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DELL XPSシリーズ復活!XPS 14、15、17の3機種が新発売
2010年10月26日、高いグラフィックパフォーマンスのミドルレンジ・ノート、XPS 14、XPS 15、XPS 17の3機種が発売されました。それぞれ、14インチ、15.6インチ、17.3インチワイド光沢液晶のノートです。バックライトには長寿命で省エネのWLED(白色LED)が採用されています。非光沢のアルミボディで、従来のポリカーボネート素材(工業用プラスチック)製品と比べると、格段に高級感が違います。
いよいよミドルノートも、ゲームノートに迫るか
この機種の登場タイミングとして、デュアルコアのCore i5、およびクアッドコアのCore i7の新ファミリーの登場があるでしょう。そしてメインとなるのが、2010年9月に発表されたNVIDIA社の新GPU、「GeForce GT 400M」シリーズの搭載です。GPUとはグラフィック処理がメインの頭脳ですが、NVIDIAではCUDAという、GPGPU技術を採用しています。GPGPUとは、汎用頭脳であるCPUの処理の一部を肩代わりするものです。つまり、グラフィック処理能力をそんなに重視していないユーザーでも、搭載することでパソコン自体の全体的なパフォーマンスアップが見込めます。
「GeForce GT 400M」シリーズはミドル~ハイクラス向けで、XPS 14、XPS 15、XPS 17のようなミドルレンジ・ノートに適したGPUです。GTの上位であるGTX系は、本格的なゲームPC(Alienwareシリーズ)の範疇になるでしょう。
「GeForce GT 400M」シリーズのスペックファミリー | GT 445M | GT 435M | GT 425M | GT 420M | GT 415M |
開発コード | GF106 | GF108 | GF108 | GF108 | GF108 |
CUDAコア | 144基 | 96基 |
48基 | ||
テクスチャ ユニット数 |
24基 | 16基 |
8基 | ||
コアクロック | 590MHz | 650MHz | 560MHz | 500MHz | 500MHz |
シェーダー クロック |
1180MHz | 1300MHz | 1120MHz | 1000MHz | 1000MHz |
3D Vision | ○ | ○ | ○ | × | × |
XPS 14、XPS 15、XPS 17で搭載できる「GeForce GT 400M」シリーズは、直接DELLサイトでご確認ください。なお、上記の表は、NVIDIA社がリリースしたGT 400Mのスペック比較です。GT 435Mあたりでは、ゲームノートとして採用されるケースが見られます。
基本的に、XPS 14 < XPS 15 < XPS 17の優劣で高性能にカスタマイズできる傾向です。3機種ともチップセットに、インテル モバイルHM57を採用しており、基本的なプラットフォームは共通です。
XPS 14、15、17が搭載できるパーツは、DELLサイトでチェック!
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GT 445Mの性能は、下位より一線した構造とパフォーマンス!
GT 445Mでは開発コード名がGF106で、これは上位であるGTX 460Mと同じです。CUDAコア数とテクスチャユニット数が下位ファミリーより多いので、物理的に一線して高性能であることが伺えます。ミドルノートで高度な3Dゲームに挑むなら、XPS 17が一番最適といえます。発売時点ではXPS 17のみが搭載できます。
GT 420~435Mがメインになりそう
コスト面とパフォーマンス面で、GT 420~435Mがメインとなりそうです。CUDAコア数とテクスチャユニット数は共通なので、後はクロック数の違いで性能が若干変わります。
なお、3D対応のモニタにつなげて3D映像を楽しむならGT 425M以上でなければなりません。※GT 420M以下は3D Vision未対応。 発売時点ではGT 435Mが搭載できるのは、XPS 15と17。
NVIDIA Optimusテクノロジーに対応【Core i5搭載時】
3機種とも、Core i7(クアッドコア)および、Core i5(デュアルコア)の搭載が可能ですが、Core i5(デュアルコア)を搭載した場合は、NVIDIA Optimusテクノロジーが活用できます。NVIDIA Optimusテクノロジーは、GPUと「CPUに内蔵するインテルHDグラフィックス」をシームレスに切り替える技術です。とくに高いグラフィック処理をしない場合は、省エネのインテルHDグラフィックスに自動で切り替わります。
なお、Core i7(クアッドコア)では上位CPUがゆえ、インテルHDグラフィックスを内蔵せず、そのためNVIDIA Optimusテクノロジーに対応していません。
3D Vision対応
GeForce GT 425M以上の搭載なら、3D Vision対応になるので、3D映像を楽しめます。ただし、XPS14.15.17の液晶画面は3D対応ではないので、3D対応モニタとのHDMI外部接続が必要になります。
名門スピーカーブランドJBLと、高音質技術MaxxAudio採用
名門JBL(ジェイ ビー エル)スピーカー搭載で、Waves社のサウンド技術「MaxxAudio」を採用しています。重低音から高音まで音質向上させ、自然な音の広がりを演出できるとのことです。なお、JBLは1946年に設立されたアメリカの老舗スピーカー・メーカー。映画館やスタジオなどでよく見かけ、どちらかというと玄人向け。現在はハーマン・インターナショナルに買収され傘下に入っています。JBLの名は、創設者および技術者のジェームス・B・ランシング(James Bullough Lansing )から。
XPS 15と17では、JBLスピーカー+サブウーファー内蔵の2.1サウンド。XPS 14はサブウーファーなし。
XPS 15 インターフェース
ついにUSB3.0に対応しました。USB 3.0 x2つ、USB2.0×1つ装備。 (うち1つはeSATA端子共有、PowerShare USB対応) 、ギガビットLAN端子、HDMI端子、 ミニdisplayPort端子、9規格対応カードスロット装備(SDXCにも対応)、200万画素Webカメラ装備。オプションではSSD搭載や地デジチューナー内蔵が可能。
VGAやIEEE1394など旧型周辺機器につなぐ端子は、省かれたようです。(インターフェースの過渡期ですね。)Expressカードスロットも無くなっているので、ノートでの機能拡張はできません。
※PowerShare USB対応とは
USB端子の1つはPowerShare USBなので、Windowsを立ち上げなくてもUSB経由の充電が可能です。オーディオプレイやケータイ電話の充電に手軽で便利。
理論値ではではUSB 2.0の10倍近く速いとされるインターフェース。
参考理論値:USB2.0 ⇒480Mbps(60MB/秒) 、USB3.0⇒ 5Gbps(500MB/秒)
USB3.0は、下位であるUSB2.0、1.1とも互換性があります。速度は対応する周辺機器に依存します。
XPS 17 インターフェース
XPS 17では、XPS 15よりUSB2.0が1つ多く、2つ装備します。あとのインターフェースは同じです。あと、XPS 15との違いは、テンキー付フルサイズキーボード搭載で、HDDを2台まで搭載できる拡張性です。搭載できるメモリはXPS 15の倍にあたる16GBまで可能。
XPS 14 インターフェース
XPS 14では、XPS 15、17より低予算で買える分、インターフェースがやや見劣ります。
まず、USB3.0は非搭載でUSB2.0が3つ装備されています。ミニdisplayPort端子も非搭載です。USB2.0端子のうち1つは、eSATA端子共有、PowerShare USB対応など、ほかの項目はXPS 15と共通です。
14インチなので、据え置きかモバイルか中途半端なサイズですが、2.4kg程度の重量のため、モバイル用でも無理の無い筐体です。それにインテルHDグラフィックスを内蔵するCore i5を搭載しておけば、GPUと「インテルHDグラフィックス」をシームレスに切り替えるNVIDIA Optimusテクノロジーが活用でき、モバイル時の節電対策にもなります。
XPS 15と17も同じことが言えますが、サイズ的にモバイルには向きません。
この3機種についてコメント
DELLの最上ブランドだったXPSが久々に単独復活しました。これまでXPS OneやStudio XPS、Adamo XPSなど“Better”のような修飾扱いをされましたが、ようやく本家独立です。ただし、最上ブランドにはAlienwareが入っているため、かつてのブランドポジションではなく、ミドルレンジのポジションとなっています。つまりStudio ブランドとのバトンタッチみたいですね。現に、Studio 17の後継がXPS 17、Studio 15の後継がXPS 15みたいなものです。
XPS 15と17では、USB3.0が搭載され、ミニDisplayPortが搭載され、SDXC対応のカードスロットを搭載したところをみると、次世代のPCライフを見通したインターフェースであると分かります。eSATA端子、PowerShare USB対応も大変便利です。VGAやIEEE1394など旧型周辺機器につなぐ端子が省かれたことにより、ひとつの過渡期を感じます。
XPS 14はやや予算を落とせるとはいえ、「USB3.0がない、サブウーファーも無い」など削られている要素があるので、少しぐらいの価格差で損をする印象があります。
トータル的なパフォーマンスで、XPS 15に人気が集中しそうですが、個人的にはXPS 17の最高構成(CPUとGPU)が魅力的です。少しくらいの予算アップで、大きな差の性能を手に入れられます。インターフェースも一番豊富なのも優位です。ただ、サイズが一回り大きめなので、モバイル等に向きませんが、設置場所が決まっているユーザーならXPS 17がお勧めです。
以上、2010年10月26日発売時点の情報です。最新の情報はDELLサイトにてご確認ください!
14インチ!XPS 14 |
15.6インチ!XPS 15 |
17.3インチ!XPS 17 |
USB2.0×3 | USB2.0×1 | USB2.0×2 |
USB3.0×無し | USB3.0×2 | USB3.0×2 |
HDMI端子 | HDMI端子、 ミニdisplayPort端子 |
HDMI端子、 ミニdisplayPort端子 |
JBLスピーカ2.0ch | JBLスピーカ+ウーファ2.1ch | JBLスピーカ+ウーファ2.1ch |
HDD搭載可能台数=1台 | HDD搭載可能台数=1台 | HDD搭載可能台数=2台 |
最大 GeForce GT 425M |
最大 GeForce GT 435M |
最大 GeForce GT 445M |
解像度 1366×768 |
解像度 1366×768 / 1920×1080 |
解像度 1600×900 |
フルサイズキーボード | フルサイズキーボード | フルサイズ+テンキー付 |
3機種共通: ※eSATA端子共有、PowerShare USB対応、ギガビットLAN端子、 SDXC対応(9規格対応)カードスロット搭載。モバイル インテル HM57チップセット採用。 ※VGAやIEEE1394、Expressカードスロットは無し。 ※Core i5を搭載すれば、NVIDIA Optimusに対応。GeForce GT 425M以上で3D Vision対応。 |