ライトなALIENWAREの登場か?コスパ・拡張性・遊び心の揃ったゲーミングPC!
Inspironゲーミング(5675)の内部構造・マザーボード
「Ryzenシリーズ」を搭載するゲーミング・デスクトップ、DELL Inspironゲーミング デスクトップこと、Inspiron 5675(コンピューターモデル名)をレビューしている。当サイトでは便宜上、Inspironゲーミング(5675)と呼ぶ。このページでは、拡張性やマザーボードなど、内部構造を詳しく紹介する。
2017年9月論評 Zenアーキテクチャ |
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2017年9月10日時点のレビューであり、手元の実機における現状レポートである。
まず、サイドパネルを外す
Inspironゲーミング(5675)の背面のインチネジを外して、左側面のサイドパネルを後方に引くと、内部にアクセスできる。
サイドパネルの外装はポリカーボネート(工業プラスチック)だが、内側はスチールとなっている。フィン・デザインのスリットにあたる部分はハニカム構造の無数の穴が空けられており、吸気口を大きく設けている。
起動中は、このようにブルーLEDが内部照明になっている。
Inspironゲーミング(5675)の前面下部で、フロントパネルと筐体スチールの間に光源が配置されている。フィン・デザインの斜め角度に合わせるように、斜めの位置で光源が配置されている。
そしてもうひとつの光源。上方にあるスチールバーに下向きでLEDが配置されている。
起動していないときの内部。
自作でお馴染みのATX電源ユニット
自作でお馴染みの規格であるATX電源ユニットを搭載。この実機では460W電源で、メインとなる12Vは3系統。それぞれ最大、18A、16A、8Aであり、合計のMAXは385W。搭載されているATX電源ユニットは標準的な奥行き14センチのサイズ。後方にまだスペースがあるが、底面パネルを引っ掛けているツメがあるため、換装するならあと+15mmまでなら問題ない。
レビュー時点では、DELLのカスタマイズサポートはないが、Inspironゲーミング(5675)はPCI Express x16が2基あるのでデュアル・グラフィックが可能だ。自前でやるなら、この電源では電力不足なので大容量への換装が必要になるだろう。とにかく、ATX規格なのはありがたい。80PLUS認証の電源の換装とか、できるし。(※メーカー保証は受けられなくなることにはご留意を)
電源ユニット換装の注意点
メーカー保証がないので、電源ユニットの換装を勧めているわけではないが、一応注意点だけ記載する。このレビューしているInspironゲーミング(5675)実機では、電源ユニットにACBEL製のAC460AM-01が搭載されている。この品番を検索すると、Alienware Aurora R5にも採用されているそうだ。確かにATX電源規格ではあるのだが、この写真の通り、電源コネクタ周りの窓が小さい。そのため、スイッチが付いているものなど突起のあるものは設置できないので要注意。
また、一般的なタワー型PCでは電源ユニットが後方の上部に配置される。そのため、下に向いて大型ファンを内蔵している製品がある。Inspironゲーミング(5675)では下部に電源を搭載しているため、ファンが下を向いている製品は避けたほうがいいだろう。このようにATX電源であれば何でもいいわけではなく、Inspironゲーミング(5675)のPCケースの都合を考慮せねばならない。
内部構造の紹介~ドライブの拡張性やマザーボード
Inspironゲーミング(5675)では、マザーボードがMicroATXと大きくはないが、ドライブの拡張性があるので、ミドルタワーサイズになっている。
PCケースファンは後方にある排気用の8センチ角ファンであり、「ファンによる排気+自然吸気」の負圧式エアーフローである。ゲーミングPCといえど、エアーフローはごく一般的なスタイル。この構造ゆえ、さほど動作音は騒がしくない。
前面上部にある光学ドライブベイ。現状ではスリムドライブが搭載されているが、下段には5.25インチドライブ・ベイがある。レビュー時点では、DELLでの5.25インチドライブ搭載はないので、自前の搭載となる。
スリムドライブは読み込み速度が遅いので、まだまだ高速の光学ドライブを求めているユーザーなら保険となる拡張性だ。また、市販の5.25インチマウンタを使えば、HDDやSSDといったストレージベイにも使える。
前面下部にあるストレージベイ。上から、2.5インチベイ × 1基、3.5インチベイ × 2基。
マザーボードとCPU(Ryzen 7-1700X)
この実機ではRyzen 7-1700Xを搭載している。CPUクーラーは、ヒートシンクの上に冷却ファンを搭載させたタイプのトップフロー型。風が放熱フィンだけでなくマザーボードにも向けられているので、CPUの周辺(コンデンサやVRMなど)も冷却できる。
長時間の負荷を想定してか、空冷式CPUクーラーではグレードが高くなっている。大型の放熱フィンや銅製ヒートパイプを用いた高機能型だ。※ヒートパイプは温度差が高いほど熱伝導が速いので、その性質を活用している。(高温部から低温部へ熱が伝わる「移動現象」のスピードが速い。材質は熱伝導率の高い銅。)
【うんちく : ヒートパイプを用いた、空冷式CPUクーラーの仕組み】
SATAコネクタは5基実装。
M.2スロットは2基あり、ひとつはグラフィックカードの下あたり。もうひとつは、2基あるメモリスロットの右隣り。(さらにその横には無線LANカードの搭載)。
グラフィックカード(GeForce GTX 1060 )
Inspironゲーミング(5675)が実装するのは、PCI Express x1が2基、PCI Express x16が2基。
今回搭載しているグラフィックカード(GeForce GTX 1060 )が2スロット分を占有しているので、残るは、PCI Express x1とPCI Express x16が1基ずつ。
PCI Express スロットの知識は、【 PCI Express 規格(拡張スロット編)) 】へ
グラフィックカードには支柱が付いているが、6pin補助電源の位置が決まっているので、換装した場合には使えなくなる場合もある。ただ、輸送時の補強なので必須というわけでもない。グラフィックカード入るスペースを測ったところ、グラフィックカードの長さが32センチまでなら設置できそうだ。(長さはブラケットから測る。尻に補助電源ケーブルが来る場合は、場合にもよる)
Inspironゲーミング(5675)のレビューは以上。
Inspironゲーミング(5675)について、詳しくはDELLサイトへ
2017年9月論評 Zenアーキテクチャ |
コストパフォーマンスを重視した本格的なゲームマシンで、機能性と遊び心を兼ね備えた新ブランド、Inspironゲーミングデスクトップ。ALIENWAREシリーズのライト版ともいえる存在で、ハイパフォーマンスなのに10万円前後で検討でき、購入のハードルが低く購入しやすい。 AMDが新設計したZENアーキテクチャの「Ryzenシリーズ」を搭載する。 冷却に適した独自のフィン式シャーシデザインで、ブルーLEDライティング機能による光の演出。自作で人気のタイプであるミドルタワーなので拡張性が高く、「M.2スロット × 2基、3.5インチベイ × 2基、2.5インチベイ × 1基」とストレージだけでも5基分ある。光学ドライブベイでも「スリムドライブと5.25インチベイ」で2基装備。サポート内ではSSDとHDDのデュアル・ストレージ構成が可能。 拡張スロットには、PCI Express x1が2基、PCI Express x16が2基あり、デュアル・グラフィックの実装が可能なスペックであるが、レビュー時点ではDELLでの構成販売はない。市販と同じくATX電源搭載なので、ユーザーによる大容量電源への換装もでき、自前でデュアル・グラフィックモデルにするのも一興だろう。(ただし保証対象外)。自作ユーザーでもベアボーンPCのつもりで購入するのもありな製品。 |
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※DELLは、「顧客満足度調査 2019-2021年 デスクトップPC部門3年連続1位」 ※出典-日経コンピュータ 2020年9月3日号より
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レビュー項目
- Inspironゲーミング(5675)の概要とデザイン ・ ベンチマークテスト
- Inspironゲーミング(5675)の内部構造・マザーボード