Inspiron 13z(N301z)レビュー
DELLユーザーのパソ兄さんが、グラフィックパフォーマンスに優れた13.3インチ光沢液晶モバイルノートのInspiron N301zをレビュー。
納得パソコン購入術!パソ兄さんは、DELL(デル)購入ガイド
デルパソコン使用レビュー

サイトマップ~DELLレビュー

セキュリティソフトの選び方 パソコンで英会話学ぶ

Inspiron 13z(N301z)の後継機! Inspiron 13z(N311z)レビュー(2011年8月発売・SandyBridge)

DELL XPS 13 Ultrabook(L322x)レビュー!(2012年10月発売・Ivy Bridge設計)

DELL XPS 13 Ultrabook (L321x)のレビュー!(2012年3月発売・SandyBridge設計)

  1. HOME
  2. DELLノートパソコン
  3. Inspiron 13z(N301z)レビュー 項目
  4. 現在

超低電圧版CPU! Core i3-330UMの実力

Inspiron N301z (NEW Inspiron 13z)は超低電圧ノートです。つまり超低電圧版のCPUを搭載しており、そのため薄型設計と長時間駆動が可能なわけです。ただし、通常版CPUと比べると性能は劣ります。これは設計上しかたがないことです。「超低電圧版CPUは性能が低い」と酷評する人もいますが、ミニノートに採用されるAtomより遥かに性能は高いですし、モバイル用途を考慮すれば悪くないパフォーマンスです。超低電圧版CPUが気に入らないなら、重いノートを持ち運べばいいのです。

CINEBENCH R10にて、パフォーマンスをチェック。
では、どれくらいのパフォーマンスなのか、新旧いくつかの機種を用いて比較してみます。

Core i3-330UMとCore i5-430UM

レビュー時点(2010年10月)では、Inspiron N301z (NEW Inspiron 13z)においてCore i3-330UM および、Core i5-430UM が搭載可能となっています。 どちらもHTテクノロジーを搭載するため、擬似4コアとして動きます。ただし、クロック数がどちらも1.2GHzと控えめ。クロック数が高いと発熱と消費電力のリスクがあるため、超低電圧ノートたる特徴です。
Core i5-430UMはターボブースト機能があるため、必要に応じて1.2~1.73GHzまでクロックアップします。少しでも高パフォーマンスを望むならCore i5-430UMを選びましょう。どちらもTDP18Wなので、バッテリーの持ちに大きな差はないと思います。

Core i3-330UMのパフォーマンスをチェック

今回はCore i3-330UMのパフォーマンスをチェックします。こちらはターボブースト機能を持たないのでクロック数は1.2GHzのままです。性能チェックに使うレンダリングソフトは、上記写真にあるCINEBENCH R10です。Core i3-330UMは4スレッド動作するので、4箇所から同時にレンダリングを行うことができます。

CINEBENCH R10は、MAXON Computer社のCinema 4Dをベースとしたレンダリング処理のベンチマークソフト。Cinema 4Dは映画・テレビ業界やゲーム制作、建築に至るまで採用されている3Dソフトです。このベンチマークソフトは、レンダリング処理することでCPUの性能をスコア化します。32bit版と64bit版があり、同PCで測定した場合、64bit版Windowsで64bit版ソフトを起動したほうが高速です。新旧PCの比較になると絡んでくる内容なので、前もって説明しておきます。

今回のInspiron 13z(N301z)における構成と、CINEBENCH R10のスコアは以下の通り。

Inspiron 13z(N301z)の構成
製品画像 Inspiron N301z(NEW Inspiron 13z)
OS Windows 7 Home Premium 64bit Win7
スコア
液晶ディスプレイ 13.3インチ WLED光沢液晶(1366x768)
プロセッサ インテル Core i3-330UM
(1.2GHz, 3MB L3キャッシュ)
4.1
メモリ 4GB (2GBx2) DDR3-SDRAMメモリ 5.1
グラフィックス ATI Mobility Radeon HD 5430 1GB 4.9
ゲーム用
グラフィックス
5.9
プライマリ
ハードディスク
320GB SATA HDD(5400回転) 5.9
CINEBENCH R10のスコア
CPUベンチマーク 処理時間⇒3分46秒
スコア⇒3906

インテル Core i3-330UMを搭載したInspiron 13z(N301z)は、処理時間⇒3分46秒。これを目安に他のノートと比較してみましょう。

まずは、Atomミニノートと比較です。超低電圧ノートを求めるユーザーはAtom不満者が多いので、どれくらいの差があるのか気になりますよね。

Inspiron Mini 10vの構成
製品画像 Inspiron Mini 10v
OS Windows XP Home Edition SP3正規版 32bit版
CPU インテル Atom N270
(512KB L2 キャッシュ, 1.6GHz, 533MHz FSB)
メモリ 1GB DDR2-SDRAM メモリ
グラフィック オンボード・グラフィック GMA 950
HDD 160GB SATA HDD(5400回転)
液晶ディスプレイ 10.1インチワイド光沢液晶 (1024×576)
CINEBENCH R10のスコア
CPUベンチマーク

処理時間⇒18分06秒
スコア⇒814

Atom N270を搭載したInspiron Mini 10vでは、処理時間⇒18分06秒。 Core i3-330UMを搭載したInspiron 13z(N301z)の4.8倍も時間がかかっています。Atom N270は2009年の主流で、現在のAtomは少々パフォーマンスアップしているでしょうが、ミニノートと超低電圧ノートとは差があります。

次は、Core i3の前世代にあたる超低電圧CPUと比較してみましょう。

Inspiron 13zの構成
製品画像 デルInspiron13z
OS Windows 7 Home Premium 64bit
CPU インテル Core 2 Solo SU3500
(1.4GHz, 3MB L2キャッシュ, 800MHz FSB)
メモリ 2GB (1GBx2) デュアルチャネル DDR3-SDRAM メモリ
グラフィック オンボードグラフィック GMA 4500MHD
HDD 250GB SATA HDD(5400回転)
液晶ディスプレイ 13.3インチ WXGA 光沢液晶ディスプレイ (1366x768)
CINEBENCH R10のスコア
CPUベンチマーク

処理時間⇒12分28秒
スコア⇒1182

OpenGL
ベンチマーク
スコア⇒534

Core i3の前世代にあたる「Core マイクロアーキテクチャ」のCPU、Core 2 Solo SU3500と比較。こちらはデュアルコアではないので、当時の中番クラスの超低電圧CPUです。処理時間は⇒12分28秒。Atom N270よりはいいですが、Core i3-330UMを搭載したInspiron 13z(N301z)と比べると、3.3倍の時間がかかっています。

次は通常版CPUのCore i5-430Mと比較。Core i3同士で比較したかったところですが、手元にないので、少々グレードの高いCore i5と比較になります。

Inspiron 15(Core i5モデル)の構成
製品画像 DELLのInspiron15
OS Windows 7 Home Premium 64bit
CPU インテル Core i5-430M
(2.26GHz, 3MB L3キャッシュ)
メモリ 4GB (2GBx2) DDR3-SDRAMメモリ
グラフィック インテル HDグラフィックス(500~766MHz)
HDD 500GB SATA HDD(5400回転)
液晶ディスプレイ 15.6インチ WLED光沢液晶ディスプレイ (1366x768)
CINEBENCH R10のスコア
CPUベンチマーク 処理時間⇒1分53秒
スコア⇒7811

Core i5-430Mでは、処理時間⇒1分53秒。さすが通常版というところ。Core i3-330UMを搭載したInspiron 13z(N301z)と比べると、2倍の速さです。確かに通常版CPUのパフォーマンスと比べると超低電圧版は見劣りしますが、一般的な据え置きノートを気軽に持ち運ぶことはできません。購入の際は「据え置きか、モバイルか」をはっきりさせないと機種選択ができません。ハイパフォーマンスな通常版CPUとしてCore i7-720QM搭載のStudio 15をチェックしたときは、処理時間⇒1分33秒でした。
なお、Inspiron 15の後継機は⇒Inspiron 15R(N5010)販売終了
次は、前世代技術のCore 2 Duoと比較してみましょう。

Studio XPS 16の構成
製品画像 デルstudioxps16
OS Windows 7 Home Premium 64bit
CPU インテル Core 2 Duo P8700
(2.53GHz, 3MB L2キャッシュ)
メモリ 4GB (2GBx2) DDR3-SDRAMメモリ
グラフィック ATI Mobility RADEON HD 4670 1GB
HDD 500GB SATA HDD(5400回転)
液晶ディスプレイ 15.6インチ WLED光沢液晶ディスプレイ (1600x900)
CINEBENCH R10のスコア
CPUベンチマーク

処理時間⇒2分33秒
スコア⇒5758

Core 2 Duo P8700を搭載した、当時の上級者向けのStudio XPS 16と比較。2010年前半まで売られていたモデルです。旧時代のノートでもWindows 7 Home Premium 64bit搭載なので、システム環境は対等です。処理時間⇒2分33秒で、Core i3-330UMを搭載したInspiron 13z(N301z)と比べると、1.4倍の速さです。

次は2007年ごろ主流だった、Core 2 Duo Tシリーズと比較してみましょう。

Inspiron 1520の構成
製品画像 DELL(デル)Inspiron1520レビュー
OS Windows Vista Home Premium 正規版 32bit
CPU インテル Core 2 Duo T7100
(1.8GHz 、2MB L2 キャッシュ、800MHz FSB )
メモリ 2GB (1GBx2) デュアルチャネル DDR2-SDRAM メモリ
グラフィック GeForce 8600M GT 256MB
HDD 120GB SATA HDD(5400回転)
液晶ディスプレイ 15.4インチワイド WXGA 液晶(1280x800)
CINEBENCH R10のスコア
CPUベンチマーク

処理時間⇒4分18秒
スコア⇒3426

Core 2 Duo T7100を搭載したInspiron 1520と比較。Inspiron 1520は人気を誇った2007年の中級者向けモデル。処理時間⇒4分18秒でした。Core i3-330UMを搭載したInspiron 13z(N301z)では3分46秒だったので、ここで現在の超低電圧版CPUのCore i3-330UMが勝りました。ただ、32bitと64bitの環境の違いがあるので、その分の違いも考慮しなくてはなりません。

Inspiron 1520は2010年現在においてもメインノートとして充分活用できるレベルですので、Inspiron 13z(N301z)の実用性が分かってもらえると思います。現在の据え置きノートと比べると見劣り感を受けますが、1世代前と比べるとまんざらでもありません。

次は2006年ごろのハイスペック・デスクトップと比較してみましょう。2006年はCore 2 Duoが新発売された年です。このころはまだ高価で普及してなく、その前の世代であるPentium D搭載マシンが主流のハイエンドでした。Pentium D搭載マシンを自作さたときには、その性能の高さに驚いたものです。

自作パソコンの構成(Pentium D)
製品画像 自作Pentium D プロセッサー 915
OS Windows XP Home Edition SP3正規版 32bit
CPU インテル Pentium D 915
(2.8GHz, 4MB L2 キャッシュ, 800MHz FSB)
メモリ 1GB (512MBx2) デュアルチャネル DDR2-SDRAM メモリ
グラフィック RADEON HD 3650 512MB
HDD 160GB SATA HDD(7200回転)
CINEBENCH R10のスコア
CPUベンチマーク

処理時間⇒5分28秒
スコア⇒2689

2006年の自作で、Pentium D 915搭載機と比較しましょう。確か、Pentium D 915のBOX版を18000円で購入したのを覚えています。Pentium Dはインテル初のデュアルコアでしたね。このころ、当自作機ではCeleron Dからのチェンジだったのですが、動画エンコードの圧倒的速さに驚愕したものです。
そしてCINEBENCH R10では、処理時間⇒5分28秒。今見ると「こんなに遅かったのか!」と驚くばかりです。Core i3-330UMを搭載したInspiron 13z(N301z)では3分46秒だったので、超低電圧ノートでもこれを超える性能です。32bitと64bitの環境の違いがありますが、それでも大きな差です。昔を知る人間からすれば、当時のハイスペックPCを超えるノートを極薄で持ち運べることがすごいです。

このベンチマークはすべてがCPU次第というわけではありませんが、CPUの要素がほとんど占めます。今回の調査結果をまとめると以下の通り。

Core i3-330UM
(今回の検証対象の超低電圧版CPU)
処理時間⇒3分46秒
Atom N270
(2009年のミニノートに搭載)

処理時間⇒18分06秒
スコア⇒814

Core 2 Solo SU3500
(2009年の超低電圧ノートに搭載)

処理時間⇒12分28秒
スコア⇒1182

Core i5-430M
(2010年据え置き主流ノートに搭載)
処理時間⇒1分53秒
スコア⇒7811
Core 2 Duo P8700
(2008~2009年頃 前世代ノートに搭載)

処理時間⇒2分33秒
スコア⇒5758

Core 2 Duo T7100
(2007~2008年頃 前世代ノートに搭載)

処理時間⇒4分18秒
スコア⇒3426

Pentium D 915
(2006年の自作デスクトップに搭載)

処理時間⇒5分28秒
スコア⇒2689

Atom を遥かに超えるパフォーマンス、そしてPentium D 915を超えるというだけで、現在の超低電圧版CPUを高評価できます。ただ、モバイル用途がまったくないのなら、通常版のほうが高性能ですので、選択を誤らないことです。

Inspiron 13z(N301z)は販売終了。現在のオススメDELLパソコンはこちら!

欲しい時がDELLパソコンの購入タイミング!

DELLクーポン情報

クーポンコード掲載は、こちら ⇒ 【DELL公式】 お買い得情報ページ

パソ兄さんサイト経由限定!優待情報!

DELL直販合計8万円(税抜)以上購入で、
楽天スーパーポイント3,000ポイントプレゼント!

合計15万円(税抜)以上購入なら、
楽天スーパーポイント7,500ポイントプレゼント!

パソ兄さんサイト経由特典となっており、リンク先の専用ページでの手続きが必要になります。(それ以外の注文では対象外) ※2019年9/26改定~予告なく変更または終了する場合あり

8万円以上購入なら ⇒ 【3,000ポイント付与の優待専用ページ】

15万円以上購入なら ⇒ 【7,500ポイント付与の優待専用ページ】

※DELLは、「顧客満足度調査 2019-2020年 ノートPC部門2年連続1位」
出典-日経コンピュータ 2019年8月22日号 顧客満足度調査より

次は、ベンチマークテスト比較でInspiron N301zのパフォーマンスを知る!