DELL Latitude 10のパフォーマンス検証
今回レビューしているLatitude 10の構成にて、パフォーマンス検証。2013年3/8調査時点において、Latitude 10は「Atom Z2760、2GB メモリ、64GB SSD」を搭載です。これらはカスタマイズ変更不可となってました。Atom Z2760といえば、コードネームClover Trailで開発されてきたWindows 8タブレット向けのプロセッサ。インテルいわく「フルHD再生が9時間できる」ほどの省エネ仕様なんだとか・・。TDPはなんと1.7W。そして、Atom Z2760に内蔵するグラフィックは「インテル PowerVR SGX 545 」。
Latitude 10に搭載するAtom Z2760の性能を検証する
インテルのサイトでAtom Z2760を調べると、「最大メモリーサイズ:2 GB」とあります。 これはプロセッサーが対応する最大メモリー容量なので、Latitude 10が2GB メモリ搭載というのはプロセッサの仕様に従ったわけですね。今回レビューしているLatitude 10の構成は以下の通りです。
今回レビューするLatitude 10の構成
700g未満という軽量の10.1インチタブレットPC。Atom プロセッサー搭載。マルチタッチでは5点認識のタッチ機能搭載。広視野角のIPSパネルを採用(解像度1366 × 768)。強化ガラスのGorilla Glassやマグネシウム合金のフレーム採用で、低価格とは思えないほど堅固な構造。200万画素Webカメラ以外にも、800万画素カメラ+フラッシュ機能搭載する。 バッテリー対策がされた仕様なのが特長。背面よりバッテリーの着脱が可能で予備バッテリーを購入しておけば長時間使用に安心。また、マイクロUSB端子を使って充電できるので、充電しながらLatitude 10を使うこともできる。 | ||
OS | Windows 8 (32bit) | |
液晶ディスプレイ | 10.1インチ光沢液晶(1366 x 768) | |
プロセッサ | Atom プロセッサー Z2760 (1.80GHz, 1MB キャッシュ) | 3.4 |
メモリ | 2GB DDR2 SDRAM メモリ(800MHz) | 4.7 |
グラフィックス | インテル PowerVR SGX 545 (533MHz) | 3.8 |
ゲーム用グラフィックス | 3.3 | |
プライマリハードディスク | 64GB SSD | 5.6 |
CINEBENCH R10のスコア | ||
CPUベンチマーク | 処理時間⇒12分09秒 スコア⇒1213 |
Windowsエクスペリエンスインデックスのスコアを見ても、3.3や3.4があるなど最近のPCとしては低いスコアです。ここはタブレットPCとして受け入れなければならないのでしょうか?ただ、Windowsエクスペリエンスインデックスのスコアは結構怪しいところもあるので、実際にベンチマーク等で動作させてみます。
CINEBENCH R10のベンチマークでは処理時間⇒12分09秒。さすがに最近のウルトラブックと比べると処理時間が掛かっています。過去のベンチマーク集から情報を引っ張ると、DELL Inspiron 13z(1370)のCore 2 Solo SU3500よりも少し速いくらい。Inspiron Mini 10vのAtom N270 よりは随分速くなっています。2009年のAtom搭載ミニノートよりはかなり性能が高くなっていることが伺えます。
比較したInspiron 13z(1370)とInspiron Mini 10vの構成詳細は以下をご覧ください。
DELL Inspiron 13z(1370)2009年10月発売の13.3インチCULVノート。超低電圧版Core 2 DuoやCore 2 Soloが搭載可能。チップセットは、GS45 Express。内蔵するオンボードグラフィックはGMA 4500 MHDで、HDコンテンツの再生支援機能を備える。またはオプションでNVIDIA GeForce G105Mの搭載が可能。 |
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OS | Windows 7 Home Premium 64bit | |
液晶ディスプレイ | 13.3インチ WXGA 光沢液晶(1366x768) | |
プロセッサ | Core 2 Solo SU3500 (1.4GHz, 3MB L2 800MHz FSB) | 3.4 |
メモリ | 2GB (1GBx2) DDR3-SDRAM メモリ | 5.2 |
グラフィックス | オンボードグラフィック GMA 4500MHD | 3.5 |
ゲーム用グラフィックス | 4.6 | |
プライマリハードディスク | 250GB SATA HDD(5400回転) | 5.6 |
CINEBENCH R10のスコア | ||
CPU | 処理時間⇒12分28秒 スコア⇒1182 |
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OpenGL | スコア⇒534 |
Inspiron Mini 10vの構成(販売終了)
2009年発売のAtom N270搭載ミニノート。当時はWindows Vistaの時代だったが、負荷が高いためWindows XPが搭載されていた。 |
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OS | Windows XP Home Edition SP3正規版 32bit版 | |
液晶ディスプレイ | 10.1インチワイド光沢液晶 (1024×576) | |
プロセッサ | Atom N270 (512KB L2, 1.6GHz, 533MHz FSB) | - |
メモリ | 1GB DDR2-SDRAM メモリ | - |
グラフィックス | オンボード・グラフィック GMA 950 | - |
ゲーム用グラフィックス | - | |
プライマリハードディスク | 160GB SATA HDD(5400回転) | - |
CINEBENCH R10のスコア | ||
CPU | 処理時間⇒18分06秒 スコア⇒814 |
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OpenGL | スコア⇒267 |
Atom Z2760は2コア実装ですが、HTテクノロジーによって命令の流れが2系統になるので4スレッド動作します。タブレットPCといえど複数同時処理に対応できます。TDP1.7Wのプロセッサでここまでやるのは素晴らしいですね。
究極の高画質である映像素材「Pioneer Visual Material」のMovie01を再生してみました。Movie01は「AverageRate 50Mbps、MaxRate 70Mbps/VBR」という通常のBDタイトルを超える転送レートです。 ※通常のBDタイトルの場合は、MaxRate 40Mbpsで制限されている。これに関しては、ややコマ落ちの影響でぎこちなさが見られますが、一応見られるレベルまで奮闘しています。高精細2Dコンテンツがここまで動けば、タブレットPCに求められるスペックに充分と思われます。これならフルHD動画の再生もできるでしょう。タブレットPCでここまでの性能とは時代の進歩を感じますね。
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