DELL Inspiron 660の内部
今回のInspiron 660実機のサイドパネルを外し、内部に迫りますパネルの剛性、ドライブベイの配置、マザーボードの様子、電源ユニットについて詳しくレビュー解説。カスタマイズユーザー要チェック項目です※当方のInspiron 660レビューは2012年8月時点なので、DELLサイトにてご確認ください！
Inspiron 660のサイドパネルと剛性
Inspiron 660の内部をチェックします。保証対象外ですが、自分で改造したい方や市販パーツでカスタマイズしたいユーザーは必見の情報です。これから購入するInspiron 660のことを事前にもっとくわしく知りたい方もご覧ください。
Inspiron 660の左側面サイドパネルを外すことで内部にアクセスできます。Inspiron 660背面にある2箇所のインチネジをドライバで外します。サイドパネルには、CPUファン間近の吸気口、パドロックリング（南京錠をかける穴）、取っ手が付いています。
Inspiron 660のサイドパネルは一枚板で、端っこを折り返す加工で強度が上げられています。
褒めちぎるほどのクオリティではありませんが、剛性は自分的に合格ライン。自己基準は、団扇のように扇いでみて、しなるようであればNGとしています。ちなみにペラペラにしなるパネルの製品は多々あります。
サイドパネルが底面ギリギリまで下がっていた従来機と異なり、段差が設けられるようになりました。このおかげで、一度外したサイドパネルがはめやすくなっています。
Inspiron 660内部、マザーボード・ドライブベイ
サイドパネルを外した後は、Inspiron 660の内部紹介へ移ります。前機種のInspiron 620と比べると、ドライブ側にあった仕切りがなくなり、内部を見渡せる構造になっています。そしてInspiron 660sとは別のマザーボードが採用されています。（従来の同列機では共通のマザーボードというパターンでした）。
Inspiron 660内部を公開！まずはマザーボードからチェック。
Inspiron 660のマザーボード全体。
CPU、チップセット、無線LANカード搭載の様子。DDR3メモリスロットは2基あります。XPS 8500では4基あるのでその半分となります（ここはいかにもエントリー対応ですね）。メモリは最大4GB×2枚搭載できるので、コアユーザーでない限り問題ないでしょう。
今回は4GB (4GBx1) DDR3 1600MHz メモリを搭載しています。前世代ではDDR3 1333MHzが主流でしたから、1600MHz へ高速化されています。
マザーボード全般を見ると、コンデンサはアルミ電解コンデンサと固体コンデンサが半々の割合。発熱しやすいCPU周りでは、耐久性を誇る固体コンデンサで密集しています。
排気用PCファンはInspiron 660の背面側に設置。9センチ角ファンでした。SATAコネクタは4基。チップセットのB75 Expressは最大2つのSATA 3.0 規格（6Gbps）に対応なので、青と白のコネクタがSATA 3.0と思われます。そうなると2つの黒いコネクタはSATA 2.0（3Gbps）。
2台まで搭載できる、Inspiron 660のHDDドライブベイ（3.5インチベイ）
HDDのドライブベイをチェックします。Inspiron 660の3.5インチHDDベイでは2台まで搭載できます。HDDベイ上部には通気口があるので、基盤の排熱対策に問題なし。HDDはレールとなるマウンタを取り付けてスライド挿入されています。そしてインチネジでHDDベイと固定されています。今回のInspiron 660実機では予備のマウンタも完備されていました。
光学ドライブベイ（5.25インチベイ）
光学ドライブ用の5.25インチベイは2基装備。光学ドライブに限らず、5.25インチベイマウンタを使えば、2.5や3.5インチドライブも搭載できますね。なお、各ドライブの固定はミリネジ2本を片面から締めるだけです。
奥側にはポッチがあり、ネジ穴にハマる機構です。
光学ドライブベイの下には3.5インチシャドウベイがありますが、Inspiron 660前面端子のインターフェースパーツと干渉するので、ここは拡張性としてカウントしないほうがいいでしょう。ただ、3.5インチマウンタを取り付けた、2.5インチSSDなら自前で取り付けることができます。※SSDだとサイズが小さいので干渉しないし、振動の心配もない。
光学ドライブの換装や増設をするには、一旦フロントパネルを取り外す必要があります。
筺体前面には無数の穴があいており、前面からも充分吸気できる構造になっています。ちなみに無線LANカードのアンテナも前面に取り付けられています。
Inspiron 660では、300W電源ユニット搭載
Inspiron 660では、自作パーツでも売られているATX電源に準拠した電源ユニットを搭載。固定フックが従来製品よりも扱いやすくなっています。
電源仕様ラベルをチェックすると、総合容量は300W。電源のメインである+12Vは2系統あり、+12VAが17A、+12VBが9Aです。+12Vの2系統分の合計で216Wまでの制約があります。いずれにしても補助電源のいるグラフィックカードを搭載できる電源ではありませんし、電源ケーブルにPCI Express電源コネクタがありません。
今回の構成ではアイドル値で36W、CINEBENCH R10ベンチマークのレンダリングでは100Wほどの消費電力でした。ざっくりとした目安では「高負荷時で総合容量の70％まで」というジンクスがあるので、エントリーモデルの構成であれば、300Wという控えめな総合容量でも問題はないです。
これはDELLのサポートが受けられなくなるので自己責任ですが、ATX電源なので市販の高容量電源と換装が可能です。そうすればハイエンドグラフィックカードも搭載できるので、勝手にInspiron 660ハイエンド化もありです。つまりInspiron 660をベアボーンPCのように扱えます。
Inspiron 660の拡張スロットと、ネジフリーのメンテンナンス構造
拡張スロットはPCI Express × 16が1つ、PCI Express × 1が3つです。今回はグラフィックカードを始め、何も拡張カードを搭載していない状況です。
拡張カードの取り付けではネジフリーの構造。工具もネジもいらず、ワンタッチで固定できます。水色のレバーを押し込むと外側に固定用パーツが開きます。
拡張スロットのスペースは、HDDマウンタまでの距離で25センチほどです。そこで手持ちのグラフィックカードを並べてみました。このGeForce GTX 460で21センチなので、これなら補助電源コネクタのスペースを考慮しても搭載できそうです。高容量の電源ユニットに換装すれば自己責任のハイエンド化もできますね。※無論、サポートが受けられなくなります。レビューは以上。
DELL Inspiron 660レビュー（2012年8月時点）
- 初心者向けデスクトップの決定版！Inspiron 660使用感レビュー（デザイン・装備端子など）
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