2009年前半、高性能なチップセットは
チップセットというのは、いくつかありますが注目されるのは通称「ノースブリッジ」と呼ばれるものです。ノースブリッジはCPUやメモリ、グラフィックチップ(グラフィックカード)など高速転送のパーツを管理しています。そのため、ノースブリッジの種類によって搭載できるCPUやメモリの規格などが決定されます。
ノースブリッジという呼び方はあまり一般的ではないので、ほとんどのメーカーは「チップセット」と呼んでいます。
チップセットによって搭載できるパーツが決まるからといっても、気にしなくてはいけないのは自作ユーザーだけです。パソコンメーカー製の場合は、そのメーカーのカスタマイズ範囲に限られます。ただし、チップセットの特徴を知っておけば、そのパソコンの潜在能力が分かりますし、今後、「新しいパーツがカスタマイズ可能になるのではないか」と推測できます。
パソコンを購入する上で、チップセットを注目する場合、やはりオンボード・グラフィックの性能でしょう。ただし、3Dゲームや動画編集を専門とするパソコンでは、オンボード・グラフィックはありえません。事実上、グラフィックカードは必須ですし、はじめからオンボード・グラフィックがない機種がほとんどです。
グラフィックカードを搭載しないパソコンの場合、チップセットに統合されたグラフィック機能が採用されます。それらを「チップセット内蔵」「オンボード・グラフィック」といいます。
これまで、オンボード・グラフィック機能は非力で、地デジやブルーレイなどのHDコンテンツ使用では使い物にならないと言われてきました。
しかし、インテルのチップセットでG45 Expressが登場したことで、話が変わりました。。
2008年後半、G45 Expressの登場でオンボード・グラフィックも強化
G45 Expressとは
G45 Expressはインテル初となるHD動画再生支援機能を搭載しています。G45 Expressの下位モデルであるG43には搭載していません。
G45 Expressは、DirectX 10(簡単にいうとWindows Vistaで標準となったグラフィックプログラム)に対応したGMA X4500HDと呼ばれるグラフィックコアを内蔵しています。これによりブルーレイディスクやHDコンテンツの再生で、グラフィックカードに頼らずに済むようになりました。そのため低コストで次世代エンターテインメントを楽しめるようになったのです。
ただし、ビデオメモリの代わりにメインメモリ(システムメモリ)が使われシステム全体のパフォーマンスを落とす原因にもなります。当然、グラフィックカードを搭載したほうがいいのは、いうまでもありません。とりあえず安価なグラフィックカードでも搭載しておくことをお勧めします。
ちなみに下位ブランドのInspiron 530、Inspiron 530sは「G33」というチップセットで、これはWindows Vista(Windows Aero機能)を動かすのがやっとのオンボード・グラフィックです。
この機種でエンターテインメントを楽しむためには、グラフィックカードが必須です。
G45 Expressの搭載で、スリム型のクアッドコアPCが登場!
Studio Slim desktop
クアッドコアのインテル Core 2 Quadプロセッサーを標準搭載。通常の省スペース型よりも高いカスタマイズが可能。動画編集やブルーレイディスクを多用する環境でも、ニーズに応えられるスペックを持ちます。
豊富な端子を標準装備しており、IEEE1394、HDMI端子、ギガビットイーサーLAN、光デジタル音声出力などを標準装備しているので、次世代エンタテインメント使用に充分備えてあります。
G45 Expressの搭載。しかも拡張型のクアッドコアPC!
Studio Desktop
クアッドコアのインテル Core 2 Quadプロセッサーを標準搭載。拡張性はそのままに、通常のミニタワー型よりも高いカスタマイズが可能。動画編集やブルーレイディスクを多用する環境でも、ニーズに応えられるスペックを持ちます。
豊富な端子を標準装備しており、IEEE1394、HDMI端子、ギガビットイーサーLAN、光デジタル音声出力などを標準装備しているので、次世代エンタテインメント使用に充分備えてあります。
ノートパソコンもGM45 Expressの登場で、オンボード・グラフィックも強化
ノートパソコンにも、GM45 Expressの登場で、オンボード・グラフィックが強化されました。
GMA 4500MHDと呼ばれるグラフィックコアを内蔵しています。これによりブルーレイディスクやHDコンテンツの再生で、グラフィックカードに頼らずに済むようになりました。そのためノートパソコン低コストで次世代エンターテインメントを楽しめるようになったのです。
これもデスクトップと同様のアドバイスですが、オンボード・グラフィックはビデオメモリの代わりにメインメモリ(システムメモリ)が使われシステム全体のパフォーマンスを落とす原因にもなります。
ですから、できればNVIDIAのGeForceやATI RADEONといった単体のグラフィックチップ(GPU)を搭載して、グラフィック機能を強化したほうがいいです 。
GM45 Expressの搭載でオンボード・グラフィックも強力になった機種
Studio 15
Centrino 2 対応機種。15.6インチワイド光沢液晶を搭載。Core 2 Duoプロセッサー搭載可能。マルチメディアやエンタテインメントに最適なノート。ビジネス用からエンタメまで幅広く活用できます。グラフィック・コントローラーでは、高度なカスタマイズが可能。光学ドライブはスロットイン式。カラーバリエーションが豊富で、8色から選べます。
次世代モニタ出力のHDMI端子や高速ネットワークのギガビットイーサLAN端子、8規格対応のメディアカードリーダーを標準装備。
オプションで200万画素の内蔵ウェブカメラや、指紋認識リーダー、ブルーレイ、Bluetooth選択可能。
Inspiron 15
15.6インチワイド光沢液晶を搭載。Core 2 Duoプロセッサー搭載可能。低価格のためオンボード・グラフィックですが、グラフィック機能が強化されたチップセット内蔵のため、ブルーレイや地デジなどのHDコンテンツの再生が可能です。一世代前の低価格ノートでは不可だった娯楽使用が可能になりました。ライトなゲームや低解像プレイならゲーム用にも可能です。
アスペクト比が液晶テレビと同じ16:9で、地デジ放送などを観ても上下に黒い帯が入ることはありません。
DLNA対応。DLNA対応の家電(レコーダーやテレビなど)があれば家庭内LANで接続が可能。パソコンに保存されている動画を離れたリビングのテレビに映したり、LANを通じて相互利用が可能です。
Webカメラを搭載すれば、ビデオチャットだけでなく、顔認証ソフトウェアによってセキュリティ管理が出来ます。
Studio 17
Centrino 2 対応機種。17インチワイド光沢液晶を搭載。Core 2 Duoプロセッサー搭載可能。マルチメディアやエンタテインメントに最適なノート。ビジネス用からエンタメまで幅広く活用できます。
グラフィック・コントローラーでは、高度なカスタマイズが可能。光学ドライブはスロットイン式。カラーバリエーションが豊富で、8色から選べます。
また、キーボードがノートパソコンでは希少な10キー付きなので、デスクトップなみの入力作業のしやすさがあります。
次世代モニタ出力のHDMI端子や高速ネットワークのギガビットイーサLAN端子、8規格対応のメディアカードリーダーを標準装備。オプションで200万画素の内蔵ウェブカメラや、指紋認識リーダー、ブルーレイ、Bluetooth選択可能
高性能なオンボード・グラフィック、NVIDIA GeForce 9400M G
Studio XPS 13
13.3インチワイド光沢液晶を搭載。Core 2 DuoプロセッサーのPシリーズ搭載で省エネのモバイルノート。オンボードグラフィックはNVIDIA GeForce 9400M G。
NVIDIA製のチップセットとGPUの組み合わせで「Hybrid SLI」が可能で、モバイルノートでありながら強力なグラフィックパフォーマンスを誇ります。
Webカメラ搭載でビデオチャットだけでなく、顔認証ソフトウェアによってセキュリティ管理が出来ます。
今となっては高画質でないDVD映像でも、高画質にアップコンバージョンし再生する機能を持ち、マルチメディアやエンタテインメントに最適なノート。ビジネス用からエンタメまで幅広く活用できます。
NVIDIA GeForce 9400M G
DirectX 10に対応した3Dグラフィックス機能、動画再生支援機能、高画質化機能を持ちます。同様に、HDコンテンツ再生に高いパフォーマンスを持つインテル製チップセット「GM45 Express」がありますが、NVIDIA社いわく、その5倍のグラフィック・パフォーマンスがあるそうです。
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