1. パソ兄さん HOME
2. DELLパソコン・モバイル旅行記
3. 甲府旅行
4. 甲府五山

武田信玄が定めた寺格、甲府五山へ行く

甲府五山（こうふござん）とは、甲府における禅宗の寺格として、武田信玄が定めた五山制度。東光寺（甲府市東光寺3丁目）、能成寺（東光寺町）、長禅寺（愛宕町）、円光院（岩窪町）、法泉寺（和田町 ）がある。1位から5位までの格付けは明確ではないが、どうやら信玄の母（大井夫人）の墓所である長禅寺が筆頭とみられているようだ。2014年12月に、法泉寺以外の五山へ参拝した。

東光寺

法蓋山（ほうがいさん）東光寺は、臨済宗妙心寺派の寺。寺の伝えによれば創建は平安時代末期。甲斐源氏の祖、源義光（新羅三郎）が1121年に国家鎮護仏法興隆の祈願所として諸堂を建立した。本尊を釈迦如来として安置、興国院と名づけた。

鎌倉五山の建長寺を開山した蘭渓道隆（らんけいどうりゅう）が、元国（中国）のスパイだとされ甲州に配流され、ここに入山した。甲州の禅宗文化の中心的な存在として再興し、寺号を東光寺と改められた。※蘭渓道隆は宋の帰化僧で、執権北条時頼の帰依を受けていたが、旧仏教徒の迫害をうけた。配流は幕府による保護だったとされる。

室町時代は武田家の保護を受け、諸堂が整備された。信玄の伯父に当たる藍田恵青（らんでんえじょう）が住職であったが、武田家滅亡後、織田信長の兵火により恵林寺快川和尚とともに火定に入った。江戸期には甲府城城主となった柳沢家の保護を受けた。

東光寺の山門と、そばにある多数の六地蔵。

東光寺仏殿（薬師堂）は、国指定重要文化財。1582年の甲州征伐では織田軍が甲府善光寺に本陣を置き、東光寺を焼いたが、仏殿だけは焼け残った。織田軍が乱入した時の刀傷が残っている。昭和20年の甲府大空襲でも奇跡的に焼け残った。仏殿の奥には東光寺庭園があり300円で鑑賞できる。

東光寺庭園

蘭渓道隆（らんけいどうりゅう）の作庭である、東光寺庭園。寺の背後に迫る山を築山とし、山麓の傾斜地を利用して滝を施し、手前に池泉を配した庭園。（池泉観賞式庭園といい、滝を登った鯉が竜に化身する様を自然石で表現）

庭園の広さは450坪ほど。地元産の大小の石、奇石をたくさん使い、禅寺特有の厳しさを表しているという。

NHK大河ドラマ、武田信玄（1988年）、風林火山（2007年）のロケ地にもなったらしい。放映時は参拝者で賑わったそうだが、「ブームが去ると閑散とした」と住職らしき方がおっしゃっていた。

東光寺は、嫡男・武田義信および、義兄弟の諏訪頼重を幽閉した地でも知られる。彼らの墓もある。

武田義信

1538年生まれの信玄の嫡男。母は三条夫人。妻は今川義元の娘。信玄は義元急死後、駿河侵攻を画策したが、義信はこれに反対。義元の敵である織田信長と結んだことにも反発し、父子の確執の溝は深まった。信玄は義信の守り役である飯富 虎昌（おぶ とらまさ）を成敗し、義信を東光寺に幽閉した。義信は30歳で死んだが、死因は自殺とも病死とも言われ定かではない。

諏訪頼重

信玄は1542年に諏訪へ侵入し、義兄弟である諏訪頼重の上原城を攻める。頼重は支城の桑原城へ逃避するがこれも包囲される。（頼重の妻は信玄の妹、禰禰）信玄はアンチ頼重派の高遠頼継（諏訪一族）らを諏訪攻めに介入させている。

信玄の和議を受け入れた頼重であったが、東光寺に幽閉され自害させられた。享年27歳だったという。これにより名族諏訪氏は滅亡する。高遠頼継に恨みを持つばかりで、警戒すべきは信玄だったことに気がつくのが遅かったようだ。なお、頼重は信玄の跡を継いだ武田勝頼の外祖父にあたる。

能成寺（のうじょうじ）

定林山能成寺の開基は、甲斐の守護武田信守、開山は業海本浄（ごうかいほんじょう）
現在の笛吹市八代町に創建されたと言われ、史跡「能成寺跡」として残されています。戦国時代に信玄が府中に移し、武田家が滅んだその後、1590年代の甲府城築城時に、現在地に移転したと伝わる。甲府大空襲で伽藍が失われたが、昭和61年に本堂が再建された。境内には、忠臣蔵で有名な赤穂藩家老、大野九郎兵衛の墓と伝わる墓碑がある。芭蕉の句碑もある。

長禅寺

甲府五山の筆頭とされる長禅寺は、信玄の母、大井夫人の菩提寺。住職・岐秀元伯は信玄幼少期からの学問・政道の師であり、大井夫人が招いた僧。武田晴信から「機山信玄」という法号を与えた人物でも知られる。

長禅寺所蔵の大井夫人肖像は武田信廉が描いたもの。

大井夫人の墓。

円光院（えんこういん）

説三和尚を住持として開山。信玄の正室三条夫人の菩提寺として知られる円光院。信玄の居館、躑躅ヶ崎館の麓にある。円光院とは三条夫人の法号から称される。信玄の寄進状や遺宝が伝わる。

法泉寺

南北朝時代に甲斐守護・武田信武が開基した寺で、信玄の第4子・武田勝頼の菩提寺。
信玄の跡を継いだ勝頼は、1582年の天目山の戦いで織田信長に敗れ、首級は京に晒された。勝頼の葬儀は京都の妙心寺で行われたが、葬儀に参列した法泉寺の和尚（快岳周悦）が歯と髪の一部をもらいうけ、法泉寺に埋葬したとされる。その歯髪塚に桜の木が植えられ、勝頼の墓地には桜の木がある。～パソ兄さんの訪問はなし

パソ兄さんの甲府観光（2014年12月）

• 躑躅ヶ崎館（武田氏館跡の武田神社）
• 武田信玄の出生地、積翠寺と詰めの城「要害城」
• 武田信玄が定めた寺格、甲府五山へ行く
• 甲斐 善光寺～信濃善光寺の焼失を恐れ、武田信玄が本尊を奉還
• 武田信玄の火葬塚（魔縁塚）と、河尻塚
• 甲府城（舞鶴城）～秀吉が関東の家康を牽制するために築城命令した

欲しい時が、DELLパソコンの購入タイミング！キャンペーン情報！

※DELLは、「顧客満足度調査 2019-2021年 デスクトップPC部門3年連続1位」 ※出典-日経コンピュータ 2020年9月3日号より

歴史年表と城郭基礎知識

同じ史跡でも時代によっていくつかの出来事があり、 時代推移の把握が必須となります。 そのため年表をまとめています。また、城郭散策のレポートではちょっと専門用語が出るので、城郭用語もまとめてあります。

• 歴史年表（パソ兄さんの史跡めぐり用）
• 城郭で使われる用語集

免責事項・ご連絡等

当サイトはリンクフリーですが、当サイトのデザインおよびテキストの無断転載・複製を固く禁じており対処しています。当サイトでは、楽天リンクシェア、Amazonアソシエイト・プログラムに参加しています。当サイトをご利用の際は、以下にリンクの免責事項をよくお読みください。

• 免責事項とパソ兄さんについて

｜　HOME　｜

Copyright©　納得パソコン購入術！パソ兄さん　All Rights Reserved.