マルチコアCPUについて
命令を実行するコアを2つ以上搭載するCPUをマルチコアCPUと言います。そしてデータの複数同時処理をマルチスレッドといいます。マルチコアだけでなく、HTテクノロジーによってマルチスレッド化が進んでいます。
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マルチコアとマルチスレッド
CPU内部には命令を実行するコアがあります。これを2つ以上搭載するCPUをマルチコアCPUと言います。2005年ごろまでは1つのコア(シングルコア)が普通でしたが、2007年ごろから2つのコア(デュアルコア)が普及し、2011年には4つのコア(クアッドコア)、6コア(ヘキサコア)とマルチコア化が進んでいます。
そして、マルチコア化によってデータ処理が複数同時に行えるため、この作業自体をマルチスレッドといいます。なお、マルチスレッドで作業をするにはソフトも対応してなければなりません。非マルチスレッドソフトではマルチコアCPUを搭載していてもシングルスレッドとなります。
マルチコアの種類
デュアル コア
デュアルコアCPUとは、2つのコアを搭載したCPUです。2つのコアが作業を分担してデータを処理します。特に2つの作業を並行するときに威力を発揮します。例えば、ウィルススキャンしながら動画編集などをすることができます。事実上、デュアルコアは基本です。エンターテインメント使用で快適にパソコンを使いたいなら、必須。
過去のインテル クアッドコア(デュアルコア×2セット)
4つのコアを持つCPUがクアッドコア。しかし、インテルが最初に登場させたクアッドコア(Core 2 Quad)はCPU内部でコアが分断されており、厳密に言うと「デュアルコア×2つ」構造です。皮肉って「なんちゃってクアッドコア」とも言われました。それでも複数同時作業(マルチタスク)において、デュアルコアより効果を発します。マルチコアが必要とされないシングルスレッド作業では、デュアルコアと大した性能差はありません。
クアッドコア(ネイティブ・クアッドコア)
真のクアッドコアというべき4コアCPUです。4つのコアがひとまとめ(1ダイ)に収められているので、ネイティブ・クアッドコアとも言われます。
ヘキサコア
上級者向けのCPUでは6コアを実装するヘキサコアもあります。
※シックスコアと呼ぶパソコンメーカもあります。
マルチコア化の背景
CPUは動作周波数(クロック数)を上げることで高速化できます。シングルコアだった2000年~2005年ぐらいまでは、目まぐるしくクロック数が上がっていき、~MHzだった単位から~GHzに変わりました。しかし、高クロック化は消費電力の高さと熱暴走の問題があり、過去、3.8GHzが最高となり高クロック化の流れは終焉します。
マルチコア(複数コア)への意識が始まる
単なる高クロック化は打ち止めとなったので、HTテクノロジーによる擬似デュアルコア化や、物理的に2コア持つ(デュアルコア)のPentium Dが登場し、データ処理の分散化へと意識が高まります。しかしインテル初のデュアルコア、Pentium Dは発熱と消費電力がかなり大きく、省電力化が課題となりました。
デュアルコア・クアッドコアなどのマルチコア(複数コア)の一般化
2006年後半から基本設計「Coreマイクロアーキテクチャ」が登場。代表的なのがデュアルコアのCore 2 Duoです。Coreマイクロアーキテクチャは、もともとモバイル・パソコン向けに開発されてきた経緯があり、消費電力と発熱が低いのが特長。クロック数は控えめになったものの、コアの数を増やすことで処理速度を向上。データ処理の最中に、別の作業をするといったマルチタスク(複数同時処理)が一般化したり、マルチコアに対応したソフト開発も進みました。以降、マルチコアが主流となっています。
タスクマネージャーを見ると、マルチスレッドの様子がよくわかります。
見た目でわかるマルチスレッド対応ソフトもあります。例えばCINEBENCH R10の場合、4スレッド動作するパソコンなら4箇所からの同時レンダリングが可能です。
Core i7-860は4コア実装ですが、HTテクノロジーによって8スレッド動作します。
Core i7-980X エクストリーム・エディションは実装6コアで、HTテクノロジーによって12スレッド動作というモンスターぶり。
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※DELLは、「顧客満足度調査 2019-2021年 デスクトップPC部門3年連続1位」 ※出典-日経コンピュータ 2020年9月3日号より
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