地デジパソコンに必要な条件とは
2008年4/8にデジタル放送推進協会(Dpa)よりガイドラインが変更されたため、パソコン用の地デジチューナーの単体販売が解禁されました。
それ以前は「パソコンと地デジチューナーを同時購入」しなくてはならなかったので、すでにパソコンを持っていた人や自作ユーザーは悔しい思いをしたもでのです。
これからデルパソコンを購入予定、または地デジチューナーだけ導入しようと思っているユーザーに地デジPCライフのアドバイスをいたします。
デルで地デジチューナーを同時に注文するなら、特に知識がなくても安心して導入できますが、一応、基礎知識として知っておいたほうがいいでしょう。
地上デジタル放送はアナログ放送と違い、著作権保護のためコピー制限する信号(CCI)が組み込まれています。そのため使用する機器が地デジに対応している必要があります。また地デジを扱うにはそれなりのスペックが必要なので、インターネットメインのパソコンでは使えません。すでにパソコンをお持ちの方は、単に地デジチューナーを購入するだけではなく、パソコンが対応しているか要チェックです。
液晶モニタのHDCP対応を確認
ハイビジョン放送で観るためには、液晶モニタがHDCPに対応している必要があります。HDCPとは暗号化機能で、パソコンとモニタ間のデータ転送にて著作権保護を担っています。液晶一体型やノートパソコンのように液晶モニタがパソコンとひとつになっているものは、HDCPを気にしなくても大丈夫です。
なお、パソコンとつないでデジタル転送するためにはDVIかHDMI端子での接続が必須です。
DVI端子
HDMI端子
液晶モニタの解像度をチェックしよう
地デジ放送は1440×1080、BS/CSデジタル放送は1920×1080で放送されるため、これらの高画質をフルに再現するにはフルHD(1080p)と呼ばれる解像度が必要です。
これから液晶モニタを購入する方で、フルHD画質を必須とするなら、1920×1200以上の解像度を選びましょう。
ただし、低解像度でも視聴する分には問題ありません。 またすべての地デジ放送がフルHD画質で放送されているわけでもありません。
ちなみに個人的見解では、32インチ以下のモニタでは「フルHDの画質が分かるような分からないような」という感じです。
グラフィックカードをチェック
地デジ放送を液晶モニタへ出力するためには、グラフィックカードにHDCP対応の必要があります。そしてグラフィックカードのドライバーがCOPPに対応している必要があります。COPPとはソフトウェアとグラフィックカード間の暗号プログラムです。
2008年6月時点で、最新のNVIDIA、AMD(ATI)のGPU搭載グラフィックカードはすべて対応済みのようです。
またチップセットのオンボード・グラフィックの場合、Intel 945G、nForce600シリーズ、Radeon Xpress 1100以降であればCOPP対応済みです。ただし、高負荷な地デジ視聴にオンボード・グラフィックはお勧めできません。
対応OSを確認
地デジパソコンには、Windows VistaかXP SP2以降が必要です。
というのも、上記で解説した暗号プログラムのCOPPがこれらのOS用に開発されているためです。Windows 2000や98では地デジを扱うことができません。
CPUのスペックをチェック
地デジ放送は高解像データなので、CPUの負荷が高くなります。
地デジ機能を扱うときには、視聴ソフト・録画管理ツール・番組表ツール・予約設定機能などさまざまなプログラムが同時に進行しています。そのため、2つ以上のコアを持つ「マルチコアCPU」は事実上、必須です。とくに地デジを見ながら、他の作業をする「ながら作業」をするなら4つのコアを持つクアッドコアのCore 2 Quadがお勧めです。
地デジには2コアのデュアルコアでも充分ですが、私の経験上、ミドルクラスのCore 2 Duoでも高負荷がかかっているのが体感できます。Core 2 Quadなら、ストレスなく扱えること間違いなしですね。Pentium 4やCeleron、Athlon XP、Sempronなどのシングルコアでは、ほぼ不可です。
推奨CPU
Core 2 Duo E4300(1.8GHz)以上、Athlon 64 ×2 3800+以上
Core 2 Duo E4300はぎりぎりラインなので、実用的でもモタツキ感は覚悟しておいたほうがいいでしょう。サクサク使いたいなら、Core 2 Quad。4コアが性能を発揮できます。
Core 2 Duo E4300を基準にどのCPUが地デジに使えるかチェックしてみよう。スペックの見方が分からない人は、とりあえずCore 2 Duo E4300よりも数値の高いものを見よう。
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