電源ユニット換装レポート:DELL Studio XPS 8000
2010年のヒットモデルDELL Studio 8100の前機種、Studio XPS 8000の電源ユニットの換装しました!既存がATX電源なので市販品と交換できます。今回は2弾構成の紹介となり、2製品の市販電源と換装してみました。(実施日は2010年)
Studio XPS 8000の既存電源ユニットを外す
Studio XPS 8000はATX電源を採用しているので、市販電源と簡単に交換することができます。電源ユニットくらいの故障なら自分で直せます。壊れていなくても2年で交換するシビアなユーザーがいるくらいですので、ほどほど酷使したら交換してもいいですね。
お決まりの注意事項ですが、内容はメーカー保証対象外の行為であり、自己責任になります。作業前に電源を抜くことと、放電作業は忘れないでください。
Studio XPS 8000既存の電源は350Wですが、今回は余興で市販の400W電源と交換します。電源ユニットは、背面4箇所のビスを外すことで取り外せます。
Studio XPS 8000のATX電源ユニットのサイズは、幅150×高さ86×奥行140mmです。ATX電源でも奥行きが違うものがあるので、交換時には同じサイズのものを探しましょう。
そのまま電源を交換といきたいのですが、ミニタワー型のミドルレンジモデルは少し厄介です。そこそこのコンパクトさが仇となり、身がぎっしり詰まっています。
まずマザーボードやPCパーツ等に接続されているコネクタを外さなくてはなりません。しかしパーツが密集していると作業がやりづらいです。そのため、場合によっては一旦、解体せざるをえないこともあります。解体したほうが作業がはかどり、手元が狂って損傷するリスクが下げられます。
面倒ではあるが、効率化のためHDDを外す
2台のHDDを搭載していますが、これらのSATAコネクタを抜きます。
HDDが作業の邪魔になるので、これも取っ払います。面倒くさいなあ。
これですっきり。作業がはかどります。グラフィックカード(GeForce GTX 260)を抜く必要はありません。
HDDを取らざるを得なかったのは、この黒いケーブルのせいです。天井のUSB端子(メディアトレイ用)につながっており、作業中、電源のケーブルが引っかかります。ですから、HDDがあると作業の邪魔になるのです。
Studio XPS 8000の既存電源を取り出す
グラフィックカードのPCI Express電源コネクタ(6ピン)を外し、マザーボードのコネクタも外します。
電源ユニットのすぐ背面のところ。奥のツメ2箇所がロックになっていますので、電源ユニットを外すときは棒か何かで押し込んでやると取れやすくなります。
電源ユニットを取り外します。
電源ユニットを外した後の様子。奥のツメ2箇所が電源のストッパーとなっています。自作PCケースならもう少しカスタマイズしやすい構造と感じます。そもそもメーカーパソコンは独自のカスタマイズ性にはそんなには考慮していないでしょう。
その奥には、ケーブルを引っ掛けるフックがありました。ケーブルを引っ掛けたまま無理に電源を取り外さないように注意です。
換装第一弾!!400WのATX電源を取り付ける
市販の400WのATX電源ユニットを取り付けます。サイズは、既存電源と同じ、幅150×高さ86×奥行140mmです。
先に電源ユニットを固定します。ATX電源なのでビス止めの位置は同じ。4本のインチネジで留めます。
次はコネクタを差し込みます。
ATXメインコネクタ。マザーボード電源供給用で24ピンコネクタを接続。
ATX12V コネクタ。CPU電源供給用の4ピンです。
SATAコネクタ。HDDと光学ドライブに接続です。
PCI Express電源コネクタ。グラフィックカードの補助電源用です。GeForce GTX 260では6ピンでした。この接続をうっかり忘れると、起動時に電力不足を知らせる警告音がなります。
サイドパネルを閉じて・・・
ハンドスクリューネジで留めるだけ。作業完了。
次は、奥行きのある500W電源と換装します。
換装第2弾!!奥行きのある500W電源と換装
既存のATX電源(350W)サイズは幅150×高さ86×奥行140mmでしたが、さらに20mm奥行きのあるATX電源(500W)に交換してみます。この市販のATX電源はサイズ幅150×高さ86×奥行160mmです。
奥行きのある電源を取り付ける場合は、いささか強引な取り付けになるので、できれば同じサイズのものと交換することをお勧めします。
市販のATX電源(500W)は、Enhance製のStronger SPSN-050。メーカーパソコンではまず採用しないと思われる80Plus認証製品。
付いていたATX電源を外します。奥行140mmにあわせてストッパーが付いていますが、今回取り付ける市販電源は奥行き160mmになるので、ストッパーが邪魔になります。そこで可能な限り奥に押し込んで潰しました。お勧め出来る行為ではありませんが、やむを得ずです。
光学ドライブが電源の取り付け時に邪魔になるので、一旦、待避させます。
天井メディアトレイにあるUSBインターフェースも邪魔になるので、一旦取り外します。
つけたままだと、ケーブルが電源ユニットに引っかかりスムーズに取り付けができません。
メディアトレイにあるUSBを取り外すためには、天板を外します。
ロックを解除したあと、後方にスライドすることで天板が外れました。
メディアトレイのUSBは2箇所ビス止めされているので、外します。
外しました。
市販の500W電源ユニットを取り付けます。Studio XPS 8000の背部より少し離れたところからはめ込み、背部のほうへとスライドします。そのため、配置するまではメディアトレイのUSBや光学ドライブが邪魔になります。
背部から4箇所ネジ止めをして500W電源ユニットを固定します。
メディアトレイのUSBを元に戻します。ケーブルが電源とすれすれの位置ですね。
では、コネクタを差し込んでいきます。まずはマザーボードの電源供給用のATXメインコネクタ24ピンから。ちなみに旧マザーボード用に20ピンにも対応。
ATXメインコネクタ24ピンを差し込みました。
続いて、赤いコネクタがCPU電源供給用のATX12V(4ピン)コネクタ。8ピンであるEPS12Vにも4ピン+4ピンで対応しています。
青いコネクタが、高度なグラフィックカードの補助電源用であるPCI Expressコネクタ。6ピンおよび8ピン(6ピン+2ピン)に対応。
CPU用電源にATX12V(4ピン)にコネクタを差し込みました。EPS12Vではないので残りの4ピンが余ります。
グラフィックカードのNVIDIA GeForce GTX 260に補助電源であるPCI Expressコネクタ6ピンを差し込みます。
こちらはSATA電源コネクタ。
SATA規格のHDDや光学ドライブの電源用です。
光学ドライブにも接続。
電源本体から着脱できるプラグインコネクタではないので、あまったケーブルは光学ドライブベイの空きスペースに押しこみました。
交換作業が完了です。ミニタワーの電源交換で、既存よりも奥行きのある電源はかなりリスキーです。完全にギリギリの搭載でした。各パーツを取り外していく作業も面倒ください。以上で、DELL Studio XPS 8000の電源ユニット換装レポート終わり。