DELL(デル)購入パソコンガイド

CPU解説のTOP

CPU(Central Processing Unit)は、いわばパソコンの頭脳。汎用的なデータを処理する電子回路で、中央演算処理装置です。(プロセッサと呼ばれます。)このCPUが中心となりパソコン全体を制御しているので、パソコン選びで真っ先にチェックするパーツです。 CPUロゴ

インテルとAMD

パソコン向けのCPUを開発・製造しているメーカーは「インテル」と「AMD」の大手2社で占めており、8割以上のパソコンがインテルCPUと言われます。インテルとAMDとでは、技術力に圧倒的な差があるわけではありません。インテルが営業戦略に長けていることが第一に挙げられます。パソコンメーカーはインテルCPUを採用したパソコンを多く投入するため、必然的にインテル仕様パソコンのユーザーが多いわけです。

性能や安定性で「インテルかAMDか」と迷うことはありません。AMDはインテルよりシェアが少ないものの、コストパフォーマンスで自作派やゲーマーに人気があります。どちらを選んでも損得はないでしょう。
ただ、ニーズの多さから当サイトではインテルCPUを中心に解説していきます。

インテルのメリット

強いていえば、インテルの「高いシェア」にメリットがあります。ソフトウエアや周辺機器メーカーは、インテル製CPUを搭載したパソコンで検証されることが多いので、理論上での安心感が得られます。
インテルロゴ

AMD(アドバンスト・マイクロ・デバイセズ)のメリット

ローエンドからハイエンドまで、性能に対するコストパフォーマンスがインテルよりも良い傾向にあります。メーカーパソコンではエントリーモデルにAMDを採用することが多いです。頑なにインテルびいきだったDELLも、2006年にはAMDを採用するようになりました。
2006年にAMDはGPUメーカーだったATI社を買収しており、CPUとGPUの2大プロセッサを扱っているメリットがあります。同社製の組み合わせによって安定感や新テクノロジーに期待ができます。
AMDロゴ

CPUとGPU

CPUはソケットに装着されます。インテルではLGA1366、LGA1156などLGA~が対応ソケットです。同じメーカーでもソケットが異なると技術が異なり、CPUの互換性がありません。(AMD製ではAM2やAM3などのソケット)
ソケットを注意しなければならないのは自作ユーザーだけで、Windowsという共通のOSを使っている以上、操作するだけのユーザーなら設計の違いを意識する必要はありません。

CPUの外観
CPUはこのようにソケットに固定されますが、CPUは発熱性が高くそのままでは熱暴走します。そのためCPUクーラーと呼ばれる冷却システムが、CPU上部に乗りかかる状態で設置されます。CPUクーラーは一般的なパソコンでは空冷式(ファン式)であり、マニアクラスになると水冷式があります。

GPUの外観
CPUと対照となるパーツにGPU(Graphics Processing Unit )があります。こちらもパソコンの頭脳なのですが、基本的にはグラフィック処理専門です。汎用性のあるCPUと違って、単調で膨大な量のデータを高速処理するのが得意です。デスクトップPCではグラフィックカードにGPUチップが搭載されており、冷却装置が取り付けられています。CPUの片割れみたいなものですね。

2009年以降、ほとんどのインテルCPUにグラフィック機能を内蔵しているので、GPUの搭載は必須ではありません。しかし、GPUを搭載したほうがPCパフォーマンスがアップしますし、本格的な3Dゲームをするなら搭載は必須です。また、GPGPU(General-purpose computing on GPU)という技術があり、画像処理だけでなく汎用処理も行うようになりました。つまり、CPUの仕事までお手伝いするようになっています。また、動画再生支援機能ではCPUの処理負担を軽減する役割もあります。
GPUについては別コンテンツで紹介しています。

知っておくべき、CPUの技術

パソコン選びでは、CPU選びが肝心になってきます。基本的なCPUの技術を理解しておかないと、搭載しようと思っているCPUの特長を知ることができません。基本的な技術や選ぶポイントを解説します。

クロック数(動作周波数)

CPUのスペック表記には~GHzのクロック数があります。かつては~MHzでしたが高クロック化が進みました。これがクロック数(動作周波数)で、データ処理において同期を取るためのテンポです。同じ構造のCPUであればクロック数が高いほど早い処理が可能となります。

2000年~2007年ごろまで主流だったインテルCPUの基本設計、NetBurst(ネットバースト)マイクロアーキテクチャでは高クロック化で処理速度を上げた時代でした。2005年ぐらいまではクロック数がどんどん上がって行きました。しかし、高クロック化は消費電力の高さと熱暴走の問題があり、3.8GHzあたりで高クロック化の流れは終焉します。その後、高クロックでの高性能化から離れ、マルチコア化へと進みます。

まとめ:同技術のCPUならクロック数(GHz)が高いほど、高性能

マルチコアとマルチスレッド

CPU内部には命令を実行するコアがあります。かつてはシングルコア(1コア)であり、高クロック化で処理能力を高めてきたのですが、消費電力の高さと熱暴走の問題で打ち止めとなりました。そして考えだされたのが、マルチコア化(複数コア)です。クロック数はほとほどにしておいて、CPUコアを増やすことで「仕事を複数同時処理してしまおう」というアイデアです。これをマルチスレッドといいます。ただし、アプリケーションソフト側もマルチスレッド対応でないと効果は発揮できません。

マルチスレッドの様子。クアッドコア編
例えばクアッドコア(4コア)での処理。4箇所同時進行でレンダリング処理を行なっています。クロック数を無理に上げなくても処理時間を短縮することができます。

デュアルコア(2コア)

デュアルコアは2つのコアが作業を分担してデータを処理します。例えばウィルススキャンしながら動画編集などをすることができます。快適にパソコンを使いたいなら、初心者でもデュアルコア以上を選んだほうがいいです。
2コア

通称:なんちゃってクアッドコア (デュアルコア × 2)

2007年ごろインテルが最初に登場させた4コアのクアッドコア(Core 2 Quad)はまだ、擬似タイプでした。CPU内部ではコアが分断されており、厳密に言うと「デュアルコア×2つ」。皮肉って「なんちゃってクアッドコア」です。それでも複数同時作業(マルチタスク)において、デュアルコアより効果を発します。マルチコアが必要とされないシングルスレッド作業では、デュアルコアと大した性能差はありません。
擬似4コア

クアッドコア(4コア)

2008年ごろ、インテルようやく真のクアッドコアというべき4コアCPUを投入。4つのコアがひとまとめ(1ダイ)に収められているので、ネイティブ・クアッドコアとも言われます。
ネイティブ4コア

ヘキサコア(6コア)

6コアを実装するとヘキサコアも。 シックスコアと呼ぶパソコンメーカもあります。
6コア

擬似コア化する、HTテクノロジー

擬似的にCPUコア数を倍増させる技術があります。つまり、1コアに対して2スレッド動作をさせるのです。それがインテルのHTテクノロジー(ハイパー・スレッディング・テクノロジー)です。では、どうやって1コアが2スレッド動作しているのか?

HTテクノロジーの仕組み
CPUコアには元々、並列処理が可能な演算機構が備わっています。(上の図ではブロックで表現)。
命令の流れが1系統だと、処理内容によって待機状態の演算機構が生じます。(図では空白のブロック)。これは勿体無いということで、HTテクノロジーの出番です。

命令の流れを2系統にすることで、待機状態の演算機構を極力減らし効率よく処理していきます。命令の流れが2系統なので、2スレッド処理なのです。OSやソフトウェアからは2コアとして認識されます。HTテクノロジーだと1コアがビジーなので物理的に2コアのほうが優位ですが、それでも1コアを有効的に処理させる技術です。HTテクノロジーの搭載はCPU製品によって有無があります。

4コアで8スレッド
例えば、HTテクノロジーを搭載する4コアでは、倍増で8スレッド動作します。Windowsタスクマネージャの「CPU使用率の履歴」を見ると8ブロックに分かれており、システムからは8コアとして認識しています。
勘違いしてはいけないのは、HTテクノロジーによって速度が2倍になるわけではなく、あくまで効率化です。内容にもよりますが、マルチスレッド対応のソフトなら30%ぐらいのパフォーマンスアップを期待してもいいでしょう。

自動クロックアップのターボ・ブースト・テクノロジー

2008年以降、インテルが採用を始めたターボ・ブースト・テクノロジーは、自動でクロック数(動作周波数)を上げる機能です。マルチコア化しても、依然とクロック数の高さがモノをいいます。
マルチコアに対応していないシングル・スレッドのソフトでは、単にクロック数の高いCPUのほうが処理が速いです。 音楽管理ソフト等ではマルチコアに対応していないものが多く、マルチコア化しても恩恵はありません。
そこで役立つのが、ターボ・ブースト・テクノロジーです。

マルチコアが効率的でないと判断されたときは、一部のコアをOFFにして、残った一部のコアのクロック数を上げます。一見、オーバークロックのように思えますが、定格内のクロックアップなので消費電力や発熱のリスクがほとんどありません。

ターボ・ブースト・テクノロジー・モニター
ガジェットの「ターボ・ブースト・テクノロジー・モニター」を使えば、リアルタイムにクロックアップが確認できる。

ターボ・ブースト・テクノロジーは、各コアごとにクロックアップしています。パワーゲートといい、コアごとに電源供給を絶つスイッチがあるので、これで調整しています。4コアの例で、以下、解説します。


通常時: まずは通常時の状態。
4コアが定格の動作周波数で動作しています。

環境に応じて2コアで充分と判断した場合には、残りの2コアの電源をオフにして、動作する2コアのクロック数をあげます。

1コアだけに集中して大きなクロックアップを図ることもあります。使わない残りのコアの電源をオフにしているため発熱が減り、その分、使っているコアの倍率を上げられます。
全コアクロックアップ
4コアすべて使っていても、電力に余裕があれば全コアがクロックアップする場合もあります。※CPU製品による

内部倍率とクロックアップ

クロックアップは内部倍率で行われます。例えば2.66GHzのCPUがあるとします。このCPUが20ベースで生成されているなら1ベースが133MHzですね。ターボ・ブースト・テクノロジーによってクロックアップされると、1段階で1ベースずつアップするので、この例では+133MHzずつアップします。 構成ベースや1ベースあたりのクロック数はCPUによって異なります。
内部倍率

キャッシュメモリ

CPUには内蔵するメモリを搭載しており、それがキャッシュメモリです。CPUはパーツであるメインメモリに蓄えられたデータを受け取りながら処理を行いますが、頻繁に扱うデータは内蔵のキャッシュメモリに蓄えます。
キャッシュメモリはメインメモリより容量が遥かに少ないですが、メインメモリよりも高速です。そのため、処理頻度の高いデータを蓄えるのです。

高性能なCPUほど、多くのデータを蓄えられます。 キャッシュメモリは1次キャッシュ、2次キャッシュ、3次キャッシュなど複数ありますが、CPUによって最大2次キャッシュまで、3次キャッシュまでと決まっています。数字が若いほど高速のキャッシュメモリですが容量も少なくなります。なお、表記はL1、L2、L3キャッシュで見られます。

Core i7-870
※インテル Core i7-870 プロセッサー (2.93GHz, 8MB L3キャッシュ)
「Nehalemマイクロアーキテクチャ」の例。各CPUコアに1次と2次キャッシュを備え、3次キャッシュは共有化しています。この場合、3次キャッシュメモリの容量が大きいほど、処理に有利です。

システムバスとプロセス・ルール

システムバスとはCPUとチップセットをつなぐ回路です。「データが流通する道幅」と理解ください。この数値が大きいほど高速転送に有利です。

※チップセットとは
チップセットはCPUとパソコンパーツを中継する半導体チップ。チップセットによってそのパソコンが搭載できるパーツや規格、オンボードで搭載できる端子が決まります。2009年ごろまで見られたCoreマイクロアーキテクチャの時はチップセット2つの搭載でしたが、2009年9月以降のNehalemプラットフォーム以降から1つになりました。詳しくはマザーボードとPCケース解説のTOPにて

プロセスルールは、CPU内部の配線の幅です。時代とともに配線幅が微細化しています。 微細化されるということは省スペースで設計ができ、基盤に余裕ができます。そうして、新しい回路を設計することで新型のCPUが登場するわけです。数値が少ないほど微細化されて、最先端技術で作られていることがわります。 単位はナノメートル (nm) 。1nm は10億分の1メートルです。バクテリアでさえ2000nmもあり、45nmだと何とウイルス並のサイズです。

ブランド・ナンバー クロック数(TB最大) コア数
(スレッド数)
システムバス プロセス・ルール
Pentium G6950 2.80GHz(TBなし) 2コア(2) 2.5GT/s 32nm
Core i3-550 3.20GHz(TBなし) 2コア(4) 2.5GT/s 32nm
Core i5-750 2.66GHz(3.20GHz) 4コア(4) 2.5GT/s 45nm
Core i7-860 2.80GHz(3.46GHz) 4コア(8) 2.5GT/s 45nm
Core i7-870 2.93GHz(3.60GHz) 4コア(8) 2.5GT/s 45nm
Core i7-930 2.80GHz(3.06GHz) 4コア(8) 4.8GT/s 45nm

ただ、プロセスルールの進化(微細化)が直接的に高速化を招くのではありません。CPUの設計に有利となるため、高クロック化が可能になったり、トランジスタ数を増やすことができるため高速化されるのです。同プラットフォームではプロセスルールの違いを比較しても無意味です。

CPU選びのまとめ

CPUは最新技術で設計されていくのでCPUファミリーごとの解説が一番いいのですが、上記で解説してきたことが大体分かれば、難しく考える必要はないでしょう。
最初に選択しないといけないのはCPUブランドです。まずはブランドごとのグレードの上下を把握しておきましょう。たとえば、「Celeron < Pentium < Core i3 < Core i5 < Core i7」のように。

次に、プロセッサーナンバーです。基本的には同ブランド・同シリーズで比較し、数字が大きいほうが上位という扱いです。ただし、あくまで認識ナンバーで、インテルも「数字が高いほど高性能」とは言っていません。

そして、コア数や「HTテクノロジー、ターボ・ブースト・テクノロジーの有無」をチェックしておきます。あと、クロック数やキャッシュメモリの容量も確認しておけばいいでしょう。

CPU解説の記事/プラットフォーム

Sandy Bridgeマイクロアーキテクチャ(LGA 1155版)【2011年~】

Nehalemマイクロアーキテクチャ(LGA 1156版)【2009年~2010年まで主流】

Nehalemマイクロアーキテクチャ(LGA 1366版)【2008年~2011年まで主流】

Coreマイクロアーキテクチャ ( LGA 775版) 【2006年~2009年まで主流】

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※DELLは、「顧客満足度調査 2019-2021年 デスクトップPC部門3年連続1位」 ※出典-日経コンピュータ 2020年9月3日号より

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