Celeronから、Core i3~ i5~ i7と幅広いCPUカスタマイズが可能なスリムPC!
HP Slimline 450-020jpレビュー
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※掲載情報はレビュー時点のものです。供給状況により仕様変更の場合があるので、詳しくはHPサイトをご覧ください。
Slimline 450-020jpの装備インターフェース
スリム型デスクトップPCのSlimline 450-020jpをレビューします。このモデルより、Pavilionブランドから離脱してSlimlineブランドになったようです。Pavilion Slimline ~だと長すぎたのでしょうかね。プラットフォームはHaswell設計で、チップセットはH87が採用されています。なお、PCケースデザインは、Slimline 450シリーズのレビュー項目TOPにてご確認ください。
Slimline 450-020jpでは、Celeron G1840のショボCPUを始め、Core i3-4170 / Core i5-4590T / Core i7-4790T と幅広いグレードのCPUが選択できます。上位であるCore i5やCore i7では、省電力タイプのTシリーズが採用されています。Slimline 450-020jpで搭載されている電源ユニットが180Wとかなり控えめだから考慮したのでしょうかね。また、省エネと高速起動を狙うなら、ストレージには512GB SSD (SATA)を選ぶといいです。
今回調査したSlimline 450-020jpでは、Celeron G1840を搭載しており、グラフィックカードにはNVIDIA GeForce GT 710を搭載した構成です。正直、これは個人的には選ばない構成です。低スペックのCeleron G1840と、大してグラフィックパフォーマンスの向上しないNVIDIA GeForce GT 710を搭載したところで、どれほどの旨味が出るのか微妙な構成です。
Core i5-4590T / Core i7-4790T を選択すれば、CPUパフォーマンスがCeleronよりずっと高いし、これに内蔵(統合)されている インテル HD グラフィックス 4600もローエンドGPUに匹敵する性能があります。Celeron なんて中途半端なものを選ばず、GeForce GT 710なんて中途半端なグラフィックカードを搭載せず、ここはスパッと上位のCore i5-4590T か、Core i7-4790T を選んで「グラフィックカードなし」にしたほうが、効率がいいと思います。(ただ、グラフィックカードを搭載すればビデオメモリが追加されるメリットはありますが、個人の判断次第です。)
Slimline 450-020jpの前面では、左端ライン上にインターフェースが集まっています。上部にスリム型の光学ドライブを搭載。下部にUSB2.0端子×2基、ヘッドセット端子、SDカードスロットを装備。・・USB3.0が前面にほしかったですね。
背面のオンボード端子では、USB3.0×2基、USB2.0×2 基、ギガビットイーサーLAN端子、ライン入力×1、ライン出力×1、マイク入力を装備。モニタ出力用に「HDMI端子、VGA端子」も装備していますが、今回の構成ではグラフィックカードを搭載しているため使用しません。ゆえに初心者が誤接続しないようにキャップがされています。
下部に拡張スロットと電源ユニットの排気口。PCケース上では拡張スロットが4基分ありますが、マザーボード上での省略があり実質2基分です。グラフィックカード用のPCI Express x16と、PCI Express x1が1基ずつです。搭載できる拡張カードはスリムタイプのロー・プロファイルに限られます。今回はNVIDIA GeForce GT 710を搭載しているので、シングルリンク DVI-D端子、HDMI端子が追加されます。
今回のSlimline 450-020jpに関わる装備端子については、以下で「うんちく兄さん」が解説してくれます。うざいと思ったらスキップしてください。
USB2.0端子と、USB3.0端子の違い USB2.0は High-Speed と呼ばれ、「理論値 480Mbps (60 MB/s)」の転送速度を持つ。この次世代であるUSB3.0は Super-Speed と呼ばれ、その約10倍である「理論値 5Gbps」の転送速度を持つ。 ただしこの数値はあくまで理論値であり、この通りの速度を出せるパソコンはない。実測値では USB3.0は2.0の3倍くらいのスピードだ。使うだけならどちらも互換性があるが、USB3.0の速度を発揮するためにはUSB3.0対応機器が必要。ちなみに、USB端子は電源供給できるが、USB 2.0端子から供給できる電流は500mA (供給電圧は5Vほど )にたいし、USB3.0では900mAもある。 モニタ出力:映像デジタル端子(DVI端子) DVIはデジタル式の映像端子なので、出力においてデータの劣化がほとんどない。出力できるのは映像信号のみ。デュアル リンク対応であれば、解像度2560×1600のようなWUXGA/1920×1200を超える出力が可能。(PC側にも対応が必要)。シングルリンクでは出力できても1920×1200までと解像度に制限が入る。 細分化すると、DVI-D はデジタル専用、DVI-I はアナログ・デジタル兼用。DVI-I では変換コネクタを使用することでアナログ端子(VGA)のモニタとつなぐことができる。 モニタ出力:映像デジタル端子(HDMI端子) DVIの次世代規格であり、1本のケーブルで「映像・音声・著作権保護の制御信号(DRM・HDCP等)」をデジタル転送できる。最新バージョンでは4K解像度の出力が可能。(PC側にも対応が必要) ちなみに、HDMI端子とDisplay Port端子では性質が似ているが、HDMIは家庭家電用(液晶テレビやBDレコーダなど)、Display PortはDVIの正式な後継で「パソコン用」という業界上の線引がある。しかし、ユーザーサイドでは使うモニタ次第ということで良い。 ギガビットイーサーLAN端子(1000BASE-T) インターネット接続や、PC同士でネットワーク接続する端子。通信速度が1Gbps(125MB/s)。家庭内サーバーなどネットワークを構築しているなら大容量データを転送するため、LAN端子(100BASE-TX)では低速であり、事実上、ギガビットイーサーLAN端子が必須である。 |
以上、うんちく兄さんの飛び入りガイドでした。
東京生産のシール
MADE IN TOKYOのシールが貼られているので、Slimline 450-020jpは東京都のHP昭島工場で生産されていることが分かります。
MADE IN TOKYO(東京生産)のメリット 東京都昭島市のHP昭島工場で生産されている製品が、東京生産(MADE IN TOKYO)。HP製品のすべてではないが、多くのモデルが対象でありラベルで判断できる。 組み立てでは徹底したバーコード管理がされている。異なる部品の搭載、または搭載もれがあると、バーコード読み取りでエラーメッセージが表示され、次の工程に進めない。つまり、人為的生産ミスはほぼ無いらしい。 うんちく兄さんは、以前、HP昭島工場を見学してきたぞ。
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Slimline 450-020jpの内部
PCケースの拡張性は、「Slimline 450シリーズのレビュー項目TOP」で紹介しているので、Slimline 450-020jpのマザーボードなどをチェックします。
180Wの搭載電源
電源ユニットの総容量は180Wとかなり控えめなスペック。+12Vも1系統であり、最大15Aまで。驚いたのはエントリーらしからぬ、80PLUS BRONZEの電源を採用していることです。これなら、効率よく電力を供給してくれることでしょう。
80PLUSの電源ユニットとは・・・・ 電源ユニットは言うまでもなく電力を供給するパーツだ。しかし、それ以前にAC/DC変換器でもある。家庭用コンセントには100Vの交流電流(AC)が流れており、パソコンで使う直流電流(DC)に変換するのだ。そしてACからDCに変換するとき、「どれだけ無駄なく変換できたか」の指標が変換効率だ。無駄にした分は熱となって消える。いくら大容量の電源ユニットでも、変換効率が悪いと意味が無いわけだ。 変換効率で優秀とされる基準は80%だが、研究機関の認証プログラムに申請してクリアした電源に「80PLUSの認証」を得られる。通常はStandardだが、さらに優秀ランク順に~BRONZE ~SILVER ~GOLD ~PLATINUM が付く。 BRONZEの場合、負荷率50%時で変換効率85%をクリアしている。 メーカーパソコンで採用されていたら、かなりの良識待遇だと思うぞ! |
ドライブチェック
前方の上部に光学ドライブおよびストレージがセットになったマウンタが取り付けられています。スリム型光学ドライブベイが1基、3.5/2.5インチ兼用ドライブベイが1基です。今回は3.5インチHDDが搭載されています。
搭載されていたシーゲート製のHDDパフォーマンス。
Slimline 450-020jpのマザーボード
マザーボードをじっと眺める・・・。見た目で判断すると、Pavilion 550-040jpと同じマザーボードですね。SATAコネクタの余り具合とか見ると、Pavilion 550-040jpの流用っぽい。
メモリスロット(DDR3 SDRAM)が2基あり、今回のは4GB PC3-12800 (1600MHz)を1枚搭載。その隣にPCI Express Mini Card×1スロットがあり空きとなっていますが、オプションである無線LANカードが搭載できます。
SATAコネクタが3基。Slimline 450-020jpの構成上、使われるのは2基。USB3.0コネクタ(水色のコネクタ)が余っていますが、何で前面端子に使ってくれないんでしょうか。現状、USB2.0端子が装備されています。
自作ユーザーならご存知のCOOLER MASTERのCPUファン。CPU周りにはVRMが3フェーズなのでやはりエントリーモデルですね。オーバークロックをする機種ではないので問題はないし、エントリーモデルなら標準的な構成です。
VRM(電圧レギュレータモジュール)とは VRM (Voltage Regulator Module)というのは、電圧レギュレータモジュールのことであり、CPU用の電源安定化回路である。VRMは電源ユニットから供給された電圧を「CPUに供給する電圧」に生成する装置である。マザーボードへ供給された+12Vや+5V電流の一部が、VRMによってCPUの駆動電圧へと生成される。 このVRMの装置数をフェーズ数といい、複数の位相(フェーズ)のマルチフェーズ方式が採用されている。フェーズ数が多いほどコンデンサの負担が減り、安定した電流供給ができるが、多フェーズになるほどコストが上がってしまう。目安として3~4フェーズあれば標準。ミドルレンジ以上では8フェーズ以上がよく見られる。 |
ベンチマークテスト(Celeron G1840 + NVIDIA GeForce GT 710)
CINEBENCH R10 とストリートファイター4 ベンチマークテストにて、過去レビューモデルと比較してみます。このベンチの特徴は以下の通りです。
3DソフトのCinema 4Dをベースとしたベンチマークソフト。レンダリングの処理時間で主にCPUのパフォーマンスをチェックできます。クロック数の高さだけでなくマルチコアの能力も発揮されます。なお、GPU(グラフィックス)性能の影響はごく僅かしかありません。 |
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2009年に登場した対戦型格闘ゲーム(PC版)。3D描写ですが操作自体は2Dとなっています。登場当時はミドルスペック以上のパソコンが必須でしたが、現在、本格ゲームとしてはかなりライトな負荷になっています。ベンチマークテストでは、グラフィック設定をデフォルトのままで、ディスプレイ垂直同期をOFFにしています。 主に、搭載するグラフィックのパフォーマンスに影響されます。ただし、CPUの影響もわりと受けるため、「グラフィックとCPUの組み合わせ」でパフォーマンスチェックしたほうがいいでしょう。なお、ここでは1280 × 720ウィンドウ表示におけるFPSで比較しています。 |
ベンチマーク結果の前にまず、スペックの確認。
Celeron G1840および、NVIDIA GeForce GT 710のスペック
インテル Celeron G1840および、NVIDIA GeForce GT 710のスペック。
Celeron G1840は2コア実装2スレッド動作。TDP 53Wと結構低消費電力。NVIDIA GeForce GT 710では192基で、シェーダー数はあまり多くない。ビデオメモリは2GB DDR3を搭載しています。
近々にレビューしたHP Pavilion 550-040jp では、 Core i7-4790を搭載しており、 CINEBENCH R10では 30秒と圧倒的な速さです。しかもグラフィックカードなしなので、 Core i7-4790に内蔵する インテル HD グラフィックス 4600が動作していますが、ストリートファイター4では66.99 fpsと、今回のSlimline 450-020jpに近いパフォーマンスです。
これをみると、Celeron G1840 +NVIDIA GeForce GT 710って微妙なんですよね。個人的には「上位CPUを狙って、スパッとグラフィックカードなし」にしたほうがいいと思います。ゲームをやらないユーザーほど有効だと思われます。
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1分31秒 | 77.56 | |
2015年7月調査 |
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30秒 | 66.99 |
※2015年2月調査 |
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58秒 | 141.03 |
2014年5月調査 |
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30秒 | 136.23 |
2014年7月調査 |
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40秒 | 135.90 |
2014年7月調査 |
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29秒 | 113.59 |
2014年11月時点の調査 |
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58秒 | 109.40 |
2014年12月調査 |
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1分25秒 | 108.75 |
2014年11月調査 |
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40秒 | 93.34 |
2014年2月調査 |
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40秒 | 82.94 |
2014年10月調査 |
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1分02秒 | 52.01 |
2014年6月調査 |
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1分08秒 | 50.20 |
2014年6月調査 |
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1分03秒 | 48.60 |
※2015年3月時点の調査 |
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2分49秒 | 41.79 |
2014年6月調査 |
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1分27秒 | 39.23 |
カスタマイズではなかなか悩みますが、過去レビュー機との比較を参考にしてください。
ついでにストリートファイター4のフルHD(1920 × 1080) フルスクリーン設定でチェック。結果は、50.24 FPSなので快適レベルには達しません。
その他、ベンチマークテスト
今回の構成における、「ドラゴンクエストX ベンチマークテスト ver.1.10、ファイナルファンタジーXIV 新生エオルゼア」のベンチ結果。1280×720 解像度だと標準品質でも遊べるみたいです。
ちなみに、過去にレビューしたPavilion 500-440jpでは、Core i5-4460 プロセッサー(インテル HD グラフィックス 4600統合)搭載でしたがドラクエ・ベンチを測ったとき、同条件で「スコア:6488」でした。NVIDIA GeForce GT 710の搭載は無意味とはいいませんが、満足感で問うと微妙ですね。
今回のSlimline 450-020jpでラストレムナント。1280×720 では45.88 fps。ぎりぎり普通動作まで達しています。
なお、過去にレビューしたPavilion 500-140jpでは、Core i5 -4440 プロセッサー(インテル HD グラフィックス 4600統合)搭載で41.26 fpssでした。やはり、NVIDIA GeForce GT 710搭載は「単体GPU、ビデオメモリ搭載」という面ではアドバンテージですが、インテル HD グラフィックス 4600と似たり寄ったりのパフォーマンスと思われます。
バイオハザード6のベンチでは、1280×720のフルスクリーンで「スコア2320」でした。実質、プレイは厳しいですね。
購入ポイント
Slimline 450-020jpの一番のメリットは省スペースの設置性。本格的なゲームや拡張にはあまり向かない機種です。ただ、CPUがローエンドからややハイエンドまで選べるため、CPUパフォーマンス重視のユーザーには選びやすいモデルです。個人的な意見ですが、この手のモデルは下手にグラフィックカードを搭載するよりも、CPUにコストを充てたほうが内蔵グラフィックも強化版であり、お得度が高いと思います。電源ユニットは180Wと控えめですが、80PLUS BRONZEの優等生電源ということに評価できます。
Slimline 450-020jpについて、詳しくはHP公式サイトにて要チェック!キャンペーン時期なども狙ってみてください。
- HP Slimline 450シリーズレビューTOP~PCケースデザイン
- Slimline 450-020jp レビュー~Haswell設計モデル(インテル H87)
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※DELLは、「顧客満足度調査 2019-2021年 デスクトップPC部門3年連続1位」 ※出典-日経コンピュータ 2020年9月3日号より
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