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Inspiron Mini 9を買うべきか
では、これまで解説してきたことをまとめてみましょう。
まず前提に置かなくてはならないは、性能および画面サイズからメインのパソコンとしては使えないことです。つまり、今のエンタテインメント楽しむ性能はなく、あくまで外出先でメールやWeb閲覧、ビデオチャットなどを楽しむためのネット専用ノート。もしくは、セカンド・マシンと捉えておきましょう。
8.9インチワイド光沢液晶のミニノート
インテル Atomプロセッサーやフラッシュメモリ(半導体メモリ)のSSD搭載で、省エネと小型化に徹底したモデル。サイズの目安として成人男性の手のひらを、両手で合わせたぐらいのサイズです。重量も約1kgとかなり軽量。
一般的なモバイルノートを携帯するのが、億劫と思っていた方にお勧めできるタイプです。省エネ&ミニサイズ構造のため、他モデルと比べるとスペックが低いですが、インターネットや動画再生、デジカメ写真、音楽の再生、ビジネスソフトを使う分には充分です。
ワイヤレスLAN内蔵なのでで、自宅に無線環境があればそのまま家中どこでもインターネットを楽しめます。オプションで130万画素Webカメラやbluetoothを内蔵することもできます。
USB×計3、アナログ出力のVGA、5規格対応のメモリーカードリーダー、100BASE-TXのLAN端子、ヘッドフォン・マイク端子を装備。
SSD(ソリッド・ステート・ドライブ)を内蔵
記録媒体としてHDD(ハードディスク)の代わりにSSD(ソリッド・ステート・ドライブ)を内蔵しています。SSDは、SDカードやUSBメモリキー同様、半導体メモリです。SSDはHDDのようにディスク盤や回転モーターがないので、ぶつけたときの衝撃に強い特長があります。データのアクセス中でも安心して移動ができます。SSDはHDDに比べてデータの読み書きが高速です。OSの立ち上がる時間も短縮されます。
インテル Atom搭載
インテル Atomとは、移動端末などの低消費電力が求められる小型機に特化したCPU。スペックが低いとは言われますが、例えばAtom
プロセッサー N270なら(1.6GHz 、512KB 2次キャッシュ、533MHz)あります。2004年ごろ普及していたモバイルノート用CPUのCeleron
M 330が(1.4GHz 、512KB 2次キャッシュ、400MHz)なので、数値ではこれに勝っています。
2004年に販売されていたDELL・モバイルノートが、Celeron M 330、12.1インチ液晶、128MBメモリ、30GB HDDの構成で13万円ほどしていたことを考えると、動画編集でもしない限りは充分実用的であることが想像できます。
長寿命のLEDバックライトの液晶
LEDバックライトを採用しているため液晶が長寿命で輝度が高く、また、省エネであるためバッテリーの持ちがよいメリットがあります。
極めて静音性のファンレス
Inspiron Mini 9は放熱用のファンがないので、極めて静音。図書館など動作音だけでも気になるような場所でも、気兼ねなく使えます。
他社製ではファン付きの物が多く、動画再生時には動作音が気になるというレポートもあります。
ミニノートのデメリット
ここはInspiron Mini 9のデメリットというより、ミニノート全般のデメリットと言っておきましょう。
Windows Vistaを快適に動作する性能がないため、OSはWindows XP(SP3)かDELL・オリジナルのLinuxになります。
またSSDは、HDDと比べるとはるかに低容量。HDDと比べると1GBあたりの単価が高いのが気になるところです。2008年9月時点では、4GB/8GB/16GBの容量となるのでHDDの容量と比較すれば確かに少ないですが、ビジネス用途なら充分です。メモリーカードリーダーがあるので、安価になった4〜8GBのSDカードを使って容量の足しにもできます。
ただし、ソフトウェア等のシステムはSSDに保存することになるので、多くののソフトを常駐させるなら4GBのSSDは厳しいかもしれません。その場合は8〜16GBを狙いましょう。
SSDの懸念材料として、構造上の理由から書き込み回数に限界があるということです。実際SSDは何回まで書き込みができるのかは不明ですが、同じ構造のSDカードは1万回の抜き差しサイクルで消耗寿命といわれます。
それを参考にするならば、データを繰り返し更新したりストックしては消すといった使い方は避けたいですね。SSDはシステム用に使い、更新するようなデータは買い換えの楽なSDカードに保存するといいでしょう。
とはいっても、ネットやビジネス程度の使用ではSSDの寿命の前に、他の部分が傷むかスペック的な理由で買い換え時期になっているのが、もっぱらの見解です。
そして小型化のため、CDやDVDの読み書きをする光学ドライブを内蔵していません。ソフトやシステムをCDからインストールするときは外付けのドライブが必要になります。
ミニサイズのためキーボード配列が特殊であり、キーピッチも狭く初めての人にはタイピングに難があります。少なかれ隣のキーを押さないように気遣いながら操作する必要がありますが、個人的にはすぐ慣れそうな感じはしています。
( ※この写真はバッテリーを抜いているので中央に空間があります。)
また、液晶画面サイズ(8.9インチワイド)や解像度(1,024×600)と限られるため、表計算など表示領域を必要とする作業には向かないです。
とにかく低価格 ミニノートならではのメリット・デメリットはありますが、低価格設定なのでセカンド・マシンとして気軽に購入できるのが最大のメリットかもしれません。 |