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DELLノートパソコンの、汎用キーボード（Alienwareノート）

DELLノートパソコンに搭載されているキーボードは「自社の汎用パーツ」であり、自社のノートPCで多々流用される。そのため、キー配列とキーピッチの情報は「キーボード単体に特化したコンテンツ」に分けた。同型であればカラーやオプションなどバリエーションも含めて総括した情報になっている。情報収集の元になっているノート製品は別として、単にキーボード部分だけを参考にしてもらいたい。

Alienware x15 R1などで採用されている、同型キーボード

被写体はAlienware x15 R1（2022年1月レビュー / 2021年6月発売）となっている。この型のキーボードは、Alienware x17 R1やAlienware m15 Ryzen Edition R5などでも採用されている。左端キーから右端キーまでの幅が301mm。15型向けならわりと幅のあるキーボードだが、Enterキーが2列目にあるため、実際の操作ではもう少し狭い印象を受ける。

このキーボードの、キーピッチを測る
ギャラリー！この型のキーボード搭載例（DELLノート製品）

キーストロークと、押下圧について

搭載しているキーボードが共通であれば、どのノート製品も “ キーストロークと押下圧の値は共通 ” だと思われたが、調査していくと異なることが判明した。そのため、キーストロークと押下圧については、各ノート製品レビューのページで言及する。このページでは「キー配列、キーピッチ、キートップ」の紹介とする。

このキーボードの基本構造

このキーボードは、地盤がパームレスト部分と一体型のタイプ。「キー部分のくり抜き型」である。キーボードエリアが少し窪地または低地になって、くり抜かれた穴からキートップが頭を出している構造。つまりキーボードの地盤は、そのままパームレスト全体の一部（1プレート）となっている。関連コンテンツ【キーボードの地盤について】

アイソレーション・キーボード採用

アイソレーション・キーボードを採用している。アイソレーションとは「分離、独立、絶縁」という意味である。キー同士の間隔が広く取られているので、キーが浮石のように独立している。この構造は誤接触が軽減されるため、爪の長いユーザーでも扱いやすい。そしてキーボードの内側にホコリが入りにくいメリットもある。ただし、ゲームユーザーには好まれていないタイプである。現在では主流となっており、当方のレビューを通してみると、2011年を境に急増した。

キー配列

Enterキー、カーソルキーとも大きめで操作しやすい。しかし音量ボタンが右端に配置されているのに違和感を感じる。特有の癖に慣れる必要がありそうだ。右Shiftキーは小さいのでよく使うユーザーだと不便かもしれない。一方、右CTRLキーがかなり大きい。

キーボード左側。こちらは変則的な箇所はなし。半角全角キーも小さくなくて良好。

ファンクションキー（F1 ～ F12）と、「マルチメディア / 設定キー」が兼用になっている。デフォルトでは印字が大きい方（ファンクションキー）が優先設定となっているため、優先になっていない方（マルチメディア / 設定キー）は、キーボード左下側にある「FNキー」と同時押しにより使える。また、「FN + Esc」を押すと、その優先キーを切り替えることもできる。※厳密には「優先キーを切り替える」ではなく、FN + ESC（南京錠マーク）を押してマルチメディア機能を無効にするという動作。ただ、優先キーを切り替えるという意識のほうが扱いやすい。BIOSのセットアップでファンクションキーの動作を変更することも可能。

F1はブースト機能である「フルスピードモード」のオン・オフボタン、F7はキーボード・バックライト機能（イルミネーション）のオン・オフボタン、F8は外部ディスプレイとの切り替え、F9はBluetoothのオン・オフボタン、F10とF11はディスプレイ輝度調整、F12はタッチパッド（T-PAD）のオン・オフボタン。F2～F6までは謎のエイリアン語が印字されているが、これはマクロキーで合計5つまでプログラム設定が可能。

各キーの拡大画像。大きなEnterキー。

音量ボタンのある列。

カーソルキー。上にあるShiftキーと音量ボタンが少々邪魔かも。

とくに使用頻度の高い半角全角キーは押しやすいサイズで良い。

キートップは少し湾曲になっているが、明確に指先にフィットする感じはない。やや滑らすようなタイピングに向く。

キーボード・バックライトでは、イルミネーション機能の一環として備わっている。印字のすべてが点灯するのではなく、ピンポイントになっている。多くのひらがな印字は点灯しない。

ユーティリティソフトのAlienware Command Centerより、FXにて演出設定が可能。RGBカラーの各色（0～255色）を組み合わせることで、フルカラー（約1677万色）から配色が可能。さらにスライド操作で輝度の調整も可能。むろん、常に消灯も可能。

色表現には、RGB色を混ぜ合わせることで明るさが増し、白に近づいていく加法混色を活用している。RGBの明るさが「0,0,0」なら黒、「255,255,255」であれば白になる。例えば「R：255、G：255、B：0」であれば黄色。【色表現について詳しくは、24bit フルカラー（1677万色）とは】

キーボード全面が同じカラーのバックライトは、すべてのモデルで共通事項である。しかし、さらにキーボード内で複数のイルミネーション・ゾーンに分かれている場合は、モデルによって区切り方が異なる。

例えば、Alienware x15 R1（画像左）では「ファンクションキー、数字、QWER、WASD」ごとに色分けが可能だが、Alienware m15 Ryzen Edition R5（画像右）では縦列ごとの「左、中央左、中央右、右」の4ブロックで色分けが可能。キーボード内のゾーンについては、各ノート製品レビューのページで言及する。※画像はAlienware Command CenterのFXにて