新Studio 15は、16:9ワイド画面
アスペクト比とは液晶画面の「横と縦の比率」です。これまでパソコン用モニタでは16:10、液晶テレビでは16:9が主流でしたが、16:9に統一される傾向にあります。
地デジ放送などは16:9なので、新Studio 15なら上下に黒い帯が入らずにフル表示されます。
もう少し細かいことを言うと、地デジ放送や、テレビ向けに制作されたドラマのDVDでは確かに黒帯は入りません。しかし、劇場公開の映画などは「スコープ・サイズ」が採用されるため、約2:1の比率です。(正確には2.35:1)。そのため、モニタが16:10であっても16:9であっても、結局は黒い帯が入ってしまいます。
ちなみに、我が家ではパソコンでテレビを観るので、きっちり16:9へ移行ずみ。
新Studio15は、WLEDディスプレイ
一代前のStudio 15は、カスタマイズでバックライトを「WLED」にすることができましたが、今回の新Studio 15ではなんと標準搭載。
そもそも、バックライトとは
液晶パネル自体は発光しないため、背面にある光源から照射しています。いわゆる「バックライト」ですね。このバックライトの種類に従来の冷陰極管と、後発のWLED(白色LED)があります。具体的な違いとして冷陰極管は小型の蛍光灯で、白色LEDは白色発光ダイオードです。
WLED(白色LED)の特徴
WLEDは冷陰極管が発する白色光よりも色純度が高いので、液晶画面の発色が良くなります。また軽量で衝撃にも強く、基本的には半永久とも言われるほど長寿命です。
極めて低消費電力で小型なので、液晶モニタを薄型に設計できるメリットがあります。
▲WLED(白色LED)は、懐中電灯などにも使われ始めています。冷陰極管と違い点光源です。
WLEDの光は熱をほとんど持たず、紫外線といった有害な影響が無いとされ、美術品などの照明に採用されます。具体的な実証はないですが、長時間のパソコン使用で目が疲れる、人体の影響にシビアな方はWLEDの液晶モニタはいいですね。
32Bit/64bit OSから選べる
これまでのStudio 15は32bitOSだけでしたが、64bitも可能になりました。2009年になって64bit化の波が押し寄せているようです。
64bit Vistaにする最大の理由は、4GBを超える容量のメモリが搭載できることです。(6〜8GBメモリの搭載可能。) 現在主流の32bit Vistaではメモリの搭載は最大4GBまでとなっており、しかも、実際利用できるのは約3.3GBメモリです。
ただし、メモリ容量を増やせるからというだけで64bitを選ぶのはやめましょう。
64bitOSには64bitソフトが必要です、これまでの32bitソフトは引き継げません。正確にいえば、64bitOSは32bitソフトをエミュレーター機能で動作できます。しかし、動作安定の保証はないし、32bitOSで使うほうが動作が速いです。64bit環境を確保できる方だけが64bitOSにしましょう。※64bitOSについてもっと知りたい方はこちらへ
ATI Mobility Radeon(TM) HD 4570 512MB搭載
今回の目玉は、グラフィックにATI Mobility RADEON HD 4570 512MB搭載。デルサイトでは従来の2倍以上のグラフィック性能と解説していますが、おそらく一代前のStudio 15が搭載していた「ATI Mobility RADEON HD 3450」の2倍以上ということでしょう。しかもグラフィックメモリは512MB!!!デスクトップ機かと思いましたよ。
「RADEON HD 4000」シリーズ
ATI Mobility RADEON HD 4570など「RADEON HD 4000」シリーズの特長を解説します。
RADEON HDシリーズには動画再生支援機能が搭載され、HDコンテンツの再生などCPUの負担を軽減します。Radeon HD4000シリーズはUVD2という最新バージョンで、2画面同時再生コンテンツに対応しており、同時再生支援数を2つ持ちます。
一代前のStudio 15が搭載していた「ATI Mobility RADEON HD 3450」でも2画面対応ではないものの動画再生支援機能はありました。しかし、「RADEON HD 4000」シリーズが大きく上回る特長は、GPGPU技術です。
GPGPU技術とは
GPGPU(General Purpose GPU)技術とは、グラフィックの頭脳であるGPUに、CPUが行う一般的な計算も行わせる技術。
とはいっても計算にはいろいろな種類があり、CPUが担う一部の計算となります。この場合、とくにGPUが得意とするのが物理シミュレーションや人工頭脳のような計算です。ATIのRADEONでは「ATI Stream」いうのがGPGPU技術に当たります。
45nmプロセスのCore 2 Duo P8600搭載
今回のパッケージは、最新45nmプロセスのCore 2 Duo
インテル(R) Core(TM) 2 Duo プロセッサー P8600
(3MB L2キャッシュ、 2.4GHz、 1066MHz FSB )を搭載。
※45nmって何だ?という方に解説
CPUのスペックを知る上で、〜ナノメートル (nm) というのがあります。 これは「プロセスルール」とも呼ばれ、CPUのフタを開いて顕微鏡で見ることのできる配線の幅です。そして時代とともに配線幅が微細化しています。 微細化されるということは、省スペースで設計ができ、基盤に余裕ができます。そうして、新しい回路を設計することで新型のCPUが登場するわけです。
デュアルコアのCore 2 Duo搭載
いわずと知れた2コアを持つ、デュアルコアです。複数のコアが作業を分担してデータを処理するので、2つの作業を並行するときに威力を発揮します。
例えば、ウィルススキャンしながら動画編集などをすることができます。
シングルコアに、Celeronがありますが、いまの時代となっては「安物の銭失い」になります。とくにWindows Vistaには事実上、デュアルコアは必須です。
今回のパッケージのCore 2 Duoは、省電力のPシリーズを搭載
ノートパソコン向けのCore 2 Duoは「Tシリーズ」がまだまだ一般的ですが、今回のパッケージは「Pシリーズ」のCore 2 Duo P8600。
Pシリーズはとくに省電力に設計されており、Tシリーズが35wほどに対し、P8400は25Wと公称されています。その結果、従来よりも効率よく動作するのでバッテリー駆動時間が長く持つようになりました。
FSB(フロント・サイド・バス)が、1066MHzと高速
※FSB(フロント・サイド・バス)とは
FSB(フロント・サイド・バス)とは、CPUとチップセットを結ぶバス(回路)のことです。よくシステムバスとも呼ばれます。
CPUやメモリを管理しているのがチップセットで、CPU間でデータを受け渡ししています。FSBはそのデータが行き交う「道幅」みたいなものです。 ですから、この数値が大きいほど「道幅」が広いと言うことです。つまり、それだけ多くのデータが行き交いできるのでパソコンの速度が速くなります。
ノートパソコンのFSBは、まだまだ800MHzが主流ですが、今回のパッケージのCPUは1066MHzと高速。ちなみにノートパソコン向けCore 2 Duo発売当初の主流は667MHz 、以後新しいシリーズがでることにより800MHz、1066MHzと進化しています。
デスクトップ向けのCore 2 Duoでいえば、2007年後半〜2008年前半まで1066MHzが主流でした。技術の進歩は早いものです。
大容量4GBメモリ搭載
今回の「Studio 15」では4GBメモリ搭載。これは現在主流の32bitOSでは、最大の搭載メモリ量です。ノートパソコンで4GBメモリは、ずいぶん贅沢ですね。
さらにデュアル・チャネル仕様。デュアル・チャネルは同じ容量、同じ仕様のメモリを2枚単位で装着することで、メモリの速度を2倍にすることが可能です。
■4GBメモリを搭載するときのまめ知識
搭載するWindows Vistaは32Bit版なので、4GBメモリを搭載しても3.5GB以下の認識となります。これはシステム上の問題なので、どのメーカーも同じ現象が起きます。無論、自作パソコンでも同じです。
デルでは公表していないみたいですが、前もって知っておきましょう。認識容量はパソコンの構成(とくにグラフィックカード)によって変化するようで、3.0GB〜3.5GBの間くらいになります。
大容量320GB HDD搭載
ノートパソコンの場合、250GB HDDが主流ですが、今回のパッケージは大容量の320GB HDD搭載。320GBといえば2007年ごろのデスクトップパソコンの容量ですね。パソコンの進化は早いものです。。
ブルーレイコンボドライブ搭載!
今回のパッケージには、光学ドライブがブルーレイ コンボドライブなので、DVDやCDの読み書きができるほか、ブルーレイディスクの再生が可能です。
残念ながらブルーレイディスクへの記録はできませんが、ブルーレイディスクの映画を高画質で鑑賞することができます。
エンタメ要素満載!
3Wウーファー搭載の5.1chサラウンドシステムで迫力の音質など、只者ではないノートを演出しています。Studio 15はポジション的には中間機ですが、ここまでハイエンド要素を取り込んでいいものなのかと思うくらいです。
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