納得パソコン購入術!パソ兄さんは、DELL(デル)購入ガイド グラフィックカードのトレンド
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パソ兄さんのパソコン記事 ≫ 2008年12月22日

2008年後半、グラフィックカードのトレンド

ゲームや動画編集、ブルーレイなどのHDコンテンツ再生にはグラフィックカードの恩恵が絶大です。グラフィックカードを必要としないオンボード・グラフィック(チップセット内蔵)もG45 ExpressやGM45 Expressといったチップセットの登場で高性能になってきましたが、グラフィックカードに勝るものではありません。
グラフィックカードを搭載することで、グラフィック機能の強化だけではなく、システム全体のパフォーマンス向上にも役立ちます。少し予算が上がっても、パソコンを長く使っていくなら必須パーツだと言えます。
そこで2008年後半時点のグラフィックカードのトレンドをまとめてみました。
グラフィックカードといっていますが、具体的にはグラフィックカードに搭載されるGPU(画像処理専門の頭脳)のトレンドです。

グラフィックカードまたの名をグラフィックカードを搭載している写真
高度なグラフィック処理にはグラフィックカードが必須。

GPUGPUとは、グラフィックカードに搭載されている心臓部です。画面描画に必要な計算処理します。昔はよくビデオチップと呼ばれてきましたが、動画再生支援機能など多機能になってきたので、最近はGPUと呼ばれることが多いです。
そのGPUを開発&製造をしているメーカーで主流なのが「NVIDIA」と「ATI」です。これらのメーカーはGPUのみの生産なので、グラフィックカードそのものを生産しているわけではありません。グラフィックカード自体は、これらのGPUを使い、他社が製造しています。(例えるとパソコンメーカーとインテルの関係のようなものです。)
NVIDIA」と「ATI」の一般的な評価は以下の通りです。
NVIDIA社の「GeForce」
選択のポイント: 3Dゲームユーザーなら「GeForce」

・同じコストでATI製品より3Dゲームの描写が高速
・ゲームメーカーのサポートに積極的
・動作が安定するゲームタイトルが多く存在する
・以前は消費電力の大きさがデメリットでしたが、急速に改善された

ATI社の「RADEON」
選択のポイント: 映像の鑑賞、テレビパソコン用なら「RADEON」

・動画再生の画質に定評
・高解像度対応や新規格出力端子の搭載に積極的
・低コスト製品では、非常に省エネ
グラフィックカードやGPUについてイマイチ理解できていない方は、当コンテンツのカスタマイズ・ナビで予習してみてください。⇒グラフィックコントローラ

2008年はATIが優位

これまでグラフィックカード市場ではNVIDIAがリードしてきた印象ですが、2008年、ATI Radeon HD 4000シリーズの登場でATIに人気が高まっているようです。
Radeon HD 4000シリーズは従来品と比べ、大幅な性能向上が見られます。そのうえ、コストパフォーマンスにも魅力があります。

GPU性能比較

ATI Radeon
位置づけ
NVIDIA GeForce
Radeon HD 4870 X2

ハイスペック
エントリー
-
Radeon HD 4870 -
- GeForce GTX 280
Radeon HD 4850 -
- GeForce GTX 260
Radeon HD 3850 -
Radeon HD 4670 -
- GeForce 9800 GTX+
Radeon HD 4650 GeForce 9800 GT
- GeForce 9600 GT
- GeForce 9500 GT
- GeForce 9400 GT
Radeon HD 3650 -
Radeon HD 3450 -

ここで最下位となっているRadeon HD 3450ですが、地デジパソコンや高画質なHDコンテンツ再生に充分な性能を発揮します。この性能比較は、主に3Dグラフィック処理の比較なので、ハイレベルなゲームユーザーでないと違いは体感できないでしょう。
ミドルクラスのGPUは性能に対してのコストパフォーマンスがいいので、グラフィック機能にもそこそこ予算を投入したいというなら、ちょうどいいと思われます。

ビデオメモリは256MBが主流

ビデオメモリとは、GPUが処理するための情報を一時保存するメモリです。3D描写の膨大なテクスチャ格納や高解像度モニタでの接続に大いに活躍します。
128MBあればWindows Vistaはかなり安定しますが、動画編集をするなどの使用環境によっては不安があります。 アプリケーションソフトを同時に多数立ち上げる、ウインドウをたくさん開くなどグラフィック処理に負担がかかる使用なら256MBを推奨します。
最近は256MBが主流になってきた感じです。
ちなみに、マイクロソフトが推奨している「Windows Aero表示の画面解像度と必要なビデオメモリ」は以下の通りです。
1280×1024まで 64MB以上
1920×1200まで 128MB以上
1920×1200以上なら 256MB以上
このことから、24インチワイド以下のモニタで作業をしているユーザーなら512MBにしても無意味でしょう。ゲームユーザーなら、3D描写の膨大なテクスチャ格納の必要があるので恩恵があると思われます。

インターフェースはPCI Express 2.0へ移行が進む

現在のデスクトップに搭載されるグラフィックカードは、従来の規格である「AGP」に代わり、PCI Express×16という規格が主流となっています。
この規格の拡張スロットにグラフィックカードが搭載されます。×16というのは、構造上のレーン数です。
PC内部/拡張スロット
PCI Express×16にはバージョンがあり、データ転送速度に違いがあります。ただし、形状は同じなので互換性が保たれており、特にシビアになる必要はありません。
PCI Express 1.1⇒データ転送速度4GB/s
PCI Express 2.0⇒データ転送速度8GB/s
2008年後半から登場しているデルの新モデルパソコンは「PCI Express 2.0」への移行が進んでいます。

動画再生支援機能も注目

ATIではRadeon X1000シリーズ以降、NVIDIAではGeForce 6000シリーズ以降に動画再生支援機能が搭載されています。
映像コンテンツは圧縮された動画フォーマットになっており、再生するにはデコードと呼ばれるデータ展開が必要です。デコード処理はCPUが行いますが、動画再生支援機能によってデコードを支援します。そのため、少々CPUのスペックが低くてもスムーズな動画再生ができる、また、CPUに余力ができる分、全体のパフォーマンス向上に役立ちます。
この機能はGPU性能(3Dグラフィック処理)に比例せず、同世代GPUであれば、ほぼ同じ性能をみせます。旧世代のGPUと比較すると明らかな性能の違いがみられます。
ただし、再生ソフトが動画支援機能に対応してなければならず、また設定をオンにしないと有効になりません。
動画再生
▲再生ソフト「Power DVD」の動画再生支援機能、オンオフ設定画面。
Radeon HD4000シリーズはUVD2という最新バージョン、
GeForce 8000/9000/GTX200シリーズではPure Video HD Gen2という最新バージョンです。両者とも2画面同時再生コンテンツに対応しており、同時再生支援数を2つ持ちます。

グラフィックカードの搭載でパワーアップしよう

自作パソコンでなくても、過去に買ったメーカー製パソコンに、最新のグラフィックカードを搭載することでパワーアップできます。ただし、メーカーの保証対象外になりますので、失敗しても自己責任になります。その点、ご注意を。
最新のグラフィックカードを購入する前に確認することは、以下の5つ。
1.インターフェースの規格(PCI Express×16)を確認。
2.グラフィックカードのサイズをチェック。他のパーツとぶつからないか?
3.Windows Vista,およびXPであるか?(XPの場合、一応ドライバの確認が必要)
4.パソコンの電源出力を確認(300w以下ならミドルクラス以下が無難)
5.出力端子の確認。DVIかHDMIか、デュアルモニタ対応にするのか?

グラフィックカードはパソコン専門店の通販で買うとお得ですよ。
あまり古い規格のパソコンだったら、古い規格でパワーアップしても仕方がありません。パソコンそのものを買い換えたほうが、いいと思います。

 

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