Sandy Bridgeマイクロアーキテクチャ(LGA 1155版)
2011年1月に登場したSandy Bridgeマイクロアーキテクチャ。プロセスは32nmで、前世代プラットフォームよりも低消費電力化がされています。CPUソケットはLGA 1155。メモリは前世代に引き続き、DDR3-1333を採用。CPUブランドは前世代であるNehalemから引き続きCore i7 / i5 / i3ですが、第2世代インテルCore i7 / i5 / i3という扱いになっています。
Sandy Bridgeマイクロアーキテクチャ/CPUソケット:LGA 1155版/2011年~ | |||
開発コード名: | ファミリー | コア数 | プロセス |
Sandy Bridge 2011年1月~ |
Core i7 2600~2700番台 | 4コア/8スレッド | 32nm |
Core i5 2300~2500番台 | 4コア/4スレッド | ||
Core i3 2100番台 | 2コア/4スレッド |
チップセットH67におけるデスクトップPCの構成で解説。Sandy Bridgeの基本設計は、前世代のNehalemマイクロアーキテクチャ(LGA 1156版・larkdale)と同様で、「PCI Expressコントローラ」と「メモリコントローラ」をCPUに内蔵してあります。つまり、CPUが「グラフィックカードとメモリ」に直接アクセスすることで高速化が図られています。メモリはDDR3-1333のデュアルチャンネル(帯域21.3GB/s)に対応。
CPUとチップセットをつなぐDMIバス帯域が前世代(Nehalem)の2倍に拡張。第2世代DMIとなっており、転送速度が前世代の2倍(20Gbps)。
SATA 3.0規格に対応したので、SSDなど6Gbps(600MB/s)の高速ストレージにネイティブ対応。前プラットフォームでは、PCI-Eブリッジと外部コントローラの追加でSATA 3.0に対応する自作用マザーボードが存在していましたが、Sandy Bridgeからはチップセットレベルで対応しています。
※H67 Expressチップセットの仕様では、SATA 3.0規格(6Gbps)が2ポート。
SandyBridgeでは、PCI Express 2.0×1が5Gbps(500MB/s)に底上げされました。(前世代であるNehalemでは2.5Gbps(250MB/s)転送)。SandyBridgeのチップセットにまだUSB3.0コントローラを搭載していませんが、USB3.0拡張カードの追加で対応できます。そこでPCI Express 2.0×1が5Gbpsに底上げしたので、転送速度のボトルネックから解放されました。(※USB3.0の転送速度は理論値5Gbps)
引き続き、内蔵グラフィックは「インテルHDグラフィック」ですが、2世代目となり、HDグラフィックス 3000およびHDグラフィックス 2000となっています。内蔵グラフィックでは「CPUコアとの完全統合化」が、前世代との大きな違いです。前世代は、CPUパッケージ内に内蔵グラフィック(GPU)が同梱されているだけで、CPUコアとは分離していました。※なお、内蔵グラフィックを持たないCPUファミリーもあります。
インテル HD グラフィックスにより、グラフィックカードを搭載しなくてもブルーレイなどのHDコンテンツを再生するグラフィック性能を持ちます。しかし、前世代のNehalemマイクロアーキテクチャでは、Core i7には非搭載で下位であるCore i5/i3に内蔵していました。Sandy BridgeではCore i7を含め、ほとんどのCPUファミリーにHD グラフィックスを内蔵しています。CPUとHD グラフィックスが統合関係にあるため、性能が向上しています。
機能も強化され、HDグラフィックス 3000および、HDグラフィックス 2000となっています。 実行ユニット数は、HDグラフィックス 3000が12基,2000は6基。 インテル サイトでは「前世代のインテル HD グラフィックスよりも最大3倍以上のパフォーマンス」と公称しています。 現行のローエンド・グラフィックカードに近い性能があり、フルHDコンテンツでは益々安定した動作が期待できます。(HDグラフィックス 3000なら、RADEON HD 5450のグラフィックカードとほぼ同等らしい。) 「中途半端なグラフィックカードを搭載するくらいなら、無理して搭載しなくてもいい」かもしれません。それでもグラフィックカードを搭載すれば、CPUの負担は軽減できるので、考え方はユーザー次第です。依然、本格ゲーム用にはスペック不足です。
キャッシュメモリには新たにLLC(Last Level Cache)が採用され、CPUとHD グラフィックスが共有して処理を高速化しています。 LLCは従来の3次キャッシュに相当するものです。 Sandy BridgeのHDグラフィックスは、Direct 10.1、HDMI1.4に対応したので3D映像の出力が可能。
前世代では各コアが共有する3次キャッシュでしたが、新構築され、LLC(Last Level Cashe)を採用しています。リングバスによるキャッシュ接続なので高速なデータ帯域を実現。ショートカットが可能なため、一般的なリングバスよりもムダのない構造です。
このLLCは、CPUコアと内蔵GPUが共有して使うことができます。 (CPUは3次キャッシュとして使い、残った分を内蔵GPUが2次キャッシュとして使います。 )
これまでのプラットフォームでは拡張命令にSSEが採用されていましたが、Sandy BridgeではAVXを新たにサポート。(Windows 7 SP1からサポート)。AVXではベクトル幅を256bitに拡張。(SSEでは128bit)。ソフトウエアがAVXの拡張命令に対応していれば高速化されます。従来の命令でもパフォーマンスアップがみられ、浮動小数点演算で約23%アップというレポートがあります。
また、Sandy Bridgeの一部CPUには暗号処理高速化命令(AES-NI)も導入されています。
SandyBridgeのHD グラフィックスでは、動画再生支援にQuick Sync Videoが備わっています。動画編集ではデコードとエンコードの処理が機能強化されています。※「MPEG-2、H.264、MPEG-4 AVC、VC1」のデコードをハードウェア処理。 「MPEG-2、H.264、MPEG-4 AVCのエンコード」をハードウェア処理。
さらに処理エンジンである「マルチフォーマットコーデック」を大幅強化。ただ、Quick Sync Videoが利用できるのはHDグラフィックが有効時の時のみで、グラフィックカードを使用しているときは、Intel Quick Sync Video は機能しません。
2世代 Core i72世代のCore i7は、4コア実装のクアッドコア。HTテクノロジーで8スレッド動作。 3次キャッシュ(LLC)は8MBです。ターボ・ブースト2.0(略:TB)搭載で、自動クロックアップします。 |
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ファミリー | コア数と スレッド数 |
クロック (TB最大時) |
3次 キャッシュ |
内蔵GPU(最大時) | システムバス (DMI) |
プロセス |
Core i7 2700K | 4コア/ 8スレッド |
3.5GHz (3.9GHz) |
8MB | HDグラフィックス 3000 (1,350MHz) |
5.0GT/s | 32nm |
Core i7 2600K | 4コア/ 8スレッド |
3.4GHz (3.8GHz) |
8MB | HDグラフィックス 3000 (1,350MHz) |
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Core i7 2600 | 4コア /8スレッド |
3.4GHz (3.8GHz) |
8MB | HDグラフィックス 2000 (1,350MHz) |
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Core i7 2600s | 4コア/ 8スレッド |
2.8GHz (3.8GHz) |
8MB | HDグラフィックス 2000 (1,100MHz) |
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2世代 Core i52世代のCore i5は、一部を除き多くが4コア実装のクアッドコア。 |
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ファミリー | コア数とスレッド数 | クロック (TB最大時) |
3次 キャッシュ |
内蔵GPU (最大時) |
システムバス (DMI) |
プロセス |
Core i5 2550K | 4コア/ 4スレッド |
3.4GHz (3.8GHz) |
6MB | なし |
5.0GT/s | 32nm |
Core i5 2500K | 4コア/ 4スレッド |
3.3GHz (3.7GHz) |
6MB | HDグラフィックス 3000 (1,100MHz) |
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Core i5 2405S | 4コア/ 4スレッド |
2.5GHz (3.3GHz) |
6MB | HDグラフィックス 3000 (1,100MHz) |
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Core i5 2500 | 4コア/ 4スレッド |
3.3GHz (3.7GHz) |
6MB | HDグラフィックス 2000 (1,100MHz) |
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Core i5 2500S | 4コア/ 4スレッド |
2.7GHz (3.7GHz) |
6MB | HDグラフィックス 2000 (1,100MHz) |
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Core i5 2500T | 4コア/ 4スレッド |
2.3GHz (3.3GHz) |
6MB | HDグラフィックス 2000 (1,250MHz) |
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Core i5 2405S | 4コア/ 4スレッド |
2.5GHz (3.3GHz) |
6MB | HDグラフィックス 3000 (1,250MHz) |
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Core i5 2400 | 4コア/ 4スレッド |
3.1GHz (3.4GHz) |
6MB | HDグラフィックス 2000 (1,100MHz) |
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Core i5 2400S | 4コア/ 4スレッド |
2.5GHz (3.3GHz) |
6MB | HDグラフィックス 2000 (1,100MHz) |
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Core i5 2390T | 2コア/ 4スレッド |
2.7GHz (3.5GHz) |
3MB | HDグラフィックス 2000 (1,100MHz) |
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Core i5 2300 | 4コア/ 4スレッド |
2.8GHz (3.1GHz) |
6MB | HDグラフィックス 2000 (1,100MHz) |
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Core i5 2310 | 4コア/ 4スレッド |
2.9GHz (3.2GHz) |
6MB | HDグラフィックス 2000 (1,100MHz) |
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Core i5 2320 | 4コア/ 4スレッド |
3.0GHz (3.3GHz) |
6MB | HDグラフィックス 2000 (1,100MHz) |
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2世代 Core i32世代のCore i3は、2コア実装のデュアルコア。HTテクノロジーで4スレッド動作。 |
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ファミリー | コア数とスレッド数 | クロック (TB最大時) |
3次 キャッシュ |
内蔵GPU (最大時) |
システムバス (DMI) |
プロセス |
Core i3 2130 | 2コア/ 4スレッド |
3.4GHz (-GHz) |
3MB | HDグラフィックス 2000 (1,100MHz) |
5.0GT/s | 32nm |
Core i3 2125 | 2コア/ 4スレッド |
3.3GHz (-GHz) |
3MB | HDグラフィックス 3000 (1,100MHz) |
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Core i3 2105 | 2コア/ 4スレッド |
3.1GHz (-GHz) |
3MB | HDグラフィックス 3000 (1,100MHz) |
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Core i3 2120 | 2コア/ 4スレッド |
3.3GHz (-GHz) |
3MB | HDグラフィックス 2000 (1,100MHz) |
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Core i3 2100 | 2コア/ 4スレッド |
3.1GHz (-GHz) |
3MB | HDグラフィックス 2000 (1,100MHz) |
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Core i3 2100T | 2コア/ 4スレッド |
2.5GHz (-GHz) |
3MB | HDグラフィックス 2000 (1,100MHz) |
末尾のKはオーバークロック向け倍率ロックフリー。末尾のSは低消費電力版、末尾のTは超低電力版。
※TB=ターボ ブースト テクノロジーの略。
HTテクノロジーは擬似的にCPUコア数を倍増させる技術で、1コアに対して2スレッド動作をさせます。
例えば、HTテクノロジーを搭載する4コアでは、倍増で8スレッド動作します。システムからは8コアとして認識しています。勘違いしてはいけないのは、HTテクノロジーによって速度が2倍になるわけではなく、あくまで効率化です。内容にもよりますが、マルチスレッド対応のソフトなら30%ぐらいのパフォーマンスアップを期待してもいいでしょう。
2008年、Nehalemマイクロアーキテクチャから採用されたターボ・ブースト・テクノロジーは、自動でクロック数(動作周波数)を上げる機能。マルチコアに対応していないシングル・スレッドでも処理を高速化します。
マルチコアが効率的でないと判断されたときは、一部のコアをOFFにして、残った一部のコアのクロック数を上げます。一見、オーバークロックのように思えますが、定格内のクロックアップなので消費電力や発熱のリスクがほとんどありません。
ガジェットの「ターボ・ブースト・テクノロジー・モニター」を使えば、リアルタイムにクロックアップが確認できる。
そしてSandy Bridgeからはターボ・ブースト ~2.0とバージョンアップ。(※Core i3では下位のために省かれています。) ターボ・ブースト~ 2.0の進化ポイントは、CPUとHDグラフィックスの統合により、両方がクロックアップすることです。(前世代、Nehalemマイクロアーキテクチャでは、クロックアップするならCPUかHDグラフィックスのどちらかでした。)
クロックアップの仕組みは各CPUに定められた倍率を変えることです。ターボ・ブースト機能は電流や電力はもちろん、温度を監視した上で倍率を変化させています。電流の量が基準を超えた場合、上昇させた倍率を下げて熱暴走を回避させます。これが従来からあるターボ・ブーストです。しかし、電流量が基準を超えてもすぐに熱が上昇するわけではありません。ターボ・ブースト~ 2.0ではそのタイムラグを利用し、すぐには倍率を下げません。これが倍率上限を少しでも長く持たせる仕組みで、いわゆる「踏ん張り機能」が追加されています。
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※DELLは、「顧客満足度調査 2019-2021年 デスクトップPC部門3年連続1位」 ※出典-日経コンピュータ 2020年9月3日号より
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