの動画や写真を、リビングのテレビに再生する。
DVDレコーダーに録った番組を、別部屋にあるパソコンで見る。
パソコンそのものと家電を接続するのではなく、設置場所はそのままで、家庭内LANで相互接続するものです。
Inspiron 15にはDLNA対応ソフトウェアが標準搭載してあるので、あとは対応家電と家庭内ネットワーク環境があれば、すぐに使用できます。
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