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DELL XPS 14 Ultrabookのテクノロジーとパフォーマンスチェック

XPS 14 Ultrabook(XPS L421x)はIvy Bridge設計のウルトラブック。チップセットにはインテル HM77 Expressを採用。XPS 14 Ultrabookのテクノロジー解説のあと、ベンチマークテストの結果を掲載します。レビューは2012年7月時点

レビューしているXPS 14 Ultrabookの構成詳細

XPS 14 (L421x)画像販売時期によってカスタマイズできる構成は変わりますが、今回レビューしているXPS 14 Ultrabook実機の構成は以下の通りです。情報は2012年7月レビュー時点。

15Rスペシャル・エディション 2012年6月発売の14インチ・プレミアムノート。20.7 mmの超薄型でアルミ削り出しのボディの14インチ光沢液晶(1600x900)ノート。第3世代Core i5 / i7 搭載可能(チップセットはHM77)。新発売時点で単体GPUにGeForce GT 630M 搭載可能。ディスプレイに強化ガラスのゴリラガラス採用。 パームレストはマグネシウム合金。 光学ドライブは無いが、約11時間という長時間バッテリ駆動。USB 3.0端子を2つ装備。PowerShare USB対応。サウンドシステムにWaves MaxxAudio 4採用。 SSDを活用した高速起動「インテル スマート・レスポンス・テクノロジー」にオプション対応。(2012年7月時点)
  レビューした構成 Windows エクスペリエンス インデックスのスコア
OS Windows 7 Home Premium SP1 64bit
液晶ディスプレイ 14インチ光沢液晶(1600x900)
プロセッサ インテル Core i7-3517U (1.9GHz, 4MB キャッシュ)
※クロック数最大3.0GHz
7.1
メモリ 8GB DDR3-SDRAMメモリ 1333MHz メモリ 7.1
グラフィックス
インテル HDグラフィックス4000
【 グラフィックスのスコアはこちら側 】

(NVIDIA Optimusテクノロジーによる自動切替)

GeForce GT 630M 1GB GDDR5
(4.7)
ゲーム用
グラフィックス
(6.7)
プライマリ
ハードディスク
500GB SATA HDD(5400回転)+ 32GB mSATA SSD
ISRT(インテル スマート・レスポンス・テクノロジー)対応
5.9

レビュー時点での搭載CPUは、Core i5-3317U、Core i7-3517Uが搭載可能で、Core i7-3517Uを搭載。超低消費電力版のCPUでTDP 17Wということもあり、公称のバッテリー駆動時間は最大11時間もあります。実際の駆動時間ももっと下がるのでしょうが、XPS 15よりも駆動時間は長いと推測できます。追加として 32GB mSATA SSD搭載しているので ISRT(インテル スマート・レスポンス・テクノロジー)仕様で、アプリが高速起動できます。

XPS 14 Ultrabookに搭載したCore i7-3517U
Core i7-3517Uは、2コア実装でHTテクノロジーにより4スレッド動作します。最大TDPで17Wはかなりの低消費電力ですね。ターボ・ブースト・テクノロジーによって1.9GHzから最大3.0GHzまでクロックアップします。

XPS 14 Ultrabookでは、最高カスタマイズでXPS 15ほどスペックアップできませんが、グラフィックには「NVIDIA GeForce GT 630M 」が搭載できるのでミドルノートに近いグラフィック・パフォーマンスがあります。特にグラフィック能力を向上させなくてもいいというなら、単体GPU非搭載でCPU内蔵グラフィック(インテル HDグラフィックス4000)のままで購入することができます。単体GPUでGeForce GT 630Mを搭載した場合は、NVIDIA Optimusテクノロジーによってインテル HDグラフィックス4000への自動切り替えが可能です。

XPS 14 Ultrabookに関する、テクノロジーのキーワード

XPS 14 Ultrabookに関係あるテクノロジーについては、以下に数項目でまとめてあります。面倒くさい話は要らないという方は、さーっと流してベンチマークの記事までスクロールしてください。

Ivy Bridge(開発コード名)設計とは

Ivy BridgeはSandyBridgeの改良版なので、アーキテクチャ(基本設計)に大きな変化がないものの、新たに22mmプロセスルールの微細化設計となっており、物理的な互換性は保たれています。従来にはなかった3次元構造の「Tri-Gate(トライゲート)トランジスタ」を採用しており、低電圧状態でリーク電流が10分の1に抑えられたとのことです。インテルいわく、前世代よりも同じ消費電力で「性能を約37%アップ」させたとのこと。

※リーク電流とは、電流の漏洩であり水で例えると水漏れのようなもの。リーク電流が増すと消費電力も発熱量も増え、回路を傷める原因となる。つまりIvy Bridgeになって、性能の向上と低消費電力が顕著になったと言えます。

マルチコアとマルチスレッド

CPUパッケージ内部には命令を実行するコアがあります。シングルコア(1コア)を高クロック化して処理能力を高めると、消費電力と熱暴走の問題があります。そこでマルチコア化(複数コア化)です。クロック数はほとほどにしておいて、CPUコアを増やすことで「仕事を複数同時処理してしまおう」というアイデアです。複数同時処理のことをマルチスレッドといいます。ただし、アプリ側もマルチスレッド対応でないと効果は発揮できません。

HTテクノロジー(ハイパー・スレッディング・テクノロジー)

HTテクノロジーは擬似的にCPUコア数を倍増させる技術で、1コアに対して2スレッド動作をさせます。4コアであれば8スレッドということです。HTテクノロジーの仕組みは次の通り。
CPUコアには元々、並列処理が可能な演算機構が備わっていますが、1コアに対し命令の流れが1系統だと処理内容によって待機状態の演算機構が生じます。これは勿体無いということで、 命令の流れを2系統にすることで、待機状態の演算機構を極力減らし効率よく処理していきます。1コアに対し命令の流れが2系統なので、2スレッド処理なのです。擬似とはいえ、OSやソフトウェアからは2コアとして認識されます。HTテクノロジーだと1コアがビジーなので物理的に2コアのほうが優位ですが、それでも1コアを有効的に処理させる技術です。

HTテクノロジーによって速度が2倍になるわけではなく、あくまで効率化です。内容にもよりますが、マルチスレッド対応のソフトなら30%ぐらいのパフォーマンスアップを期待してもいいでしょう。

ターボ・ブースト・テクノロジー

2008年以降、インテルが採用を始めたターボ・ブースト・テクノロジーは、自動でクロック数(動作周波数)を上げる機能です。マルチコア化しても、依然とクロック数の高さがモノをいいます。 マルチコアに対応していないシングル・スレッドのソフトでは、単にクロック数の高いCPUのほうが処理が速いです。 音楽管理ソフト等ではマルチコアに対応していないものが多く、マルチコア化しても恩恵はありません。 そこで役立つのが、ターボ・ブースト・テクノロジーです。 マルチコアが効率的でないと判断されたときは、一部のコアをOFFにして、残った一部のコアのクロック数を上げます。一見、オーバークロックのように思えますが、定格内のクロックアップなので消費電力や発熱のリスクがほとんどありません。

ターボ・ブースト・テクノロジー2.0
2011年のSandyBridge設計以降、ターボ・ブースト・テクノロジー2.0が採用されています。クロックアップの仕組みは各CPUに定められた倍率を変えることです。ターボ・ブースト機能は電流や電力はもちろん、温度を監視した上で倍率を変化させています。電流の量が基準を超えた場合、上昇させた倍率を下げて熱暴走を回避させます。これが従来からあるターボ・ブーストです。しかし、電流量が基準を超えてもすぐに熱が上昇するわけではありません。ターボ・ブースト・テクノロジー2.0ではそのタイムラグを利用し、すぐには倍率を下げません。これが倍率上限を少しでも長く持たせる仕組みで、いわゆる「踏ん張り機能」が追加されています。

インテル スマート・レスポンス・テクノロジー(ISRT)

ISRTとは、インテル ラピッド・ストレージ・テクノロジーの追加機能であり、2台のストレージを活用する技術です。SSDをHDDキャッシュとして使用することでシステムの読み込みを高速化します。システムデータそのものはHDDに保存されていますので、SSDの容量の少なさを心配することがありません。ISRTはかつてはチップセットZ68のみの機能でしたが、Ivy Bridgeに引き継がれています。

GPGPU(General-purpose computing on GPU)

単体GPUにはGPGPUという技術があり、画像処理だけでなく汎用処理も行うようになりました。つまり、CPUの仕事までお手伝いするようになっています。動画再生支援機能ではCPUの処理負担を軽減する役割もあります。

CPU内蔵グラフィック~インテル HDグラフィックス4000

CPUに内蔵しているグラフィック機能が「インテルHDグラフィックス」です。AMDやNVIDIAの単体GPUが搭載されていないパソコン製品ではこの「CPUに内蔵のグラフィック」が機能します。内蔵グラフィックといっても「CPUコアとの完全統合化」されているので、従来よりも強力なものとなっています。インテルHDグラフィックス4000では、演算ユニットが前世代(2000・3000)と比べると、12基から16基へと増加しています。Direct X 11のサポートもされています。(前世代はDirect X 10.1まで)。

新たに3次キャッシュが追加されているので、CPUコアと共有しているLLC(Last Level Cashe)のアクセスを減らす改良がされています。そして動画再生支援(ハードウェア・エンコーダ)のQuick Sync Videoがバージョン2.0になっています。3D処理能力、エンコード処理能力とも前世代より向上しているうえ、高負荷時の消費電力も大幅に低下させるなどのパフォーマンスが見られます。

※Intel Quick Sync Video とは
Quick Sync Videoは動画再生支援機能。動画編集ではデコードとエンコードの処理が機能強化されています。※「MPEG-2、H.264、MPEG-4 AVC、VC1」のデコードをハードウェア処理。 「MPEG-2、H.264、MPEG-4 AVCのエンコード」をハードウェア処理。 さらに処理エンジンである「マルチフォーマットコーデック」を大幅強化。ただ、Quick Sync Videoが利用できるのはHDグラフィックが有効時の時のみで、グラフィックカード(単体GPU)を使用しているときは、Intel Quick Sync Videoが機能しません。

NVIDIA Optimusテクノロジーとは

NVIDIA Optimusテクノロジーは、単体GPUとCPU内蔵グラフィックをシームレスに切り替える技術です。
ネットサーフィンなど高いグラフィック処理をしない場合は、CPU内蔵グラフィックが有効化され低消費電力を優先します。一方、3D本格ゲームの起動など、消費電力がかかってもグラフィック性能を必要とするときは単体GPUが有効になります。自動で切り替わるか心配でしょうが、メジャーどころのゲームは大概登録されているのでプログラム上で有効になります。 手動でもNVIDIAのコントロールパネルから設定が可能。

Waves MaxxAudio搭載

XPS 14 UltrabookにはサウンドシステムにWaves MaxxAudioが搭載されており、内蔵型で出力の弱い小型スピーカーでもデジタル処理で効果的なサウンドを展開します。 Waves(Waves Audio社)はイスラエルの音響デジタル技術メーカーで、オーディオデジタル処理技術のMaxxAudioでは特に効果音のクオリティが定評。ゲームサウンドでは良好な結果を残しているのだとか。

超低消費電力版のCore i7-3517Uについて

今回のXPS 14 UltrabookにはCore i7-3517Uを搭載しています。Core i7-3517Uは超低消費電力版のCPUのため、通常版のモバイル向けCPUよりも非力な面があります。ゲームのベンチマークテストではGeForce GT 630Mを搭載していながらも、CPUが足を引っ張っているようでした。
まずはCPUパフォーマンスがよく分かるCINEBENCH R10のベンチマークで調べてみました。

CINEBENCH R10のベンチマーク

CINEBENCH R10は、Cinema 4Dをベースとしたベンチマークソフトです。そのCinema 4Dというのは映画・テレビ業界・ゲーム制作・建築で採用されている3Dソフトです。マルチコアに最適化されているので、クロック数の高さだけでなくマルチスレッドでの能力を測ることができます。レンダリングにかかる時間を測定するテストですが、主にCPU性能を比較することができます。

マルチコアでレンダリング
CINEBENCH R10のスコア
CPUベンチマーク 処理時間⇒1分23秒
スコア⇒10552
OpenGL スコア⇒5763
【XPS 14 Ultrabook 評価】
Core i7-3612QM+GeForce GT 630M 搭載のXPS15が処理時間45秒だったので、それと比べるとCore i7-3517Uは大幅にパフォーマンスが落ちています。通常版と超低消費電力版では明らかな処理能力差がありますが、それは高負荷時での話で、バッテリー駆動時間を考えると超低消費電力版のほうがメリットです。
スコア レビューした構成

ストリートファイター4 のベンチマーク

2009年にPC版が登場した対戦型格闘ゲーム、ストリートファイター4にてベンチマークテストを行なっています。2次元の操作ではありますが、描写は3Dという珍しいゲームです。高スペックが要求される本格PCゲームの中では、求められるスペックが比較的低めです。

DELLでストリートファイター4を遊ぶ
ストリートファイター4のベンチマーク結果
設定解像度 1280×720 ウィンドウ表示
RANK B ⇒ 快適にプレイできる環境。
スコア 9460
AVERAGE 54.12 FPS
【XPS 14 Ultrabook評価】
1280×720で「54.12 FPS」。これはRANK B ⇒ 快適にプレイできる環境です。
しかし、Core i7-3612QM+GeForce GT 630M 搭載のXPS15が「AVERAGE 118.63 FPS」でしたので、CPUが大幅に足を引っ張っている模様。バッテリー駆動重視ならいいのですが、ベンチマークで高いスコアを求めるなら姉妹機のXPS 15のほうがいいでしょう。
スコア レビューした構成

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XPS 14 Ultrabook (XPS L421x)レビュー~2012年7月時点

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